繋いだ手と手が 紡ぐもの   作:雪宮春夏

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詰まったら突発的に新作を書く悪癖でもあるのでしょうか……雪宮春夏です。
琥珀の風も止まっているというのに……学習能力が無いと笑ってください(苦笑( ´艸`))
気分と思いつきでの投稿ですので、どこまでやるかは未定です。

ではどうぞお楽しみ下さい。



導入
死んだはずだったのに……


 死んだはずなのに、気がつけば、子どもになっていた。

 そんな文章で始まる物語は、何も珍しいものではない。

 寧ろ、ありきたりと言っても良い設定だが、実際に自分の身に降りかかるとなると、全然笑い事には出来なかった。

「……何これ」

 鏡の前に立つ俺の姿は、昔の俺そのものだ。

 重力に逆らうように跳ね上がる赤茶色の髪が、解きほぐすのが容易でないことは簡単に想像がついた。

 驚愕に見開かれた瞳も同色のそれで……でも大人だったときに比べれば丸みが強い。

「え? ……何? これ……なにが起きてるの?」

 状況に着いていくことが出来ずに、俺は頭を抱え込んだ。

 時刻はまだ朝早い。

 人々の行き交う喧噪もなく、あるのは吞気な鳥の声のみだ。

「とりあえず、現状だ。えーと……」

 敢えて声に出しながら確認する。

 そうしないと、己がおかしくなりそうな、そんな感覚さえあった。

 記憶は……己の死の瞬間まで、ばっちり。

(うん! やっぱり俺死んでんだ……)

 良かったと、何故か安堵してしまう辺り、俺はおかしいのかもしれない。

 死にたいと言う人生だったわけではないが、貪欲に何かを望む人生でも無かったと思う。しいて言うなら、平穏が欲しいとは何度も言った気がする。

 大切なものはたくさんあったけれど、そのほとんどに俺はもう必要では無くて、逆に俺という存在が、皆を危険に晒すことは数え切れないくらいだった。

 それでも、俺に生きてて欲しいと、傍にいてくれた皆が望んだから、俺はがむしゃらに生き続けた。

(けど、死んじゃったんだよなぁ……あれ?)

 そこまで現状をなぞるように思い起こしていた俺は、肝心なものが抜けていることに気づいた。

(俺……何で死んだんだ?)

 死んだという、自覚はある。しかしそれに至った背景が上手く理解できずに、首を傾げた。そこにいたるまでの経路がよくわからないのだ。

(え? ……あれ?)

 首を傾げながらも俺は、窓から外を眺めた。

 外は雲一つ無い快晴。平和そのものだった。

 

 どうも何か、おかしな気がする。

 目が醒めてから、時間が経てば経つほど、俺の中に膨らんでくるのは違和感だった。

 俺の名前は吊空(つりそら)真黒(まくろ)と言うらしい。

 因みに死ぬ前の名前は不明。

 今生では両親はいなく、親切な「先生」と言う人が、毎月生活費を払ってくれている。

(うん……胡散臭すぎる……!)

 改めて知っている事を並べ立てて確信するが、こちらとしても右も左も分からない状態でお世話になっている身の上だ。頼まれている事に否は言えない。

 そんな理由で俺は一件のバーに足を踏み入れていた。

 ……それを今後悔しているわけでは無いが、泣きたくなる心情ではある。

「襲撃って……何それ」

 せめて平穏に暮らしたい。

 そう願うのは贅沢だろうか。

 

 




主要キャラが全く出てきてない……!

まぁ、そんなものです。
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