少し言い訳させてもらうと、俺も中盤くらいまではしっかりマスター達に付いて行ってたんだ。だが敵軍勢の中で演奏をした途端、後ろから猛烈な速度でゴーレム達が突進してきたんだよ。敵兵士を轢き飛ばしながら。
まるでアニメで初号機が街中をダッシュしてるようなインパクトがあった・・・
突然、休む間もなく襲い掛かって来るもんだからオシャベリング(ロマン命名)でマスター達にヘルプする暇もなかった。何故俺だけ!?と思ったが、そういえば狩猟笛の演奏はモンスターのヘイトを上げる効果がある事を忘れていた。
この特異点では人間ばかりと戦って居たのでうっかりしてたが、ゴーレムもまぁ
そんな風にゴーレムを片付けて(剥ぎ取って)る間にマスター達は先へ行き、周囲は360度見渡す限りの敵兵士。
・・・もう突破するのも面倒だったのでマスター達が敵将軍であるカエサルを倒すまで暴れる事にした。顔狙われた時は焦ったが、ただの人間が振る槍なんざ大型モンスターの攻撃に比べたら蚊に刺されたようなものだったので以降頭突きでお返していた。流石に目や鼻口ではしてないが。
「縮地!からの・・・牙突っ!!」
「・・・やれやれ、やはり私の負けか。そも、指揮をする立場である私に剣を取らせるなぞ・・・」
そんなこんなしてる内にあちらも勝利したようだ。角笛(普通の物)か何かの音で敵軍が撤退して行く。
勝利の雄叫びを上げるネロ軍、の前方でブーディカに止められているスパルタクス。やはりスパさんはスパさんだった。
これでローマに帰還・・・の前にあの女神様に会いに行くんだったか。俺がもう大体の位置は知ってるから正直要らない過程かもしれんが・・・そんな小さな違いの数々が後にバタフライエフェクトとなって帰って来るのが怖いんだよなぁ。
やはり俺はこの体になっても心、思考はチキンのままか・・・。
てか沖田さん三段突き使えよ。
あの後俺がマスターたちのところに行くと予定調和というか何というか、沖田さんが血を吐いて倒れてた。
やはりモンハン世界のアイテムでも英霊としてのスキルを修正するのは厳しいようだな。
だがロマン曰く、
『実は薬を飲んだ後の沖田さんの霊基の数値に変化があってね、神秘の濃さみたいなのが上がってたんだ。そのおかげで体に不調が出にくかったのかも。
あれなら幻想種にも攻撃が通るかもしれないね。まぁ幻想種なんてそうそう出ないだろうけど』
との事だ。
ロマンは冗談のように言ってるが
しかし、これは薬飲ませれば例の目撃された赤い竜(仮)とも戦闘できるか?古龍種だったら無理そうだけど、もし
その沖田さんは
「話が、違いますよ・・・病弱が治るって、言ったじゃ無いですか・・・コフッ!」
と半べそでいじけてた。
騙して悪いが、仕事なんでな。人の夢と書いて"儚い"なんだ。
まぁ安定した戦闘ができるようになるのは分かったんだし、大きな1歩だ。問題は沖田さんが薬が手放せないアブナイ人にならないかだが・・・・・スキルで代用したいな。神おまを手放すのは悲しいが、沖田さんのためだ。なんかいい護石あったか?
あれなら首から下げるだけで戦闘の邪魔にもならなさそうだし。
護石。
お守りと言ったりもする。MH3以降に出た、防具とは別にスキルポイントを付加することが出来る装備品。なのだが、一言で言うとモンハンの闇。
詳しく言うと長くなるので語れないが、纏めると人類悪。持たざる者への"憐憫"、他者の物との"比較"、1度は錬金術師等という道に逸れようとクロスではまた炭鉱夫へと戻る"回帰"・・・多少無理はあるかもしれんが、これから先のビーストにも結びつけられるだろう。
因みに炭鉱夫とはより良い護石を手に入れるためひたすらピッケルを振り続ける廃人達のことである(褒め言葉)。この人たちの中では寧ろコッチがメインでモンスターを狩るのがオマケと言い切る人もいるとか・・・一応言っておくがこのゲームはモンスターをハントするゲームである。
あぁ、懐かしき炭鉱夫の日々よ・・・俺はもう足を洗ったが、正直悪くない時間だった。やってる内にだんだん楽しくなって・・・あ、コレヤバイやつか。
現場監督達は元気にしてっかな・・・。今思うとあの人(?)達はそんなハンターを生み出さない為に日夜頑張っていたのかもしれない。
それは置いといて、俺は今回の理由を詳しく説明した結果お咎めなしだった。いやー武器の性質なら仕方がないよネ!
で、帰路の最中にやはり「地中海の古き神」の話を何度も聞き、ロマンやマスターが聖杯に何か関係あるかも?という話をしていた。その時の神様云々の説明は言葉は難しく無かったのだが理屈や原理がイマジン出来なかったので俺は考えるのを止めた・・・型月では良くあること。
あとネロが頭痛でボーッとしてたら魔力感じるとか、フラグか?やっぱりビースト関連なんですか?建国王もネロ祭2で暴食に至らぬようにせよとか言ってたし・・・ネロは暴食って感じじゃないがアルテラの事もあって怖いな。
とにかく神様のところに行くのはネロも乗り気だったのでそのまま向かう事になったが、確かネロが船の舵を取ると自分以外酔わせるというある意味神がかり的な操船技術を持っていたような・・・ハンターボディも船酔いするかな?
よし、いざとなったら泳いで行くか!
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ハンターボディ、と言うよりサーヴァントは三半規管も強化されてるからギリ酔わないらしい。マシュやエミヤも言ってたからそうだと思う。沖田さんだけは病弱のせいか、船酔いで倒れてたが。
どうやらスイミングの時間は次の特異点まで持ち越しのようだ。
「うっぷ、酷い目にあった・・・」
「大丈夫かねマスター?まあアレではそうなるのも仕方ないな・・・」
「沖田さんを除くサーヴァント組は大丈夫ですが、ドリフトしたり宙に浮いたり凄い操舵でしたね・・・兵士の方々も船から降りれないようです」
「うむ、いい風を捕まえたな!かつてない攻め攻めな船旅であった!」
『あはは・・・こちらも君たちのバイタルを見てなんとなくどんな感じかは察したよ。あまりに自信満々だったから物凄く上手いのかと思ったが、そうでも無かったみたいだね・・・』
「むしろあれだけ自由に船を動かせるなら峯山龍や豪山龍の攻撃も全部躱せるんじゃないかニャ?」
確かにそうだな。並走してるダレンやジエンのタックルを避け、ドリフトかけて横っ腹に撃龍槍をシュート・・・ロマンだな。
お、センサーに反応あり!パターン青、神です!
『む、気を付けてくれ!どうやら向こうから来てくれたようだ。だが神様じゃなくて反応はどうやらただのサーヴァント・・・ってあれ?なんだ、この数値は?』
「うふふ、そうよ、私はただのサーヴァントでは無いの。
ごきげんよう、皆様。歓迎致しますわ、ようこそ私の仮住まい「形ある島」へ。どうやら人間の勇者だけでなくサーヴァントも混ざっているようですが・・・」
と、そこまで言って俺を見ると1度言葉を区切った。
「あら?勇者かは分からないけれど、少なくとも"英雄"である方はいるようですね。
その身に纏っているものから
これはもしかしなくても俺の事だよな、少し笑みを深めてコッチ見てるし。あまり話が拗れないといいんだが・・・。
作者は炭鉱夫わりと楽しくやってました。神おまは・・・うん。妥協も時には素晴らしい事ですね。
あと今更ですが会話ちょくちょく飛ばしておきながら内容拾ったりしてるので気なる方は是非マテリアルから思い出を振り返ってください!新しい発見などもありますよ?
・・・言い訳してすみませんでした。