ファイアーエムブレムif 白夜王族と暗夜王族の血を引く者 作:コッコ
カムイ達は洞窟を歩いているとセルスは何者かの気配を感じ虚月を構えた。
「誰だ?」
セルスが虚月を構えた場所から三人程の透明な人が出てきた。そして、真ん中の女性と思われる人物が話した。
「私は透魔王国の魔導師。今すぐにここから立ち去りなさい。透魔兵よ行きなさい・・・」
「いけない!今の私達では勝てないわ。逃げるわよ!」
アクアがそう言うと走りカムイとセルスもそれに続いて走った。そして、無限渓谷の吊り橋まで逃げ切ると安堵した。
「ひとまずは助かったか・・・」
「えぇ・・・」
セルスは溜め息をついて辺りを見渡していると物影に誰かがいるのを見つけた。その影は走って逃げてしまいセルスは追いかける事にした。
「カムイ。少しの間、俺は離れる」
「どうしてですか?」
「誰かが俺達を見ていた・・・害のある奴なら追いかけておく必要があるからな」
カムイは少し考えるとセルスに向かって頷いた。
「わかりました。気を付けて行って来てください」
「はい。また集まる場所はこの無限渓谷の吊り橋で会おう。」
セルスはそう言うと走って影を追いかけていった。セルスは鎧を着ていながら尋常ではない速さで走り影にすぐに追い付いた。影は負けじと走るがセルスに追い付かれると悟ったのか刀を抜いた。
「・・・」
「お前は・・・サキか・・・・・・」
影の正体はサキだった。サキは鉄の刀を構えつつ距離を置いて隙を伺う。セルスも戦闘は避けられないと虚月を抜いて構えた。
「どうしてお前が無限渓谷にいた?何故逃げた?」
「・・・暗夜の動きが活発になったから見回りを任せられてたの。そしたらあなた達を見つけて白夜に報告しに行こうと考えたけど・・・今、ここであなたを殺すしかないわね」
サキは今度は負けないと鉄の刀をセルスに向けて振るう。セルスはそれを避けて虚月を振るおうとしたがミコトの双子の妹の言葉が流れて途中で虚月を振るうのを止めてしまった。サキはそれを好奇とばかりに斬りかかってくる。
「どうしたの?暗夜の王城での戦いでは私に対して戸惑いは無かった筈よ」
「いや・・・俺は白夜平原で話した通り、俺は暗夜の王族だけでなく白夜王族の血も引く存在だ。お前と同じな・・・」
「妹だから殺せない?馬鹿にしないで!!あなたは白夜王国の信頼を踏みにじった裏切り者よ・・・私は例えあなたが兄であっても裏切り者を殺す!!」
サキは鉄の刀を縦に振るいセルスを両断しようとしたがセルスは虚月で受けとめたがサキは更に下から斬り上げてセルスはその連続攻撃に左腕に掠り傷を受けた。
「ちッ・・・!」
セルスは血が出る左腕の痛みを堪えながら右手で虚月を構える。
「確かに俺は裏切り者かもしれない・・・だが、俺は俺の道を行くだけだ。俺は真の敵を打ち払うまでは倒れるわけにはいかない!!」
「やれやれ・・・兄妹喧嘩はいけないね・・・・・・」
セルスは覚悟を決めて虚月を構えた瞬間、セルス達を囲むように殺気に包まれその一つの方向から馬に乗ったパラディンらしき男と剣聖と思われる女が現れた。男の方はレオンを成長させた様な顔立ちをしており女性はサクラを大人びた感じに加えて髪は肩まで伸ばしていた。
「・・・誰だ」
「ん?知らないのか」
「あなた。あの子達は私達の顔を見る前に死んだのですよ。知らないのも無理はありませんわ」
セルスは二人の言葉にまさかと思うと二人は名乗り始めた。
「私の名はレウス。お前達の父にあたる」
「私はツボミ。会いたかったわ二人共・・・」
セルスは驚きを隠せなかった。死んだ筈の二人の親が今、目の前にいるのだ。サキも驚きを隠せない様だ。
「さぁ、二人共・・・こっちにいらっしゃい。皆でハイドラ様の元で失われた時間を取り戻して永遠に暮らしましょ」
「早くおいで」
二人はセルスとサキをこちらに来させようとしたがセルスは正気に戻ってレウスに斬りかかった。
「父さん・・・まさか、ハイドラに操られているのか?」
「あぁ、私はハイドラ様の忠実な眷属だがどうした?」
セルスはやはりと考えた。これはそのハイドラが何等かの方法で二人を甦らせて操られている様だ。
「サキ、包囲を抜けてここから逃げるぞ!!」
「言われなくても・・・!!」
二人は包囲を抜けての脱出に挑むのだった。