バタン
「くそぉ!」
「はぁー。」
ナギとアルが帰ってきたようだ。
「どうした二人とも?」
「あっあ!」
「私が答えましょう。最近撤退することが多いため。お偉いさんに文句を言われたんです。」
「そうか。」
「ええ。帝国の処刑人と狂戦士、この前の武装勢力のことですね。」
「そう言えばあの武装勢力について何かわかったか?」
俺達を苦しめ、元々はこちらの兵だった者達をあのようにした連中のことだ。知りたいのは当たり前だった。
「はい。少しですが。」
「おっ!マジか!」
「本当ですか?!」
「ナギ達が苦戦したとか言う奴等か。」
「彼らは
「ということはわかったのは名前だけか。」
「いえ、まだあります。これは悪い情報ですが。」
「何だ?」
「あの機甲兵の一部が空中戦に対応し出したことです。」
「つーことは何だ?前は空から撤退することが出来たがこれからは無理だと言うことか?」
「ええ、そうです。それだけじゃありません。」
「例えば?」
「彼らは取り付き自爆します。空中戦に対応したことから空中戦艦なども条件さえ揃えば落とされるということです。」
「・・・」
この事実に俺達は無言となった。その時、
「あ~、喋っているときにすまん。呼び出しだ!」
ガトウが入ってきた。
「誰から?」
「姫さんからだ。ナギ行くぞ!」
「りょーかい。イアン留守番よろしく!」
「あーい。ってまたかよ!」
それから俺以外の面々は目的地へ向かった。あいつらが帰ってきて何があったか聞くと、アリカ王女が帝国の第三皇女と平和会談と言う名の密会に赴くらしい。
「それってやばくねぇ?」
「平和に近付くんだ。良いことだろ?」
「いや、そうじゃない。今は強欲竜団とかいんのに危ないだろ。そうだろ?」
「護衛もついとるし大丈夫だと思うが?」
「明日はお前も連れていくぞ!」
「何で?と言うかいきなり何だ?」
「いや、この前ナギがデートのついでに見つけた戦争を存続させようとしている証拠の事でな。」
「あ~。あれか。りょーかい。」
そして次の日、俺達は罠にかかった。連合の英雄から指名手配犯に転落した。そこから俺達は二手に別れた。俺とガトウはタカミチくんを迎えに行き、ナギと他のメンバーはアリカ王女と帝国の第三皇女の救出に向かった。そして俺とガトウがタカミチくんを迎えにいったところ、タカミチくんは連合の兵相手に無双していた。あのフランスパン闘殺法で。それを見たガトウは固まった。自らの弟子が自分の全く知らない武術と言ってもいいのかわからない変なもので無双していたらそうなるのだろう。連合の兵を全て沈めたタカミチくんはこちらを見て、ショックで固まった。師匠に隠したかったものを見られたのだから!俺は固まった二人を引きずりその場を退散した。
ナギ達との合流後、タカミチくんの勇姿(笑)は仲間+二名にしっかりと刻まれたのだった。記憶から取り出した映像で。