ファイアーエムブレムif 白夜王族と暗夜王族の血を引く者 作:コッコ
二人は走って逃げつつ追手を斬りつけていく。セルスが右をサキが左と担当しながら敵の大軍に対応していく。だが、倒しても切りがない位に敵が現れる。
「くそ!敵が多すぎる」
セルスが悪態をついた瞬間、サキが足を引っ掻けて転けてしまった。その隙を敵は突いてきてサキを斬り殺さんと剣を振り上げる。
「させるか!」
「グワッ!」
間一髪でサキを助けだしたが今度はセルスの後ろを槍で突こうとする敵が現れるサキが敵を刀で貫く。
「やるな」
「あなたも」
二人は背中を合わせて取り囲んだ敵に武器を構える。そこにレウスとツボミがやって来る。
「どうやらもう逃げられないようだね」
「もう楽になりなさい。そうすれば私達と・・・」
二人の言葉にセルスはどうすれば言いか頭を張り巡らせる。だが、無情にもセルスが良い案を出す前に掛かってくる。セルスとサキは命を落とす覚悟をした時、周りの敵が一掃されたのだ。
「何が起こった・・・」
この事態にレウスもツボミも動揺を隠せずセルスは唖然としていたがすぐに正気を取り戻してサキの手を引く。
「行くぞ!」
「う、うん・・・」
セルスはサキを引っ張りつつ逃走し、何とか逃げ切る事に成功する。セルスは息を切らしながら倒れ込んだ。
「逃げ切れたか・・・」
「うん。奴等の気配は無い・・・」
サキは心なしか何か疑問を隠せない様でセルスはそんなサキを見つめる。サキは意を決したかの様にセルスに問う。
「セルス。もしかしてお父様とお母様は生きてるの・・・?」
「・・・いや、死んでいる。訳はここでは話せないが俺達が戦ったのは間違いなく死人だ」
セルスは死人と言いサキは落ち込む。本当の両親が生きていたと言う希望が砕かれたからだ。
「俺達の両親は死んだ。だが、俺達兄妹がいるだろ?」
「兄妹・・・」
「あぁ、そうだ。俺にとって暗夜に残して来た家族と言える奴も俺は真の敵を倒す為に残して来た。だが、殺し合いはしたくない。サキ。俺達と行かないか真の敵を倒す為に力を隠してくれ」
「・・・無理よ。私はセルスの・・兄さんの様に白夜を捨てられない。家族を捨てられない・・・・・・」
サキは涙を流しながらセルスの誘いを拒んだ。セルスは泣き続けるサキにそっと抱き締める泣き止むまで。
「・・・どうやら失敗だね」
「もう少しだったのに誰が邪魔を・・・」
その頃、レウスとツボミが邪魔立てした相手の事を考えていた。今の彼等の主であるハイドラに命令されて二人を殺すように命じられてここまでやって来たのだ。だが、あと少しの所で取り逃がす失態を犯してしまった。
「まぁ、良い・・・まだ時間はある。それまで片付ければ良いさ」
「ふふふ、相変わらずですねレウスさん。そんなあなただからこそ好きなのですよ」