【スカルな野郎はナルシスト!】   作:めいでん

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〜前回のあらすじ〜
▼ オボロは しゅじんこうと メルともに なった !
▼ しまキングの クチナシと はなした !



第六話 【ポロックキット】

薄暗い屋敷の奥の奥。場違いにきらびやかな一室で、オボロとリジーが並べているのはきのみだった。

オレンの実。チーゴの実。クラボの実。フィラの実。ヒメリの実。モモンの実。……とにかくたくさん!

 

床一面に置かれたきのみの数々。それを見たリジーはめまいがしそうだった。

 

今から下ごしらえが始まるのだ。茹でたり、刻んだり、すりつぶしたり。

デリケートなきのみに合わせて、調理法を変えながら。

 

反対に、師匠のオボロはというと楽しみで楽しみでしょうがないらしい。

「したっぱ達に集めさせて良かったよ! ポロックマスターの腕がなるねぇ!」と包丁やざるを持つと、彼はスキップをしてキッチンへ向かった。

 

持てるだけのきのみを抱えるとリジーも急いでついていく。痛まないようにそっと運ぼうと、けれども早く走ろうともする彼女はどこか滑稽だ。

 

すれ違うスカル団の面々はそんな師弟の姿を微笑ましく思っていた。

できたらあたしにも食べさせてよだとか、味見係に自信はありまスカらだとか、彼らは好きなように声をかけていく。

 

そんな仲間達に、もちろんよ! と笑い返すリジー。それからきのみをこぼさないように気をつけて、リジーは階段を駆け出した。

 

全ては美味しいポロックを作るため。面倒くさいポロック作りも彼と彼女の修行の一環だった。

 

 

きのみを水にさらしてふきんで水気をきる。それからヘタをくり抜くと、くるくると包丁を回すのだ。

手際よく皮をむく師匠はカロス料理のコックみたいだ、とリジーは思った。

固くて、でこぼこしたきのみ達の皮をするするとむいていく様。それはまるで恋人のドレスでも脱がすかのように、なめらかで手慣れていた。

 

皮をむいたら今度はきのみを切っていく。

あっちはざく切り、こっちは輪切り。そのきのみは種をくり抜いた後、すりおろし。

 

したっぱ達がかき集めたアローラ中のきのみ達。そのあまりの多さ、種類の多さにキッチンはてんやわんやだった。

 

さすがのオボロもうんざりしたようで、きのみの量に文句を言っている。ここまで集めろとは言ってない、と呟きながら、鮮やかな包丁さばきを見せていた。

 

蝶が舞うように刃をすべらすオボロの横で、慣れない刃物にリジーは悪戦苦闘している。体重をかけて切っていく様は危なっかしいと、彼はひやひやしながら見守っていた。

 

下ごしらえをようやく終えたオボロとリジーは、思わず二人で抱きしめ合う。

最後に下ゆでをして軽くアク抜きした時には、もう日はすっかり傾いていた。

 

 

「やっとこさ終わったわ。お師匠さま。あたし、もうくたくた」

「まだだよ。きのみが新鮮なうちに、ポロックにしなくちゃ」

 

 

オボロは下ごしらえしたきのみを、手際よくポロックキットに入れていく。「近ごろは便利だよねぇ。ブレンダーじゃなくても作れるしさ」と言って、彼は蓋を閉めた。

 

スイッチを押すと、まるで改造バイクかというほどにポロックキットは大きな音を立て始める。きのみを撹拌していく箱を押さえながら、オボロは鼻歌を歌っていた。

 

とはいえ、別に暇だったというわけではない。

どろどろのきのみを四角く形作り、オーブンで焼くタイミングを彼は注意深く図っていた。

 

ある程度経つと、オボロはポロックキットからペースト状のきのみを取り出した。

 

 

「ポロックキットで焼かないの? きのみをいれた後は全部やってくれるのに」

「オーブンで焼いた方が細かくカスタマイズできるのさ。

キットは失敗しないけど、オーブンの方が美味しくできる。だったら自分で焼くよね」

 

 

生地を伸ばして型を抜くとオーブンに入れて十五分。

焼きたてほやほやのポロック、名付けてオボロスペシャルのできあがりだ。

 

彼独自のレシピで作り上げられたポロックは、あっさりとしつつも甘塩っぱい。しつこつなく軽くてさくさくしているポロックは、ポケモンだろうと人間だろうと、手が止まることはない美味しさだ。

 

味見を終えて満足したオボロは「次はリジーだけでやってごらん」と言うと、弟子にポロックキットを差し出した。

 

リジーはそれを受け取るときのみをぽんぽん入れていく。

彼女が目指すのは、ほのかに甘くてほろ苦いものだ。

ポケモンフーズに合うように、手持ちの三匹が喜ぶように。

 

気合い十分。リジーはきのみを詰め込むと、祈るようにしてスイッチを押した。

 

 

 

 

第六話 【ポロックキット】

 

 

 

 

「それで、できあがったのがコレかよ」

「そうだよ! グズマくんにも差し入れさ!」

 

 

どうやら今日はこのナルシストも合言葉を覚えていたらしい。

部屋にやってきたオボロは「他のしたっぱ達にはもう配ったからね。まだなのはプルメリちゃんとグズマくんだけさ!」と言うと、グズマとプルメリに恩着せがましく小瓶をよこした。

 

中に入っているのはポロックだ。少し不恰好で茶色い塊は、オボロの横にいる少女が作ったものだとすぐに分かる。

 

 

「ポロックってのは、確か人間が食べても大丈夫なんだったか」

「もちろんさ! そりゃあ原材料はきのみだけだからね」

 

 

グズマは小瓶を開けるとポロックを一つ、つまんだ。あんぐりと口を開けると、それを放り込んでボリボリと噛み砕く。

 

ぎゅうぎゅうに押しつぶされたポロックは、砂糖を鍋で煮詰めている時に電話がかかってきて、よそ見をしてしまったような味がするな、とグズマは思った。

 

つまり何が言いたいかって、焦げ臭くて苦いってことだ。

 

 

「失敗しちゃったの。すみませんグズマさん」と申し訳なさそうにする少女。グズマは黙ってマグカップに口をつけると、一息ついた。

 

 

「食事で肝心なのは糖分で、それ以外の味覚はスカしてないと考えているグズマ様だが。

この苦さ、エネココアのつまみとしては悪くないってよお。オレ様は思うぜ」

 

 

彼は小瓶を振って何個かポロックを出すと、またまた口に放り込む。

 

強い苦味の中にある、かすかな甘み。

 

単体ならば微妙であることは間違いない。

だが、焦げ付いたポロックは甘くて濃厚な飲み物とは絶妙に合う。苦いから甘い、甘いから苦いの無限スパイラル。それはグズマを惹きつけて止まなかった。

 

横にいるプルメリもひと口食べると、「初めてにしちゃ上出来なんじゃないかい?」と評価する。

 

 

「特段マズいってわけじゃないし普通に美味しいよ。それにポロックってのは、作るのが難しいんだろ? あそこまで完璧に作れるオボロの奴が異常なのさ」

 

 

元々オボロはコーディネーターだったからねぇ、と言いながらプルメリはポロックを食べ進める。

 

クッキーよりは固くて栄養が詰まったこの食べ物は、小腹が空いた時に良いなと彼女は考えた。ダイエットにはちょうどいいかもしれない。

彼女の派手な腹だしファッションは、日課の腹筋とカロリーコントロールという涙ぐましい地味な努力のもとに成り立っていた。

 

プルメリはズボンのポケットに小瓶をしまうと、残りは仕事の合間にでも食べるよと礼を言う。

 

 

「そんな落ち込むことないってば。そりゃ、オボロのと比べたらアレだけどさ」

「その通り! ボクの作るポロックがあまりにもラグジュアリィだったからさ。ボクは故郷でポロックマスターとして名を馳せたくらいだからね!」

 

 

いやあ、プルメリちゃんにも分かって貰えるなんて嬉しいなあ! とオボロがしたのは高笑い。それからしょぼくれる弟子に向かって、励ますように彼は言った。

 

 

「リジー、キミは上手い方だよ。ボクの知り合いなんかポロック作りがいつまで経っても下手でね。炭みたいな味のやつ作ってたから」

「けど、あたし女子なのに」

「その子女の子だよ。しかもキミより歳上」

 

 

目を丸くするリジーに、ボクが凄すぎるだけだから安心しなよとオボロは続けた。

 

弟子を慰めるオボロを見て、案外まともな部分もあるんだよねとプルメリは彼の評価を上方修正する。

勝手気ままに、なにかとやらかすオボロ。軽薄な彼の普段の行いを見ていると、ついそのことを忘れてしまう。

 

根は優しい奴なんだけどさ、とプルメリが思った時だ。

 

彼女はオボロのことを何ひとつ知らないことに気がついた。ずっと一緒にやってきた、スカル団の仲間であるにも関わらず。

 

 

自己中で、ナルシストで、美しいものをこよなく愛すこの男。

彼の美しさの基準は謎だが、どこか一本筋の通ったものを感じさせる。手持ちポケモンとスカル団(身内)には優しいが、興味のないものにはとことん非情。

ホウエンのコンテストで鍛えたという彼は、グズマには劣るものの、自分と同じくらい強くあっという間に幹部になった。

 

 

自分が知っているのはそれだけだ。後はコンテストでの武勇伝くらいだろうか。

彼はコンテスト以外の故郷(ホウエン)の話をしたがらない。家族のことも、どこで育ったのかも、どんな友人がいるのかも、大好きなコンテストをなぜ辞めてしまったのかも、何もかも全て。

 

なぜアローラに来て、なぜあんな状態で倒れていたのかも、初めて会った時からだんまりだ。

 

大げさに振る舞う彼は、分かりやすいように見えて全てのことを隠している。

 

そもそもコンテストで鍛えた?

コーディネーターというのは、ポケモンさえ美しければそれでいい。バトルの腕はいらないはずだ。

 

 

プルメリは途端にオボロが恐ろしくなった。彼が得体の知れないなにかのように思えた。

なんだかんだ言って気が置けない仲間だと思っていたオボロが、遠い遠いところにいるような気がしたからだ。

 

 

もしかしてオボロは自分達を裏切るのではないだろうか。スカル団を、見捨てて。

 

 

「どうしたんだいプルメリちゃん。いきなり百面相してさ」

 

 

深く、深く沈んでいた想像の海から浮き上がって、真っ先に目に入ったのは当の本人。

 

プルメリは何かの間違いだと思うことにした。

心配そうにこちらを見るオボロ。仲間思いの彼に、そんな疑いをかけるのはバカバカしいと思ったからだ。

 

オボロは仲間で友人で、行動を共にする大切な同志だ。それは、この先も変わらない。

 

 

「ああ。いや、考えごとをしてたのさ。そんな大したことじゃないよ」

 

 

怪訝そうな顔をするオボロに、なんでもないってば、と言うプルメリ。そんな二人のやり取りを弟子はまじまじと見つめていた。

 

 

「グズマ、そう言えばさ。最近、したっぱ達を痛めつけに回ってるっていう子供がいるのは知ってるだろ?」

「ああ。黒髪の赤い帽子をかぶったガキだったか」

 

 

オボロとリジーの頭に浮かんだのは一人の少女の姿。1番道路で出会った、常に笑顔を崩さない島巡りの参加者ミヅキ。

コスモッグ絡みじゃなくミヅキのことを聞くとはね、とオボロは内心かなり驚いていた。しかも、スカル団に仇なす者として。

 

 

「その子がね。グラジオとバトルをして、勝っちまったらしいのさ」

「へぇ。あのボンボンくんにかい?」

 

 

それは結構やるなあ、とオボロは口笛を吹いた。スカル団の全員と会っていたとばかり思っていたリジーは「お師匠さま、だれそれ。スカル団なの?」と首をかしげる。

 

 

「スカル団が雇ってる用心棒だよ。ビジネスパートナーってところかな」

「ふぅん。強いの?」

「それなりにはね」

 

 

二人が喋っている横でグズマはしたっぱを一人呼んだ。マグカップの中身のお代わりを注がせるためだ。

 

それから残りのポロックを食べ尽くし、彼はエネココアを一気に煽る。

飲み終わった彼は思いきりひじ掛けを殴りつけると、にやり。プルメリに向かって「お前が相手してやれや」とあごで指図をした。

 

 

「スカル団がそんなガキになめられっぱなしでいいのかよ。いいわけねぇよなあ? プルメリ。そのガキ見つけたら、ブッ壊れるまでオシオキしとけや」

「言われなくともさ。可愛い可愛いしたっぱ達の鬱憤を晴らすってのも、アタイの役目だからね!」

 

 

自分達の居場所であるスカル団を心から愛す、グズマとプルメリ。不敵な笑みを浮かべる彼らはスカル団の名に恥じず、スカしたワルのようだった。

 

「さっすがプルメリちゃん! したっぱ達のために頑張るなんてかっこいい!」とのんきに横で拍手をしている、オボロとその弟子を除いてはだが。

 

グズマは空っぽの小瓶をオボロに投げつけた。

 

軽く投げられた小瓶は彼の頭にダイレクトアタック!

かなりいい音が部屋に響き、ころころと瓶は床に落ちる。

 

頭を押さえる師匠を尻目に、弟子は小瓶を拾うとグズマに手渡した。「おう、サンキューな」と受け取ると、グズマはもう一度投げようとする。

 

三度目の正直とはいうが二度も当たってやる気は毛頭ない。

そうはさせるかと飛んできた小瓶を受け止めると、オボロは拳を突き上げ叫び出す。

 

 

「ソウルフレンドのボクに対してあんまりだよグズマくん! ああ、ボクってば、なんてかわいそうなんだろう!」

 

 

ポケットから青いハンカチを取り出すと、オボロは目頭を押さえ出した。その滑らかな手つきは、このやり取りが普段いかに多いかを如実に表している。

 

 

「キミをボクは心の友と書いて心友だと思っているのにさ。いつまで経ってもグズマくんには伝わらない!」

 

 

いつものようにオボロは嘘泣きを始めるオボロ。ただそんな彼の様子にグズマの心は何も動かされなかったようで、あきれたように彼は言った。

 

 

「お前もちっとは仕事しろよ。コスモッグの件で、お前が働いた覚えがオレ様にはないんだがよ」

「もちろんバッチリ仕事してるよ。ボクの働きぶりには馬車馬もビックリさ!」

「テメェが試練の間をうろついてんのとは関係あんのか?」

「島キング殿から聞いたのかい? けど、それとは違うよ」

 

 

まあこのボクに任せておいてくれよ、と言うとオボロは通信機をいじり始めた。

噂をすればなんとやら。渦中の人間、ミヅキからちょうどメールが来たからだ。

 

どうやらミヅキはアーカラ島二個目の試練を終えたらしい。

 

 

『オボロさんお待たせしました\\\\٩( 'ω' )و ////

明日アーカラ島で最後の試練が終わると思います〜! 順調に行けばですけど笑

オボロさんとリジーちゃんとのダブルバトル、すごく楽しみ!』

 

 

そう書かれたメールを見て、ふふっと彼は笑みをこぼす。

 

スカル団のリーダー達は不思議そうにオボロを見た。

彼とメールをするような仲の人間はスカル団以外にはいない。さらに、その中でもグズマとプルメリしか主に連絡は取らないことで有名だ。

 

 

「アンタが人とメールなんて、珍しいじゃないか」

「メル友だよ。最近できたんだ」

 

 

もしかしてプルメリちゃん、嫉妬してるのかい? とウインクをするオボロに、そんなわけないだろとプルメリはため息をついた。

オボロは鼻歌を歌いながら、ぽちぽちと文を打ち始める。

 

 

『すごく順調だね! さすがミヅキだ(*゚▽゚)ノ

じゃあ明日の夜六時頃、カンタイシティのアーカラ乗船所の近くでまってるね(≧∀≦)笑

良い報告が聞けるのを楽しみにしてるよファイト!((o(´∀`)o))』

 

 

ほら、仕事してる。とリジーに小さな声で言うと、彼は笑った。それにつられてリジーも笑う。

彼は通信機をポケットにしまうと、顔を上げて仲間に言った。

 

 

「明日、ボク達はボンボンくんに会ってくるよ。スカル団にちょっかいかけてる子の話、彼から詳しく聞いといた方がいいだろ?」

「いいのかい? 別にアタイが行ってもイイけど」

「もちろんさ! グズマくんに仕事してないなんて言われちゃったし、これぐらいはね」

 

 

ちょうどアーカラ島に用事もあるし、とオボロ。

そのスカル団にちょっかいかけてる本人に会いに行くことは、無論口に出す気はなかった。

 

じゃあボクはそろそろ寝に行くよ、と師弟コンビは部屋から出ようとする。

「ごちそうさま。ポロックまた作ったらアタイにおくれよ」とプルメリが笑うと、リジーは嬉しそうに手を振りながら、パタンとドアを閉めた。

 

 

オボロの部屋に戻った二人がすぐに取り掛かったのは寝る準備だ。

 

寝巻きに着替えると、まくらや毛布を一人分多めに出してアロマキャンドルを焚く。

手元の灯りだけを残して電気を消すと、きらびやかなオボロの部屋もこの洋館にふさわしい雰囲気を漂わせた。

 

暗闇の中で、部屋中に飾られたリボンがぼーっと光る様子はなんとも幻想的だ。たたまれたズボンに付いている五つのリボンも、ちらちらと瞬く星のようだった。

 

 

「あのリボン達はボクが特別な大会に出るきっかけになったんだ」と彼はベッドに潜りながら言った。

「だからズボンに付けているのさ。初心を忘れないようにね」

 

 

リジーも師匠と同じベッドに入ると、買ってもらったばかりの彼女専用の毛布をかぶった。

二人寄り添って寝るベッドはぬくぬくと暖かい。

 

 

「屋敷に泊まることが多いけど良いのかい? マリエシティに帰らなくて」

「ママもパパもスカル団に入ったって、気がついてないから大丈夫よ。お師匠さま」

 

 

そう言うと彼女は、あたしスカル団のみんなとずっと一緒にいたいわ、と呟いた。

だれかひとりでも欠けたらだめよ。もちろん、お師匠さまもね、とリジーがオボロにすり寄ると、彼は黙って頭を撫でる。彼女がまぶたを閉じるまで。

 

すやすやと寝息を立て始めたリジー。彼女の長いまつげに付いたゴミをそっと払ってから、オボロはアイマスクと耳栓をつけた。

 

 

「おやすみリジー。また明日」

 

 

小さな、ほんの小さな声でぽつりと呟くと、彼もまた夢のはざまへ落ちて行った。

 

明日行くのはアーカラ島。8番道路のモーテルだ。

そこで寝泊まりしているグラジオに、オボロは聞きたいことが山ほどあった。

 

 

ミヅキの戦いぶりはどうだったのか。彼の家族で彼女の友人、リーリエは一体どんな子なのか。

 

彼女達はスカル団をどうするつもりなのか。スカル団に刃向かうばかりでなく、潰そうとしているのだろうか。

 

コスモッグと彼女達の関わりは何なのか。なぜエーテル財団がコスモッグを持っていたのだろうか。彼らはコスモッグをどうやって手に入れたのか。

 

そして彼のパートナーのポケモン、タイプ : ヌルとは何なのか。

 

 

夢のはざまでぐるぐると、彼の思考は回っていく。

それはどこまでも暗く、狭く、どんよりとしてじめじめとしたものだった。

 

 

 

 

 

 

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