ワイルド&ワンダラー   作:鷹雪
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今回はなんだろうか、それっぽい胡散臭い話の回。ただ、この話を書こうとした原動力にもなったので、ちょっとだけ特別だったりもする。

次回投稿は明日。


トレランス・ゼロ

 朝が来るとわかると、マクレディはのそのそと寝床から抜け出る。

 穴の開いた天井、隙間風が入り込む壁。だがベットは新品だからか、地べたで横になるのとは目覚めても体中が痛いなんてことはない。悪くない。

 建物の外に出てあくびと共に周囲に目を走らせる。別に異常なし、たぶん、きっと。

 

 空は雲がたちこめていて、太陽を隠しているせいではっきりとしない。きっと今日はこんな感じが続くのだろうと思う。まるで今の自分のようだ、戻ってきてるはずなのだが。まだ、何かが足りない――。

 

 それでもわかることはある。

 酒瓶を前にして、嘆くことも、愚痴も言えないままダメになっていたあの半月のことは悪い夢だったのだ、と。

 あれからずいぶんマシになってきている。少なくとも、驚きと呆れるほどとんでもない事件はすぐそばに落ちていて、それを必死な顔をしてよけるのを楽しめている。

 

「目が覚めたのかい?おはよう」

「どうも!――こんな夜明けから働くのかい?」

「農家だからな、妻も一仕事終えたばかりさ」

「なるほど」

 

 ここはグリーントップ菜園。

 驚くべきことだが200年前から一族が守ってきたらしい。本当かどうか、それはわからない。今は子供のいない老夫婦だけが住んでいた。

 

 老人は笑顔のままで温室に残っていた妻にジェスチャーで『朝食の用意をする』とやると、マクレディ―の肩にポンと手を置いてから家の中へ入っていく。

 

 俺はもう一度だけのびをすると、肺に大きく息を取り入れる。

 ロボット共はまだ家の中。俺は奴らと一緒にここに来て、あいつを探している。

 俺の相棒、友人、クソッタレのトラブルメイカー、恩人でもあるボス――あのバカと、何を話したらいいのかわからないが。やはりもう一度会いたい。

 

 

 あのグッドネイバーから叩き出されるように飛び出してきた俺は、あの瞬間から自分が望むレールに乗って再び走り出すことができたようだ。そこだけは……あの恐ろしげな女に感謝しないといけないのかもしれない。

 

 チャールズ川を前に『そこで待て』しか言われていなかったから、夜が来たら朝には死ぬな――そんな自暴自棄な笑いを浮かべていた自分の前に本当にあいつらが現れた時はさすがに目を疑ったね。

 

 いや、まぁ……驚くことは別にあったが。とにかくエイダとキュリーとはそこで再会できた。2台のロボットは、いつの間にかロボットを連れたおかしな女、にかわっていたけれどな――ああ、こういう信じられないクソ驚かせる経験は、あのボスなら簡単にやってのけるだろうと信じたよ。

 

 そして誘拐の話も、変人共のクソッタレな言い訳もそれで知った。で、そこからが本題ってことになった。

 

「それで?考えはあるのか?アキラをどうやって探す?」

「あります。私たちはこれを追跡曲線の法則をあてることで――」

「は?なに?」

「追跡曲線、ご存じありませんか?」

「――ご存じ、ないな」

 

 グチャグチャと説明を受けたのだが――すまない、さっぱりわからなかった。

 いや、馬鹿じゃないから(そうだ、あいつらがロボットというだけ)最低限は理解した。ようするに捕食する側と逃げる側を数字でうんぬんするとかいう方法だ。そこだけはわかった。

 で、それによってあいつらはアキラをさらった連中の行動範囲を見つけ出していたのだそうだ。

 

 ここまでが最初の驚きって部分な。

 続いて次の驚きが登場する。それから北上した俺達は、ミニッツメンの一団と出くわしたんだ。

 さすがにあのプレストンはいなかったが、あいつの部下はこっちのことを見知っていたらしい。顔は覚えていなかったが、向こうから話しかけられた。

 

 で、俺達は彼らと一緒にここに来たというわけ。そうするだけの理由があったんだが、とにかく色々と出来事が起こりすぎていた。退屈でどうしようもない時間とか、あれはどこに行ってしまったんだ?

 

 本当、一日が過ぎるたびに色々あって目が回っちまいそうだ。

 

 

==========

 

 

 ダイアモンドシティの入り口に立つイエローマンは待っていた。

 

 新しい仲間とやらを連れてきてやったというのに、あの2人は彼をここに置いて再びマーケットへと戻っていってしまったのだ。不満はないが、不愉快ではあった。

 

 ガスマスクでグールであることを隠している”鼻なしのボッビ”が、なにかの荷物を担いだそいつを連れてあらわれると不機嫌を隠さずにそのまま近づいていく。

 

「そいつが必要だったのか?」

「ええ、そう。それと彼の名前はメルよ。短い間でも仲間なんだから、ちゃんと呼んであげなきゃダメよ」

「あ、ああ、どうも―ーボッビ、なんか随分とおっかない奴を引き入れたんだな。今回は大丈夫なのか?」

「心配はいらない。あんたのおもちゃのために必要なものは買いそろえてやったのだから。自分のことをちゃんとやって頂戴」

「あんたに言われなくてもわかってるよ。俺にまかせてくれ」

 

 イエローマンはふたりのやりとりなど気にしていないようだ。

 いきなり話題を変える。

 

「この後は?」

「まだ準備が終わっていない。落ち着きなさいよ」

「勘違いするな。こっちは指示で『お前の仕事を終わらせろ』と受けているだけ。お前達と仲良くする理由はない」

「それはもちろん、そのとおりよ。私たちが仲間なのは仕事の間だけ、それが終われば解散するわ」

「なら、準備くらい終わらせておけ。こっちがお前に従う時間は減り続けているぞ、警告しておこう」

「おお怖い、怖い。それなら移動しましょう。ここから少し歩くわよ」

 

 ボッビは演技でおびえてみせると、先頭に立って歩きだした。イエローマンはそれに何の反応も見せないが、素直に一応は後に従う。それに続くメルは、内心では困惑していた。

 

 ボッビは自分勝手に作戦を立て、実行のためにメンバーを集め、率いるために当然のようにそれをふるまうのはいつものことだ。しかし、この黄色い男はいつもの彼女が選ぶ護衛役からは感じることのない異様さが際立っている。

 汚れの一つもないビジネスマンの身なり、だがその眼光は鋭く、星条旗柄のバンダナの下にどんな表情が隠されているのかまったくわからない。

 

 

 メルはボッビとは古くから知り合いだ。

 機械をいじるのが好きな窃盗犯でしかなかったメルが、時に大量のキャップを手にできたのは彼女の仕事相手に選ばれたから。口では何も言わないが、どうやらメルは彼女にとって都合のいい仲間ということらしい。

 まぁ、それはメルにしても同じことではあるのだが――。

 

(こんなヤバイ奴を引き込むなんて、今度はどんな仕事を考えているんだ。ボッビ?)

 

 こうして事が始まると、ボッビは非常に厄介な存在になる。

 だが、そうすること。しなくてはならないことは理解できる。急造のチームでも一体感を生み出し、指示を正しく実行するトップダウンの関係を生み出さないと、ひどい結末が待っているものだ。

 

 だからボッビは作戦中に本心を明かさないし、計画の説明も完全には口にしない。

 ただ誘った時の仕事以上は頼まず、終わった先には必ず約束の報酬を用意してあるという安心感。それがあるとわかるから、ボッビは成功を手にしてきたし。彼女に選ばれた仲間は利益を手にすることができた。

 

 だが、このイエローマンなる男はどうだ?

 

 まるで誰かの指示を受け、そのためだけにここにいると言い切ってみせた。キャップも、ボッビへの反感も、有利な立場を探ろうと無駄な駆け引きもするつもりもない。まるで関係ないという感じだ。

 

 彼女はこの男に言うことを聞かせられるのか?本当に?

 

 それでもメルにこの仕事を断るという決断はありえなかった。

 そして彼女が言うことが本当なら、これから数日間を一緒に行動し。最終日はグッドネイバーで仕事だ。

 

 あとは問題なく、何も起きなければいい――。

 

 

==========

 

 

 朝食の前に、マクレディはエイダを連れて廃屋から出てくると。「周囲を頼む」と見回りを指示してから、鍋を囲んでいる老齢のグリーン夫妻のところへと近づいていく。

 

 マクレディの記憶ではツギハギしたロボットでしかなかったエイダだが。今の姿は普通のアサルトロンのそれになっていた。旅の中でパーツを手に入れたのだと説明は受けていた。おかしな話だが、個性がなくなってしまったと密かに残念に思っている。

 

「おや、またひとりかい?」

「連れは――体調がよくないらしくて。まだ横になっていたいって。いいかな?」

「構わんよ。今はどうせ、あそこは空き部屋だからね」

 

 この農園を200年にわたって受け継いできたグリーンの血は、彼らの代で終わる。

 2人には今、子供がいないからだ。

 でも希望は残されている。マクレディたちと共にここに訪れたミニッツメンが、それをもたらすから――。

 

「そろそろだったよな?」

「ああ、そうだ。楽しみだよ」

「新たな入植者か。ここも騒がしくなるんだろうな」

「それも喜ぶべきことだが。私たちは新しいグリーン家の子供を迎えられる。そのことが嬉しいのさ」

「ミニッツメンと、さらにここで働く小作人達。確かにあんたらは笑いが止まらないだろうな」

「ハッハハハッ、土をいじらない癖に皮肉はきついな。でも、否定はせんよ」

「はいはい、男たちは悪い顔をやめて。昨日の残りだけど、野菜はたっぷり入っているから食べて頂戴」

 

 マクレディの笑えない皮肉も、今の夫妻にはどこ吹く風だ。

 実際、ここに住むなら大家だ店子だなどと口にする余裕はないだろう。そんなこと、マクレディにだってちゃんとわかっている。

 

 この辺りは例の霧がおおう以前から連邦の自然の脅威で知られているエリアだ。

 暴走するロボット集団、スーパーミュータント、レイダーに加え。デスクローをはじめとした危険な存在が平然と街道を歩き回っている。

 この農園を出て行った夫婦のかつての友人達がその後どうなったのか。夫妻は誰一人として知らないというのは、つまりはそういうことなんだろう。

 

「子供は何人だったか?」

「5人だ。でも、うちに来てくれるのは2人だけ」

「こんな世の中だからな。せめて自分の名前だけでもと、子供ながらに捨てられない事情もあるだろうさ。別に私らは区別をつけるつもりはないよ。ここで暮らすなら、一蓮托生だ」

「そうだな――」

 

 あの日、ミニッツメンはここを訪れるとこの話で夫妻と合意をまとめた。

 そして慌ただしくすぐに2つの家族と子供たちを迎えに戻って行ってしまった。

 ガービーは新たな協力者を求めて、ここに新しい入植者とミニッツメンを派遣するかわりに指示してもらうということらしい。

 

 マクレディたちはこの合意の証人って体で寝泊まりとただ飯にありついており、せめてものおかえしに警備くらいを担当させてもらっている。

 

「お前さんの方はどうする?」

「――今日と明日はここにいるよ。ミニッツメンが来たとき、ここになにかあっちゃ俺達がなにをしていたと、連中に怒られかねない」

「こっちは助かるが……いいのかい、それで?」

「ああ」

 

 あせっていてもどうにもならないしな、あの町は――。

 メッドフォード、あの滅びた街の中にアキラはいるに違いないと、ロボットたちは口をそろえて言った。

 

 おかげで最初に聞かされたその時から、マクレディに激しい葛藤が生まれている。

 メッドフォード、まさかあの場所に。不安、怒り、そして希望、後悔。湧き上がる感情は複雑で、だからあえて何も考えないように努めている。

 

 マクレディを悩ませる2つの案件。

 一つはガンナーだったが、もうひとつはあそこにある……いや、やめろ!今は何も考えるんじゃない!

 

 そして皮肉にも冷静さをよそえるのも、この感情があればこそ。

 Vault111から来た連中はいつだってそうだ。あいつもこいつも、どっちも俺を弄ぶように惑わしてくる。

 本当に、本当に――あいつら、腹立たしい連中さ。

 

 

==========

 

 

 キュリーは廃屋の中に据えられた真新しいベットの上でウトウトしていた。

 ロボットの体を捨てて人造人間になると、ドクター・アマリとディーコンはエイダと一緒にキュリーをレールロードのタイコンデロガへと有無を言わせずに放り込んだ。

 

 そして実際、そこにいかなければもっとひどいことになっただろうとキュリーは思い知らされ、愕然とさせられた。

 最初の1週間は苦痛と苦悩に支配され、血と肉で構成される自分という存在に混乱し続ける。まさに終わりのない悪夢ばかり見せられたのだ。

 

 無意識に行う呼吸。これは忘れてはいけないもの。

 だがそれはただの始まりに過ぎなかった。

 

 水と食欲の摂取、衛生的であること、排せつの欲求とそのために気を付けること。

 メモリー・デンで目覚めたことが新たな誕生であるとするなら。タイコンデロガでの1週間は、人が10年かけて学ぶことを、連続する失敗から学んでいくことだと考えるしかなかった。

 

 かつての自分のようになにかに集中しようとすると、決まって彼女の身体が反応し。みじめで恥ずかしさを感じるだけの単純な失敗を繰り返す。

 

(まさか自分は普通の人造人間ですらいられないなんて)

 

 積み重なる失敗、恥辱の数々はキュリーに精神的なダメージというものを知らず知らずに蓄積させていった。

 期待していた集中力やひらめき、思考力は乱れる感情によって掻き回され。落ち着くということが出来ないばかりか、視野までもが狭まっていくのを感じ。

 さらに混乱する。

 

 問題はほかにもあった。

 この肉体はそもそも意識を失い、長く眠り続けた人造人間のものだ。

 そのせいでキュリー自身の体力はみれたものではない。それでもタイコンデロガを出て、こうしてアキラ捜索の旅に出ることができたのは。誘拐される前に彼がレールロードから買ったというT-51パワーアーマーがあったから。

 

 エイダとマクレディに遅れることなくついてこれたおかげで、今ではパワーアーマーがなくとも動けるようにはなったが。それでもまだまだなのだ。

 ここからメッドフォードへも何度かアーマーを着て探りを入れたが、それだけでもう疲れ果てていた。

 

 

 彼女は――キュリーはベットでまだ、眠り続けている。

 夢の中では、彼女はアキラと一緒だ。

 

 壊れた世界の中で、ただひとつの一軒家。

 周囲は瓦礫の山で他に何もないが、その家にだけは屋根にこれでもかとターレットが設置され。この家の住人に害をもたらそうと考える外敵が近づけば、八つ裂きにする準備はすでにされている。

 

 そんな備えがあるにもかかわらず、アキラは窓辺に腰を下ろして本など読んでいる。

 窓の外ではエイダが忙しく外を巡回して動き回っているが、キュリーは台所では料理をし。掃除用具を出してきては手早く綺麗にし、それも終わればアキラのそばに椅子などもってきて。新たな研究に、思考を巡らせたりする。

 

 平和な時間。

 それはきっと素敵な場所。

 そんな風に思うから、きっとキュリーは聞いてしまうのだろう。

 

「アキラ、あなたはなんで私たちにやさしいのですか?」

「わたし、たち?」

「ロボット、それに人造人間。そういった存在にです。あなたの態度はたぶん、普通ではありません。変なのです」

 

 アキラはきっと笑うだろう。

 あまり他人には好印象をあたえないであろう目つきでも、彼なりに優しいものをたたえてこちらをみかえすのだ。

 

「それを言うならキュリー。君の方が変わってる」

「そうですか?そんなことはないのです」

「いや、そうさ。そういうところが、可愛いね」

 

 感情が奇妙に踊りだす。だが、浮かれてはいけない。これは彼の”手”だ、だまされてはいけない。

 でも彼はわかってくれる。

 そういえば、ちゃんとこちらの疑問に答えてくれるはずだ。

 

「正直、よくわからないな。なぜそんなことを?」

「変だからです」

「それじゃ、話は終わりだよ」

「えっと――人はそうは思わない、ということです。ロボットは命令に従うだけです。命令を出した側の事情は関係ありません、ただそれをするだけです。それは本質的に近い人造人間にも言えます」

「そうだね」

「人はそれを嫌悪します。つまり、だから――変だというのです」

 

 アキラは同意する。「そうかもね」と、だがすぐそのあとに「でも」と続く。

 そこがキュリーの知りたい部分だ。

 

「話は変わるけど、人にも面白い言葉があるよね。『性善説』と『性悪説』だ」

「中国の思想家たちが提唱したものですよね?」

「人はこれを正反対のものとして理解する。『人間は善なるもの、成長と共に悪を知る』と『人間は悪なるもの、成長と共に善を知る』というものだ」

「そうですね。どちらも正反対です」

「いや、僕はそうは思わないよ。これは同じことを言っている」

「え?」

「どちらにも同じ言葉が使われているじゃないか。『成長して知る』、善も悪も世界に存在する。そして結局は両方に触れずにはいられないものだと、彼らはちゃんとわかっているのさ」

「随分とへそ曲がりな解釈なのです」

「でも、間違っているとは言わないだろ?善人でいたいならそれらしく、恐れられたいなら悪人のように振る舞うのが一番だ。結局、人は完全な存在にあこがれてもそれに到達できない生物なのかもね」

「今度は皮肉ですか?」

 

 アキラは苦笑いする。

 そんな彼の笑いはなんだか可愛いと思えてくる。

 

「生意気なキュリー。どうして君は望んだ答えを耳にしたのに、そうやって茶化すのかな」

「その両者がどうだというのです?」

「――WWⅡの後、世界は核エネルギーによって革命がおこった。

 国家ではない、各家庭の個人個人に与えられるのは膨大なエネルギーを発生させる動力源だ。制御は管理へ、使用方法は思いつく限り無限大に。

 人類は消費社会のさらに上位へとそれで足を進めることができた」

「はい、私。キュリーも元は高性能のチップが搭載された。ただのロボットでした」

「そうだ、ロボット。人工知能がそれで発達する。科学者は気が付いたさ、これは新しいエデンの地面に転がり落ちた実を拾う行為だって」

 

 彼の言葉は、なんと明確で羽のように身軽なんだろうか。

 

「君の言葉で思い出すことがある。レイ・カーツワイル、知っているかい?」

「技術的特異点(technological singularity)について数々の持論をもっていた人物でしたっけ?」

「ああ、そうだね。

 同時にテクノロジー超楽観主義者だと非難も受けた。つまり、君の見るところの僕も彼の信条によりそっている。頭が空っぽの超楽観主義者というわけだ」

「私、非難はしていません」

 

 アキラはキュリーの言葉を無視した。

 憎らしい態度、こちらをいじめているのだろうか。

 

「レイ・カーツワイルには多くのエピソードがあるが。ヒトゲノム解析プロジェクトでの言葉は、彼の非凡な才能をはっきりと示したと思う。

 1%を解析するのに最初、プロジェクトチームは7年をかけた。人々は半ば呆れて口にした。「これでは100%まで700年が必要だ」とね。

 

 だが、レイ・カーツワイルには別の見解があった。彼は『1%終わったのなら、もうほとんど終わりに近づいている』と逆にプロジェクトに祝福を送ったんだ。

 最終的には彼は正しかった、解析完了が報告されたのはそれから7年後のことだった」

「驚くべきことです。素晴らしいひらめきです」

「いや、脱線してしまったね。話を戻そう――膨大なエネルギーを消費するためにロボットを実用化する。

 

 だが、ロボットは制御するためにできるだけ高度に柔軟性を持つAI(人工知能)を搭載する必要があった。

 だが、AIには恐れるべき正しい危険が潜んでいることを。同じ時代の科学者たちはそろって警鐘を鳴らしていた」

「ASI(人口超知能)のことですか?」

「そうだ。AIは通常、AGI(人口凡用機能)のことを当初から示していた。

 だがこれが問題だった。

 

 凡用性――つまり人間の知能を再現するこの方向は、未来にASI……複数の優れた人工知能によって人工超知能の誕生は回避できないという結論があった。

 人間と違い、その邪悪さを理解できる。新たな人ではない存在の誕生は。これまで人が起こしてきたただの革命という言葉だけでは足りない。むしろそれは人間の終焉、ただの絶望だと科学者は考えた」

「人間を支配するロボットが誕生する、そういうことでしたよね?」

「ホモ・サピエンス(賢い人間)などと悦に入っていた傲慢でムカつく奴らが考えそうな、くだらない妄想ゲームの結果のひとつというだけさ。

 

 それに”この世界”は、ロボットのAGIをかなりの部分で再現に至ったが。ASIが生まれる前に滅んでしまった。

 皮肉な話だよね。高性能ロボットによって人類が滅ぶと予見した科学者だが、結局ASIどころかAGIが完成する前に、世界は人の手によって破壊されてしまったんだ。やはり人は完全性を手にできない宿命にあるのかもしれないね」

 

 またなにか話が脱線しかけているような気がした。

 

「私のようなMr.ハンディタイプでも、やはりAGIの概念には到達していないと考えておられるのですか?」

「ないね」

「冷たいのです。そうではないと、なぜ言い切るのですか?」

「高品質な回路と、思考性のあるプログラムがあっても。君自身が認めたじゃないか、ひらめきがないのだってね。君、忘れてないか?

 この世界は人が持つ巨大なエネルギーを制御する段階で、終焉を迎えたし。人間達はキュリー、君たちロボットに完全なるAGIを搭載することすら出来なかった」

「なるほど。それも考え方ですね」

 

 嬉しそうにアキラは笑った。

 

「さて!ここで話はさらに俗っぽい話へと移る。僕が優しい理由?それがカーツワイル氏の信望者であるってだけでは、たぶん君は納得しないのだろうね」

「はい、当然です」

「ならば、僕は僕の言葉を使わないといけない――。

 

 ロボットという存在がまだ考えられなかった時代が人にもあった。

 その時代では、AGIを備えたものが必要だと考えると彼らはどうしたと思う?これはクイズじゃないから答えてしまうが、彼らは単純に女を連れてきて子供を作ったんだ。

 僕にとって、すべてはそこが出発点だった」

「?」

「老いて死ぬ、そのシステムにとらわれている以上。人は自分の子供に多くを求めるものだ。

 だがそうする必要もないことも学ぶようになると、今度は奴隷という制度を生み出した。汎用性よりも特化したものを、ナロー化させたものが都合がいい。

 AIでも同じことがされる可能性があった。ナローAI、特定の状況と環境下にだけ正常に判断できる思考。

 

 人は割とそういう――キモイ発想も平然と使いこなす恥知らずな存在でもあった」

「はぁ、それがあなたとどう関係が?」

「――それもそうだね。うーん、ぼやけてしまったな。やり直しをさせてくれ。

 えーと、そうだ。これがいい」

 

 額に片手を置き、悩む彼はかわいらしく思える。そしてすぐに別のひらめきにたどり着く。彼はどんな時でも、本当にそれをあっさりとやってみせてしまう。

 

「犬や猫は人に近しい存在だと言われている。

 だけど彼らは本質的には獣だ。共感能力が人によりそえるくらいに高いというだけ。

 

 でもそんな彼らでも、人はずっとそばに近寄らせて暮らしてきた。世界が壊れても、まだそれは続いている。

 レオさんにはカールが。商人は訓練した犬を商品にして売り歩いていた」

「はい」

「実現しなかったASIが存在したとしても、きっと人間はわりとうまいことそれに寄り添って生き延びることが出来たのかもしれないと考えるんだよ、僕は。

 そう、だからきっと僕もまた超楽観主義で、そんな未来が来るのを楽しんでいるのかもしれない」

「やはりよくわかりません。イメージも、実感もわかないので」

 

 アキラはにやりと笑う。

 悪い顔だ、本人もそれを認めていた。

 

「僕の言葉から刺激される想像力は個人の力によるところだから僕にできることはなにもないが。実感については、話は別かも」

 

 彼は本を閉じ、窓辺から立ち上がる。ようやくそうしてくれたのだ。

 静かな息、光があふれるここが本当にあればいいのに――。椅子に座ったままに自分に彼が近づくのを見つめながら、胸の高鳴りを感じ始める。

 その指がこちらにのびてくると信じる。その顔がこちらに近づいてくると信じる。その唇が……。

 

 

 キュリーはまだ眠っている。

 そして夢はまだまだ続いていく。

 

 彼女はロボットの体を捨て、人造人間となったのは人の持つひらめきをただ手にしたかったから。

 だが、彼女は今。思いもよらぬ贈り物を胸の中で弄んでいる――その名は『情欲』。

 

 

==========

 

 

 準備は整った。

 ボッビはかつてはレイダーが塒として使っていた屋敷を出ると、楽しそうに続くメルに話しかける。

 

「メル、今回の仕事に使う。あなたの小さなお友達を紹介して頂戴」

「わかった、ソーニャだ。この小さなロボットには彼女だけの唯一の能力が備わっている。音波パルスを発生させる無線装置を搭載しているんだ」

「……」

「これをつかって、ダイアモンドシティの市長の隠し金庫まで。10倍の早さで掘っていくの」

「ダイナマイトが必要、なんて聞かされた時は腰を抜かしかけたけど。それは必要ない。このソーニャはきっとやってくれるはずさ」

 

 メルの言葉にイエローマンが反応する。

 

「”はず”とは、どういう意味だ?」

「ああ、それは――」

「心配しすぎよ。大丈夫」

「いや、正直に言うと何が起きるのか正確にはわからないんだ。でも、必要なものは確かに用意したから、そうだな。準備は完了している」

 

 最初は無口なイエローマンに苦手意識を持っていたメルであったが、面白いことに一緒に行動するとこの人物はいがいに付き合いにくくないと知ることができて、今ではすっかり警戒をといていた。

 だが一方で、ボッビはなかなか思い通りに従うそぶりを見せないこの男に対し。少しいら立ってきている様子を見せている。

 

「ではグッドネイバーへ?」

「ええ、そうよ。当然じゃない」

「あそこにあるボッビの家には地下室がある。そこから出発すれば問題ない」

 

 これ以上の詳しい情報はいまだにボッビが握ったままだった。

 それでも奇妙なチームはグッドネイバーへと出発する――。

 

 

==========

 

 

 アキラの誘拐、自分は元ロボットだと言い張る人造人間のオネーちゃん、悩ましいメッドフォードに、幸せを掴めそうなグリーン家の老夫婦。これだけ揃ってりゃ、ただの殺し屋には多すぎる出来事だと思っていた。

 どうやらそこに新しい驚きが加わってきたようだ――。

 

 旅と捜索の疲れで寝込んでいたキュリーのために休みをいれていた俺たちのところに、予告通りにミニッツメンが人々を連れて現れた。問題はその中に、予告されなかった人物がひとり混ざっていたということだ。

 

 そいつは顔色の悪い男だった。

 右腕を包帯で厚く贅沢にグルグル巻きにしていて、どうやら痛むらしくずっと胸に抱くようにしている。

 服装を見る限りは、レイダーとは思わなかったが。町で暮らす一般人というには、少し自己主張の激しい服装をしている。

 皮のジャンバー、藍色のジーンズ、そういったものだ。

 

 顔には見覚えがあったが、それでもすぐに誰かはわからなかった。

 だが、名乗られるとさすがに俺でもわかることがある。あのグッドネイバーで傭兵や殺し屋どもの情報誌をだしている、あれの記者だった。

 

 アントニー・コロンボ、またの名をソニー。

 

 最初はまさかの取材申し込みかと、俺も勘違いしていた。

 年末は騒ぎのせいで落ち着いて殺し屋界隈の情報に目を光らせたこともなかったし、あいにくとクソ友人達に振り回されていて、そんな暇もなかった。

 でもそれで自分が注目されてもおかしいとは思わない、それくらいの自信はあるにはあったんだ。

 

 だが現実は非情だ。

 あいつは取材じゃない、情報を提供したいと言い出した。

 それもこれからどうやってあのメッドフォードの面倒な連中を効率よく引っ張り出せないか、なんて悪だくみをしている最中にとんでもない情報をもってきてくれた。

 

 俺たちのアキラはすでに連邦を飛び回っている――。

 

 寒いのか、おびえているのか知らないが。穴だらけの家屋の中の片隅で震えながらそんな寝言を口にした。

 俺は鼻で笑ったよ、最初はね。

 

 

 だがソニーはそれで話をやめようとはしなかった。

 

「あんたの言いたいことはわかるよ。でもな、これはマジな話だ」

「へー、そうかい。あんな厄介なやつを誘拐するんだから、インスティチュートだと言うんだろ?だから俺達がここで探しても無駄だって」

「ああ、インスティチュート?何の話だ!?」

「だから、連邦の連中が唱えている呪文だろ?『彼が消えたのはインスティチュートのせいだ』『彼女はインスティチュートによって連れ去られた』。相手がただのレイダーであっても、いつもそれで――」

「違う、違う。そういう話じゃない。これは――」

「ああ、情報を提供してくれるんだよな。感謝するぜ、それでも俺たちはここからメッドフォードをどう攻略するか考えてる。わかるか?大変なんだぞ?」

 

 ソニーは恐怖に歪んでいた表情に、さらに悲壮なものがあらわれる。

 俺は構わず、相手の調子に合わせて適当に相槌を打ってやる。だがその最中に、いきなりソニーは抱えていた自分の腕の包帯をすごい速さで解きはじめた。

 

「こいつを、これを見ろ!」

 

 ソニーは包帯の下に現れた彼の腕をいきなりこちらに突き付けてきた。

 

「これを見てどう思う!?わかるか?」

「わかるかって、お前――」

 

 手首から先の肌が、不気味に紫色になっているのは一目瞭然。

 だが気持ち悪いそれを、努力してもっと観察してみると。さらにそこには無数の手術痕らしき”形跡”がいくつも走っているようだ。

 

「これが俺の手だ、俺の――畜生、こんなにしやがって。あの女」

「あ、ああ。それ、誰にやられたんだ?」

「それだ!それだよ、そいつを聞いてくれるのを待っていた。あいつだ、あのクソッタレな市長の護衛」

「――ファーレンハイト!?」

「あのイカレタ女が、この俺を切り刻んでやろうって」

 

 どうやら切り刻まれたのは片腕の手首から先、だけだったようだ。

 それが運がいいことだったのかどうかはわからない。一応、かけたものはないように見える……数だけで言えば、そうだ。

 

「この指を見てくれよ。わかるか?みんな”同じ長さ”になっちまった」

「ああ、そのようだ」

「あのクソッタレが、わざわざ戻した時のためにって。”短く削り出し”たんだよ、俺の目の前で!あの時の気分、お前にわかるか!?」

「いや、全然」

 

 グッドネイバーの市長は悪党としても有名人だ。その身近にいる人物が、どれほど残酷なことができるのか想像するのにそれほど難しいということはない。それが例え生物学的に女であったとしても。

 それに話題的にも、”こうされた”理由がこのソニーの側にまったくないとは考えられない。ハンコックは悪党だが、血に飢えたバケモノじゃないし、自分の近くにそういうのを置いているとも思えない。

 

 だから俺は、はっきりとこいつとは距離を置いて話を続けることにする。

 

「わかった、整理させてくれ……。

 あんたはトラブルを引いた。それについては同情するが、俺には関係のない話ってのもわかるだろ?

 

 ここでの問題ってのは、ひとつ。

 どうやらあんたは俺達がメッドフォードを探索する必要がない。もしくはここから立ち去るように仕向けているってことだ。これは、はっきりしている」

「……」

「いいか?このマクレディさんは狙撃手だ。

 狙った獲物は逃さないし、仕事は完璧。だからお前の悲劇を聞いたからって、それだけで今のターゲットから目を離すなんてことはしない。

 

 情報提供というなら、全部吐き出せよ。

 それで俺が、ひどい目にあったばかりのあんたの言葉に俺が乗れるかどうか。勝負してみろ。

 それも出来ないなら、黙ってここから出ていきな。お前が間抜けで状況を理解できないとしても、まだ面白くもない話をだらだらとやりたいなら。

 

 この俺が、あんたをここから引きずり出して。この近くにあるフェラルどもの谷底に投げすててやるよ」

 

 すごんでいるつもりはなかった。

 だが冗談ではないと、目で伝えてやった。グッドネイバー、ハンコック、ファーレンハイト、これらの名前は明らかにアキラに深く関係のある言葉だ。それをこれ見よがしに聞かせたこいつには、確かに何か秘密がある。なにかの意味が存在している。

 

 それがわからないのに簡単に信用するなどと考えられては、ナメるなとしか言えない。

 

「この連邦にあるカルト集団については?」

「知っているか、という意味か。別に、チャイルド・オブ・アトムとか?キャピタルじゃ、どこにでもいたし。そうそう、あそこじゃ他にも木を拝んでいる変な連中がいるって――」

「ああ、それだ。そういう連中の、話だ」

 

 なるほど、覚悟しておけよって意味か。

 

「この連邦にもあまり知られていない、そういうカルトな教団がいくつもある」

「そうだろうな。別に驚く話でもないが」

「確かにな……だがな、その中に明らかにおかしなのがいる」

「そういう連中はそもそも頭が――」

「そういうのじゃねーよ!名前はわからない、それに人はいるのに。そこは誰も集団に加えないが、出てくる奴もいない。内情がわからないが、それにしても分不相応に力もテクノロジーも持っている」

「なんだそれ?」

「昔はインスティチュートと間違われてたとも聞くし。噂じゃ幽霊だとか、影だとか言われていた。

 人の出入りが最低限で、名乗ることも存在も知られたがらない。いくつかの組織の一部とつながっているともいわれているが、それが本当かもわからない」

「ただの噂じゃなぁ」

 

 ソニーは慌てて首をふる。これは本当のことだ、信じてもらわないと困る。必死にそう繰り返す。

 

「それで?」

「そいつらがここ数年、いきなり表に顔を出してきたんだ。あのグッドネイバーでも、そいつらの噂が明らかにめだってふえたってこともある。俺は偶然だが、その尻尾を目にすることが出来た。見たんだよ、実際に取引の現場を」

「へェ」

「それが”鼻なしのボッビ”。ボッビは知っているよな?」

「――グールだったよな?確か、最近ハンコックに叩きのめされたとか」

「そう、それだ。その原因もボッビがそのカルトと繋がっていたせいでおこったことだ。市長はボッビの振る舞いが気に入らなくて、動いた」

「ふむ」

 

 まんざら嘘、ともいえなくなってきたか?

 だがそれでも足りない。俺は核心をついてやることにする。「それが俺達がメッドフォードから離れることと、どんな関係がある?」そう聞くと、ソニーは明らかに狼狽した。

 そして――。

 

「俺は正体を暴こうと、ボッビに近づいていた。その関係で、あの年末はあいつからひとつ仕事を引き受けていた」

「そうか」

「そいつらはずっと、ある男を探しているのだとボッビは考えていた。そこで俺に知られないように張り付いて、情報を送れって」

「???」

「……まだわからないのか?決まっているだろ、あんたが探している男さ。あの元Vault居住者の片割れ、まだ若い黒髪の、東洋人」

「っ!?」

 

 正気に返る前に、体が勝手に動いていた。

 あいつにもらったマチェットサラマンダーを気が付かないうちに引き抜くと、あいつの哀れにも揃えられてしまった指のあるほうの手首の付け根にそれの刃を押し当てる。

 

「てめえ!」

「やめろ!暴力はやめてくれ!」

「あいつの誘拐は、お前が仕組んだことだったってのか!?」

「そうだ!いや、違う!そうじゃない。知らせたんだよ、あの辺りを歩いてるって、情報を渡しただけだ」

「ふざけるな!そんなこと、誰が信じる!」

「あんなことになると、知らなかったんだ!」

「そうかい。それで全部か?言い残すことは全部言え、今のうちに!」

「なら聞けって!そいつはもう外に出ている、歩き回っているんだ。どこにいるのかも知っている」

「どこだよ!?」

「グッドネイバー!ボッビと一緒にいるっ」

 

 なに?どういうことだ?

 

「ボッビは計画を立てたんだ。次の仕事、あんたのお友達も参加しているはずだ」

「仕事?そのグールは、ボッビはなにをしようとしているんだ」

 

 聞くものを聞いたら、そいつにはもう用はなかった。切り刻むのもなしにしてやったが、とりあえず俺の細腕でも数発だけパンチをくれてやった。頭を抱えて泣いていたような気がするが、もうどうでもいい。

 だがそいつの言葉が正しいなら、メッドフォードなんかに熱い視線をここから送り続けることに意味はなくなった。

 

 ボッビとかいうグールの次の計画。

 ソニーによるとそれは、あのハンコック市長の秘密の金庫をいただくこと。

 

「まったく信じられないぞ、クソッタレ。あんたはイカレているのは知っているが、よりにもよってあの――ハンコックの金庫だって?本当に狂っちまったのかよ、ボス」

 

 間に合うかどうかはわかない。

 だが、本当にそれをやってしまったら――アキラは、ボスは間違いなく死ぬしかないだろう。

 あのハンコックがそれを許すとは思えない。




(設定)
・レイ・カーツワイル
発明家、実業家。ユダヤ系のアメリカ人で、今も存命している。
作者は前作のつながりで知った。



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