どうも三國志のシーラカンスです   作:呉蘭も良い
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本日三度目の投稿。
もう今日で最後まで投稿します。

華琳様が登場すると、やっぱ違うなぁ。


酒は飲んでも飲まれるな

俺も飲み始めてから数時間、流石にかなり酔って来た。

 

……いやいや、まだまだ限界じゃないよ?

 

本当、まだ余裕だから。

 

「んぁ~、……白酎もうねぇな。 新しい酒出しますわ。」

 

俺はそう言って、台所の方に新しい酒を取りに立ち上がった。

 

まぁ多少ふらつくが、問題無い、問題無い。

 

「……えっと、何があったかなぁ~っと。」

 

やっべぇ~、安っぽい酒しかねぇな。

俺はこれでも良いんだけど、客が居るしなぁ。

 

……んお?

そういやワインがあったな。

この前羅馬から来た商人から買ったんだったわ。

 

でもこれ単体では、あんまり美味しく無かったから、桃とか柑橘類の果物とかを浸けて放っておいたんだよな。

 

……さて、どうなっているか。

 

「んくっ。 !」

 

おお! 中々飲みやすいじゃねぇか。

これ出そっと。

 

「お待たせしましたぁ~。 羅馬のお酒で~す。」

 

「あら、そんなものがあるなら先に出したら良かったのに。」

 

俺も忘れてたんだよ。

 

「これまた貴重な物を、……良いのか?」

 

「問題無いっすよぉ~。 これ葡萄酒って言うんすけど、単体ではあんまり美味しく無かったんで、果物を浸けていたんすよ? さっき味見したら、まぁまぁ良くなってたんで、持ってきましたぁ~。」

 

「……元倹殿、お主大分酔っているな? 華琳様相手にまぁまぁでは駄目だろう。」

 

……はっ!

そうだった!

 

「あら、羅馬の貴重なお酒を経験出来るなら、多少は目を瞑るわよ?」

 

……うへぇ、多少かよ。

 

「んじゃまぁ、取り合えず一献どうぞ。」

 

「ありがとう。」

 

俺はそう言って、曹操、妙才さん、俺の順で酒を注いだ。

 

「……ふむ、香りは悪く無いわね。」

 

先に香りから楽しむとか、この人通だなぁ。

ちなみに俺は香りとか知らん。

 

今も普通に飲んでるけど、味さえ良けりゃそれで良いんだけどなぁ?

 

「……ほぅ、なんとも変わった味がする。 ふむ、甘い味もあって確かに悪くは無いのだがなぁ。」

 

妙才さんは特に好きって事は無いみたいだなぁ。

 

……これじゃ曹操にも期待出来ないな。

 

「……成る程。」

 

何を理解したんだ?

 

「果物を浸ける発想は悪くないけど、やはり元の葡萄酒と言うのが、あまり美味しく無い様ね。 まぁ、飲めなくは無い様だし、暫くはこれで良しとしましょう。」

 

……及第点?

まぁ飲めりゃ何でも良いか。

このままガンガン飲も。

 

 

_____

 

 

「それにしても元倹殿、お主は何でも出来るな?」

 

んんー?

 

「なんすか急に? 誉めても酒かつまみか書物しか出ませんよ?」

 

「いや、それは充分出ている方なのだが、……そうではなく、お主は知も武も果ては料理まで出来る。 それを凄いと思ったのだよ。」

 

「えぇー?……遠回しな自分自慢っすか?」

 

俺以上に出来るのに、何言ってんだこの人?

 

「いや、そんなつもりは無い。……というより、何故そうなる?」

 

「? だって、それ言ったら妙才さんもそうじゃ無いっすか? って言うより、本物の何でも出来るが、そこに居るじゃ無いっすか? 俺なんて所詮器用貧乏、出来ない事だって普通にありますよ?」

 

って言うか、普通に出来ない事の方が多いと思うんだけど?

 

「あぁ成る程、確かに華琳様は何でも出来るな。 確かに私自身、出来る方だと自認しているが、華琳様とは比べ物にならん。」

 

「あら、二人してそんなに私の事を褒めるなんて、……ふふっ、私も何か出した方が良いかしら?」

 

「おぉ、褒美か何か貰えるんすか?……だったら俺は、さっき話した一字千金に孟徳様も参加する事を望みます。」

 

超貴重戦力だぜ。

 

「あら、最初からそのつもりよ?」

 

「マジっすか? 冥琳は俺の中で既に確定してるから、これで二人目ですね。……いやぁ、捗るなぁ。」

 

後は最低でも諸葛亮を加えたいなぁ。

知力百は外せないよね。

 

……良く考えたら、それって面子が完全に赤壁じゃねぇか。

 

「宝物や金銭ではなく、華琳様の知を所望するとは、……なんというか、……お主らしいな。」

 

「いやぁ、なんっつうかですね、……さっきの、俺の出来ない物の話に戻りますけど、俺って芸術品の価値が良く解らないんすよね。 そういう芸術分野は、まるで駄目みたいです。 だから宝物とか貰っても困るんすよ、……お金は持ってるし。」

 

俺が良いと思ったのは、全く評価されてなかったり、逆によく解らんのは評価されてたりするんだよなぁ。

 

多分前世の知識の弊害じゃねぇかなぁ?

 

「へぇ、貴方にそんな弱点があるなんてね。」

 

「その点、孟徳様はその分野も強いっすよね?……いや本当、何か苦手な分野とか無いんすか?」

 

「ふふっ、……そうね、軍事機密よ。」

 

……まぁ、もし知ってたら高値で取引されてもおかしく無い情報だよなぁ。

 

「私も長年、華琳様の近くにお仕えしているが、苦手分野や弱点らしい弱点は知らないな。」

 

うわぁ、妙才さんも知らないのか。

この人本当にとんでもない超人だな。

 

「流石に王の器は違うなぁ。」

 

「「……。」」

 

……あれっ?

 

「……華琳様を“王の器”と、……かなり高く評価してくれている様だな?」

 

うわっちゃ~。

これまた失言。

 

……まぁ酒の席だから良いか。

 

「まぁそれほど素晴らしい才覚がありますよね、って事ですよ。」

 

「ふっ、当然よ……と、言いたい所だけど、並の凡夫ならともかく、貴方に言われるとなれば、誇らしいわね。」

 

いやいや、並の凡夫が言うのと変わりませんって。

 

「なら私はどうだろう?」

 

ん?

 

「先程、華琳様の書物を推敲している時に言っていたではないか。 戦略、戦術を理解出来る素晴らしい将だと。……私はどの程度の将の器だろうか?」

 

……言ったっけ?

……言ったな。

 

「そうっすねぇ~。……妙才さんなら十万の軍を率いる大将軍級じゃないっすか?」

 

まぁ、多分出来るでしょ。

 

「……自分から聞いといてなんだが、……こう、こそばゆいな。」

 

まぁ、あくまで俺の主観ね?

史実でも夏候淵は超有能だったらしいし。

 

「ふむ、……では、春蘭ならどうかしら?」

 

「あの人は五千って所ですかね?」

 

「! 何故だ!? 身内贔屓に聞こえるかもしれないが、姉者はあれでかなり優秀な筈だぞ!」

 

うおっ!

妙才さんが大きな声出すの初めて聞いたわ。

 

「あぁ~、いえいえ。 能力が無いとか、そう言う事言ってるんじゃ無いんすよ?」

 

「ならどういう事かしら?」

 

えぇー?

あんたなら理由知ってるでしょ?

 

「まぁ孟徳様なら当然熟知している事だと思いますけど、軍を率いるのは、個人の武勇よりも、統率力とか、戦術理解度とかが重要じゃないっすか? でも元譲さんの場合、そこに期待は出来ないんすよね。 かと言って、あの武勇を放置も出来ません。 使い所は真っ正面からの突撃とか、敗退した軍への追撃とかです。 それが一番高い効果を得られると思いますよ? 別に万の軍勢を率いる事が出来ないとは言いませんが、効果的ではありませんね。」

 

だから五千くらいが一番良いと思うんだよ俺は。

 

「ふふっ、納得したかしら秋蘭?……私も元倹と同意見よ。」

 

「はっ、納得しました。……大きな声を出してすまないな元倹殿。」

 

かまへん、かまへん。

 

「元倹、貴方ならどうかしら?」

 

俺?

 

「ははっ、二千で限界ですかね?」

 

俺がそう言うと、二人してポカーンとした。

だから買い被りし過ぎなんだって。

 

「……いくらなんでもそれは、……過小評価し過ぎではないか?」

 

「そうでもないっすよ?」

 

「……一応、理由を聞かせて貰おうかしら。」

 

まぁ良いけどさぁ。

自分で自分の評価って恥ずかしいな。

 

「まず一つ、俺に突出した武勇はありません。 二つ、統率力も戦術理解度もそこそこしかありません。 三つ、俺に兵を割くくらいなら、他に……孟徳様達の場合ですと、それこそ妙才さんや元譲さんに割いた方が良い。 以上の事から、俺は戦術が機能する最低人数の二千で、独立遊軍として動いた方が効果的です。」

 

Q.E.D 証明終了。

 

「……理解出来なくはないのだけど、……納得はいかないわね。」

 

「少なくとも、私は納得出来ません華琳様。 元倹殿で戦術理解度がそこそこなら、私は全く理解出来て無い事になります。」

 

だからあんたら俺の事過大評価し過ぎだって。

 




理論滅茶苦茶の主人公のQ.E.Dでした。
まぁ酔ってるから仕方ないね。

ちなみに、華琳様が期待した返答は、
「俺なら百万の軍勢でも率いてみせますよ(キリッ」
です。
まぁ主人公が絶対言う訳ねぇな。







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