もし、比企谷八幡が極度の女性恐怖症だったら…
case114 比企谷白良13
「さてさて、まずはお菓子ね!さあ食べて食べて!」
「…なんでアップルパイ?」
「んー?ちょうど友達からいっぱいリンゴもらったからやってみたの♪」
「美味しい!ね、八幡!」
「ああ、母ちゃんの料理は美味しいのばかりだからな…」
「 もう!八幡ったら嬉しいこと言ってくれて!」
「本当だわ…、普段食べてるリンゴとは違うのかしら?」
「ピンポーン!雪乃ちゃん正解!」
「………」
「どうしたの姉さん?」
「い、いやなんでもないよ?それにしてもこのアップルパイ凄く美味しい…」
(な、なんかさっきから比企谷君のお母様がこっちみてる気がして落ち着かない…)
「ならいっぱいあるからお土産にどう?戸塚君もどうかな?」
「わぁ、本当ですか!?ありがとうございます!」
「うんうんよかった♪」
「あ、そういえば母ちゃん…」
「どうしたの八幡?」
「前にカメラのテスター探してたと思うんだけど…」
「?」
「ゆ、雪ノ下さんが写真撮るの上手くてさ…どうかなと思ったんだけど…」
「え?陽乃ちゃんそうなの?」
「こ、こんなかんじですが…」
「ふむふむ…よし決まり!テスターは陽乃ちゃんに任せる!」
「え!?本当ですか!?」
「うんうん、この腕ならオッケーよ!あ、それならカメラを…陽乃ちゃんちょっとついてきて」
「え…」
「あ、雪乃ちゃんにはカマクラを…」
「にゃー!」
「猫…」ナデナデ
「さあレッツゴー!」
(え?え?私大丈夫なの?お母様と一緒で私大丈夫なの!?)
比企谷八幡たちは比企谷白良の作ったアップルパイを絶賛する。なお、材料のリンゴはお土産として戸塚家と雪ノ下家に送られた。
雪ノ下雪乃はカマクラと触れ合う。
雪ノ下陽乃は凄く不安になっている。
比企谷白良は皆に特製アップルパイを振る舞う。
case115 比企谷白良14
「さてさて、たしかここにあった!はい、陽乃ちゃん!」
「これは…!まだ発表されていない最新の…!いいんですか!?」
「うん、上手く使える人が使ったほうがいいからね!」
(よかった、特に何も起こらなそう…)
(さっき、ゴスロリみたいな格好をした子がいたかもしれないけど気のせいだよね!)
「ところで陽乃ちゃん…」
「はい?」
「ハチマンニナニカシタ?」
(そんなことなかったー!凄く怖い!?)
「ハルノチャン?」
「ごめんなさい!興味本意で比企谷…八幡君のほっぺをつついて彼を気絶させてしまいました!すみませんでした!」土下座
(え?プライドはどうしたって?そんなのここの家に入るときに捨てたわよ!?お母様から放たれるこの圧倒的な力に敵うわけがない!プライドなんてこの場では何の役に立てない!)
「……」
「ほ、本当に、わ、私知らなくて…ぐすっ…ごめんなさい…」
ドスッドスッ
(あ、私死んだ…。ごめんね雪乃ちゃん…お姉ちゃんもうダメだ…)
ナデナデ
「ふぇ?」
「陽乃ちゃんごめんね、少し怖がらせ過ぎちゃった。別に私は特に怒ってないよ?」
「え…」
「別に隠しててもいいのに陽乃ちゃんは正直に言ってくれて謝ってくれた。それだけで充分…八幡にも謝ってくれたんでしょ?」
「は、はい…。」
「なら私は特に言うことはない。八幡は許してくれたと思うからそれでいいよ。悪いと思ったら謝る。それができるなら私はあなたに怒らない。しっかりと誠意を込めてくれたならなおさらね?」
「あ、ありがとうございます…!」
「まあ、謝ってくれたなら私も怒らないんだけどね…」
「?」
「さて、この話は終わり♪陽乃ちゃんにはテスターをやってもらうけど、使ってみて気になったことがあったら何でも報告してね!些細なことでも何でもね?」
「はい!」
「あ、それと一つ頼みたいんだけどいいかな?」
「?」
「八幡の周りで不審な人物を見かけたら教えてくれると嬉しいかな?もちろん、教えてくれるだけでいいけどね」
「了解です!」
「うんうん♪これからもよろしくね陽乃ちゃん♪」
「はい!白良さん!」
雪ノ下陽乃は比企谷白良と約束をする。
比企谷白良は雪ノ下陽乃にお願いをする。
なお、比企谷白良はきちんと謝ったなら許すが…、もし違った場合…
どうなるかは誰も知らない…