MrサタンZ 真の英雄   作:寅好き

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弟子(師匠)の仇を打つのは俺達だ。新たなる師弟コンビ誕生!!

「ハアッ。」

トランクスが怒涛の攻撃をボージャックに続けていた。

一発一発の威力も凄まじいのはパンチの風圧で辺りの地形が変わってきていることからも明らかである。

しかし、そんな戦いではあるが、追い詰められているのはトランクスであった。

「フッ」

「がはっ」

トランクスの怒涛のラッシュをことごとく避け、合間合間に的確にボージャックはトランクスに打撃を加えていた。

(はあはあ、なぜ当たらないんだ。)

さすがにトランクスが焦り始める。

攻めているのはトランクスであるのに、傷ついているのもトランクスであるからだ。

この場に某親バカ王子がいたならば「バカめが、まだ弱点をわかっていないのか」ぐらい苦言は当然呈したであろう。

そうパワーばかりが膨れ上がり、スピードが明らかに落ちているからだ。

「クッソー。」

「いかん」

トランクスが焦りに刈られ大振りの一撃を繰り出す。

それを見た天津飯が危機感を感じ声をあげる。

「終わりにするか。」

トランクスの大振りの一撃を軽く身をよじり紙一重の所でかわす、そして口許を歪めていい放った。

悟飯を葬った強烈な一撃がトランクスを襲う、トランクス自信や天津飯もそう思った、その時であった

「魔貫光殺砲」

その声と同時に螺旋を描くエネルギーを纏った一本の極太エネルギー波がボージャックに襲いかかる。

そのスピードは一般的なエネルギー波を遥かに越えているために既にボージャックの間際に迫っていた。

「ちっ」

避けることが不可能ということを悟ったボージャックは攻撃を中断し、魔貫光殺砲を片手ではね除けた。

「いまだ、トランクス!!」

その光景を予期していたかのように声が辺りに響く。

「はい。ハアアアア、ハアッ」

トランクスがボージャックを見ると魔貫光殺砲をはね除け、隙ができていた。すかさず指示通りに渾身の一撃をボージャックに放つ。

「グホァ。」

「まだだ。」

ここぞとばかりにトランクスは以前にも増したラッシュをかける。

一撃一撃が必殺といってもいい威力の連打がことごとくボージャックを捕らえる。

それだけではなかった、降りてきた声の主、ピッコロも参戦する。

トランクスは前方から、そしてピッコロは後方から連打を浴びせる。

ボージャックは逃げることができない。

それは挟まれているからでもあるのだが、トランクスとピッコロの息があった攻撃がそれを許さないからだ。

なぜこれほど息があった攻撃ができるのか?

それはトランクスの師匠が影響している。

この世界のトランクスであればベジータ存命のためベジータと修行をし、ベジータの戦いかたが身に付くが、未来ではトランクスが大きくなった時にはベジータは亡くなっており、悟飯に戦いを教わったからだ。

その悟飯はピッコロから戦いを教わりピッコロの戦いが身に付いている。

それをそのままトランクスに伝授したため、実質ピッコロと同じ戦いかたであった。

そのために息があった攻撃ができたのだ。

「ハアアアア。」

「ワタア、ワタタタ、ワタアッ。」

依然として二人の攻撃が前後から襲いかかる、「グハッ」

「いまだ、いくぞ。」

「はい。」

ボージャックの体が揺らいだのを見逃さなかったピッコロがトランクスに指示を出す。

そして

『ハアッッッ!!』

二人の強打が前後の違いがあるが全く同じ位置にめり込む。

「ゴハァッ」

同じ位置ということで内臓が破損したのだろう、ボージャックは多量の血液を吐き出す。

拳を引き抜くとその勢いから流れるような動きから二人同時にハイキックを見舞う。

バキッと何がが折れるような音が鳴り響く。

二人の足が今度は左右から頭を挟むようにヒットした。

共に足を振り抜くとボージャックはまるでタケトンボのように螺旋を描いて滑空する。

トランクスとピッコロは飛び上がりボージャックを抜き上空で待ち構える。

『愛弟子(師匠)の仇だ!!』

共に組み合わせた両手を叩きつける。

ハンマー打ちが決まりボージャックは地面に叩きつけられた。

「やりましたね。ピッコロさん。」

安堵した表情でピッコロに話かけるトランクスだがピッコロはまだ厳しい表情をし、トランクスに告げる。

「甘いぞトランクス。まだだ一気に止めを指すぞ。」

そういうとピッコロは両手を交差させつき出す。

「爆力魔波」

ピッコロの両てのひらが光と同時にボージャックが伏していたところがとてつもない爆発を起こす。

そしてトランクスも遅れてはならないと両手をむけ、

「ファイナルフラッシュ。」

と準決勝第一回戦悟空戦の時に見せた技を使った。

ピッコロに引き起こされた爆発が更に巨大になった。

「あいつら無茶しやがるぜ。」

少し離れたところでヤムチャと悟飯、ビーデルを抱えた天津飯が身震いをしながらその壮絶な光景を見ていた。

舞い上がった砂煙が晴れる頃には辺り一体が底無しの穴が広がっていた。

――――

 

遠く離れた地ではその光景を遠隔透視し小躍りする男がいた。

そう北の界王である。

「やったぞ、やったぞ、ピッコロとトランクスがやりおったわい。

悟空がどこかに消えて焦っておったが焦り損だったな。本当によくやったぞ。」

 

果たしてこれで地球は救われたのであろうか?

その時地上ではサタンに恐ろしい魔の手?が迫っていた。

 


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