自殺者が増える現代に舞い降りた、リーズナブルでセンセーショナルな金融会社ッ!!



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自殺者バンクス

 

~先日私は自殺しようとした。学校でのいじめが原因で、屋上から飛び降りようとしたところを先生に見つかり止められた~

 

⁇「私の名前は ”常盤くるみ” 高校2年生、今こうやって無意味な人生を過ごしている人間の一人。」

 

くるみ『そんな私は学校をサボり、郊外を一人歩いていた。どこで自殺すれば、いろんな人の目につくかと考えていると、変な歌が聞こえてきた。』

 

『みんなの明日を広げるあなた♪どうせ死ぬなら♪誰かの為になりませんか~♪』

 

【suicide banks~ス-サイドバンクス~】

 

⁇「………の窓口係 ”天野望” ですっ。」

 

望「おっお~お嬢さん、死ぬには勿体無い身体をしております…若いせいもありますが、腎臓・肝臓・心臓・みんなすごい臓っ!!」

 

くるみ「……………………」

望「…………………」

 

くるみ『変な人に絡まれた。』

 

望「こ、これはっ……その………うちの会社の社歌であって、その…///」

 

くるみ「会社?社歌?あなた働いてるの?私と同じぐらいの歳に見えるけど…」

 

望「えっへん!これでも客引きはNo.1だったりするよっ!」

 

くるみ「そうなんですか、でも私急がないと…」

 

望「まぁまぁ、お嬢さん。若い身空で死ぬなんて勿体無いじゃないですか?」

 

くるみ「………言ってることがよくわかりません。なぜ私が死ぬと?」

 

望「ふっふ~ん♪目を見れば分かるよ♪ねねね、ウチで一儲けしてみない?」

 

くるみ「あの…私えっちなお仕事はちょっと……」

 

望「ええ、え、えっちなお仕事ぉぉぉっっっ!!?ち、違うよ!?私はただ、あなたにウチの銀行に入ってもらおうと…///ゴニョゴニョ」

 

くるみ「銀行…ですか?」

 

望「そ、そう!我が銀行は自殺しようとしている貴方に融資致します!どうせ死ぬなら♪誰かの為になりませんか~♪」

 

くるみ『胡散臭い…』

 

~そう思ってた私の隣に、気づけば小柄な少女が佇んでいてドキッとした~

 

⁇「望さん… ”火向井ゆり” です…」

 

望「お、この間の!その後どうですか?」

 

ゆり「はい!おかげさまで家族全員で海外に引っ越す事に決まりました!これからの人生、南国の邸宅で過ごそうかと思います♪」

 

望「そうですか~それはなによりです♪どうぞ、ご幸せにっ♡」

 

ゆり「御社には本当に感謝しております………本当にありがとうございましたっ!!」

 

~そう言うと ”ゆり” と名乗った少女は去っていった~

 

望「あの子、お嬢さんと同じぐらいだと思うんだけど、こないだ自殺しようとしててさ」

 

くるみ「え、今の方がですか?」

 

望「そそ、ウチの融資を受けたらすっかり元気になっちゃってね」

 

くるみ「…………………」

 

望「さてさて、お嬢さんに融資できる額はなな、な、なんと7億円!!!」

 

くるみ「!?」

 

望「これは国連公務員の生涯年収よりも少し上♪旅行するなら遠くて木星エウロパ7日間の旅、近場なら芸能人4日間貸切が可能でございまっす♪」

 

くるみ「ま、待ってください!」

 

望「ん~?」

 

くるみ「怪しすぎます!だいたいそんな額どうやって…」

 

望「それは企業秘密です♡」

 

くるみ「むむむ…」

 

望「生活費も交通費もこっち持ち~♪未成年者は親の承認を♪」

 

くるみ『こんな美味しい話があるわけない、第一』

 

くるみ「なんで私なのですか?」

 

望「お嬢さんが自殺しようとしてたからだよ。ウチは自殺しようとしている人専門だからね」

 

くるみ「私は…自殺なんか……」

 

望「家族をもう一度一つにしたいと思わないの?」

 

くるみ「!!」

 

望「お嬢さんのお父さんは、お母さんとヨリを戻す為にお金を稼いでることは知ってるよ。」

 

くるみ「それ以上言わないでっっっ!!」

 

望「…………………」

 

くるみ「家に帰って…お父さんに相談してみます…」

 

望「うん、わかった。良い返事をお待ちしておりま~す♪」

 

~心の中を見透かされたようで、何が何だか分からず家に帰る私に、またあの歌が聞こえてきた~

 

 

『みんなの明日を広げるあなた♪どうせ死ぬなら♪誰かの為になりませんか~♪』

 

 

くるみ『家に帰りお父さんに事情を説明すると、疑いもなく話しに乗ってくれた。』

 

くるみ『怪しさと胡散臭さの塊のように思えた【suicide banks~ス-サイドバンクス~】という会社は、調べてみたら政治家や宗教家、大手企業の社長なども融資を受けていることがわかった。』

 

くるみ『なぜ、自殺者を回収しようとしているのか、それだけは分からなかった』

 

 

望「ご入会は慎重に…クーリングオフは7日間…その後の利息はトイチで 【死ぬまで生きろ】」

 

望「【死ぬまで生きろ】!!!Oh~♪【死ぬまで生きろ】ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ~♪」

 

 

望「おや、融資をご希望の方ですかな?」

 

 

~fin~

 




あとがき

ショートストーリー【自殺者バンクス】を読んでいただきありがとうございます。

このお話は僕の好きなアーティストの1曲でして、実際にあったりします(笑)

それにしても、【自殺者バンクス】とはいったいなんなのでしょうね。

実は楽曲の中でも正体のわからない『自殺しようとしている人に多額のお金を融資する会社』としかわかってないのデス。

『死ぬまで生きろ』とはいったいどういう意味なのか?考察すると面白いデスよね。

ここまでお読みいただき本当にありがとうございます。

また機会がある時、駄文に付き合っていただけると幸いデス♪

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