ファイアーエムブレムif 白夜王族と暗夜王族の血を引く者 作:コッコ
白夜の朝は眩しいとセルスは思った。暗夜は24時間は暗闇で朝も当然の様に真っ暗なのだ。それが白夜では眩しい位の日の光がセルスの顔を襲う。
「ん?顔に光・・・」
セルスは昨日は戸を閉めて眠りについた筈だったが少し空いてそこには気配がある。セルスは刺客かと思いしばらく動かないでいると突然、起き上がり戸を開けた。
「きゃッ!」
戸を開けたらそこにはサクラが驚いて腰を抜かした状態で縁側から落ちていた。サクラは顔を赤く染めながら怯えた表情でこちらを見ている。セルスは心地ない表情でサクラに弁解しようとしたがサクラは立ち上がって逃げた。やはり何故か顔を赤く染めてだ。
「す、すみませんでした!!」
「ま、待ってくれ!!」
恐らくサクラはセルスを起こしに来て気の弱い性格のサクラの事だから何かを勘違いしてしまったのだと思った。セルスはしまったと焦っていると後ろから気配を感じた。
「セルスお前・・・」
「か、カゲロウ・・・」
カゲロウが立っていた寝巻きで。
「カゲロウこれは・・・」
「まさかお前がサクラ様を襲おう(性的な意味で)とするとはな・・・」
「おい、何を考えているだ・・・」
「格好を見ろ」
セルスは格好を見ると鎧と上の服を脱いだ状態の半裸だった。セルスは特に気にしてはおらず、むしろ白夜は気温が暑かったので脱ぎたくなったのだ。
「これの何が問題だ?」
「白夜では異性には裸体は晒す習慣はないぞ。あと私も異性だから早く上を着ろ」
セルスは渋々、服を着て鎧を身に纏う。何時もの格好だがセルスはこの服装が落ち着くと思った。
「はぁ、後で私からサクラ王女に言っておくら謝る様に」
「分かってるよ・・・」
カゲロウに歩きながら説教を受けながら玉座の間に着いた。そこにはリョウマとヒノカとサクラと見知らぬ少年そしてカムイが立っていた。ミコトもいるが何か様子がおかしい。
「セルスお前・・・サクラを襲おうとしたのは本当か!!」
「この変態が!!」
「だから暗夜の奴は信用できないんだよ!」
「セルスさん!本当なんですか!!」
セルスは一斉に白夜の兄妹達とカムイに批難を浴びた。セルスは弁解しようとしたが笑顔だが目が笑っていないミコトに遮られた。
「セルスさん・・・正直に謝りなさい」
「(貴女まで!?)」
セルスはミコトまでにもサクラを襲ったと言われてフリーズした。だが、この修羅場はカゲロウの言葉で収まった。
「まったく・・・服ぐらい着て寝ろ!だからこんな騒動になったんだぞ」
「しかも、急に開けるば尚更、誤解を招くぞ」
「すまない・・・急に開けたのは刺客だと思ってな」
セルスは取り合えず頭を下げ続けた。下手したらまた変な騒動になると思ったからだ。
「あの、すみません・・・私が逃げなければ」
「いえ、自分はここが白夜だと忘れて自分の習慣で寝ていたですから」
「まったく・・・本当に暗夜の人間はこれだから嫌なんだ」
暗夜の人間を意味嫌う少年、タクミの言葉にセルスは少しムッとしたが我慢した。後が面倒だからだ。
「では、城下へと行きましょうか」
「行ってらっしゃいませ。カムイ様」
ミコトの言葉にセルスはカムイが城下へと行くのだと思い自分は恐らく行けないので見送ろうとした。しかし、そこでミコトは言った。
「貴方も行くのですよ。貴方は出身は違えどカムイの臣下・・・貴方も着いていく権利があります」
「今回は特別だ。だが余計な事はするなよ」
ミコトにより城下へと共にいく事が許されリョウマも笑いながら言う。本当に優しい王族達だとセルスは思った。城下へと来るとそこは暗夜の城下とは違い活気に道溢れた町並みだった。多くの店が並び人で溢れるのはセルスは初めて見た。
「よぉ、そこ兄ちゃん!これ食べていかないか?」
「良いのか?」
「良いよ。確かに敵同士だけどよカムイ様のお披露目式にそんな事は言いはしないさ」
店のおじさんに白夜の食べ物を渡れてセルスは一口食べた。中々、行けるのかペロリと食べた。おじさんはそれを見て笑っている。
「良い食べっぷりだな!」
「美味しかったよ。えっと代金は・・・」
セルスが代金を払おうとするとおじさんは止めた。今回はサービスで無料にしてくれた。セルスはそれでは悪いと思い代金を渡そうとしたがおじさんに押し負けて結局無料で終わった。色々とセルスは見て回ると本当に飽きない位の活気だった。
「お!お披露目が行われるぞ」
「急ごう!」
白夜の民達が一斉にカムイを一目見ようと広場に集まっていた。セルスも広場へ集まるとそこにはミコトとカムイそして白夜の兄妹達と見た事が無かった水色の髪をした少女がいた。ミコトがカムイを民に紹介しているとミコトに手招きをされた。セルスは戸惑うと民達は笑いながら押した。
「紹介します。この方はセルスさんと言いカムイの臣下であり、カムイの事をずっと守ってくれた私達の恩人です。私は彼を信用に値する人間だと私は思います」
ミコトはそう言うとセルスの刀をサキから受け取ると両手で差し出した。セルスはミコトを見るとミコトは頷いた。セルスは跪ざま付いて刀を受け取った。
「ありがとうございます」
周りからは歓声が上がりセルスが白夜に受け入れられた時にセルスは黒いフードを被った男を見た。男は手をカムイに向けた瞬間、カムイからガングレリを奪い地面に突き刺した。すると大爆発を起こし民達を吹き飛ばした。爆心地から飛んだ岩がカムイに当たりそうになるとミコトは庇う様にカムイの前に立つ。
「(不味い・・・!?)」
セルスは二人を助けるべく二人の前に立ち刀を鞘から引き抜き振るった。すると岩は全て吹き飛ばした。
「貴様・・・何者だ!暗夜の刺客では無さそうだな」
セルスは油断なく刀を構えてフードの男を睨んだ。男は予想外とばかりに無表情だったが手に持ったガングレリを構えた。どうやら戦う様でフードの男の周りには、いつの間にか透明な兵が現れた。