(キョンの考えていることがわかればいいのになあ…)
彼女は神である。そんな彼女が望んだ結果…。
台本形式です。
-夜 ハルヒ自室-
ハルヒ「…」
ハルヒ(キョンって、いつもどんなこと考えているのかしら?)
ハルヒ「はぁ…。馬鹿みたい。寝よ」
ハルヒ(…キョンの考えていることがわかればいいのになあ…)
ハルヒ「…」zzz
-同 長門 自室-
長門「…」ピクッ
長門(涼宮ハルヒによる情報改変を確認…ごく小規模。対象は…)
長門「…」
長門(経過観察。朝、彼に連絡する)
-朝 キョン自室-
キョン「…どうした?こんな朝早くに?」ムニャムニャ
長門「…涼宮ハルヒによるごく小規模な情報改変が確認されたので連絡した」
キョン「…また摩訶不思議なことが起こっているのか?」
長門「落ち着いて聞いて欲しい。…情報改変の対象は貴方」
キョン「俺?」
長門「そう。今の貴方は思っていることを隠せない状態になっている。注意して欲しい」
キョン「は?どういうことだ?」
長門「涼宮ハルヒが貴方の考えていることを知りたいと望んだ」
キョン「やれやれ、何だってまたそんなことを望んだりするんだ、あいつは」
長門「貴方が涼宮ハルヒに知られてはいけない言葉を口にしないようにしたい。貴方の家の近くの公園に来て欲しい」
キョン「今からか?というか、長門、お前はもう公園にいるのか?」
長門「…」キイキイ
キョン「…ブランコ…か?」
長門「そう」キイキイ
キョン「…10分ほど待ってくれ。着替えていく」
長門「了解した」キイキイ
キョン「待たせたな」
長門「問題ない」キイキイ
キョン「…ブランコ、気に入ったのか?」
長門「…」コクン
キョン「そっか」
長門「袖をまくって腕を出して」
キョン「こう…か?」
長門「ナノマシンを注入する」カプリ
キョン「噛まれた!」
長門「特定の言葉にプロテクトをかけた。テストする」
キョン「テスト?」
長門「私はなに?」
キョン「なにって、長門は長門だろ? !! …!」パクパク(声が出ない!)
長門「古泉一樹は?」
キョン「古泉は… ! !!」パクパク
長門「朝比奈みくるは?」
キョン「朝比奈さんはSOS団のマスコットで、天使みたいな存在だ。残念なことに…! !!」パクパク
長門「過去の涼宮ハルヒはどんな姿だった?」
キョン「中学生のハルヒは…!! ! !」パクパク
長門「…」キイキイ
キョン「おい、長門。どうなってる?」
長門「涼宮ハルヒの前で特定の人物を人間以外の存在として指摘したり、通常起こりえない体験談を語ったりしないための措置」
キョン「そうか。しかし、俺がそんなことをハルヒに語ると思ってるのか?」
長門「情報改変の影響を侮ってはいけない。試してみる?」
キョン「ん?ああ。頼む」
長門「…朝比奈みくるの胸をどう思う?」
キョン「大きくて柔らかそうだ…って、いや、これはだな長門…」アセアセ
長門「私の胸をどう思う?」
キョン「長門って幼児体系…いや、その…」アセアセ
長門「涼宮ハルヒの胸は?」
キョン「いい感じじゃないか…いや、ちょっと待て長門!どうなってるんだこれは!」アセアセ
長門「これが情報改変の影響。貴方は考えたことを尋ねられると反射的に口にしてしまう状態になっている」
キョン「なんとか、ならないのか?」
長門「…ごめんなさい。涼宮ハルヒに知られると世界が崩壊してしまう危険のある言葉にロックをかけることが、今できる中では最善の方法」
キョン「…」
長門「気をつけて。特に涼宮ハルヒに」
キョン「ハルヒか」
長門「…」キイキイ
キョン「あいつはなんだってこんなこと考えたんだろうな」
長門「…涼宮ハルヒに対して、何事にも曖昧な返事しかしないことが原因と考えられる」
キョン「そうか?」
長門「そう」
キョン「そう…か」
長門「そろそろ学校に行く時間」
キョン「せっかくだし一緒に行くか?」
長門「それはやめた方がいい」
キョン「どうしてだ?」
長門「誰かに見られた場合、貴方が質問攻めに合う可能性がある。そうなると、情報改変の影響で色々と問題が起こると推測する」
キョン「わかった。じゃあ、また学校でな」
長門「…」コクン
古泉「おや、おはようございます。登校時にお会いするなんて珍しいですね」ニコ
キョン「ああ、おはよう」
古泉「なにか、ありましたか?」
キョン「長門曰く、俺に対して…! !!」パクパク
古泉「?どうしましたか?」
キョン「ああ、くそっ、めんどくさいな」ガサゴソ
俺は鞄から適当なノートと筆記用具を取り出し、ノートに文字を書きなぐった。
「俺 情報改変 思っていることを隠さずに口にしてしまうため長門が特定の言葉を喋ることをロックした」
古泉「…なるほど」
キョン「どういうことだ?」
古泉「気になる相手のことを知りたくなるのは至極当然です」ニコッ
キョン「ハルヒが?俺を?」
古泉「おや、気付いていませんでしたか」
キョン「恋や愛は精神病って言うようなやつだぞ?」
古泉「あながち間違いではありませんよ。相手のことしか考えられなくなるわけですからね」
キョン「…」
古泉「まあ、長門さんが最低限のことを対処してくださったようですから、ひとまずは安心です」ニコッ
キョン「…その爽やかな笑顔が癪に障る」
古泉「これは手厳しい」ポリポリ
キョン「…その余裕綽々な聖人面も」
古泉「貴方にはそんな風に見られていたのですね」ショボン
キョン「…しょげるな、気持ち悪い」
古泉「…」
キョン「…」
古泉「…涼宮さんってどんな人ですか?」
キョン「自己中心的で高慢だけど、結構可愛いところもあってほっとけない…と、古泉…てめえ」
古泉「おっと、私はこれで失礼します。ああ、今聞いたことは内緒にしておきますから」ニコッ
キョン「…」
-教室前-
キョン(さて、いよいよハルヒと顔を合わせなくてはならない場所に来たわけだが…)
ハルヒ「あら、キョン。珍しいわね。まだ始業まで時間あるわよ」
キョン「ま、まあな。ちょっと早く目が覚めちまって」
ハルヒ「ふぅん」
キョン(セーフ)
ハルヒ「ねぇ、キョン」
キョン「!…な、なんだ?」
ハルヒ「なにかあたしに隠していることない?」
キョン「!! !! !!」パクパク(長門に感謝)
ハルヒ「…」ジー【キョンの背中を凝視】
キョン(視線を感じる)
ハルヒ「答えなさいよ」
キョン「…別に隠してないぞ」
ハルヒ「どうだか。いつも言葉を濁してるくせに」ムスッ
キョン「…」
ハルヒ「あたしのことどんな人間だと思ってるのかしらね」ボソッ
キョン「自己中心的で高慢だけど可愛いところもあって、以外と繊細…!!」
ハルヒ「可愛いところ?」
キョン「笑顔とか、髪を掻き揚げる仕草とか、拗ねた時の顔とか結構可愛いかったり……!」
ハルヒ「うぇ!?急に何を言ってるのよ!この、馬鹿キョン!!」カァッ
キョン「お前が言えって言ったんだろうが!」
ハルヒ「…繊細ってなによ?」
キョン「字がきれいだったり、音感があったり、料理上手だったりするだろ…」
ハルヒ「それって繊細ってのとは違うと思うけど」
キョン「そうか?」
ハルヒ「うん」
キョン「…」
ハルヒ「ねぇ、キョン。まだ時間あるしちょっと部室まで付き合いなさい。団長命令よ」
キョン「俺に拒否権はないだろ?団長殿」
ハルヒ「まあ、そうね。行くわよ!」
キョン「へいへい」
ハルヒ「ねえ、キョン。あんた今日、変よ」
キョン「何がだよ?」
ハルヒ「やけに素直」
キョン「そうか?」
ハルヒ「うん」
キョン「気のせいじゃないのか?」
ハルヒ「気のせいじゃないわ!」
キョン「そうか」
ハルヒ「うん」
キョン「…で、部室に行ってどうするんだ?」
ハルヒ「ちょっと実験よ、実験」ニヤリ
キョン「?」
ハルヒ「あれ、開いてる?」ガチャ
みくる「あ。涼宮さん、おはようございます」ニコ
ハルヒ「みくるちゃんおはよう。何で部室に?」
みくる「新しいお茶を持ってきたので、置きにきたのです」ニコ
ハルヒ「偉いわ!みくるちゃん」
みくる「あ、キョンくんも。おはようございます」ニコ
キョン「おはようございます。朝比奈さん」
みくる「それにしても、朝に部室に来られるなんて、何かありました?」
ハルヒ「!そうだ、みくるちゃん。ちょっと実験に付き合ってよ」
みくる「実験…ですか?」
ハルヒ「すぐ終わるから大丈夫よ!とりあえずキョンは中に入る!みくるちゃんはそこに座る!」
キョン「へいへい」
みくる「わかりましたぁ~」
ハルヒ「ふふふ。さてと、じゃあキョン!」
キョン「なんだよ?」
ハルヒ「みくるちゃんを見てどう思った?」
キョン「朝から朝比奈さんの制服姿を拝めるなんて眼福、眼福…」
みくる「え!?」
ハルヒ「なによキョン、みくるちゃんのこと好きなの?」ムゥ
キョン「好きっていうか、朝比奈さんは高嶺の花で男子生徒の憧れの存在みたいな…」
みくる「え?え?」
ハルヒ「ふーん。そうなんだ」
みくる「ふぇぇ!?キョンくんどうしたのですかぁ?」オロオロ
キョン「別にどうもしませんよ…」
みくる「でもでも、なんかはっきりと物を言っているような…」
ハルヒ「やっぱりみくるちゃんもそう思う?キョン、変よね?」
みくる「ええと…」コクリ
キョン「…」
ハルヒ「せっかくだから、みくるちゃんもキョンに何か質問して」
みくる「え?私がですか?…うーん」
ハルヒ「…」
キョン「…」
みくる「…ええと。古泉君のことどう思ってます?」
キョン「笑顔が癪に障ることもあるけど、頼りになる友人…かな」カァッ
ハルヒ「古泉君が聞いたら喜びそうね!」
キョン「…あいつには言わないでくれ」
みくる「じゃあ、長門さんのことはどう思ってます?」
キョン「いざというとき頼りになる相談相手…かな」(…このパターンはやばいんじゃないか?古泉、長門とくれば…)
ハルヒ「ふぅん、有希のことそんな風に思ってたんだ」(このままいけば次は私のこと聞くわよね!ナイスよ!みくるちゃん!)
みくる「…じゃあ、涼宮さんのことはどう思ってます?」
ハルヒ「…」ドキドキ(キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!)
キョン「小型台風みたいな元気娘…かな」(あ、あぶねえ)
ハルヒ「何よそれ!」ムッ
みくる「ええと、じゃあ涼宮さんを異性としてどう見てます?」
ハルヒ「!」ドキドキ(キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!)
キョン「可愛いし、スタイルいいし、一年の時に見たポニーテール姿は個人的にドストライク…あー、その、うん…」カァァッ(…終わった)
ハルヒ「…あ、あんた何言ってるのよ」カァァァッ
キョン「スマン」
みくる「まあ。じゃあ涼宮さんのこと好きなんですか?」キラキラ
キョン「はい。…あ、いや…その…」カァッ
ハルヒ「!」カァッ
みくる「ふふふ。じゃあ涼宮さんはキョンくんのことどう思ってるのですか?」
ハルヒ「な、何で私がそんなこと答えなきゃいけないのよ!」カァッ
みくる「せっかくキョンくんが言ってくれたんですから、涼宮さんの気持ちも伝えておいた方がいいと思いまして」キラキラ
ハルヒ「う、あ、うん。そうね…。好きよ」カァッ
キョン「!」
みくる「ふふふ、じゃあ私はこれで失礼します」
ハルヒ「あ、ちょっと…」
みくる「…」ニコッ パタン
ハルヒ「…」
キョン「…」
ハルヒ「…」チラッ
キョン「…」チラッ
ハルヒ「な、なによ」カァッ
キョン「もう一回聞かせてくれ」
ハルヒ「なにを?」
キョン「俺のことどう思ってるのか」
ハルヒ「…う゛~。あんたこそ、ちゃんと言葉にしなさいよ!」
キョン「そうくるか!」
ハルヒ「誤算だったわ、みくるちゃんがあんなふうに振ってくるなんて…」
キョン「以外としたたかだったな…」
ハルヒ「そうね…。それよりもキョン」ジッ
キョン「な、なんだ?」
ハルヒ「あたしのこと、女としてどう思ってるの?」
キョン「可愛くてスタイル抜群ないい女」
ハルヒ「そうじゃなくて!」
キョン「あー、ハルヒ…。恋愛は精神病じゃなかったのか?」
ハルヒ「そう、それは間違いないわね。でも、昔からそう言われているじゃない」
キョン「…」(マズイマズイマズイ)
ハルヒ「あんたは、私にどんな感情を抱いているの?」
キョン「俺のものにしたい!…って、まあ、そういうことだ。うん」(終わった)
ハルヒ「ふ、ふーん。そうなんだ」///
キョン「ああ、まあ、な」
ハルヒ「…」
キョン「…」
ハルヒ「…てあげてもいいわよ」
キョン「なんだって?」
ハルヒ「あんたのものになってあげてもいいって言ったの!」カァッ
キョン「マジでか!?」ヒャッホーイ
ハルヒ「な、何でそんなにノリノリなのよ」
キョン「お互い好き同士だったことが嬉しいんだよ」
ハルヒ「あぅ」///
キョン「そうやって照れているのも新鮮で可愛いなハルヒ」
ハルヒ「あ、あんたねえ…」カァァッ
キョン「あーもう、可愛いなハルヒ!」
ハルヒ「あ、あんたやっぱり変よ!!ばかっ」カァッ
キョン「真っ赤になりながら怒鳴っても説得力ないぞ。ハルヒ」
ハルヒ「ううう…なによ、馬鹿キョンの癖に…」///
キョン「ハルヒ」ソット カタヲ ダク
ハルヒ「!!」///
キョン「好きだ」
ハルヒ「キョン…」ウルウル
キョン「…」チュッ
ハルヒ「…ん」
キョン「…ハルヒの味がする」ニコ
ハルヒ「ば、ばかっ!」///
キョン「ずっと味わっていたい味だな」
ハルヒ「…もう」チュッ
キョン「…」
ハルヒ「…」
ガチャ
キョン・ハルヒ「!!」ビクッ
長門「…失礼。本を取りにきただけ。すぐ出て行く」トテトテ
キョン・ハルヒ「…」
長門「そのような行為をする際は、あらかじめ鍵を閉めておくことを推奨する」トテトテ
キョン・ハルヒ「…」
長門「…何か?」
キョン「いや…その。スマン」///
ハルヒ「あははは…」///
長門「涼宮ハルヒ」
ハルヒ「…なによ?有希」
長門「おめでとう」
ハルヒ「え?…あ、ありがと」カァッ
長門「貴方も、おめでとう」
キョン「なにがだよ?」
長門「…カップル成立」カチャ
キョン「あ、ああ。サンキュー」カァッ
長門「じゃあ、ごゆっくり」パタン
キョン「ごゆっくりって言ってもなあ、俺たちもそろそろ教室行かないと」
ハルヒ「そうね…でも、その前に…」チュッ
キョン「……ハルヒ」
ハルヒ「ふふ。キョンの味がする」ニコ
キョン「…やれやれ」