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このすばのダクネスに恋愛させてみよう。
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主人公の能力は?
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文豪ストレイドッグスの《羅生門》にしよう。
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よし、短編だ。
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連載の予定は無し。
以上!
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《異能力》
~魔法とは違い、魔力を使わず行使することが可能な力の総称。生まれつき持つものであり、他人への譲渡は条件を満たすことにより可能である。
1・血縁者、もしくは心から譲渡しても構わないと思う人間に限られる。
2・能力者が生きている間の譲渡は不可能。可能なのは能力者が死ぬ間際のみ。
3・譲渡する際、渡される相手が能力者に触れている必要がある。
・追記・
一部、上記の条件を満たさない異能力が存在する。
冒険家、アレイスル・バーン(異能力、人間失格)の手記より抜粋~
名前は知らない。何処に住んでいるかも知らない。
村外れの小川でいつも一人ぼっちだった僕の前に彼女は現れた。
肩まで届くか届かないかぐらいの金色の髪、幼くもどこか気品を感じさせる服装。
「おい。お前、いつも一人だな?」
それが当時、7歳だった僕、キアトと6歳だったダクネスの出会いだった。
好きで一人ぼっちだったわけじゃない。
異能力の中で忌み嫌われている力の一つ、《羅生門》。
殺しに特化した異能力と云われ、その生まれは現代より数代前の魔王がある人間に放った呪いだと伝わっている。
呪いを放たれた人間というのは僕のご先祖様だ。ご先祖様は当時、魔王を討伐する勇者パーティーの一人だったらしい。
具体的な状況までは伝わっていない。しかし、その戦いでご先祖様は魔王から呪いを受け、『人間』ではなくなったそうだ。
半人半魔。
人間としての寿命は残る。不老不死になったわけじゃないから老いもするし、ちゃんと寿命で死ぬ。
ただし、確実に人間ではなくなった。
寿命以外で死ねなくなったのだ。斬られても刺されても撃ち抜かれても、負った傷はすぐに再生する。呪いを受けてそうなったのだ、他の呪いを受けようが死ぬことはない。
一見すれば無敵に思えるだろう。……でも、人間ではなくなった者を周りはそれでも『人間』として思ってくれるだろうか…?
ご先祖様が遺した本に記されていた。
人間じゃない自分は友から離れた、愛する妻子から離れた。孤独になることを選んだ…。
《羅生門》は宿主が寿命で死ねば宿主の血縁者を新たな宿主とし、それを繰り返してきた。
《羅生門》の宿主になった人間の特徴は再生の他に、左の瞳が赤く、瞼から頬の真ん中辺りまでの大きさの十字の紋様が浮かぶ。そして《呪い持ち》などと呼ばれるようになり、僕は正にその《呪い持ち》だった…。
大人達からは白い目で見られ、子供達からは物を投げつけられたりした。
自分自身、よく壊れなかったなと思う。
そんな僕に、ダクネスは平然と話しかけてきた。まるで呪いのことを知らないと言わんばかりに。
最初は話しかけられても、ずっと無視していた。そのうち諦めるだろうと思っていた。
ダクネスは諦めず、何度も話しかけてきた。
《羅生門》を見せつけ、無言で脅したことがある。…………その時のダクネスの反応は今でも忘れたことはない。
怯えているように見えたが次の瞬間、ダクネスはユラユラと動く《羅生門》に……
「………恐れるのは相手の本質を知ろうとしないからだ。…確かに恐い……でも私はお前達を知りたい。だから私はお前を受け入れたい」
僕を見る、ダクネスの真っ直ぐで強い目を忘れたことはなかった。ダクネスの言葉が嬉しくて泣きそうになった気持ちを忘れたことは、一瞬たりともなかった。
「──……キアト」
僕はダクネスに対して、初めて口を開いた。
「えっ…?」
「僕の名前……」
「キアト………そうか♪私はラ──……ダクネスだ。よろしくな、キアト」
ダクネスとの出会いから一年と半年が経った頃。
僕は父親に呼び出された。何だろうと思い、父親のもとへ行く。
部屋に来た僕を何も言わず、
ドガッ!
殴られた。
ドガッドガッ!
殴られて殴られて、
ドガッ‼
容赦ない力で殴られた。
訳が分からない。父親からの突然の暴力。
父さんはまるで何かに怯えるように、僕に向かって叫び教えてくれた。
何でも、村の人が僕が(《羅生門》を出した状態で)ダクネスと遊んでいるところを偶然にも目撃したらしい。
父さんはダクネスの存在に心当たりを持っていた。父さんの口からダクネスの正体が明かされる…。
「えっ──?」
その日は朝から降りそうな天気だった。
「──ん?おお。キアト、遅いぞ」
「ごめん………」
「さて、今日は何して遊ぼうか?」
「…………………」
俯き、いつもと違う様子を見せる僕に怪訝な顔をするダクネス。
「……キアト?どうしたのだ?」
「………ダクネス。僕ら、友達、なんだよね……?」
「どうした?何を今更、当たり前のことを」
「隠し事は無しだって……ダクネス、言ってたよね…?」
「そんなの当たり前じゃないか」
「……じゃあ、教えてよ……。ダクネスの………『ダクネス』って名前は……本当の名前なの………?」
僕の言葉に、ダクネスは目に見えて動揺した。
「キ、キアト……お前………」
僕はダクネスに跪き、頭を下げた…。
「キ、キアトっ?!」
「………大貴族、ダスティネス家のご息女、ダスティネス・フォード・ララティーナ様とは知らず数々の無礼……、どうかお許しください……」
「っ‼や、止めてくれキアト‼お前からそんな事を言われるなんて嫌なんだ‼」
ダクネスが掴み掛かってくるが、僕は続ける。
「……この度、ぼ──私、キアトは村を離れることになりました…」
「えっ……?」
「貴女様との日々はとても楽しかったです……。《呪い持ち》である私を受け入れてくださった恩、一生忘れません……」
立ち上がり、ダクネスに笑顔を向ける。………向けれたと、思う…。
「……さようなら……ダクネス……」
走った。ダクネスに背を向けて、僕の名前を叫び呼ぶ声から逃げるように走った…。
この時、気づいたことがある。
僕は泣くのを我慢していた。でもそれは、ダクネスに嘘を吐かれていたからじゃなく…。
(ああ、そうか………)
僕はダクネスのことが好きだったんだ…。
《呪い持ち》と知って尚、一緒に居てくれたダクネスを、僕は好きになっていたんだ…。
胸が痛む理由はただ一つ…。好きな人と離れるのが辛いからなんだ…。
あれから11年が経った。
あの日以来、ダクネスがどうしているのかは知らない。きっと元気でやっているだろう。
僕の方はというと村を離れたあの日、旅に必要な最低限の装備とお金を残され、唯一の家族だった父親に捨てられた。あの人が今何処で何をしているのかも知らない。
僕は僕で旅をした。一つの所に留まらず、各地を転々と。そんな中で一年前、旅の途中で紅魔族の少女、ゆんゆんと知り合い、今はパーティーを組んでいる。
《羅生門》についてはパーティーを組むことになったその日の夜に、ゆんゆんに話した。……昔の、ダクネスと同じような反応をされたのはかなり驚きだったな。
そして僕らは現在、アクセルという街に来ている。
「さて。そんじゃ、僕はギルドでクエスト探してくるから、ゆんゆんは食糧の買い出しお願いね」
「了解です(^_^ゞ」
ゆんゆんと一旦別れてギルドへと向かう。
(さぁ~て。何か良いクエストは無いかなぁ、と……)
ん~、ジャイアントトードの討伐かぁ~…。
「──す、すまない」
ん?おっ、こっちにゃあ、ちょっと場所は遠いけど、喧嘩熊の討伐クエスト。報酬は高めだし、出来なくはないなぁ…。
「あ、あの──」
でもネックは……メンバーが僕とゆんゆんだけで…。やっぱメンバー、増やした方が良いよねぇ…。
「貴方に話しかけているのだが──」
となると…。誰か、パーティーメンバー募集を出してると有り難いんだけど……。
「灰色髪の御仁、貴方なんだが──」
ん?灰色髪って……ああ、僕か。
どうやら僕は話しかけられていたらしい。
気づくのが遅くなったしまった謝罪を述べつつ、声の主へと振り向き──
「……………えっ?」
心臓が止まるような、それぐらいの衝撃を受けた。
「やはり……、お前だったんだな……キアト……」
立っていたのは一人の女性。久方ぶりに会う友人を懐かしむような笑みを向けてくる。
嘗ての短かった髪は今や、ポニーテールに出来るほど長く。鎧を身に纏っているものの、女性らしく成長した体つき。
顔は面影を残しつつ、見惚れるように整った顔立ち。
「ダク………ネス……………?」
本名、ダスティネス・フォード・ララティーナ。
今年最後の投稿。うん。書けた、と思う。
それでは皆さん、よいお年を(* ̄∇ ̄)ノ