~読者達のあいんくらっどコメディオン~   作:秋宮 のん

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久しぶりの投稿。
まさか五日連勤で書く暇が本気でなくなるとは思わなかった………。
短い時間でちょこちょこ書きためたぜ!

………いや、本編書けよ俺っ!?


その13~15

その13 キリトがケイリュケイオンでいつも見せられている光景です

 

 

 必死に廊下を走る少女を、クロノは悠然とした歩みで追いかけ、少しずつ追い詰めていく。

「く………っ!?」

 少女はピックを投げつけ、敵の進行を食い止めようとするが、ピックは紫色の障壁に阻まれ、全て地面に落ちていく。無駄と悟り、少女は再び走り去る。

「はっはぁ! 逃げろ逃げろ! その分だけ長生きできるってもんだぜ? 追い付かれたらゲームオーバーだ!」

「く………っ!!」

 如何な攻撃も彼には届かず、その歩みを阻害する事も妨害する事も出来ない。

 次第に道は限られ、ゆっくりと行き止まりに追い詰められていく。

「よォ? まだ逃げんの? つってもそっちは行き止まりだぜ?」

 クロノの言う通り、行き止まりに来てしまった少女は、壁に背を付け、逃げる事が出来ない。

「もう逃げらんねぇぞ? 後はどっちか選びな? 毒手か? 苦手か? それとも………両方か?」

 手を伸ばすクロノに、少女はなす術もなく捕まる。

 

 タッチ

 

「 一つ一つのプログラムが甘い。側面からの情報封鎖も空間封鎖も甘い。だから私に気付かれる。侵入を許す。 」

 追われていた少女、ラビットは、先程と打って変わって、悠然とした態度で、チャットを打ち込む。対するクロノの方が怯え気味に後ずさる。

「 統合結合を解除する。情報結合の解除を申請する。パーソナルネーム『クロノ』を適性と判定。当該対象の連結を解除する。 」

「うおわああああぁぁぁぁぁぁ~~~~っ!!」

 逃げ出すクロノ。追いかけるラビット。

 それを部屋から出てきたばかりのキリトが渋面で尋ねる。

「何してるんだ………?」

「 「鬼ごっこ」 」

 二人はそれだけ告げて走り去った。

「………二度寝するか」

 キリトは部屋に戻り、安眠の時へ戻る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その14 結果どうなった?

 

 とある部屋に、マソップ、ヴィオ、ルナゼスが揃っていた。

 マソップが真剣な面持ちで手紙を二人に渡す。

「これを見てくれ。“マスター”から新しいクエストの依頼が届いたんだが………」

 受け取ったルナゼスが読み上げる。

「なになに………? 『クエスト名:絵画の御使い。(PCの似顔絵を描いて依頼人に届けると、絵の上手さに比例したアイテムを譲渡される)』だと? 女性の似顔絵だと更に上乗せされるみたいだな?」

「でも、なんか変なクエストですね? 今までこんなクエスト無かったような………?」

「このSAOは『秋宮のん』と『読者諸君』の所為で、かなりおかしな事になってるからな」

「色々混ざっちまってるわけか? 仕方ない。じゃあ俺達で何とかしよう?」

「それは良いんですけど………、誰が似顔絵を描くんですか?」

 ヴィオの質問に椅子に片足を乗り上げたルナゼスが紙とペンを手に言い放つ。

「大丈夫ッ!! 何を隠そう、俺は似顔絵の達人だッ!!」

「ええっ!?」

 ヴィオが驚いている間にペンを走らせたルナゼスは、マソップの似顔絵を描いて見せる。

「一筆入魂ッ!!」

 渡された絵は、線がしっかりして、陰影の強い、とても彫りの深い逞しい顔のマソップが書かれていた。

((上手い………ッ!? けど、なんか違う………っ!!))

「よしっ! この絵を持っていくぞ!!」

「待てルナゼス! この絵じゃダメだ!」

「なんでだよ?」

「ここに『女性の似顔絵だと更に上乗せ』と書いてあるだろう? ここでヴィオをモデルにしなくてどうする?」

「なるほど」

 男子二人に見られたヴィオが、びくりっとしながら、ただ絵を描くだけだと言い聞かせて苦笑いを作って見せる。

 すかさずルナゼスがスタンバイ。マソップがヴィオに指示を出す。

「よしっ! まずはそこの台に乗ってくれ!」

「こうですか?」

「おおっとっ!? 顔が見難いか? 用意した台も高過ぎたようだ!? 悪いが四つん這いになって、もう少し顔を突き出す様に見上げてくれるか?」

「こ、こうですか?」

「もっと脇をしめてくれ! 腰は引いた方が良いなぁ! もっと見上げる様にっ!」

「こ、こう………ですか?」

 豊満な胸を腕で挟んでしまうので、ちょっと苦しげになるヴィオ。その隙にマソップの指示が飛び、ルナゼスは何も考えずに似顔絵を描く。

「あ、ルナゼス。もっと全体を描いてくれ。似顔絵と言っても全体があっちゃダメって事は無いらしいぞ? なら、せっかくだから全身描いてくれ」

「そうか? まあ、いいか?」

「う~~ん、ちょっと今一だなぁ~~………? ヴィオ! その服だと風に揺れて描き難いだろうから外してくれ!」

「へ? はい………?」

 言われた通り肩に掛ける装備を外し、腰の飾り布を外す。

「スパッツもダメだ! 足のラインが解り難い!」

「は、はい………!」

 恥ずかしいと思いながらも、別に脱ぐところを見せるわけでも、中を見せるわけでもないと必死に言い聞かせ、装備を外す。足元が何だかスースーしてきた様な気がして、急に落ち着かなくなる。そこに至って、ヴィオは自分がしている格好に気付く。

 台の上で、女豹のポーズをして、胸を腕で挟んで強調し、上目使いで相手を見ている。おまけに息苦しさで息が上がり、ほんのりと頬がピンク色に染まっている。心なしか目も潤んでいて実に魅惑的だ。

「よ~~~しっ!! そのまま今度は口を大きく開けて見よう! バナナでも咥えるつもりで!! それだと息がし難いだろうから、胸を締め付ける装備は全部はずしちゃおう!! いっそこのまま全裸に―――おぶぅっ!?」

 マソップが叫ぶ途中で、ヴィオは≪震脚≫を側頭部に当て、黙らせた。

「えっちぃのはキライです………っ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その15 もしもシリーズ(ウィセがアナタの恋人編)

 

「―――さい。起きて―――い」

「起きてく―――。―――さい」

「まったく………。こう言う時はタドコロ辺りに聞いた起こし方の方が良いのでしょうか? ………」

 

 ―――?

 

「おーきーろー!」←(棒読み)

 

 ドスンッ!

 

 ―――ッ!?

 

「起きましたか? まったく、アナタはこう言った起こされ方をされないと素直に起きる事も出来ないのですか?」

 目の前に憮然とした表情のウィセが居る。

 どうやら朝起こしに来てくれたようだ。

「どうしたんですか? そんな間抜けそうな顔をして?」

 

 ―――お前、なんで起こしに来たんだ? 仕事は良いのか?

 

「問題ありませんよ。今日は非番ですから。起こしに来たのは、それが恋人として当然な手法だと聞いたからです」

 

 ―――………。そうだった。俺達付き合いだしたんだったな?

 

「なんですか? その言い方は? まるで私と付き合う事になって残念なように聞こえますが?」

 

 ―――そんなんじゃないよ。ただ、幸せすぎて実感が湧かないんだ。

 ―――俺、まだ夢見てるんじゃないかって思えるぞ?

 

「朝から歯の浮く様な台詞がよくも出てきますね? そんな事は良いので、はやく着替えて降りて来てください」

 そう言って立ち去ろうとするウィセ。

 付き合う事になっても、彼女が俺に対する反応は、あまり変わらな―――、

 

 ガツンッ!

 

「………った!?」

 

 ―――………大丈夫かウィセ? 扉は開いてから通る物だぞ?

 

「わ、解っています! ちょっとノブを掴み損ねただけです!」

 ほんのり頬を染めて起こったウィセは、そのまま部屋を出て行った。

 

 

 

 

 着替えて一階に降りると、ウィセが朝食を用意してくれていた………のだが………。

 目の前には、黒焦げになった物体が幾つも皿の上に乗っかっていた。

 ウィセは、苦い表情でこちらに頭を下げてきた。

「すみません………。恋人の手料理は必須だと聞いて作ってみたのですが………やはり錬度が足らなかった様子で………。私のスキルではこんな物しか作れませんでした………」

 

 ―――いや、ウィセが作ってくれた事自体は嬉しいよ。

 ―――どれ? 意外と見た目だけと言う事も………。

 

「やめてくださいっ! SAOで黒焦げになった物体が美味しいなんて事あるわけないでしょう!? そんな物食べて、アナタのステータスに異常が発生したらどうするんですっ!?」

 

 ―――そんな物なんて言うなよ。ウィセが作ってくれた物なんだぞ?

 

「そんな物はそんな物です! それは捨てますから、前もってサヤに作ってもらった、こっちのを食べてください………」

 

 ―――ウィセが俺のために作ってくれた飯なら、なんであれ食べたかったんだけどな。

 

「………。ありがとうございます。でも、私は自分の彼氏に毒を盛る様な行いはしたくありませんよ?」

「せっかくの思い出です。やっぱり、綺麗な方が嬉しいじゃないですか?」

 

 ―――ウィセ………。

 ―――ウィセも俺との思い出を嬉しいと思ってくれるんだな?

 

「………」

「そんなの当然のことですよ。さあ、ふざけてないで朝食を―――」

 ウィセが操作を誤って朝食ではない物をオブジェクト化した。

 

 ―――なんだ? これは布? ハンカチ………にしては………?

 

「!? 取ろうとしないでくださいっ!!」

 

 ズドンッ!

 

 ―――ぎゃああぁぁぁぁぁぁ~~~~~っ!?

 

 

 

 

 お昼。迷宮区。

「はっ!」

 

 ズバンッ!

 

 パリーーンッ!!

 

「これで、あらかた倒しましたかね?」

 

 ―――………なあウィセ? 今日は非番なんだよな?

 

「はい? そうですけど………」

 

 ―――じゃあ、なんで俺達攻略してるんだよ?

 

「え………? いえ、やっぱり私達が行くならこの方が良いかと?」

 

 ―――確かに俺たちらしいけど、攻略とデートは違うだろう?

 

「そ、そんな事言われましても………」

「………」

「すみません。私もどうして良いのか解らなかったんです。それでつい、無難な選択肢を………」

「だって………、初めてだったんですよ? 私に友達が出来たの。信頼できる仲間達が出来た事も。それだけでも奇跡的な出来事だったのに………、あなたと、恋人になるなんて………私には、解りません」

 

 ―――気負わなくて良いよ。

 ―――俺だって、恋人なんて初めてで、ちょっと焦ってたのかもな?

 ―――お互い初めて同士で、何したらいいのか解らないだろうけど………。

 ―――それなら、一緒に探して行こうぜ?

 

「………。はい。あなたと一緒になら、私はずっと歩み続けられます」

 ウィセが差し出してきた手を握り返す。

 ウィセの頬がほんのり赤くなり、照れているのが解る。

「なんでしょう………? この胸にともるモノは………? この“何か”も、アナタは一緒に探してくださいますか?」

 この答えは、もちろん頷いて応える。

 

 

 

 

「今日は結局、私が振りまわしてしまいましたね………。せっかくの非番を攻略に浸かってしまって申し訳ありません」

 

 ―――いや、俺はウィセと一緒に居られた事が嬉しいんだ。

 

「本当に、歯の浮く様な言葉がどんどん出てくる人ですね? ………一体そのテクニックでどれだけの女性を騙したんですか?」

 

 ―――そんな事してないって!

 

「どうでしょう………? アナタは意外とキリトに似た雰囲気を感じるんですよね………」

「でも………、結局私はアナタを信じます」

「アナタは今、私の隣に立ってくれているのだから」

 

 ―――ウィセ………。

 

「それではそろそろ、お休みなさい。………なんでしたら、一緒に寝ますか?」

 

 ―――ッ!?

 

「さすがに冗談ですよ。そんなに慌てないでください」

 

 ―――え?

 

「え?」

 

 ―――いや、メッチャクチャ嬉しいんだけど………。

 

「え? あ、そんな………」

 

 ―――………ダメ、かな?

 

「………」

「だ、ダメです。そう言うのはまだ早いです」

 ウィセは、恥ずかしそうに視線を逸らしながら続ける。

「そう言うのは………現実に戻ってからです」

「だから、必ず一緒に帰りましょう? 現実の世界へ」

 




ネタバレ

13『とある魔術のインデックス』『涼宮ハルヒの憂鬱』
14『Angel Beats!』『武装連金』『Toらぶる』

15
ウィセは百合キャラらしいので、男性とのお付き合いでは冷静さが先立つ感じで描いてみました。
無名の恋人キャラは、ゲームの主人公なんでしょうねきっと。
あなたの願望を叶える恋人イベントを―――! なんてキャッチコピーで生まれて来たに違いありません。
もしくはアニメ版『アマガミ』『フォトカノ』『ヨスガノソラ』みたいなノリで、SAO女性メンバーと恋人フラグをルート分岐で選べるんでしょうね!
くっそっ! ゲーム化してみたい!
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