今回はぐだ子視点。
今日ももうすぐ一日が終わる。
毎日の日課となっているマイルームに設置してある端末からサーヴァントたちの要望届けや苦情を見て、その対処を考えてから今日は寝る前にハンターの胡座の上でハンターと一緒にゲームをしている。
夜ふかしは控えるようにロマンにも言われてるけど私は知っている。ロマンも夜部屋を暗くして端末を見ながらマギ☆マリなるアイドルと話をしていることを。
全く同じ時間に端末を触っているらしい花のお兄さんのことは知らない。
「このゲームの人達武器変形させたりリンクバーストとかすごいことしてるけどハンターの方がすごい気がするなぁ・・・。
だってこの人たち死ぬかもしれない投薬?してそれでもなれるか分からないのにハンターはただの訓練でそこまでイッちゃったんでしょ?変形する武器はハンターも持ってるし」
『いやぁー流石に俺もこの人たちには勝てるかわからんかなー。でもアラガミ因子投与されてるなら人外特攻でいけるか?』
「それにこの腕輪してないとダメらしいし、ハンターはそういうの必要ないんでしょ?」
因みに今はハンターから貰った「ユニクロ装備」というのをハンターと揃ってつけてる。
どう見ても普段着なのだが、本人は『これも立派な装備なんだぜ?耳の保護とか回避アップのスキルつくぞ』とか言ってたが正直よく分からない。
あと下手したらカルデア礼装以上の普段着!とか言って所長とキャスター'sが騒いでた。
『マスター、そろそろ寝たほうがいい。明日は確かキッチン組から料理習って、ジャックやナーサリー、アステリオスと遊ぶんだろう?』
「あと夜はロマンとエドモンとマシュと一緒にラピュ〇見るんだー」
『あの大佐の敗因は40秒で支度できる海賊お・・・少年に3分も待ってやると言ったことだと思うんだ・・・』
ネタバレはやめて欲しい。
色々と片付けてからさぁ眠ろうと思ったらしたらハンターが座って壁にもたれたまま動かない。寝息が聞こえるのと20秒経っても起きないことから本気寝らしい。
40秒で支度できる少年よりも早い睡眠でどうやって体を回復させているんだろうか?ホントに謎ボディである。
だからパラケルススがジャックちゃん唆して解体させようとするんだよ。
「んー。私じゃハンター移動させられないし起こすのも可愛そうだし、もうそのままでいっか。じゃ、おやすみーハンター・・・。」
私もベッドに入ってそう声をかけてから寝る。
もちろん返事は無かった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あれ?ここはどこだろう?私ちゃんとベッドに入って寝たはずだけど・・・。
もしかしてまたサーヴァントの夢かな?今回は誰だろう・・・。
「あ、おはようございます!ハンターさん!」
「?」
あ、ハンターの夢か。やっぱ生前からハンターって呼ばれてたんだ。
・・・・・そういえば私、まだハンターの真名知らない・・・。無銘でも生前の名前くらい覚えてるよね?今度聞いてみよっと。
「今日もクエストですよね?今日は〜〜〜等のクエストがあります!」
「・・・」
「はい、では行ってらっしゃい!本日も無事に帰ってきてくださいね!」
相変わらず無口なハンターは身振り手振りで挨拶をしてどこかへ行く。その途中もいろんな人から声をかけられていた。喋らない割にとても人気者らしい。
耳の尖ってる人たちや、背の低い人たち、とても筋肉質な人たちなど、普通の人間じゃなさそうな種族もいた。アイルー以外にもたくさんの種族がいたんだなぁ。
何度も場面が切り替わり、その度に雪山にある村や温泉のある村。海辺にある村や火山近くにある村などたくさんの村を周り、たくさんの人たちがいていろんな人から感謝を受けていた。
何処でもハンターは相変わらず無口で、頷いたり首振ったりしてるだけだけど皆笑顔で話しをしていた。
そして、人々からの依頼でモンスターと呼ばれるモノたちを狩る生活をしている。
そこでまた場面が切り替わる。
「ハンターさん、私たちは皆ハンターさんを信じて待ってますから・・・きっとまたいつものように勝って帰ってくるって信じてますから!では、いってらっしゃい!!」
「ギルド本部にはもう村人全員避難済みと連絡しました!だからハンターさん、もしも負けたりなんてしたら承知しませんよ?」
「君に依頼するのは神話やお伽噺で語られる伝説だ。身震い一つで、ただ生きているだけで森羅万象をも破壊する。そんな怪物を、君は倒してくれるかい?」
ハンターは何度も護って、救ってきた。自分が暮らしてきた村を、自分がお世話になった人たちを、そして何より自分の誇りを。
昔から心の中ではあんな風なことを考えていたのかはわからない。でも、それでもハンターはやっぱり。
また場面は切り替わり今度は巨大で圧倒的な、これまでの人理修復でも見たことが無いような、恐ろしい龍たちと戦っていた。
山全域を覆う嵐を操る羽衣を纏ったような嵐の龍
巨大すぎて全体像が把握出来ない千剣の蛇の龍
全身をマグマが迸っているかのような煉黒の龍
海中でも神々しく輝く光の海の龍
怪しく光る白い体に黒い力を纏った天廻の龍
牙の生えた巨大な体で広大な砂漠を泳ぐ峯の龍
移動するだけで天災と呼ばれる山の龍
世界に覇を唱える覇の竜
世界を崩壊へ導く崩の竜
死の気配が満ちる崩れ落ちた古城の中に座す黒の龍
溶岩の島で溢れる怒りを焔とともに吐き出す紅の龍
日蝕の中から現れる全ての始まりたる祖の龍
どれも人間が相手をしてはいけない、そんなことを本能で理解できるような恐怖を呼び起こす理不尽を具現化したような龍たち。
それでもハンターは当然のように、それが自分の役割だと言わんばかりに立ち向かう。ある時は仲間とともに、またある時は・・・たった1人で。
そうして最後に、ハンターは四つの力を奮う、神域に在る逆鱗の煌黒龍へ1人で挑み・・・そこで記憶、夢の再生は終わった。
ハンターは何時もあんな龍たちと戦っていたの?毎日のように危険な目にあって人々を守っていたの?それでも今も怪物と呼ばれるような敵と戦うの?
そこで周囲が真っ暗になったが前方から光が射してきた。この夢も終わりかと思ったが、光の中にうっすら・・・でもだんだんはっきりと人影がみえる。
向こう側を向いていて顔はよく見えない。
でも、なんとなくわかる。知っているような気がする。
顔の形や髪型も身長もいつも見てる姿とは違うし、格好も防具ではなく普通のGパンにシャツをつけた多分私と同年代くらいの人影。だけど何故かこう思ってしまった・・・。
「ハン、ター?」
すると影はこちらに気づいたかのように振り返り、相変わらず逆光で顔はよく見えないが口元がゆらりと笑っているのがわかる。
「よう、マスター、悪いがここから先の記憶は見せられない。今の俺とは関係ない世界なんでな。
俺はただ、怪物に強いだけのサーヴァントなんだ」
声もたまに聞くハンターの声とは違う、いたって普通の声。でも何故か頭が彼をハンターだと理解している。
そして、だんだん離れていく彼を引き止めないといけない気がした。
「ま、待って!ハンター!!」
「流石にマスターの言うことでも、悪いがそれは聞けないな。
それじゃあまた、カルデアで会おうか」
そうしてだんだん視界が闇に染まり、
目が覚めた。
「(ガバッ!)ハンター!?」
『起きたか。おはよう、マスター。
悪いな、どうやら俺はゲームをしてると寝落ちするのまで引き継いでいるらしい。
それはそれとしてよく眠れたか?』
「それより、夢で・・・」
『やっぱマスターも同じ夢を見てたのか。
夢は夢、
その時、なんとなくだが夢で見たあの人影とハンターがダブって見えた・・・気がした。
『そんじゃまずは朝食を食いに行こうか』
「うん・・・。ねぇ、ハンター」
『あん?』
「これからは・・・楽しいこと色々して、楽しい思い出を沢山作ろうね!」
『・・・・・あぁ、了解した。マスターよ』
こうして今日もまた、カルデアの1日は始まる。
アルバで終わったのは一話を見ればわかるかと思います。寝落ちしやすいというのも。
相変わらず本編を軽く上回る文字数・・・。