fate男子が馬鹿やってるのが書きたかった。


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クリスマス・イブの悪夢

岸波白野side

 

「ひィ!?ムーンセル起動させてる!?完全に殺す気ですよ、アレ!」

「衛宮お前のせいだぞ!!」

「なんでさ!?」

「いいから走れ!死にたいのか!?」

 

ああ、大変なことになった。

俺は今日を死ぬかもしれない。

 

事の発端は士郎の軽率な一言であった。

 

「岸波はクリスマスなのに一人なのか?」

「」

 

自分の家に遊びに来た士郎と慎二、立香の三人。

自分には双子の妹(自称・姉)がいるのだがそれの地雷を踏んだのだ。

 

「・・・士郎、私は・・・」

「ぷっ。あははは!!なんだ岸波はボッチなのかい?クリスマス・イブなのに?アハハハハ!!傑作だね!」

「・・・・・・」

 

そして、そこにさらにガソリン、いやニトログリセリンを投げ込む慎二。

頭の中のアラームが最大級の危険を感知。

まずい!と思った時には時、既に遅し。

 

「うがああぁぁ!!」

「総員、撤退!!」

「「「ッ!!?」」」

 

正に死に物狂いの逃走劇が始まったのだった。

 

 

「ムーンセルを出すほどのことだったのか!?」

「士郎はもっと女心を勉強した方がいいぞ!」

「岸波ィ!あれどうにかしろよぉ!?もしくは衛宮と一緒に贄に成れ!!」

「俺、なにも、いって、ないのに!助けてマシュ!!」

 

長い平坦な道を全力で走る。

ありがたいことに妹はそんなに足は速くない。このままいけば逃げ切れる!

 

「move_speed」

 

そんなことなかった。コードキャストのことをスッカリ忘れていた。

もう、なりふり構っていられない。俺もコードキャストを使わねば。

 

「チェスト―!!」

「ぐあッ!」

 

なん…だと!?

後ろに居る筈の妹が目の前に現れ腹部に一撃。

流れるような動作で胴を蹴り飛ばされた。

まさ・・か、マジカル★八極拳を習得していたと・・・は。

目の前が暗くなっていくなか遠くから、白野が死んだ!この人でなし!!と聞こえた気がした。

 

 

士郎side

兄を蹴り飛ばした岸波がゆらりとこちら見る。

なんだろ。岸波の背後に「ドドドド!!」って見える。

 

「・・・士郎」

「は、はいぃ!」

「貴様の罪を数えろ」

 

あ、これは死んだな。

人生何事も諦めが肝心なのだ。だから…

 

「立香、慎二。行くんだ」

「で、でも…!」

「お前の帰りを待っている人がいるんだろ?なら、行くんだ。俺達の屍を越えて!」

「ほら、早く行くぞ!衛宮の覚悟を無駄にするな!!」

「ッ!?ありがとう、ございます!」

 

そのまま全力で逃げる立香と慎二。

 

「私の勝ちだ、士郎」

「ああ、そして俺の敗北だ」

 

願わくば彼等だけでも。

 

「さぁ、裁きの時だ」

 

逃げ切れますように。

 

慎二side

 

くそ、くそ、クソ!!?

衛宮の「な~んでさー!」って声が耳から離れない。

あれは絶対ジャイアントスイングからのfly(*・ω・)/ハーイされた声だ。

アイツかっこつけておきながらに十秒も持ってないじゃないか!

 

「立香、お前何処か隠れろ。このままじゃ全員やられる」

「し、慎二は?」

「あぁ?僕はこのまま走って逃げるんだよ!」

 

もう時間がないんだ。

兎に角一秒でも遠くに行かないと!

 

「は、は、は」

 

ああ、口に中が鉄の味でいっぱいだ。

こんなに頑張ったのはメルトの時ぐらいじゃないか?

ちらりと後ろを見ても岸波が追ってくる気配がない。つまり・・・。

「・・・・・・立香。お前の犠牲は無駄にしないよ」

 

人間割り切ることも大事だ。

それにもう少し行けば人通りが多い場所に出れる。

きっとそこなら・・・!

 

「逃げられると?」

 

ぐわしと肩を掴まれた。

 

ば、馬鹿な。気配も何もなかったぞ!!

 

「慎二、立香がいないな?アイツは何処だ?」

「し、知るわけないだろ?あ、アイツとは途中ではぐれたんだ」

「ほう?一本道なのにはぐれる、ねェ?」

「ひ!?」

 

耳元で岸波に声が響く。

 

「なぁ、慎二・・・」

 

その声はいつものぶっきらぼうな感じでなく。

 

「もし、お前がアイツの居場所を教えてくれたなら・・・」

 

まさに悪魔のささやきに等しい。

 

「お前だけ助けてやってもいいぞ?」

 

提案だった。

 

藤丸立香side

 

俺は走る。

帰るために。

やられたみんなの為に。

走り続けた。

マシュ、ドクター、ダ・ヴィンチちゃん、フォウ君。

皆の笑顔が走馬灯のように駆け巡る。

だが、まだここで俺は死ねない。死んでたまるものか!!

 

「あ、あれは!」

 

我が家が見えてきた。

後ろには誰もいない。

つまり、俺は。

 

「・・・勝った?勝ったぞ、俺は!勝ったんだ!!」

 

喜びは最大限まで高まり今までの疲れが吹き飛ぶくらいの高揚感に満たされる。

家の鍵を開け、素早く入るとロックを二重掛けする。

 

「おろ?どうしたんだい、そんなに慌てて?」

「ダ・ヴィンチちゃん!」

 

ああ、安心のあまり涙がでそうだ。

 

「どうやらすごく大変なことがあったらしい。ささ、リビングで聞かせて貰おうじゃないか」

「うん。ドクターやマシュにも聞かせてあげるよ。実はね・・・」

 

安心しきりリビングに入ると。

 

「ああ、そうそう。岸波君のお姉さん?が来ているから彼女にも話すと良い」

 

絶望がそこに居た。

 

「あ、あ…」

「やっほー。遊びに来たぞ、立香。さぁ、どんな話なんだ。ぜひ聞きたい」

「あ、ああ・・・」

「まさかと思うが・・・・・・。クリスマス・イブにぼっちをからかった、とかじゃないだろう?」

「あああ!?」

「さぁ、聞かせておくれ?」

 

そこで藤丸立香の意識は途絶えたのだった。

 




慎二「さあ、居場所は話した。僕を見逃してくれ」
岸波「あれは嘘だ」
慎二「」


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