エロい力でがんばってみる   作:dollmaster

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第12話

昨日は夜の戦闘後さすがに夜も遅かったのでみんなすぐに就寝した。

で、翌朝になったがユーノ君はまだ目覚めない。

様子を見に美由希ちゃんの部屋に行くと、なぜか目から涙を流すフェレットが籠に横たわっていた。

美由希ちゃんに目をやると、つつつと目をそらしたので何かやったらしい・・・

俺は一言「調教し過ぎないようにな?」と言い残して部屋を出た。

 

(ユーノ君、これも君の魔力を回復させるためなんだ!)

 

そう、俺は自分の行動に言い訳をして朝食に向かった。

 

 

 

朝食が終わり俺と恭子さんは二手に分かれてジュエルシードを探索することになった。

ちなみになのはちゃんは学校へ行った。

 

「じゃ、恭子さん。ジュエルシード見つけても触らないようにね?」

 

「わかってる。見つけたら連絡するわ。」

 

そして俺は神社へ、恭子さんは月村家の林へ行くこととなった。

個人的には巨大子猫をもっふもふしたいが、その後にフェイトちゃんに子猫が襲われるのは困るのである。

あと、忍さんに見つけられると恭子さんがいろいろな意味でピンチになりそうなので、速攻で確保することにした。

ちなみになのはちゃんにはアリサちゃんとすずかちゃんと共に、学校内にあるジュエルシードを探してもらうことになっている。

 

現在レイジングハートを持っているのは俺である。

さすがに活動状態のジュエルシードは封印できないみたいだが、未活性状態なら回収できるとレイハさんが教えてくれた。

ついでに念話も教わったのでなのはちゃんともいつでもお話し可能である。

さて、神社に行きますかね・・・

 

 

 

結論から言うと神社のジュエルシードはすぐに見つかった。

以前探したときに見つからなかったのは、どうも降下時間に差異があったの原因のようだ。

その後に月村家のものも発見し、すでに回収も無事すんだ。

後は小学校のジュエルシードはまだ未発見であるが、引き続きなのはちゃん達が放課後も探してくれるとの事。

ちなみにアリサちゃんとすずかちゃんへの協力料は、俺の一日貸し出し券を桃子さんが発行していた・・・

俺には拒否する権利は無いらしいのでおとなしく従っておく。

 

 

 

夕刻、ついにユーノ君が目を覚ました。

なのはちゃん達もすでに下校していて高町家に集合しているので丁度よいタイミングだ。

アリサちゃんとすずかちゃんは今夜泊まっていくとの事で、彼女達は今夜はパジャマパーティーらしい。

仲良きことは素晴らしいことである。

さすがにユーノ君がいるのでエロい事は無いとおもうが・・・

取り合えずもうすぐ夕食なのでその後に事情聴取?を行うことにした。

 

そして夕食であるが、ユーノ君は体が弱っているのでパン粥を出すことにした。

さすがにペットフードとか、見かけフェレットでもかわいそうである・・・

ちなみに料理したのは俺である。

ミルクと卵、それに亜鉛を混ぜた特性のパン粥で「弱った下半身もこれで元気になるだろう」と俺のささやかな心遣いである。

 

(ごめんなユーノ君。俺にはこんなことしかできないんだ・・・)

 

高町家ヒエラルキー最下層の俺には、性的なことに関しての決定権は全く存在しない。

俺の下半身はヒエラルキートップの桃子さんと、なぜか正妻とよばれるなのはちゃんによって厳重管理されているのである。

 

(士郎さん、貴方が早々に成仏したのはここら辺が関係しているのでしょうか?)

 

とにもかくにも、高町家の女傑たちはとても元気に生きているのである。

 

 

 

夕食も終わり、ユーノ君への詰問タイムでの始まりだ。

リビングには高町一家と俺、それにアリサちゃんとすずかちゃんがおり、ユーノ君は籠入れられてテーブルの上にいる。

彼はこちらの事情を知らないため、俺が主導で進めることになった。

 

「さて、そこなフェレットの魔導師くん。そろそろお話してもいいかな?」

 

「キュッ?!」

 

「ああ。魔法はここでは秘密にしたいんだったな。《ここのみんなは魔法について知っているよ》これでいいか?」

 

念話で話しかけるとユーノ君は驚愕した顔でこちらを見回している。

そして意を決すると言葉を発したのだった。

 

「まさか管理外世界で魔導師に出会うとは思いませんでした。この度は助けてくれてありがとうございます。」

 

「気にするな。こうなることはほとんど予測の範囲内だった。」

 

「え?」

 

「ところで体は大丈夫なのか?」

 

「はい。十分な休息で魔力を使って治癒できました。ただ、下半身がいように軽い気がするのと、その、お尻の方がなんかむず痒いんですけど・・・」

 

・・・菊の花がちっちゃったのは覚えてないけど、体は覚えているようである。

ユーノ君がこれ以上目覚めてほしくない方向に目覚めないことを祈るばかりだ。

話を進めよう・・・

 

「まあ体が治ったのならなぜ君のような魔導師が管理外世界に来たのか説明してくれると助かるんだけど。」

 

「はい。こちらも協力をお願いしたいのでお話します。」

 

そういって説明タイムが始まった。

内容は俺の前世知識とほぼ一緒で、最後の流れが少し違ったぐらいだ。

具体的には公園の林で気を失ってから気が付いたら高町家にいたとの事。

いろいろ説明不足なところもあるが仕方ないだろう。

 

「ということで僕は事故で散らばってしまったジュエルシードを集めて、しかるべき場所に持っていこうとこの世界にやってきたのです。」

 

「ねぇ、でもそれってアンタの責任じゃないじゃない。警察とかそういったことを専門に扱っている組織に頼んだほうがいいんじゃないの?」

 

アリサちゃんがもっともな意見を述べる。

 

「一応管理局、正式名称は時空管理局って言うんだけどそこには報告しているよ。ただ管理局は万年人不足だからすぐに対応されるかわからないんだ。だから僕は発掘者として先にできるだけ回収しようとして此処に来たんだけど、魔力が足りなくなってやられたところを君達に助けられたんだ。」

 

「ふぅん、無謀ね。でもその心意気だけは評価してあげるわ。」

 

「・・・しまった!昨日のジュエルシードが暴走して襲ってくるかもしれない!!帝さん!僕に力を貸してください!お願いします!」

 

そして土下座してくるフェレット・・・

 

「あ~、非常に言いにくいんだが・・・」

 

「なんですか?お礼ならきっとしますから!」

 

「いや、あのな?すでにジュエルシード4つ集めてるんだわ。後1つはいま捜索中かな?」

 

「・・・え?」

 

愕然とするフェレット・・・

 

「取り合えずなのはちゃん、みせたげて。」

 

「わかったの。」

 

そういってレイジングハートを取り出してジュエルシードを格納領域から取り出した。

4つのジュエルシードがレイジングハートの上をくるくる回転しながら浮かんでいる見て、ユーノ君はさらに胡乱げな目をしていた。

 

「あれ~?何だろう、僕がアレだけ苦労したのになんで一日で3個も集まってるんだろう?」

 

「まぁ気にするな。ジュエルシード探索は俺達も手伝うから。」

 

「はい・・・ありがとうございます。」

 

そういってユーノ君はパタリと籠のベッドに倒れこんでしまった。

まぁ、あれだな。

アレだけ必死になっていたのに、実はすでに回収作業進んでいたとか普通は考えられないよな・・・

ということで美由希ちゃんがユーノ君を連れて部屋に戻ったのを機に、今日は解散となった。


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