ダンガンロンパ ~reality~ 空想で少女は何を見る 作:超高校級のネタ体質
プロローグ
「Bye, sunshine! have a nice vacation!!!(じゃあね、太陽ちゃん!良い休みを!)」
「thanks you, 〇〇. You, too.(ありがとう、〇〇。貴方も良い休みを。)」
某自由の国、とある州で一番でかい空港で手を大きく振って見送る友達に小さく手を振り、私は搭乗口へと向かっていく。
必要な手続きを済ませ自分の飛行機が見える場所に来た私は、近くの椅子に自分の持ってたキャリーバッグと背中のリュックを置き一息をつく。
「あともうちょいで、日本に帰国かぁ。」
今日から夏休みを迎え、日本へと一時帰国することとなった私は大きめのため息をついた。
外国への留学を決めて外国の高校に通い始めて1年ちょっと経った。
日本にホームシックを少々抱いてはいるものの、いざ帰国となるとやはり少し緊張してしまう。
「別に、国から追放されたわけでもないのに。」
ネガティブに陥りかけた私はそんな思考から逃げるためにリュックからゲーム機を取り出そうとする。
そこで私は一緒に入れてあった携帯に目を向けた。
携帯の画面にはLINEのメッセージが送られてきたことが書かれていた。
「日本に帰ったら何をするつもり、ね…。『取り敢えず新しい漫画やゲームを買いに行く』、と。」
返事を返信すると1分も立たぬうちに既読になり、『そうか(笑)、品揃えの良い店探しとくよb』と返信が来た。
他に特に書く内容もないので携帯をリュックの中に戻し、代わりにゲーム機を取り出す。
ゲーム機の電源をつけると画面は明るくなりタイトル画面を写す。
『ダンガンロンパ1・2 Reload』
『ダンガンロンパ』と『スーパーダンガンロンパ2』をどちらも遊ぶことが出来ると聞いたのでもともと推理系が好きな私は数年前にこれを買った。謎解きゲームとストーリーを見るのがもとより好きな私はそのゲームをやって以来、ダンガンロンパシリーズの大ファンになった。その後もダンガンロンパシリーズは苗木の妹が主役の新作やゲームでは記されてない箇所をアニメにした物など、様々なものが発売、放映されてはそれらを全てゲット、または視聴した。
それはもう、ゲームのガチャアイテムを全てゲットしたり、設定集の中身を全て暗記するぐらいの勢いで私はハマっていた。
「でも、まだ物足りないんだよなぁ…。」
ストーリーに不満があるわけでも、システムに苦情があるわけでもない。
ただ単純に、物足りない。
もっとキャラクターの過去や他の設定とかを知ってみたいし、もっと身近な視点でゲームをしてみたい。そんな本当に単純な思いだった。
「もしも、ゲームの中に入れたらなぁ…。」
と、呟いてみる。別に叶いもしないが、もしもゲームの中に入り込めばゲームでは知ることの出来ないものが見えるかもしれないし、変えられないものを変えることが出来るかもしれない。
例えば、全員生還とか…。
「…アホらし。」
馬鹿らしくなり私は目の前のゲームに集中する。
しばらくゲームを勧めていくと笑うはずのない、画面の中のモノクマが笑ったように見えた。
そこで私の意識は水に落ちるかのように沈んでいった――――――――――――
うぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷ…
投稿速度は不安定ですのでそこら辺はご容赦を…