こんにちは!
全国的に雪ですね!寒いですね!私の部屋のヒーターは灯油切れでストックも只今ありません!詰みました!笑
今回も私のどうでも良い話から始まりましたが、気を取り直して第15話スタートです!
葉山にダメ出しして一色に捕まって生徒会の手伝いさせられる羽目になった。俺には安息の地はないのでしょうか?
「ということで、今回はもうすぐ生徒会選挙がありますので、その準備と書類の整理をお願いします♡」
「おい、他の奴らはどうした。」
「皆さん用事があるみたいで先に帰っちゃいました☆」
てへぺろじゃねえよ、何で毎回脅迫されて手伝わんといけないんだ。職権乱用ですよね?八幡悪くない。
「俺も用事あるから帰る。」
「先輩は暇ですよね?」
「いや、だから俺も用事が」
「暇 で す よ ね ?」
台詞と顔があってねえ....いろはす去年よりパワーアップしてない?劣化雪ノ下さんじゃなかったっけ?
「はい、暇です.....」
俺は権力に屈した。
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「いやー先輩なんやかんやで手伝ってくれますし、ほんと優しいですよねー♡」
おい、さっきまで脅迫してたやつの台詞じゃねえぞそれ。ほんと良い性格してるわ。
「ところで、そろそろ休憩しませんか?私疲れちゃってー。」
え?一色なんもしてなくない?ほとんど俺に仕事押し付けてたよね?
「いや、お前が疲れる要素ないだろ....むしろ俺が1番疲れたわ。」
「先輩の監視に疲れたんですー。そうだ!先輩にこれ差し上げます!」
一色が手渡してきたのはなんと、千葉の水ことMAXコーヒー。こいつ、分かってんじゃねえか。
「おう、サンキューな。金返すわ。」
「いえいえ、お手伝いして頂いてるんで結構です!」
なんでこんな所だけ謙虚なんですか?手伝わす時点で謙虚さのカケラも感じないんですけど?でも小町に怒られるからな、女子にはちゃんとお礼しろって....
「じゃあ今度代わりに何か礼でもさせてくれ、生徒会長様。」
「ふぇ!?先輩が....お礼.....?」
ダメなの!?お礼しちゃダメなの?てかリアルでそんな声出す人初めて見たわー、こいつ計算する自分が定着しすぎてこうなっちゃったの?
「じゃあ無しでいいな。」
「ちょっと待って下さいよ!今のは不意打ちです!卑怯です!まさか先輩が素直にお礼してくれるなんて思ってなかっただけです!」
見返りすら求められない俺への期待値の低さ......八幡悲しい。
「どっちなんだよ.....その代わり無理難題だけは押し付けるなよ?こっちも色々と忙しいんだ。」主に戸塚観察とか。
「むー、じゃあ2つ提案があります!」
「え、1つだけじゃないの?」
「誰も初めから1つだけとは言ってませーん。」
くそ、嵌められた....
「1つ目は、私もう1度生徒会長やろうと思うので、それのお手伝いを命じまーす。」
「え?お前また生徒会長やんの?」
「はい!やっと板についてきたのに、もう引退なんて勿体無いじゃないですかー。それに内申も上がってポイント高いんですよね♪」
うん、間違いなく後者が本音だな。間違いない。
「それは殊勝な心掛けだな。どうせ他に立候補する奴もいないだろうし、今回も信任投票だろうしな。公約考えるとか、推薦人として補佐しろってことだろ?」
「えー!先輩そこまでやってくれるんですかー?いろはちゃんのこと大好きなんですね♡」
また嵌められた!!俺マジチョロすぎんだろ.....
「え、いや、今のは.....はい、分かりました。」
もう諦めた。あの手この手で支配されるのは分かりきっている。いつから奴隷にジョブチェンジしたのだろうか。
「ありがとうございます♡.....それで、2つ目なんですけど....先輩、私先輩のことが好きです。先輩のあの言葉を聞いて、私なりに考えてみて、葉山先輩じゃなくて、私の心の中にいつもいるのは先輩だったんです。好きで好きで堪りません。だから....その....私を先輩にとっての本物にして下さい!」
!?!?!?!?!?俺やっぱ難聴系なのかな?ていうかこの展開何??作業前にも好きとか何とか言ってたよね?え、八幡分かんない、えええ.....
「ちょ、ちょっと待て一色!失礼かもしれんが、それ...本気...か?」
「失礼すぎますよ....本気です。私は先輩のこと大好きです。」
「ちょ、恥ずかしげも無く言うなよ.....ていうかお前葉山のことが好きなんじゃないの?」
「もう好きじゃないですよ.....。葉山先輩はもしも私の彼氏になったら私のステータスが上がる、っていうくらいの薄っぺらい理由ですよ。先輩の言葉を聞いて、こんなの恋じゃないって気付いたんです。デステニーランドの時だって、自分の気持ちを確かめるためでもあり、過去への決別のためでもあり.....ただの儀式みたいなものだったんです。」
「そうだったのか....すまん、そんなことつゆ知らず今まで軽率な発言を繰り返してしまって.....」
「いいんですいいんです!私も先輩への気持ち、はぐらかしてた訳ですし。でも、もう自分に嘘つきたくないんです。私が困った時に面倒だとボヤきながらも、助けてくれる先輩が好きです。普段やる気がなくても、いざという時は頼りになる先輩が好きです。本当はすごく優しい先輩が好きです。目は腐ってますけど、そこも可愛いって思えるくらい好きです。私にとって、先輩は本物なんです。だから.....わ...私.....うっ。うっ。.....」
こんなにも人から好かれたのは、小町を除いて初めてかもしれない。ここまで言わせといて罰ゲームとか、もうさすがに思えねえな.....。あの一色が、こんな俺に好きだと言ってくれた。こんなに感情のこもった言葉を貰ったのは生まれて初めてだ。しかも泣きながらとか、俺の心に深く突き刺さりまくってるっつーの...........。はは....こんなに嬉しいのにな.....なんでだろうな.....罪悪感とか....よく分からねえ感情に支配されてるよ。
「一色.....泣くな...お前はいつもみたいに....笑ってる方が....似合ってるぞ...」
「せ.....先輩....。なんで先輩も泣いてるんですか.....卑怯...ですよ....」
俺は知らず知らずの内に泣いていたらしい。次の瞬間暖かな物に包まれた.....ああ、これ一色か。
「今日は....特別ですからね?」
俺は泣いた。嬉しくてではなく、こんなにも可愛くて、一生懸命で、あざとくて、初めて俺のことを好きだと真摯に伝えてくれた一色を.....これからフラなくてはいけないからだ。
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「落ち着きましたか?」
「ああ、すまん。一色も...その...大丈夫か?」
「はい、私もだいぶ落ち着きました。それより....その、お返事なんですけど.....」
俺はこの時、逃げ出したかった。逃げ出せばどれ程楽になれただろうか。逃げることはいけないことだろうか。一色との思い出が溢れる。脳から溢れ出す。もう、2度と.....こいつと話すこともなくなるのだろうか。嫌いになんて....なれねえよ....。けど、俺にできることは1つだけだ。俺の思ってること全部、こいつにぶつける。それが、誠意ってやつだ。
「一色、その。告白ありがとな。すげー嬉しかった。初めて他人から好きだと言って貰って正直混乱したわ。.....実はさ、俺。雪ノ下と由比ヶ浜と約束してることがあるんだ。俺はその約束を守らなければならない。まだ答えが出ていないのに、お前の言葉を受け入れる訳にはいけないんだ......」
「え....」
言えよ、言えよ言えよ言えよ言えよ!ちゃんと断れよ俺!ビビってんじゃねえよ.....俺には....俺には....
「すまん......本当に....」
「.....ぐすっ........そうやって....いつも他人を理由にしないで下さい!!先輩の気持ちは?結衣先輩や雪ノ下先輩をどう思おうが先輩の勝手です。でも.....私の気持ちは...どこにぶつければ...良いんですか?.....あの2人の間に...私が入る余地はないんですか?....ズルいですよ...本当に...。あの2人には自分の気持ちを伝えたのに.....私には何も語ってくれないんですね....先輩なんて...大嫌いです....」
「いっ.......」
現実は非情である。思い通りにいかないのも現実である。生徒会選挙の時と同じだ。小町を理由に一色を会長に担ぎ上げたあの時と.....。俺は立ち去る一色を引き止めることができなかった。そして俺はまた、大切な人を失ってしまった。
.......なんかすみません。前話の後書きで甘々展開書くとかほざいてた癖に、またシリアス展開ぶち込んでしまいました....。
次回も頑張ります。