増子 美津秋
内閣電脳調査室実行部隊・増子班の主任調査員。32歳。
代々、新聞社やテレビ局など、報道の部門において華々しい活躍を上げている『マスコミ界の名家』と呼ばれる一族・増子家の中で、自らマスコミへの道を断って公務員となった『増子家の異端児』。
増子家の人間が持っている探求心の強さを『真実を求めたがる"呪い"』と称しており、心底嫌っている。これは高校時代、興味本位から首を突っ込んだ事件で命の危険を経験したことに起因している。以来、『手に入れた真実に対して、自分で責任が取れなければ何の意味もない』と、諦観的な性格になった。
かつては内閣府の警備部に所属していたが、電調にスカウトされ異動した。
不明生物と"P"の事件の担当となり、図らずも『真実を求める』立場となったことに辟易しつつも、『公務員として、民間人の少女を危険に晒すわけにはいかない』という立場から、不可能テロを起こす不明生物(バグッチャー)と、人類を超越した存在と言われる"P"の正体を追う。
りんくのクラスメートである増子美祢の叔父でもある。
ティモシー・フランシス(Timothy Francis)
アメリカ人の女性フリージャーナリスト。28歳。通称『テテ』。
相棒の人懐っこいメスのカラス『イヴ』とともに、改造モーターグライダー"ロッコーブレス"を駆って世界中を飛び回り、様々な取材を行うため、『空飛ぶジャーナリスト』とも呼ばれている。
だが、フライトプランの提出を忘れて(もしくは故意に)国境に侵入、各国で領空侵犯を繰り返しており、戦闘機とのチェイスを幾度も演じたことから、『領空侵犯の常習犯』『空軍の常連客』というありがたくない二つ名も持っている。
しかしながら昨年度、史上最年少でピューリッツァー賞を受賞しているなど、その取材姿勢と記事には定評がある。
両親ともに純粋なコーカソイド系アメリカ人であるが、日本生まれの日本育ち。父親がアメリカのIT企業の大阪支社長であるため、英語とともに日本語も両親から教わった。しかし、両親が幼いテテに教材代わりに見せていたのが新喜劇のビデオで、大阪という土地柄もあって誰も標準語に矯正することは無く、結局習得した日本語はコテコテの関西弁になった。
学生時代は陸上部に所属し、高校総体の女子100m走で準優勝したこともある健脚の持ち主。
増子美津秋の大学時代の後輩で、個人的なコネがある。
Dr.Gとは個人的なつながりがあり、"P"関連の独占取材権と引き換えに彼女のエージェントとなり、来日。"P"関連の事件を追うことになった美津秋と行動を共にするようになる。
写真を『キリトリ』と称する独特のセンスを持つ。熱狂的阪神ファン。
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菓子々「主任!主任!!けもフレの再放送が決まりました~!嬉しさで涙が出そうです~!!でもでも、某局の『プリキュア5GoGo!』の再放送と時間帯丸かぶりなんですよ~!!カシコ、どっちを見ればいいかわかりません~!!!」
美津秋「……裏番組は録画しろっつってんだろ」
……はい、今の稚拙の心境をカシコさんに代弁していただきました(汗
さて今回はついに、美津秋がプリキュアと対面です。
ぶつかりあうそれぞれの信念と言い分を、力の限り送信!!
NOW LORDING……
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NPC MITSUAKI MASUKO
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すぐ近くのコンビニの駐車場にクルマを止め、俺と佐藤はテテと井野の乗るレンタカーに駆け込んだ。
「状況は!?」
レンタカーの後部座席では、既に井野がインカムを身に着け、タブレット端末のディスプレイを真剣な表情で睨んでいた。
「"XV"の
"XV"というのは、Dr.Gが"実体化ウィルス"に付けたコードネームだ。"EXTRA VIRUS"―――――つまりは"規格外のウィルス"。
言い得て妙だ。ネットの中のコンピューターウィルスが、現実世界で破壊活動を行うなんて規格外もいい所だからな―――――
「何かを……待ってる……?―――――あ!」
井野が小さく声を上げた。何かと思ってタブレット端末を覗き込むと、2人の少女が空間内に姿を現し、"XV"と戦闘を開始した。
2人の少女のうち、ピンク色の方には"C1"、水色の方には"C2"とコードが振られた。
「2体の"C-ORG"、"XV"と交戦開始!」
「音声拾えないンスか?」
「音声音声っと……ん!ここです!」
井野はタブレットに触れる指先を細かく調整して、キュアネット内の音声を拾えるように調整したようだ。
《貴官たちが現れるのを待っていたぞッ、イン
《相変わらず名前覚える気あんのかよオッサン……》
《街を停電させるなんて大メーワクよ!キュアチップも返してもらうんだから!!》
啖呵を切る"C1"。キュアチップって何のことなんだ……??
「ふむふむ……"C1"は『ウィクロス』のタマか『ズヴィズダー』のヴィニエイラ様、"C2"は……『競女』ののぞみか『はいふり』のシロちゃんって感じかなぁ」
「……お前の脳内には人の声をアニメ声に変換する機能でもついてんのか……(-_-;)」
いったい井野の耳にはこの世界はどう聞こえてるんだ?吹き替え映画みたく声優がアテレコでもしてるように聞こえるのか……??
……それにしても、この"XV"、なんて外見してやがる。
《痺れさせてやれ、
《イ~カピ~~~ス!!!!》
三角形のとんがり頭、8本もの腕。
その腕は、普通の人間の両腕に相当する2本は『ピースサイン』、3本は『平手』、残りの3本は『握り拳』で固定されている。
ピースサインの手からは電撃が放たれ、残りの手が阿修羅像か千手観音菩薩の如く蠢いている。
「まるでイカだな」
思わず感想が口から洩れていた。両脚を加えればちょうど10本。これで口から墨でも吐こうものならまさしくその通りなわけだが。
「見てるだけしか出来ないってのももどかしいッス……」
悔しげな表情を浮かべる佐藤。そこへ―――――
《ですが、じきそれも終わることでしょう》
「ドクターか?今の今までダンマリだったのが今更なんだ?」
《モニタリングくらいは出来ますからね。……さて、キュアネット内のこうした存在に干渉できない問題ですが、それもすでに考えています。目下調整中ですが、近日中にお披露目できるかと》
まさに『こんなこともあろうかと』というヤツか。Dr.Gの先見の明には誠に恐れ入る。
「……って、井野、お前何書き込んでんだ!?」
井野がキーボードで、『プリキュアがんばって!応援してるよ~!!』と書き込んでいるのを見た。今は仕事中だ、そんな事をやってる場合か!?
「何って、応援コメですよ!こうして応援コメを書き込むと、"C-ORG"がパワーアップすることが確認されてますから、ちょっとでも力になれれば、と!」
「そんな事して大丈夫なのかよ……」
《問題はないでしょう。……さて、現時点では彼女達へのアプローチは不可能ですから、実体化までに変電所周辺を押さえておいた方が良いでしょうね》
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改めて変電所へ移動を開始し、その途中でも井野から刻々と変化する状況が伝えられてくる。
……もっとも―――――
《そこだ!行け!ああ!?そこは右に避けないと!おぉ!!プリキュア名物『持ち上げ』!!まさかホンモノが見れるなんて……って、これって大ピンチ!!負けないで、プリキュア~~!!》
……お前はどこのプロレスファンだ。完全に自分の世界に入ってやがる。
仕事そっちのけで"C-ORG"に声援を送る井野の甲高い声が、移動中にも耳につく。
変電所には10分ほどで到着したのだが、俺がテテのレンタカーの後部座席のドアを開けた時には、すでに単なる熱狂的オタクと化していた。この時運転席のテテが俺に向けてきた、『何、この……何?』的な苦笑いが、全てを物語っていた。
「おい」
一言声をかけても無反応だ。コイツのこの目は……アレだ、前に仕事で休日の遊園地に行った時偶然見かけた、プリキュアの着ぐるみショーに熱中する小さな子供のソレだ。
仕方なく俺は車内に乗り込み、このディープなオタクの額へとデコピンを放った。
「ぃ゛た゛ッ!?―――――ほへ?カシコはなにを……??」
「……気分はどーだ二次元からの使者」
「しゅ、主任!!はッ、そ、そーでした、お仕事中でしたっ!!……だいじょーぶだ……カシコはしょうきにもどった!!」
「そりゃ操られた時のセリフッスよ」
と、戸口から佐藤が車内を覗き込みながら言ってきた。何の事かはさっぱりわからんが、カシコといいコイツといい、どこからそんな知恵仕入れてくるんだか……
「佐藤、お前は"ポジション"を確保しとけ。幸いこの周辺、適当な高さのマンションも多いしな」
「了解ッス!」
敬礼した佐藤はサイドカーに取って返し、コンソールの青いボタンを押した。途端、バイクと側車を繋いでいたジョイントが分離し、側車の座席内にハンドルが現れ、後部からナンバープレートが迫り出した。
「行くぜ、相棒ッ!!」
そう叫んで佐藤はヘルメットをかぶり、意気揚々とバイクを駆っていった。
「ほえ~……スイッチ一つで分離できるなんて便利やなぁ」
「アイツの任務上、小回りが必要なんでな。残った側車にもエンジンとバッテリーが積んであるから、公道でも走れるぜ」
「さっすが、お金持ちの政府機関はやることが
「自家用機持ってるお前が人の事を言うな……さて―――――」
俺が井野に視線を送ると、井野はニンマリと笑んだ。
「ついに"アレ"の出番ですねっ!!カシコかしこまりました!」
そう言って井野は車を降り、荷台のトランクを開けた。中身を覗き込んだテテが言う。
「そーいや、最初に何や積み込んどったみたいやけど……何なん?」
中身はソフトボールほどの大きさの、3個の黒い金属製の球体。
「Dr.Gご謹製、試作型の夜間迷彩ドローンです!……こんな真っ昼間だと真っ黒でモロバレなんですけどね♪」
「な~るほろ、これでコッチに出てくる"XV"と"P"を追っかけよってハラやな。3つあるっちゅーことはみっつーやウチもラジコンするんかいな?……でもウチこーゆーの苦手やし……」
「んっふっふ~、ラジコン?もはや手で動かすなんて時代遅れですよぉ。このドローンちゃんたちはですねぇ……」
井野はドヤ顔をしながら、メガネの右側フレームの根元にある小さなスイッチを押した。
「……しかも脳波コントロールできる!」
3機のドローンがプロペラを展開して、ふわりと浮き上がった。そして、井野の周りを旋回し始める。
「ほぇ~……Gやん、こんなん作っとったんかいな……あの子な~んも言うてくれへんかったから知らんかったわぁ……なぁ、それってそのメガネあったらウチでも出来るん?」
「……フツーの
「ふっふ~ん♪電調最高額の装備を任されたのは伊達ではないのです♪……それではお約束っ!……"行け、ファンネル"!!」
井野は芝居がかった口調で、空へと右手を高々と掲げた。それに従うように、3機のドローンは空へと舞い上がった。
ちょうどその時、井野が車内に残していたタブレットから警告音が鳴った。
「来たか……!」
「"XV"、
「……どないしたん!?」
「"C1"・"C2"、ともにロスト……サーバー内にいません!」
"敵"が実体化した途端、サーバーから消えたとなると―――――
「ん!んんん!!!ドローンちゃんが見つけちゃいましたよ~~!」
「!!見せろ!!」
背の低い井野の肩越しにタブレット端末を覗き込むと、そこには神社の境内のような場所で対峙する、"XV"と2人の"P"の姿―――――
「ここは……東都電力が最近設置した、電気の神様を祀ってるっていう神社……電神社ですね」
「『いなづま』神社?……『でん』神社じゃなくってか?」
「この場合は『いなづま』って読むんです♪『艦これ』やってれば常識です♪♪」
「……知らん人間にとっちゃムダ知識だがな」
……何だそりゃ?あいにくカンコレとかいうのは知らん。
《ついに出てきましたか……!待ってました……!この瞬間を待っていたんです!!》
通信機越しに、Dr.Gが興奮の声を上げる。
《ライヴ映像で見ることが出来るとは僥倖です……!彼女たちに接触するためにも、"XV"には早々に退場してもらわなくてはなりません……!》
最終的な目的はどうあれ、それには同意する。こちとら、あそこにいる民間人少女2人を"保護"しなきゃならん。それには―――――ヤツが邪魔だ。
「……テテは車で待ってろ―――――ここからは、荒事だ」
俺は懐から拳銃を取り出し、"対XV弾"を詰め込みながら、"その先"を睨む。
今までにも散々常識外れな連中を相手にしてきたが―――――
今回は―――――別格だ。
――――――――――
―――――戦場は移動する、とはよく云ったものだ。
"XV"とそれを指揮する実体化した敵性"C-ORG"、そして2人の"P"は、神社から住宅街へと入り、戦闘しながらそのまま北上を始めた。
事前に避難勧告を出していたのが功を奏したのか、この近隣に人気はない。井野のナビゲーションからも、生体反応は無しと聞いた。
その井野から状況報告が入る。戦況は一進一退、住宅街の屋根伝いに移動しているようだ。
俺は"黒檀號"の側車で連中の進路をトレースしながら追う。
時折、"XV"が放射する電撃と思しき光が、空間と俺の視界を、轟音を響かせ裂いていく。その音が俺の心を揺さぶる―――――
「ち……屋根から屋根に飛び移りやがって……X-MENかアベンジャーズかよッ……非常識な連中が……ッ!」
電光がアスファルトや家の外壁を穿ち、映画のヒーローのように住宅街を駆け回るこいつらを見て思い知る。こいつらの存在は―――――『兵器』のそれだと。外国の連中が目に付けているのも、この一点に尽きよう。
この戦闘能力を制御して、操作下に置き、意のままに行使することが出来るのならば―――――
この世界のミリタリーバランスが崩壊することは想像に難くない。
しかし―――――Dr.Gが着目しているのはそこではない。
キュアネットという、端末で隔てられた仮想空間に、人類とは異なる"進化"を遂げた知性体が存在していたことだ。
そしてそれが人類とアプローチを果たし、"P"という存在にさらなる進化を遂げた―――――
―――――とんだSFだ。
人類以外の知的生命体が、まさか地球の中にいるとはな―――――
こうなると、キュアネットというのは単なるネットワークの類ではなく―――――
《主任!この先のマンションの屋上です!戦闘は現在膠着状態!》
井野の報告に思案を中断し、俺は側車から飛び出してマンションに突入した。
停電中でエレベーターは動かない、か……!仕方ない……!
エレベーターホールのすぐそばに階段を見つけ、俺は10階建てのマンションをひたすらに駆け上がる。
階段の屋上につながる扉が、半開きになっているのを見上げた。その扉に密着し、いつでも発砲できるよう拳銃を抜き、息を殺し、扉の先を窺った。
『中々にしぶといな
『……機を窺ってる……と言ってほしいな……!』
『あんな街中でバグッチャーを暴れさせるわけには行かないもんね……!』
『フッ、殊勝だなッ!!ならばバ
『ゲ~ソゲソゲソゲソ!!!』
なんともイカめしい……もといワザとらしい笑い声を"XV"が上げたと思うと、再びピースサインになった手から電撃を放射した。四方八方に稲妻状の光条が散り、屋上のコンクリートに穴を穿つ。
『ブシューーーーーーー!!!』
今度は"XV"の口の部分から、真っ黒な液体が噴き出された。その形状を裏切らずに墨まで吐きやがった。
2人の"P"は両側に回避した。ぶちまけられた墨に間髪入れず電撃が放たれたと思うと、墨が一気に炎上した。あの墨、ただの墨じゃないのか……!!
『引火したぁっ!?』
『あの墨……重油か!?』
『明察ッ!!変電所のモーター用燃料を拝借させてもらったッ!!観念して黒焦げになるがいいッ!!』
『じょーだんっ!!』
"P1"は"XV"の巨体を睨み上げながら、さながら決意表明のように宣言する。
『私は……ううん、私達は諦めない……!私達は引き下がれないの……!!あなた達の勝手には、絶対にさせないんだからぁっ!!』
実に英雄めいたセリフであり―――――そして、陳腐だ。
もし彼女の言葉が『軽はずみな信念』に基づいているのであれば―――――
あまりにも危険だ……!
やはり、連中は―――――その両方を―――――
止めねばならん……!
俺は意を決して扉から出ると、銃口を空に向け、銃爪を引いた。
銃声が住宅街に響き渡り、鳥が飛び立つ羽音がした。
戦闘を展開していた両者が、その表情を変えてピタリと制止し、こちらを見てきた。
ふたりの少女、ひとりの男、1体のバケモノ。戦場と化していたマンションは、一瞬で静寂の空間と化した。
「―――――……そこまでだ。全員……動くな」
2人の"P"の視線は、俺―――――ではなく、俺が手にしていた拳銃に向けられていた。
その様子からして、年相応に俺の持つ"これ"が何なのかは、理解しているようだ。
『何者だ貴官はッ!?我々の崇高なる戦闘に割って入るなどッ、脆弱なる人間の分際でッ―――――』
憤慨する軍服調の衣装を着た男が、得物をこちらに向けながら歩いてくる。
「動くなと言った……!」
『フンッ、たかが人間如きの武器ッ、我等アプリアンには虚仮脅しにすらッ―――――』
「抵抗の意志があると見做す―――――」
俺は躊躇なく銃爪を引いた―――――
『ぐッッ!?』
相手の肩口に手応えを感じた。俺の腕も捨てたもんじゃないようだ。
そして、この弾丸が効いたということは―――――やはりこの男―――――
『バ……バカなッ……!?人間の武器で傷を負うッ……この小官がッ……だとッ……!?貴官はッ……一体ッ……!?』
「自己紹介は礼儀だな……俺は内閣電脳調査室・主任調査員―――――増子美津秋」
俺はサングラスを取り去り、自分の立場にプライドを持って言った。
「国家権力―――――ナメんなよ」
目の前にいる連中が常識の範囲外の連中だということは、この時の俺の頭の中から飛んでいた。
弾丸が効いたことに、らしくなく調子づいていたのだろう。
「次は
『くぅぅッ……!プリキュ
『ふぇ!?ち、違う!違うって!?!?』
『これって、一体……!?』
当然ながら"P"も戸惑っている様子だ。何をされるかわからないから、こいつらにも警告しとく―――――
「おっと、お前らも動くんじゃねぇぞ……。妙な真似したら、公務執行妨害でお前らも取ッ捕まえなきゃならん。それとも……"お前らのような存在"でも、"コレ"を撃たれりゃ死んじまうか?」
無論、発砲したところで本気で命中させる気はない。未成年の民間人少女相手に発砲したとあっちゃ、俺の"首"も刎ねられかねんからな―――――
「……さて、傍迷惑なヒーローごっこはここまでだ……全員武装を解除して、俺の指示に従ってもらうぜ」
『!……ヒーローごっこなんかじゃ―――――』
言葉が癪に障ったのか、"P1"が俺に詰め寄ろうとした、その時―――――
『……ッ!バグッ
『ピカリンサンダーーーーーッッッ!!!!』
イカ型の"XV"が吼えたと思うと、四方八方に電撃を放射した。その閃光に思わず目がくらんだ。
『体勢を立て直すッ!!』
"XV"と敵性"C-ORG"が屋上から飛び降りるのを、俺は見逃さなかった。
「野郎ッ……!!……佐藤!!撃て!!」
佐藤に指示を飛ばしながら、俺は屋上の隅まで走り、フェンスの隙間から逃げる相手に銃撃した。
俺の発砲に雑じって、どこか遠くから、別の銃声が聞こえる。
佐藤は元ライフル射撃の選手で、電調にスカウトされる前は警察のSAT狙撃支援班の実力者だった。
正直、俺以上に銃の扱い―――――ことに狙撃に関しては文句無しの腕前なのだが―――――
「どうした佐藤!?援護が足りんぞ!!」
《やられたッス……!EMPとは味な真似を……!!》
「どういうこった!?」
《さっきの放電現象ッスよ……!あれは周辺への直接攻撃に見えたかも知れないッスけど、実のトコ、限定空間EMPに間違いないッス……!自分のライフルの電子照準器、さっきので潰されちまったッス……!通信機と違ってコーティングが……》
「だったら目視照準でも何でもいいからとにかく撃ちまくりやがれ!!抵抗してきた以上容赦はするな!!お前の腕なら中てられんだろうがッ!!》
《りょ、了解ッス!!》
またしても、家屋の屋根から屋根に身軽に飛び移りながら移動する"奴等"に火線を集中させるも、手応えはなく、どんどんと遠ざかっていく。
『……追いかけよう!行くよ、メモリアル!』
『うん!』
―――――こいつ等、まだやるつもりか。俺は思わず声を張り上げた。
「おい待てッ」
びくりと肩を震わせて、2人の少女は足を止めた。
「……ドサクサ紛れに逃げようとしてんじゃねぇ」
『で、でも私達、アイツを追いかけなきゃ……』
「それはお前らがやるべきコトじゃねぇ。……だいたい、お前らは何だ?まだ仕事にも就いてない、学校に通ってる『子供』だろ?ああいう巷を騒がして人殺しをしたり街をぶっ壊したりするテロリストを追っかけて取ッ捕まえるのは―――――それって子供のやるべきコトか?……違うだろ。こういうことはな、自分たちだけで解決しようとせずに、まずは警察に言いな。それであとは大人に任せてくれりゃいい―――――大人ってのはな、"プロ"なんだよ。"プロ"を信用して、大人しくしててはくれんか?」
言いたいことは言った。
こいつらがどういう存在だろうと、どんな力を持っていようと、所詮は子供だ。
子供は守られるべきだ。わざわざ危険に飛び込むような無駄な事なんてしなくていい。
これだけ言えば、大抵の子供は押し黙り、ごめんなさいと頭を下げるはずだ。現に今までの不良や半グレ集団なんかは、こうして論破してきたもんだが―――――
『それは―――――できません……!』
……予想外の言葉を、"P1"は返した。
「なんだと……?」
『私……私達、きちんと決めたんです。私達が責任を持って、あいつらの相手をして、この街も、この世界も守ろうって……!助けてくれる気持ちは嬉しいですけど……でも……!』
「―――――……責任、か。でもそれは"誰"に……"何"に対しての"責任"だ?それは本当に―――――お前らが負うに足る"責任"なのか?」
『それはまだわかりません―――――』
"P2"は俺を真っ直ぐ見据えて言ってきた。
『でも!ぼ……わたし達が負けてしまったらこの世界がどうなってしまうのか……それはよく理解しています……!誰にも、泣いたり、傷ついてほしくないから……!』
「その全部……お前らの手が届く範囲でできることか?自分の遣る事為す事に、責任が取れるのか?……最悪の結果になるかもしれないんだぞ……!」
『……出来ることがあるのなら躊躇わない……"無為無辜に拳振るう事勿れ、然れども暴虐外道に情けるべからず"……出来ることがあるのに何もせずに見て見ぬふりをすることは―――――それは、"逃げ"です』
「!……」
真剣だった表情を、少しばかりかフッと崩して、"P2"は微笑みながら言う。
『つまり……"ジーッとしてても、ドーにもならねぇ!"です!』
「はぁ……!?」
『私達が戦うことで、誰かの命が助かって、笑顔になってくれるなら……私達を必要としてくれる人がいる限り、私達、100%無敵のヒーロー、なんです!!』
"P1"が注釈めいて付け加えるが……まったくもって―――――言っていることがマンガじみている。
俺だって、民間人の安全を確保して、国民の生命や財産を脅かすモノを排除するのが仕事の公務員だ。そういうことは―――――
「……子供がヒーロー夢見んのは勝手だが、それは自分の妄想の中だけにしとくんだな。ここからは大人の仕事だって言ってんだ」
立場上民間人のこいつらにしゃしゃり出られて困るのは俺だけじゃない。こいつらの親類や兄弟も―――――
『大人も子供も、関係ない!!!』
"P1"が強い口調で吼えた。反射的に、俺も怒鳴り返す。
「関係あるだろ!?どうしてそこまで意固地になるんだ!?そんなに大人が……信用できないっていうのか!?」
『信用できないわけじゃない!『出来るからやる』って、それだけ!……そりゃ、私はプリキュア好きだから……プリキュアの事が大事だから、大切だから、今こうしてプリキュアやってるトコもある……でも!『出来るコト』があって、それを『やりたい』って想い―――――『スキをやりたい』って気持ちがあるなら!……『護れる力』があるなら……!!それは大人だって子供だって、同じだよ!!!たまたま、私達が子供だっただけのことじゃん!!』
「……………………」
俺は押し黙ってしまった。
悔しいが―――――反論できなかった。
俺達が"奴ら"に抗する力を得たのはつい昨日、Dr.Gが開発した弾丸があってのことだ。
だが―――――こいつらがこうやって戦うようになったのは―――――何時だ?
―――――そう、4月の初頭、"XV"がキュアネットに現れ出してからだ。
奴らの出現は突然で、こうして俺達"公務員"が駆り出され、対処に回っているのも明らかな後手だ。
この、目の前にいる2人の少女がいなければ、最初にこの街に"XV"が出現した時も、更に被害は拡まっていたかもしれない。
「確かに、だな―――――お前たちの"善意の協力"には、俺達としても感謝はしなきゃならんな」
人命救助という見地で見ればお前たちは表彰モノだ。警察か消防から感謝状が贈られてもいいもんだ―――――
「しかしだな……『守る事』と『戦う事』は違うぜ。『戦う事』は―――――お前達が『しなくてもいい事』なんだよ」
だが、命を張るのが民間人の、しかも子供であっちゃいけない。
ここから先は―――――俺達の仕事だ。
『……それでも、行きます』
「!いい加減―――――」
『心配してくださることは感謝します。……護って見せます!……もちろん、オジサンも!』
「オジ……ッ!?俺ゃまだ32―――――」
ツッコミを返す間に、2人の少女は俺の目の前を走り抜けた。
「待て!止まれ!!止まらんと撃つぞ!!!」
2人の背中に、俺は銃口を向けた。だが、2人は止まらずマンション屋上の淵へと走っていく。
仕方ない―――――1発、威嚇で撃つしか止められんか……!後で上司から叱られるのが憂鬱でならんが……!!
「警告はしたからな……!」
俺は2人に命中しないよう、"P1"の顔の左側の空間を狙い、銃爪を引いた。
頼む、止まってくれ。気持ちだけ先走っても、力だけあっても―――――お前たちの無茶は、俺の立場じゃ了承できないんだよ……!!
次の瞬間―――――
俺は"彼女"の力の一端を見た。
"P1"はこちらに背を向けたまま、"それ"を直接見ることもせず―――――
右手で銃弾を掴んだ。
当然俺は目を疑った。少なくとも、銃弾を素手で止められるヤツなんざ、マンガかアニメといった、空想上の存在だ。
"強さ"という概念に憧れを抱く人類の偉大なる妄想の先鋒と云える現象と言える、『近代兵器に人間の肉体のみで克つ』ことの象徴―――――
『素手で銃弾を掴む』という行為を―――――
この、アニメの中から飛び出してきたような出で立ちの少女は、まさしく画面の中そのままに、俺の目の前で再現して見せたのだ。
『……オジサンの想い―――――』
"P1"が握った右手を開くとともに、銃弾はピンク色の光に包まれて、泡のように蒸発していった。
そして、肩越しに振り向きながら、微笑んで―――――
『キュアっと、受け取ったよ―――――』
どうしてだ―――――
中てるつもりのない弾を、この娘はわざわざ"受け取って"―――――
それで、どうして俺に笑いかけるんだ―――――?
そして―――――俺の想い、だと―――――?
……茫然としていた俺の視界から消えるように、2人の"P"は跳躍して、住宅街へと消えていった。
「なんだよ、ソレは―――――……」
心の中に、ワケのわからない無力感と憤慨が湧いてくるのがわかる。
「……ッ、ワケがわかんねぇぞォォォォォォォ!!!!!!」
ああそうか?
"自分たちは銃弾も掴めるくらい強いから任せとけ"って、そういうことか?
……冗談じゃねぇんだよ!!
こちとらお前ら守るのが仕事だってのに、それが守られるとか、想いを受け取るとか、本末転倒じゃねぇか!!
《ワケがわからないのはこちらもですよ、アウトロー・サン。"P"相手に発砲するとか正気の沙汰じゃありませんね》
押し黙っていたDr.Gの、ボイスチェンジャー越しの声が耳につく。
やはり一部始終を観察してやがったか。
「…………どうにも感情的になり過ぎたみたいだ……なんでかな……『大人の理屈』……少なくとも俺が知ってる『大人の理屈』ってのを、全部突っ撥ねられたからか、な……」
俺が説こうとしたのは、この社会のルールだ。だがあの2人は、それを振り切ってまで"XV"と戦おうとしている。全くもって―――――『子供』だ。
《ふたりとも、いい子達ですね……本当に、アニメの中から飛び出してきたプリキュアみたいです♪》
それまで黙っていた井野が、通信越しに言ってきた。
「だからこそタチが悪い……いい子過ぎるのも考え物だ」
《それにしても……あの『ごちうさ』のココアちゃんに声の似てた子、相当なプリキュアオタクですねぇ》
「それってどっちだ」
《ピンクの方の子ですね。"100%無敵のヒーロー"……『スマプリ』のキュアピースが歌うキャラソンの一節です。それがスラスラ出てくるなんて、ただ流し見してるだけじゃ無理ですねぇ》
「つまりはお前と同類ってことか……」
《もうひとりの水色の……『ろこどる』のなにゃこちゃんっぽい声の子も相当ですよ♪"ジーッとしてても、ドーにもならねぇ!"……『ウルトラマンジード』のキメ台詞……あちらは特オタと来ましたか……カシコとは話が合いそうで何よりです♪》
……なんてこった。俺はため息をつきながら俯いた。
オタクの子供が人知を超えたパワーを手にしちまって、ああやって戦ってるってことかよ……まさに鬼に何とか、馬鹿に何とか、か……
「……井野、お前はドローンで連中を逃さず追いかけて逐一俺と佐藤に伝えろ。……聞いてるか、ドクター。どうせ見てたんだろ。あの通り、保護とか捕獲とか、そういうのは無理そうだぜ。ありゃ相当な頑固者だ」
話してわかる相手じゃないが、だからと言って本格的な暴力的行為に訴えるなど以ての外だ。第一、あの2人がどこの誰なのか、身元すらわかっていない。どう取っ付けばいいのか―――――
《それなら、ワタシにいい考えがあります……。まずは彼女達が"XV"を撃滅するまで『待ち』の手を取りましょう……果報は寝て待て、と言うではありませんか……。ふふふ……》
マイクから洩れてくるその笑い声に、どこか嫌な予感が過ぎった。
だが、見てるだけで手出しができないコイツに、一体何ができるっていうんだ……?
――――――――――
30分ほどの追跡の末、市街地の外れにある廃ビル、その屋上に戦場が定まったようだ。
こちらもやはりエレベーターは動いておらず、例によって屋上まで駆け上がるハメになった。
《主任!"P1"がなんか啖呵切ってます!!このパターンからして、もうすぐトドメかと!!》
井野が慌てた口調で現状を伝えてくるが―――――
そうなのか……?啖呵切ったらトドメって、パターンなのか?
屋上につながるドアノブに手が届きかけた、その時―――――
『プリキュア!!メモリアルフラァァァァッシュ!!!!』
ドアの隙間から、ピンク色の閃光が迸るのが見えた。
一瞬にして静まり返った空気―――――俺は慎重に、ドアを数センチだけ開け、屋上を覗き見た。
そこには―――――
『本当によかった……ピースが無事で…………、そんなことないって!やよいちゃんのせいじゃないよ!』
『ジャークウェブの奴らがこの街の電気を狙って、ピースをバグッチャーにしたんだ……キミは悪くないよ』
"XV"や敵性"C-ORG"の姿は消え失せていた。
そして、"P1"が両手で持った"何か"から、黄色い光の粒子が湧いて出てきている。しかし―――――
―――――二人とも、いったい誰と話してるんだ?
2人で話し合っているようには見えず、湧き上がる光の粒子に向かって話しかけているように見えるんだが……
アレか?いよいよもって、この2人は"ヤバい連中"ってことか……?
こりゃ本格的にこの2人をどうにかしないといけないかも知れんなと思ったその時、黄色い粒子が吹き止んだ。
『よぉ~し!キュアピース、キュアっと―――――』
"P1"が、手に持っていた"何か"を右手で天に掲げた―――――その時だった―――――
『カァ~~~!!』
黒いシルエットが、独特の鳴き声とともに、"P1"の手の先にあった光る"何か"を、瞬時に引っさらった。
「何ッ!?」
思わず俺は屋上へと飛び出した。
『カラスが!?』
『ちょ、ちょっとぉ!?返してよぉ~!!』
とまどう"P"を尻目に、カラスは大きく旋回して、屋上の隅へと降下していった。
そして、そこには―――――
「おぉ~♪さっすがイヴ、光りモンにはビンカンやなぁ。ごくろさん、ご褒美の煮干しちゃんやで~♪」
―――――テテ……だと……!?
『あなたは……!!』
テテの顔を見て、"P1"はひと際驚きの声を上げていた。テテの事を知っているのか……?
それに反してテテはカラスのイヴから"何か"を受け取り、まじまじとそれを見た。
「ほぇ~、これまた懐かしいなぁ。ウチがジャリガキの頃見とった、『スマイルプリキュア!』のキュアピースやないの。……でも何故にアニメのキャラなん??」
『あ、あの!それ、とっても大事なモノなんです!!お願いです!返してください!!』
「ん~?」
"P1"は今にも泣きそうな表情になっていた。しかしそんな子供たちに、テテは困ったような、それでいて意地悪にも見えるドヤ顔を返した。
「返してあげたいんはやまやまなんやけど、ウチのトモダチがど~してもコレ見て調べたいっちゅうんや。いつかは返してあげれるかも知れへんけど、今すぐ、っちゅうんは無理な話やなぁ」
『そんな……!』
「おいテテ!!どういうつもりだ!?」
『お、オジサン!?』
俺は間髪入れずにテテに詰め寄った。しかし、俺の問いに答えたのはテテではなく―――――
《どういうつもりもこういうつもり、ですよ》
『誰……!?』
Dr.Gのボイスチェンジャー越しの声が、テテの持つスマホから流れ出した。その不気味な声に、にわかに"P"は警戒した。確かにこの声、初めて聴く奴には胡散臭さ大爆発だ。
《はじめまして……アナタ方のお噂はかねがね聞いています。そうですね……アナタ方の大ファン、とも申し上げておきましょうか》
『だったらどうしてこんなことをさせるんだ!?ぼ……ワタシたちにとって、それはどうしても必要なもので―――――』
《いやぁ……それがですね、ワタシにとっても実に必要なんですよ。というのも、ワタシはあなた方が本当は『何者』なのかを知りたいのですが、どうにもアナタ方は秘密主義なようで……そこで実に強引ですが、こうした手段を取らせていただきました》
『目的は何なの……!?』
《目的?……いやですねぇ、今しがた申し上げたじゃありませんか……。ただ、『知りたい』だけですよ。アナタ達がどこから来て、どういう存在なのか……アナタ達が本当に、"あのひと"が存在を予見した―――――"
なるほど、"P"とは『"P"ioneer』―――――先駆者という意味か。
だがそれは、"何"に対しての先駆者、なんだ……?
《テテ》
「は~いなっ♪」
テテはスマホを"P1"の、胸にあるハート形のブローチへと向けた。テテがディスプレイをタップすると、"P1"の表情が俄かに変わった。
『これ……って……!?』
《アナタが"高度情報化生命体"であるならば―――――簡単にご理解いただけると思いますが?》
『―――――……"CPアドレス"……』
《流石……大正解です♪やはり、無線での情報通信もその身で受け止めて、解析と演算処理が可能なのですね……やはり、"あのひと"の予測した通り……》
『どういうこと……?』
《この後、今しがた送りましたアドレスの場所に、テテが持つ"ソレ"を保存して、解析を行います。もし取り戻したいのであれば、キュアネット経由でお越しになってください……手厚く、歓迎させていただきますよ♪》
正直、このやり取りが何を意味しているのか、この時の俺はさっぱりわからなかった。
当の本人同士では理解できていたようだが―――――
《それでは、テテ―――――》
「ガッテンや!……ほな!」
テテは2人の"P"に右手を挙げて笑顔で会釈すると、そのまま背にしていた屋上の縁から飛び降りた。
『え!?』
"P"は慌てて屋上の縁に駆け寄ったが、その次の瞬間、背中のリュックからハンググライダーを展開したテテが、上空に飛び上がるのが見えた。
確か、都市部を効率よく移動するためとかで、テテが使っている簡易型ハンググライダーだ。
―――――……まったく……どいつもこいつも、手前勝手に欲望剥き出しで動きやがって……!!
お前らのような人種が変な方向に発奮されたら、困るヤツが最低一人はいるんだよ……!
はっきりした―――――……"P"も、Dr.Gも、もはや同類だ―――――
自分のやりたいことや奇妙な使命感に縛られて、周りが全然見えていない―――――
俺の最も忌むべき―――――
俺は、ビル街を縫うように飛ぶテテの背中に、2人の"P"を押しのけて叫んでいた―――――
「"求めたがり"がああぁぁぁぁぁぁぁああああああーーーーーーーーー!!!!!!」
―――――STAGE CLEAR!!
RESULT:NONE
プリキュア全員救出まで:あと42人
TO BE NEXT STAGE……!
『愛の切り札!』
―――――りんくの『今回のプリキュア!』
りんく「今回のプリキュアはだ〜れだ?」
『ピカピカぴかりん!じゃんけんポン♪キュアピースっ♪!』
メモリア「『スマイルプリキュア』のひとり、"
りんく「マンガやアニメが大好き!将来の夢は漫画家さん!黄瀬やよいちゃんが変身した、雷の力を操るプリキュアだよ!」
メモリア「そんなピースのキメ技は、コレ!」
『ひぇっ!!……プリキュア!ピース、サンダぁぁぁぁっっ!!!』
メモリア「電撃びりびり、ピースサンダー!!どんな敵でもしびれさせちゃう必殺パワーだよ!」
りんく「動画サイトでも変身シーンの再生回数がダントツトップ!一番人気のプリキュアといってもいいピースなんだけど……サーバー王国ではどうだったの?」
メモリア「ピースの書いたマンガが大人気になって、アニメになったんだよ!他のプリキュアのみんなが声も入れたんだって!」
りんく「をを!これまたオタクにとっては耳寄りな!!」
メモリア「ドリームやルージュとか、男の子の声を出すのがすっごく上手なんだよねぇ♪スカーレットが小さな女の子の声とか、知るまでわからなかったよ。テーマソングはブロッサムやラブリーが歌ってたし……」
りんく「こ、これってわかる人しかわからないネタなんじゃ……で、でも!ピースのチップ、テテさんに取られちゃったぁ!早く取り返さないと……!」
メモリア「待ってて、ピース……絶対に助けてあげるから!」
りんく「それじゃ次はほくとくん!……って、私も出るの??」
―――――ほくとの『レッツゴーライダーキック!!』
ほくと「今日は特別編、今度の秋から始まる新しいライダーを紹介するよ!」
データ「仮面ライダービルド、か……名前からして重機が元ネタか?子供ウケは良さそうだけど、な~んかなぁ……」
ほくと「違うってデータ……今度の仮面ライダービルドは、『物理学』がモチーフなんだ。2つの成分を組み合わせて、それを力に戦うんだってさ。基本フォームは『うさぎ』と『戦車』を組み合わせた『ラビットタンク』!」
データ「2つを組み合わせる……な~んか聞いたことがあるよ~な……」
りんく「つまりはこういうことね!」
ほくと「東堂さんっ!?どーしてここに!?」
りんく「えへへ、遊びに来ちゃった♪そんなわけで、今度の仮面ライダーはこういう感じかな~って、コレを使って実演を……」
データ「そ、それはスイーツパクト!?」
りんく「『うさぎ』と、『戦車』を、レッツ・ラ・まぜまぜ~~♪」
データ「ば、バカ!!そんなコトしたら……!!」
ロゼッタ「戦車と聞いて」
パルフェ「うさぎと聞いて」
データ「出ると思ったぜロゼッタ!!アンタは本編で散々ネタぶちまけたんだからそろそろ自重しやがれッ!!……つーか隣のしいたけ目!!誰だッ!?」
ロゼッタ「プリキュアで戦車と言えばワタシでは?」
パルフェ「しいたけとはシツレイねっ」
りんく「ちょッ!?パルフェはまだこっちに出ちゃダメ~!!出番はまだ先だよ~~!!」
メモリア「??だぁれ??」
パルフェ「うふふ♪こころがぴょんぴょんして、ちょっと叫びたがっちゃったのよ♪今度はいつになるかはわからないけど、みんなに会えるのを楽しみにしているわ♪それじゃ、
ほくと「な、なんかグダグダになったけど、秋からも仮面ライダービルドをみんなで応援しよう!」
データ「エグゼイドのテレビシリーズも最後まで見逃すんじゃねーぜ!もちろん、劇場版もな!それじゃ、またな!!」
メモリア「……あの子、プリキュアなのかなぁ?サーバー王国に、あんなプリキュアいたっけ……??」
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次回予告
りんく「ピースがさらわれちゃった~!!」
ほくと「Dr.G……いったい何が目的なんだ……?」
データ「ンなことどーでもいいぜ!!とっととピースを助けに行くぞ!!」
メモリア「ねぇどくたーさん、どうしてこんなヒドいことをするの……!?」
インストール@プリキュア!『電脳回廊のワナ!Dr.Gの@挑戦状!』
りんく「ピカッとキュアっとあつめてプリキュアオールスター!」
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プリキュアと美津秋の口論のくだり……じっくりと考えながら書いたため、ちょっと遅くなっちゃいました……
今回はライダーネタが一切なかったので、新ライダー『ビルド』に関するちょっとしたネタを書いてみたんですが……同じことを考えた方は少なくないかと……
さて、今作初の『チップ横取り』が、ジャークウェブではなく同じ『人間』の手によって敢行されてしまいました……
次回はプリキュアたちが、ピースを取り戻すべく奮闘します!