今回と次回は、【かなり重要】な話になるので、しっかりと覚えておいてください。
※【】←この鍵カッコは重要な要素となりますので、それは必ず覚えておいてください。
では始まり始まり。
改暦宣言から数ヵ月後。
世界暦が制定されてからというもののオシリスは、過去最大の経済力を達していた。
街はこれ以上にない活気で溢れかえっていた。
朝。
ナレの上官から突然連絡があった。
「急用だ、とある大物から依頼が降りてきた、急ぎ本部へ来い。指定時間は追って伝える。また遅れるなよ新人。」
新人じゃありません!ナレですっ!と言いたかったが、途中で切られてしまった。
まぁ急遽出勤はいつもの事だが、少しアカツキの声が焦っていたなぁと不思議に思いつつ、ベッドから起き上がる。
【碧の騎士団】
世界と世界の調和、共有化のため組織の人間が他の世界、通称【ワールド】へ派遣され調査、対話により世界と世界を繋ぐ橋をかける組織。
もちろん、話し合いで解決させる為、他の世界の人々には手を掛けないのだが、もし万が一の為、最悪は【その世界が危険と判断】されれば派遣された人は殲滅行動をとる。
まぁ滅多なことがない限りありえないけど……。
ナレもその組織の一人でもある。
急な依頼ねぇ……。
ナレは着替えながら連絡してきた事を考えていた。
「うーん、稀に急な案件は来るには来るんだけど、
もうちょっと時間に猶予があるだけどなぁ……どうしちゃったんだろう……。」
ちゃっちゃっと着替えて出よう。
じゃないとまた怒られる。
パパッと着替え、朝食は移動できながらでも食べられる物を選び出発した。
1時間後。
本部へと到着。
受け付けの女性に事情を伝え、認証カードと指紋認証を済まし、エレベーターで上を目指す。
作戦ブリーフィング室のドアの前まで来た。
と、ちょうどいいタイミングでスリアさんとばったり会った。
「あ、スリアさん!」
「おはようございます、ナレさん。」
お互いにペコりとお辞儀をし、少し話をする。
「ナレでいいですよ、私の方が下なんですし。」
「というよりも、私がこの性格なのでそれは無理ですね。」
「うーん、私、上の人から敬語で話されるのはちょっと慣れないんですよね……。」
「お店とかは違うのですか?向こうも敬語でしょう?」
「仕事では……です。なんか……恥ずかしいというか……申し訳ないというか……。」
「ふむ、そう不快になるのでしたら改善しておきましょう。」
「あ、いや!そんな嫌とは思わないですよ!?ただちょっと面白いなぁ……と思っただけで……。」
スリアはすっごい難しそうな顔をする。
「恥ずかしいやら、面白いやら……そんなに変ですか?」
「変じゃないですよ♪」
ナレはニッコリと笑った。
と、後ろから男の声がし、スリアとナレの肩に手が置かれポンポンと叩かれる。
「うおっいす〜!うーん、美少女2人を朝から見れるとは今日は付いてるぜ〜♪」
その男はランディだった。
「変な目で見ないでください。」
スリアは尖った眼差しでランディを見た。
「ランディさん!おはようございます!」
ナレはビックリしながらも挨拶を済ます。
ランディはおう!と言いながらドアの前へ回る。
「さて……と。今日の案件聞いたか?2人とも?」
ランディが問い詰めた。
スリアはそれに反応する。
「いえ、詳しい内容は。」
「わ、私もです。」
「オレもだ……。」
3人は難しそうな顔をしながらドアへノックをした。
スリアが先行して声を発する。
「碧の騎士団、クラウ・ソラス所属、隊員スリア。」
「同じくランディ。」
「同じくナレ!」
「参上しました。」
3人が口を揃えたところでドア越しからアカツキの声がした。
「入れ。」
「失礼します。」
ドア……というより自動ドアが開く。
部屋の奥にはアカツキや小百合、雪菜、サリシャが待機していた。
アカツキが声を掛ける。
「来たな。少し時間に余裕があるが早速始める。
3人とも座れ。」
「ハッ。」
3人はそう返事すると会議席へと座る。
ブリーフィング室には大きな作戦ホログラム端末を中心に周りには席や机が用意されている。
奥にはデカいスクリーン画面があり、あれで作戦等を立てるのだ。
アカツキがスクリーン画面の前へ出る。
「急な呼び出しで集まってくれた事に感謝する。
早速だが、会議を開始する。今回集まって貰う際に任務概要を説明しなかったのは重大な任務を任せられることになったからだ。新人はこの事態には初参加だから少し説明しておくが、何故内容を伝えなかったのかというと、裏組織の連中にジャックされる可能性があるからであり、その対策として本来伝えるべき伝言を伝えなかったのが本筋だ。」
ほへ〜という納得顔です頷いたナレ。
そこまでの事があるのなら納得する、それほどの事態なのかと緊張してきたナレ。
アカツキは話を進める。
「では早速本題に入る。
実はつい昨晩の時だが、単刀直入に言おう。
【碧の巫女】が見つかった。」
小百合だけがその言葉に反応して椅子から立ち上がる。
「そんなっ!……その情報は確かなのです?」
アカツキと小百合以外の全員はポカーンとしている。
え?何のこと?という表情をする。
アカツキが口を開く。
「ああ、確かだ。
んでもって小百合以外の君らは何のことか分かんないんだろ?」
サリシャがそれに答えた。
「ええ、初めて聞きいたわよ。なんなの……その……何とかの巫女って。」
「碧の巫女だ。小百合、頼めるか?」
は、はい……と言い小百合は説明を始める。
「皆さんは何故戦争が無くなったのかご存知ですか?」
その問に対してナレが反応した。
「えっと……私が通っている学院での教えだと、世界の調和のために、【イクォールフィールド】が世界全体に展開されていて、そのフィールド内にいる生命体は己の闘争本心を制御され戦う意思が喪失し、武力、大まかにいうと暴力が出来ないようコントロールし戦争を根絶させた。と聞いていますが……。」
その通りです、と小百合が答え話を進める。
「現在この国、オシリスの中心部に位置する所からイクォールフィールドが発生しているのですが。
実は、フィールドが生成されているのは【機械による物ではない】のです。」
全員が驚く。
いや、そんなはずは……!
確か学院だと、フィールドが発生しているのはとある機械からだと教えられていたのだ。
じゃあそれは嘘なのか?
ナレが口を出そうとしたその時、雪菜が手を挙げ発言する。
「で、では機械では無いとすると、一体………。」
アカツキが答えた。
「それこそが【碧の巫女】だ。」
ランディが驚く。
「つまり今も展開されているこのフィールドは巫女が作った結界みたいなもんだと!?」
ええ、と小百合は頷く。
しかし、小百合が発した次の言葉が意外な物だった。
「現在、その【碧の巫女】が行方不明なのです。」
えっ…………と全員が口を揃えて発した。
スリアが問い詰める。
「待ってください、では何故今もこうしてフィールドが展開されていているのですか?」
「それは、私が行っているのです。」
突如ホログラムが端末が起動し、謎の声がした。
だが、アカツキと小百合以外の全員が唖然とした。
知っているのだ、この声の主を、忘れるはずがない。
この声は……。
フィリア皇女殿下だ。
ホログラム端末からフィリア皇女の顔が映る。
「皆さん、遅くなり申し訳ありません。
フィリアです。
集まっているようですね。」
アカツキが答えた。
「えぇ、皇女が来られたのでこれで全員が揃いました。」
やはりフィリア皇女殿下には頭が上がらない模様、あのアカツキが敬語だ。
「ナレさん、お久しぶりですね。学院以来でしたか。
ごめんなさい、急な呼び出しをして。」
フィリアはナレに頭を下げる。
流石にナレは焦った。
「ふ、フィリア様!頭を上げてください!わ、私は大丈夫ですから!」
ふふっ、ありがとうございます。とフィリアがお辞儀をし、微笑む。
ナレは何故か見とれていた。
(こ、これが【世界の宝玉】……。
え、笑顔が眩しすぎる……。)
そして、フィリアが話し出す。
「皆さんを呼び出したのは他でもありません。話はアカツキさんが大まかな説明をしてくれたので、単刀直入に言います。
【碧の巫女】の搜索を依頼したいのです。」
お疲れ様です。
次回もこんな風に進めます。
予定では第6話で幻想入りするつもりです。