“プロモーター序列第一位”里見蓮太郎の物語   作:秋ピザ

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かれこれ1週間ぶりの投稿になりまする。
なんか投稿しようかなーとか思いつつササーッと次の話も書いてたらすでに投稿した気になっていて、投稿を忘れていますた。

やべーやべーと思いつつも、とりあえず1週間ぶりにレッツラゴー。



自分が思っていたより人間のクズだったことに気付いたよ……

ぬ……なんか頭が痛い……

なんというか、物凄く深い眠りに落ちていた気がすると言うかなんと言うか、なぁ……

気付けば我が家のベッドの上だった。

時刻は6:55(午前であると信じたい)。つまり俺は1日近く眠っていたみたいだ……

一体何があったんだ?正直頭痛のせいで考え事は捗らんが、思い出してみよう。

たしか……そうだ、家に先生が来て、俺がUSBを自重なしの超電磁砲の弾にして消し飛ばしたんだ。

それで……なんか気絶して、それ以降の記憶がない。

とりあえず頭痛がするようなことがあったということは分からなくもないが、記憶がまったくない。思い出せない。

 

まぁ、もしかしたらずっと寝ていただけという可能性もないわけじゃないだろう。

何せ人類には目覚めず数日眠りこけるようなやつもいるんだ。あんな薬品で眠らされたら1日寝込んでいても……ん?

俺は体を起こそうとしたが、失敗してしまった。

体が重い、多分ティナがくっついてるんだろうが、なんかいつもより体が重い気がする。

思い込みか俺の調子が悪いだけかもしれんが体感で約二割ほどいつもより体が重くなっている。

それといつもより三割ほど腕の力が強い。

なんというか顔色も悪いし、悪い夢でも見ているのだろうか。

「……おにーさん……おにーさん……」

 

 

……いやー、なんかすげー魘されてるけどどんな夢を見ているんだろうな。はっきり言ってとても気になるよ。

建前を何か言うとしたら、夢って人の心理がよくよく反映されるから、それでティナのことを知れたら良いかもしれないってところだろうが……とりあえずティナの見たものを俺も見てみたい。

そうだ、起きたら聞いてみるか?

そんなことを検討するが、俺は一瞬でその考えを忘れることにした。

魘されるほど悪い夢なら、わざわざ思い出させてしまうのも酷な物だろうしな。

 

それに、今は俺も体が変に重いんだ。

わざわざ起きて労力を使うほどでも無いだろうよ。

時間はまだ七時前だし、二度寝するには最適な時間だろう。

……そういうことで、おやすみ。俺はもう一度眠らせてもらうよ。

まだ早いからティナを起こす気にはなれないし、かと言って一人で起きてるのもなんか微妙、となれば二度寝しか選択肢はないから当然の帰結みたいなもんだけど……まぁあれだな、魘されてるティナが可愛くて甘えたい気分なんだ。

だから寝る。異論は許さぬ。おやすみ。

朝6:50ごろ。俺は再び眠りについたのであった。

……実はこれがこのあと無駄に騒動と言うかトラブルを引き起こす種となることも知らずに。

 

 

 

『惚れ薬』

室戸菫製。副作用はないが感情の起伏が激しくなってしまうので注意。

なお、効果は“服用時に気絶したあと、次の睡眠から目覚めた時最初に見た相手”に対してしか発揮されない。

つまりは二回寝る必要がある。

なお効果時間は個人差が激しく、人体実験によれば最長で3週間から、最短では1日というものもある。

 

 

 

……何かどこかで誰かが俺を笑っているような気がして、目が覚めた。

なんだろうなこの感覚。非常に不愉快かつ殺意すら抱いてしまいそうだぜ。

まぁそれはともかくとして、今の時間を確認しよう。

俺は起き上がり、時計を見る。

AM10:26。完全に寝過ごしたと言っても過言ではない時間だろう。

少なくとも昔の俺ならこの時間にはとっくのとうにセールスしに行ってただろうなぁ……とか物思いに耽りつつも、ティナが腹減ったんじゃないかと思って少し心配になる。

ティナは料理も出来るには出来るんだが、こいつ朝は俺が起きるまでずっと待機してるんだよな。

俺はごくまれにとは言え大寝坊するってのに、それで大丈夫かと聞きたくなるくらいだ。

ただ、正直なところ朝起きてティナが居なかったら少しパニックになってしまう気がしなくもないので、物凄くありがたかったりするんだよなぁ……

 

朝起きてすぐそばにティナがいる。これ以上の安心はそうそうないね。

ほら、今だって足に(ただ、何故そこに移動したのかは理由が分からない)くっついて離れないから、安心感がすごいというか……

とりあえず要約すると、ティナ可愛い。そんだけだ。

ノロケとか言われても仕方がないと思うが、ティナは可愛い。それは間違いないし否定するような奴は片っ端から消し去る予定だから反対出来る奴は一人もいないはずだ。

「ん……」

 

お、どうやらティナも起きたな。

まぁ俺が起こしてしまったという可能性も高いが、とりあえず目が覚めたみたいだ。

「おはよう、ティナ」

 

「おはようございます……おにーさん……」

 

ティナは起き上がってもまだ少し気怠そうにしている。

……昨日、先生に惚れ薬盛られたせいで飯作れなかったもんなぁ……慣れない料理を自分でやったから、少し疲れてるのかもな……

迷惑を掛けたような気がして、少し申し訳なく思う。

しかし同時に全力で言い訳をしている部分も存在し、俺は自分の意思が統率されてないなーとおぼろげに考えるのであった。

 

いや、それはそれとしてだな。

今日こそはちゃんと飯を作らないといけないな。

昨日は薬のせいとはいえ飯も作らずに眠りこけてしまったんだ。

それを補うくらいに今日は頑張……いや、でもよく考えればまだティナと絶対離れないって約束は実行中なんだよな。

だったらあまり離れるべきではないだろうし、とりあえず料理と洗濯以外は後回しにした方が良いだろう。

その方が俺にとっても楽で良いからな。うん決定。

 

そうして今日の予定をかなりざっくりとだけ決めてベッドから降りる。

で、何事もないように着替える。

……ところで、今考えるのも難だがプロモーターと同じ部屋で着替えて平気なイニシエーターの割合ってどれくらいなんだろうな。

意外と多いのか、それとも少ないのか。

個人的には俺たちが普通であってくれた方が助かるっちゃ助かるんだけどな。

だって俺たちが普通ってことは、世界がティナみたいな『呪われた子供たち』を受け入れ始めていなくもないという事に繋がるだろう?

まぁそんなどうでも良いことはそこらの野良猫のエサにでもするとして、もっと重要なことを考えよう。

今日の朝食になにを作るか、だ。

ピザという一点を除きあらゆる料理でティナに勝っている俺は当然ながら今日も飯を作るのだが、何を作るべきか。

時間も半端だしあまりガッツリしたものより、軽めに作った方が良いだろうしな……中々に悩みどころだ。

かと言ってティナに何が良いか聞くと『おにーさんの料理なら、どんなものでも良いです』とか言いそう(以前本当に言った)だから意見を聞くに聞けないし……どうしたものか。

そして悩むこと数分。結局俺は冷蔵庫の中身に全てを委ねることにするのであった。

 

 

「やっぱり、おにーさんの作る料理が一番です」

 

食事中、ティナが不意にこんなことを呟いた。

ティナが俺の料理をベタ褒めするのはいつものことだが、やはり誰かに褒められるというのはなんというか……凄く気分がいい。

特にそれがティナだと、なおさらだ。

俺はとりあえずティナに礼を言うことにした。

日頃色々と世話になってるし、これからもよろしく的な意味をこめて。

それと、料理人冥利に尽きる的な意味も込めて。

「……ありがとな」

 

……まぁ俺は料理人じゃなくてただの人類最強だけどな。

というかむしろ人類最強である以前に一人のダメ人間だけど。

だってそうだろう?平日の真っ昼間から10歳の女児に甘えるような男子高校生(ただし元、が付く)がマトモな人間であるはずがない。

毎日毎日とんでもないケタ数を誇る預金で暮らし、時々思い出したようにストレス解消を兼ねてガストレアを駆逐する。

うわぁ自分で言っててもビックリするくらいクズだ。

そして自分言ってて難だけど気分が激しく悪い。

 

……これはもう、当分は考えない方が賢明だな。うん。

 




惚れ薬の効果……実は効いてる。しかしそもそもが全力で依存しちゃってるのでほとんど効果が出ていないように見える。

だなんてどうでもいいことを書きつつ、次回からは割と本格的に原作に突入して行こうかと……あれ?この台詞どこかですでに言ったような気が……
違う作品だよな。うん。

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