ダンガンロンパ ~reality~ 空想で少女は何を見る   作:超高校級のネタ体質

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主人公がなんかKYな感じに見えるとは思いますがそこはそっとしておいてくださぁい!


プロローグ Part4

 

モノクマの言葉を引き金に、生徒たちはモノクマに反発を始めた。

その反発から外の世界トコの学園は全てシャットアウトされていること、助けを呼ぶことは不可能なこと、そして、学園から出ていきたい人のための、ゲームの中ではおなじみのあのルール、人を殺した者のみがこの学園を卒業できるというイカれたルールを私たちは知ることが出来た。

そのことを知った皆が混乱を見せたことを想像するのはそう難しくないだろう。

 

モノクマ「殴殺刺殺撲殺斬殺焼殺圧殺絞殺惨殺呪殺…殺し方は問いません。最悪の手段で最良の結果を導けるよう、せいぜい努力をしてください!」

明石「むむむ、ハッ!モノクマ、ちゃんと半分に色分けされている!」

モノクマ「それは観察。」

明石「社長、私そろそろライバル会社の動きを見てきます!」

モノクマ「それは偵察。」

明石「モノクマさ~ん、精神科の先生がお待ちですよ、Aの103番室へ…」

モノクマ「それは診察!大喜利じゃないんだからさぁ!というか今遠回しに精神科行くように勧めたでしょ?!」

 

私  以  外  は  な。

これ一度やってみたかったんだよね。

ちょっと皆の視線が痛いが、気にしないでおこう。

大丈夫!見た目によらずタフなのが唯一の取り柄なの!

 

大神「明石よ、お主は恐れておらぬのか?」

明石「何がですか?ネタが滑ることですか?」

腐川「いやそこじゃないわよ。アンタ、そのクマが怖くないの?」

明石「…微妙なところですね。」

 

怖くないといえば、嘘になる。

私にしか知らないけどこのモノクマ、正確にはその操縦者は、実質世界を壊したラスボス的な存在なのだ。それを間近にして、恐れる者はいないだろう。

 

明石(だけど、恐れたからって何も変わらない。)

 

幾らゲームの世界に来たとは言え、私はこのゲームの第三者(プレイヤー)でしかない。

恐れようが恐れなかろうが話は続く。

ならば適当に選んだ選択を取って適当に進んだほうが、楽だ

 

大和田「もういい、明石、どけ。」

明石「はにゃ?」

 

私を押しのけ、最前列に立った大和田君は地響きのような声でモノクマに凄んだ。

それにしても、あのモロコシヘッドはどうやって作るんだろう?

 

大和田「オイ、今更謝ってもおせぇぞ!テメェの悪ふざけは度が過ぎたッ!!」

モノクマ「悪ふざけ…?それってキミの髪型のことかな?」

大和田「あ“ぁぁぁぁぁぁ!?」

 

駄目だから、今笑っちゃダメだから…。

自分になんとか言い聞かせ、なんとか私はポーカーフェイスを維持してみせる。

ちょっと後ろの方に体を震わすウニ頭とアポが見えるがそっとしておこう。

笑いを我慢していた私だが、笑いはすぐに驚きと緊張感へと成り代わった。

獣のような雄叫びとともにドンッ、と何かが爆発したような音がしたためである。

私は咄嗟に前の方を向く。

 

大和田「捕まえたぞゴラァ! ラジコンだかヌイグルミだかなんだか知らねぇが、バッキバキに捻り潰してしてやんよぉッ!!」

モノクマ「ギャ~、学園長への暴力は高速で禁止されているよ~!」

 

音の正体、それは大和田君が足元の床を蹴り上げた音だった。

そして今、大和田君はモノクマの胸ぐらを掴み上げ、首を絞めあげている。

 

大和田「うるせぇッ!今すぐ俺らをこっから出せッ!出なきゃ力づくで…」

 

いけない、これが原作通りだったら…。

そんな私の思いを横目にモノクマは唐突に黙り込み、そのモノクマから機械音がなり始める。

 

大和田「オイ…今更シカトかぁ…?」

 

今の状況を知らない大和田君はモノクマに凄んでみせるがモノクマはただ黙って機械音のスピードを速くさせるのみである。

 

大和田「妙な機械音出してねぇでなんとか言いやがれっ!!」

明石「投げてくださいっ!!」

 

私は人の腰ぐらいあるハードタイプのキャリーバッグのハンドルを両手で持ち大和田くんの方へと走りながら叫ぶ。

 

大和田「あ…?」

明石「いいから、早く投げてッ!そしてこれ掴んでッ!」

 

大和田君が私の言うとおりモノクマを思いっきり天井へと放り投げた瞬間、私は自らが持っていた、キャリーバッグを彼の顔の少し上辺りに投げる。

そして、頭を手とリュックで覆い隠し、床に伏せる。

そのコンマ一秒後――――――

 

ドゴォォォォォォン!!

 

―――――――――モノクマが、爆発した。

 

大和田「なっ…!?しゃ、洒落んなってねーぞ…。ば、爆発しやがった…。」

 

衝撃でグラグラする視界に、小さな白黒の破片が刺さったキャリーケースと、それを持った無傷の大和田くんが入る。

どうやら、キャリーケースをキャッチし、それでモノクマの破片をなんとか防御できたようだ。

 

朝日奈「明石ちゃんっ、大丈夫?!」

明石「うぅ、まぁギリギリ…。」

 

痛みを感じる程激しい耳鳴りに、むせ返る程の火薬の匂い。

テレビや映画ではよくある爆発だが、まさかここまでの物だったとは…正直恐ろしい。

 

不二咲「で、でも爆発したって事は…あのヌイグルミも…壊れて…」

 

 

モノクマ「ヌイグルミじゃなくてモノクマ!!」

 

 

桑田「うおっ!別のが出やがった…。」

大和田「テメェ…!さっきの…マジに俺を殺そうとしやがったな…。」

モノクマ「当たり前じゃん。マジで殺そうとしたんだもん。校則違反するのが行けないんでしょ?今のは特別に警告だけで許すけど、今後は気をつけてよね。校則違反する悪い子はお尻ペンペンレベルの体罰じゃ済まさないからっ!」

江ノ島「ね、ねぇ…ひょっとしてアンタみたいなのって他にもたくさんいたりするの…?」

モノクマ「モノクマはね、学園のいたる所に配置されております。さらに、学園内には監視カメラも配置されております。校則を違反した者は発見次第、今みたいにグレートな体罰を発動させちゃうよッ!うぷぷ……次からは外さないよ……そうならないよう気をつけてね!」

朝日奈「む、無茶苦茶だよ…。」

 

モノクマの言葉を聞き、半数の生徒が顔を青ざめる。あの爆発を見せた後だったら、皆恐ろしいのは当然だろう。

 

モノクマ「じゃあ最後に、オマエラの入学祝いに、これを渡しておきましょう。

じゃじゃ~ん、電子化された生徒手帳、名付けて、電子生徒手帳~!」

明石「その声でそのセリフの伸ばし方止めてください。なんか別なのを思い出すので。」

モノクマ「んも~、ツレナイなぁ…。

…気を取り直して、電子生徒手帳は、学園生活に欠かすことの出来ない必需品なので、絶対になくさないようにね!

それと、起動時に自分の本名が表示されるからちゃんと確認しといてね。

単なる手帳以外に使いみちがあるからね…。因みにその電子生徒手帳、完全防水で水に沈めても壊れない優れ物!耐久性も抜群で、10トンくらいなら乗せても大丈夫だよ!

詳しい校則もここに書いてあるので、各自じっくり読んでおくように!何度も言うけど、校則違反は許されないからね!

ではでは、入学式はこれで終了となります!豊かで陰惨な学園生活をどうぞエンジョイしてください!それじゃあ、まったね~!」

 

そう言って、モノクマは体育館から立ち去った。呆然とする私達を置いて…

 

石丸「君達は、今のを一体どう定義する…?」

桑田「どうも何も、ぜんっぜん、意味わかんねーよ…!」

明石「ここで一生暮らすか、生きて出る為に殺すか、モノクマはそう言ってましたね。」

腐川「な、なんなの…?何なのよぉぉぉぉぉお!?」

不二咲「ね、ねぇ、嘘だよね…?」

十神「嘘か本当かが問題なのではない。問題となるのは…この中にその話を本気とするやつが居るかどうかだ…。」

 

その言葉に、皆再び押し黙ってしまう。そのまま、互いの顔を見渡していた。

互いの胸の内を探ろうとする視線には敵意をも感じ取れた。

 

 

『誰かを殺した生徒のみがここから出られる。』

 

 

その言葉は皆の思考の深く、深く、奥深くに恐ろしい考えを植え付けた。

 

―――誰かが裏切るのでは?という疑心暗鬼を。

 

今でこそ、分かる。ここでの、ゲームの中での緊迫感が。

いかにあのモノクマが、恐ろしい存在なのかを。

私は初めて、知ったのであった。この緊張感を、この恐怖を、このシリアスさを。

 

 

 

この、空想にも近い、現実さ(ザンコクさ)を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明石「現実はやっぱり、恐ろしいなぁ。」

 




やっとプロローグが終わりました。稚拙な文で本当にすいません…。

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