やあ、二階堂紗知です
私は現在学校にて学生の本分である授業を受けています
本来なら授業に集中してノートに黒板の文字を写さなければならないが今の私にはそんな作業よりも昨日みた夢の方が大切だった
(「切らないでください」)
あの声は誰だったのだろう、聞いたことのある声だった
きっと私は昔その声の主と会ったことがある
綺麗な女性だったような気がする
ただ声が似ているとかそう言うのではない、証拠はないでも確実な自信が私の中にはある
それだけは断言できる
でも思い出すことは出来ない
彼女は一体誰だったのだろうか
彼女は何を言おうとしたのだろう
もしもう一度聞くことが出来たのなら…
そう思うとMCに殺意が沸いてくる、ごめんね君は読んでいるだけなのに…
ふと、私の脳にひとつの単語が現れた
『夢日記』
彼女が行っていたオカルト
自分の夢を書き留める、記憶する方法の一つである
なぜ彼女は夢日記を行っていたのだろうか
そこにヒントは在るのだろうか?
わからない
ただなんとなく私は好奇心でノートに今日の夢を書こうとした、だか指は止まる
思い出せないのではない、わからない
私はいつ夢を見たんだろう、いや正確にはどれが夢だったんだろう…
ラジオでの話は夢なのだろうか、今朝私はベッドから起きた
しかし私は記憶が途切れる前までは机に向かい勉強していた
じゃあ、ラジオすべてが夢だったんだろうか?それなら私はこのままなにも考えず睡眠学習に力を入れることができるのだが、
残念なことに今朝の私の机には昨日ラジオを聞いていたままの状況でそこにあった
数学の問、中途半端のまま投げ出しているところまで同じだった
夢なら最後まで解いてほしいところなのだが…
じゃあ、私はいつ夢を見ていたんだろう
「ふぁーあ~ぁ」
私は口を隠して欠伸をした、できるだけ人に特に先生に見られないように
しかし眠い、朝の時間だけではやはり足りなかったか
私は教科書を机の端に置きその上にシャーペンや消しゴム等を置き整理整頓したあとに睡眠へと入った
え?受験生なのに授業中に寝るのかって?勉強したって落ちるときは落ちるからね、それに後で葵が教えてくれるだろうから、おやすみ
葵は頭がいい
「俺の授業はつまらないか?」
頭上からいかにも怒ってますよという風な語調で声が聞こえた
恐る恐る頭をあげる
そこにいたのは磯崎圭一先生だった
筋肉質な腕を組み、身長185㎝という大柄な体格そしてヤ◯ザもしくはゴロツキと言ったら納得してしまう顔付き、そんな教師が私の目の前に青筋を立てながら立っていた
そして私は気づいた、私以外誰も寝ていないことに
(あーだからみんな寝てなかったのか)
みんなの顔は心なしかやっちまったなという哀れみが滲み出ていた
しかし葵はニヤニヤと笑っていた
「あのヤロー」
「あ?」
しまった声に出てたか
「今何て言った?あのや…」
「やだなー先生、まだ若いのに幻聴ですか?私は先生の将来が心配ですよ」
先生はおもむろに持っていた教科書で私の頭を叩いた
「あほなこといってないで、しっかり授業受けろ」
そう言って教壇へと戻っていった
(いってぇー!あの人たぶん軽く叩いたんだろうけどちょーいってぇ!)
きっとヘタしたら脊髄損傷して一生動けなかったに違いない、それほど痛かった
私は頭を擦りながら折角整理整頓した机を汚し始めた
(折角きれいにしたのに…)
「さっちゃん、きっとあれは今朝の罰だよ」
授業が終わったと同時に葵が私の目の前でニヤニヤと笑いながら言い出した
「私を叩いた罰だよ、神様は私をきっと愛してるんだね」
この子大丈夫かしら
「…葵、そんな妄言を言うために私の目の前に現れたのかしら?」
「もちのロンだよ!」
私はとりあえず彼女の頭を叩いた
「いったぁ?」
なぜに疑問系
「またバチが当たるよ、きっと今度は教科書の角で叩いかれるよ!今日はヘルメットでも被って授業受けないといけないかもね!」
「なら、当たりどこが悪くて死なないよう努力をしないとね」
そんな会話をしていると次の授業のチャイムが鳴った
「ほら葵、席に戻りな しっし!」
私は手で葵を払い、次の授業の準備をした
「ひっどいな~」
そう言って葵も自分の席に戻っていった