ISアドベンチャー 聖騎士伝説   作:イナビカリ

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第014話:束の問い掛け

 

 一夜明け、太一はセシリアと寮を出て学園の体育館に向かっていた

 その途中で…

 

一夏

「太一!!」

 

 険しい表情をした一夏と出会った

 

太一

「一夏か。何か用か?」

 

一夏

「用かじゃねえ!!お前!昨日のアレはどう言うつもりだ!!」

 

太一

「アレ?」

 

一夏

「俺をいきなり大砲で撃っただろうが!?」

 

太一

「ああアレか…邪魔だったからああしただけだ。」

 

一夏

「じゃ、邪魔だと!俺はお前と一緒に戦おうと…」

 

太一

「それが邪魔だと言ってるんだ。あの場にお前がいても足手纏いなだけだ。第一、お前は織斑先生から避難しろと言われていただろ?織斑先生はお前に戦えとは一言も言って無いぞ。」

 

一夏

「ぐっ…そ、それでも…」

 

太一

「あの時のお前は何を言っても戻りそうになかったからな。お前の説得に時間をかけている間に学園を破壊されたら元も子もないだろ?だからああ言う手段を取らせて貰っただけだ。」

 

一夏

「ううっ!」

 

太一

「それにあのワニは俺がフルパワーで撃った大砲でもピンピンしていたんだぞ。大砲1発でSEが0になった上に、アッサリ気絶したお前に何が出来る?それも本来の1割で撃った砲撃でだぞ。」

 

一夏

「あれで1割だと!?」

 

太一

「そうだ。そもそも避難指示を無視したお前に文句を言われる筋合いは無い。」

 

一夏

「くっ…」

 

 太一は正論を言って先を進もうとした時…

 

太一

「なにより…ド素人のお前に俺の背中を預けられる訳無いだろ。」

 

一夏

「!?」

 

 最後にそう言って太一はセシリアと行ってしまった

 残った一夏は…

 

一夏

「…背中を預けられる訳無い…だと…」

 

 太一の最後の言葉に悔しさに顔を歪めていた

 

一夏

「…クソッ………チクショオオオオオォォォォォ―――――ッ!!!!!」

 

 悔しさから声を上げて叫んだ

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 一夏と別れ体育館に向かいながら太一は…

 

太一

「…言い過ぎたか?」

 

 後ろから聞こえてきた叫び声から自分が言い過ぎたのではないかと考えていた

 

セシリア

「いえ…ココは一度ハッキリ言った方がいいと思いますわ。」

 

太一

「それならいいんだが…」

 

セシリア

「あの…太一様…」

 

太一

「ん?」

 

セシリア

「先程仰っていた事なんですが…太一様が背中を預けられる相手というのは?」

 

太一

「当然アグモンの事だ!アグモン以外に背中を預けられる奴なんて俺にはいない!…そうだろアグモン?」

 

 太一は【デジヴァイス】を取り出すと中のアグモンに聞いて来た

 

アグモン

『モチロンだよ!僕も太一以外に背中を任せられる相手はいないよ!』

 

セシリア

「…やはりアグモンさんなんですね…」

 

太一

「それがどうかしたのか?」

 

セシリア

「いえ、他意は無いんです。…ただ、それ程お互いを信頼しているお二人が羨ましんです…わたくしにはそんな人がいませんでしたから…」

 

太一

「…本当にそうなのか?」

 

セシリア

「え?」

 

太一

「お前は俺達とは違う。信頼の仕方は人それぞれだ。よく思い出してみろ?お前にも気の置ける相手がいる筈だ。」

 

 セシリアはそう言われ自分の周りにいる者たちの事を思い返していた…そして…

 

セシリア

「あ!?」

 

太一

「いるんだろ?」

 

セシリア

「はい!メイドのチェルシー…彼女はわたくしの良き相談相手でした!」

 

太一

「ならいないなんて言うな。それから、そう言う人は大事にしろよ。」

 

セシリア

「はい!ありがとうございます!!」

 

 セシリアがお礼を言うと二人は体育館の前に来ていた

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 体育館の中に入るとそこにはIS学園の教師と生徒が集められていた

 

 ヒソヒソ…

 

 そして、セシリアの姿を見つけた生徒達は小声で話し始めた

 

セシリア

「………」

 

 生徒達が列を作って並ぶ中…

 セシリアは太一と共に真耶の隣にいた…

 それから暫くして一夏を含めた生徒が全員集まると…

 

千冬

「全員静粛に!!」

 

全員

「………」

 

 千冬が壇上の上に現れると一気に静まり返った

 

千冬

「今日、諸君を全員集めたのは他でもない!昨日起きた事の説明をする為だ!」

 

 ザワザワ…

 

 千冬のその言葉に全員が騒めき出したが…

 

千冬

「静まれ!!」

 

 千冬の一言で再び静まり返った

 

千冬

「説明に関してだが、私ではなくより詳しい者に行ってもらう!全員驚くだろうが静かにしているように!!」

 

全員

「………」

 

千冬

「…では、頼むぞ!」

 

 千冬がそう言って横に逸れると、壇上の裏から一人出てきた…それは…

 

「ハ~~~イ♪皆のアイドル♪篠ノ之束だよ~~~♪」

 

 ISの生みの親…篠ノ之束だった

 

全員

「えええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ―――――――っ!!!!!!」

 

「ね、姉さん!?」

 

一夏

「どうしてココに束さんが!?」

 

 突然現れた束の姿に生徒たちは混乱していた

 特に束の妹の箒と知り合いの一夏が一番驚いていた

 

千冬

「全員静まれと言っている!!!」

 

 千冬が怒鳴り声をあげ、全員を再び黙らせた

 

千冬

「…束…始めてくれ…」

 

「ハイハ~イ♪さて、この束さんがわざわざ君達の為に説明しに来てやったよ。先に言っとくけど説明は1回しか言わないし、途中からの質問は許さないからね。後、騒ぐようなら話を途中で切り上げるからね!」

 

全員

「………」

 

「…では説明しよう!まず昨日、君達も知っているとは思うけど、そこにいるイギリスの子のISがデカいワニに変化したよね?」

 

 束の言葉に全員が無言で頷いた

 それを見たセシリアは顔を俯かせていた

 

「実はね…アレはISのコアに感染している新種のウイルスによる変化なんだよ!このウイルスを束さんは【SINウイルス】と呼んでる。」

 

全員

「!?」

 

 【SINウイルス】…【SIN】は『罪』…【七大魔王】が司る【七つの大罪】から束が考えた名称だった

 

「…と言っても全部のISじゃないよ。色々調べたら【SINウイルス】は全部で7つ。つまり7機のISコアに感染してるって事だよ。」

 

全員

「………」

 

 全てのISでは無いと言う束の言葉に生徒達は安堵の表情を浮かべていた

 

「ここまで言えば分かるよね?イギリスの子のISにはその【SINウイルス】の一つが感染してたんだよ。そして、【SINウイルス】が発動すると昨日みたいに搭乗者ごと取り込んであんな化け物にISを変化させるんだよ。」

 

全員

「!?」

 

「しかもこのウイルスはどのコアに感染してるか束さんですら見分けがつかないんだよ。発動して初めて分かる代物なんだよね~。まあ、そんな訳で【SINウイルス】に感染したコアを使っていたイギリスの子は運が無かったとしか言いようがないんだけどね。…ちなみに【SINウイルス】を造った奴はもう死んでるよ。だから捕まえる事は出来なくなっちゃったけどね。」

 

セシリア

(篠ノ之博士…ありがとうございます!!)

 

 セシリアは心の中で束に感謝をした

 

「そして、たっくん…八神太一のIS【ロイヤルナイツ】はその【SINウイルス】に感染したISを唯一倒す事が出来る機体なんだよ。」

 

全員

「!?」

 

「だからってたっくんから奪い取ろうなんて考えない方がいいよ!【ロイヤルナイツ】はたっくん以外には誰も使えないようなってるし、束さんでも登録を変更する事は出来ない。するつもりもないけどね。」

 

全員

「………」

 

 生徒の何人かはその言葉に悔しそうな表情を浮かべていた

 それを見た束は内心舌打ちをした

 

「(ふんっ!)たっくん以外は【SINウイルス】に対抗出来ない。だから束さんはたっくんを全面的にバックアップしている。もし、たっくんのISを奪おうとしたり、【SINウイルス】との戦いを邪魔する様なら誰であろうと束さんは許さない!!…例えそれが…実の妹でもね!!それを覚えておけ!!!」

 

全員

「!?」

 

「ね、姉さん…」

 

一夏

「束さんが…あんな事言うなんて…」

 

 実の妹でも許さない…それは束と言う人間をよく知る一夏や箒からすれば信じられない言葉だった

 何より太一をあだ名で呼んでいる事が二人には信じられなかった

 

「束さんからの説明は以上だよ。………それとね…折角ココに来たわけだから…束さんは君達にいくつか言いたい事と聞きたい事があるんだよ。」

 

全員

「?」

 

「君達さ…ISを何だと思ってるの?」

 

全員

「え!?」

 

「ISはさ…束さんが宇宙に行く為だけに造った物なんだよ。それをスポーツとして使う分にはまだ束さんは許せるよ。でもさ、君達はそのISを何に使ってるの?何て呼んでるの?」

 

全員

「!?」

 

「確かにISは女にしか動かせないよ?まあ、ココには例外が二人いるけどそれは今はいいよ。けどさ、いつからISは男を見下す為の道具になったの?いつからISが女の象徴何て呼ばれるようになったの?束さんは一度だってそんな風に使った事も呼んだ事も無いよ?」

 

全員

「………」

 

「じゃあさ?今この場で束さんがISのコアを全部使い物にならなくしたら自分がどうなると思うの?」

 

全員

「………」

 

「…答えられないなら言ってあげようか?…今まで虐げてきた人達に報復と言う名の復讐をされるよ!何ならこの後、一時的にコアを全部止めてみようか?それを世界中に知らせたらどうなるだろうね?」

 

全員

「!?」

 

生徒1

「や、やめて下さい!?」

 

生徒2

「そんな事されたら!?」

 

「さっき言った通りになるだろうね。でもそれは自業自得。やられたからやり返されるだけだよ?むしろ仕返しって理由があるだけまだマシだよ。気に入らないだの機嫌が悪いだの理由とも言えない事を言う奴等に比べればまだ理由として納得出来るからね!」

 

全員

「………」

 

「そもそもさ、君達が男を見下すのは勝手だよ?個人の自由だから好きにすればいいよ。でもさ、そこにISを持ち出さないでくれる?君達にそんな使い方されているのを見るとさ…ハッキリ言って不愉快なんだよ!!」

 

全員

「!?」

 

「…まあ、踏ん反り返っていられるのも今の内だけどね。」

 

全員

「え?」

 

「束さんの今している研究を教えてあげるよ。…それはね…ISを完成させる事…つまり男女両方使えるISを開発する事だよ!」

 

全員

「!?」

 

生徒1

「ま、待ってください!!」

 

生徒2

「そんな物を造られたら!!」

 

「待て?そんな物?それどう言う意味かな?」

 

生徒1&2

「!?」

 

「束さんはこれでも科学者なんだよ。だからISの欠点…女しか動かせないって言う欠陥を直そうって言ってるんだよ。それがいけない事なのかな?未完成の発明を完成させる事がそんなにいけない事なのかな?」

 

全員

「………」

 

「フンッ!君達がどう思おうと束さんはこの研究を止めない。…【インフィニット・ストラトス】…【無限の成層圏】の名前の通り無限の空…宇宙に向かう為に完成させるだけだよ!!」

 

全員

「!?」

 

「束さんの話は以上だよ!…【無限の成層圏】…その意味と君達のその腐った考えとの違いを考えるんだね!」

 

全員

「………」

 

「あ!それからイギリスの子はISを預かるから着いて来て。たっくんも少し話したいから一緒に来てね。」

 

全員

「!?」

 

「ほら行くよ~♪」

 

 全員が驚く中、束は太一とセシリアを連れて体育館から出て行った

 その後をマドカとオータム、千冬も着いて行った

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 太一達は束に連れられ学園前の校門に移動していた

 束は拡張領域から自家用の人参型ロケットを出していた

 

セシリア

「…篠ノ之博士…こちらが【ブルー・ティアーズ】です。それからこちらは機体のスペックデータになります。…調査の件、よろしくお願いします。」

 

 セシリアは束に待機状態の【ブルー・ティアーズ】を預けていた

 

「うん。確かに預かったよ♪」

 

セシリア

「はい。…あの、どのくらいで戻ってきますか?」

 

「う~ん…それは調べて見ない事には何とも言えないね~…多分、早くても2、3日はかかると思うよ?まあ調査が済んだらちゃんと返すからそこは信用していいよ!」

 

セシリア

「分かりました…それから…篠ノ之博士…」

 

「ん?」

 

セシリア

「申し訳ありません!!」

 

「何が?」

 

セシリア

「…先程、博士はISは女性の象徴ではないと仰いました…実は…わたくしもISをそのように考えておりました!」

 

「………」

 

セシリア

「…博士のISに対する思いも考えず…勝手な考えを持ってしまい…本当に申し訳ありませんでした!!」

 

「気にしなくていいよ。」

 

セシリア

「え?…で、ですが…先程は…」

 

「束さんがさっき言った事は本当だよ。女の象徴なんて物にされているのは腹が立つよ。でも、君は言う必要が無いのに束さんにちゃんと謝った。だから君に対しては束さんは何も言うつもりは無いよ。」

 

セシリア

「あ、ありがとうございます!!」

 

「それにしても…君みたいに謝りに来る事を少しは期待したんだけどね~…やっぱり無理だったみたいだね~…」

 

千冬

「束…悪いがそれは無理だ。こいつ等以外は教室に戻らせたからな。」

 

「な~んだ!つまんないの!」

 

セシリア

「篠ノ之博士…それと…」

 

「ん?」

 

セシリア

「先程の説明で弁護して頂き…ありがとうございます!!」

 

「そっちも気にしなくていいよ。本当の事を言う訳にもいかないから吐いた嘘だからね。」

 

セシリア

「それでも感謝しております!」

 

「ふむ…ならそのお礼は素直に受け取っておくよ♪…え~っと…名前…何だっけ?」

 

セシリア

「セ、セシリア・オルコットです!」

 

「ふむ、セシリアちゃんだね。覚えておくよ。」

 

セシリア

「は、はい!」

 

千冬

「………」

 

 セシリアの名前を覚えておくと言う言葉を千冬は信じられなかった

 自分と一夏、箒以外の人間は例え実の親であろうと道端の石ころ程度にしか思わない束が太一やオータムだけではなく今日会ったばかりのセシリアの名前を覚えたのだ

 束と言う人間を知っていれば驚いて当然である

 その後、束は太一と暫く話した後…

 

「じゃあ、束さんはもう行くね♪」

 

 帰る事にした束がロケットに乗り込もうとした

 その時…

 

「姉さん!!」

 

 妹の箒が一夏と共にやって来た

 

「おや箒ちゃん♪久しぶりだね~♪」

 

「…そうですね…」

 

「そう言えば挨拶してなかったね♪ゴメンね~今、色々と忙しくてね♪」

 

「い、いえ…気にしないでください…先程の話で忙しいのは分かりましたから…」

 

千冬

「…所でお前達…何故ココにいる?教室に戻る様に言われている筈だが?」

 

一夏&箒

「!?」

 

千冬

「束の妹や知り合いだから許されるとでも思ってるのか?」

 

一夏&箒

「………」

 

 千冬の言う通りこの二人は教室に戻れと言う指示を無視してココに来ていた

 

千冬

「まあ篠ノ之は構わん。久しぶりに会えた姉だからな。積もる話もあるだろうから少しくらいなら許してやる。だが織斑…お前は別だ!」

 

一夏

「………」

 

千冬

「何しに来た?」

 

 千冬に睨まれながら一夏は意を決して用件を話し始めた

 

一夏

「た、束さん!俺の【白式】を強くしてください!」

 

「は?何で?」

 

一夏

「俺も昨日の奴と戦う為です!太一の【ロイヤルナイツ】みたいに俺があの化け物を倒したいんです!!」

 

 【七大魔王】を自分が倒す…その為に【白式】を強化してくれと一夏は言って来たのだ

 それを聞いた千冬は…

 

千冬

「馬鹿かお前?」

 

一夏

「ち、千冬姉!?」

 

 呆れながら一夏の言う事をあっさりと切り捨てた

 

千冬

「束の話を聞いてなかったのか?アレは八神でなければ倒せないと言っていただろ?」

 

一夏

「で、でも、束さんならあの化け物を倒せる機体を…」

 

「造れないよ。」

 

一夏

「…え?」

 

「だから造れないの!たっくんの【ロイヤルナイツ】並の機体を造る事なんて束さんでも出来ないよ!精々サポートする機体が造れる程度だよ。」

 

一夏

「そ、そんな!?」

 

「大体さ?仮に造れたとしていっくんにその機体を扱えるの?」

 

一夏

「え?」

 

「いっくん…何か勘違いしてない?ISって誰が乗っても同じじゃ無いんだよ?同じならいっくんよりちーちゃんを乗せた方が戦果を挙げられるでしょ?だから機体の性能が高ければ高いほど使う人間の能力もそれに見合ったものじゃないと駄目なんだよ?」

 

千冬

「一夏…お前はそんな機体を扱えるのか?昨日【白式】を貰ったばかりのお前が?碌にISに乗った事も無いお前が?」

 

一夏

「………」

 

千冬

「そもそもお前は今の【白式】を完全に使いこなした上で束に【白式】を強くしろと言っているのか?」

 

一夏

「そ、それは…」

 

 一夏は千冬の言葉に黙り込んでしまった

 【白式】を使いこなしているかと聞かれれば、一夏は全く扱えていないからだ

 

千冬

「使いこなせてないならそんなふざけた事を言うな!今のお前の台詞は【白式】その物を否定する言葉だ!!」

 

「そうだね。ちーちゃんの言う通りそんな事を言う人の機体を弄る気は束さんには無いよ。」

 

一夏

「た、束さん!?」

 

 一夏は束の言葉が信じられなかった

 自分の知る束なら頼めばやってくれるだろうと思っていたからだった

 

「いっくんの用件がそれだけなら束さんはもう行くよ!早くこのISを調べたいからね♪」

 

 そう言って束はセシリアから預かった【ブルー・ティアーズ】を一夏に見せた

 

一夏

「………」

 

「そうそういっくん?」

 

 ロケットに乗り込もうとした時、突然束が思い出したように一夏を呼んだ

 

一夏

「!?」

 

「もしいっくんがその【白式】を完全に使いこなせる様になれば、その時は束さんが強化してあげるよ。」

 

一夏

「ほ、本当ですか!?」

 

「本当だよ♪…それでもたっくんの【ロイヤルナイツ】には敵わないけどね!」

 

一夏

「そ、そう…ですか…」

 

「箒ちゃん、また今度ゆっくり話そうね♪」

 

「…そうですね…」

 

「じゃあね~♪」

 

 束はそう言うとロケットに乗り込み飛んで行ってしまった

 ロケットが見えなくなると…

 

千冬

「全員教室に戻るぞ!織斑、篠ノ之、お前達は後で勝手に出てきた事で説教だ!!」

 

一夏&箒

「…はい…」

 

 二人はこの後に待っている千冬の説教に凹んでしまった

 




 <予告>

 束が帰り、教室に戻った太一達

 セシリアは改めてクラスメイト達に謝る

 クラスメイト達もセシリアの謝罪と束の説明を受け彼女を非難しようとはしなかった

 そして、クラスの代表が決定した



 次回!《ISアドベンチャー 聖騎士伝説》

 クラス代表決定

 今、冒険が進化する!


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