【完結】東方袖引記 目指せコミュ障脱却!   作:月見肉団子

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 皆さまお待たせ致しました。

 魔理沙のターンです。


人と妖怪と、出会いと別れ

 さて、時は舞い戻り、またまた魔理沙さんとの時間。

 星を見た記憶も話して、もう話すことも程々にお茶をしばいてのんびりと。

 

 私、韮塚 袖引 伝えております。

 

 

 客も無い午後の明かり。ぼんやりとした陽光が差し込む中、縁側で暖かいお茶をすすります。

 

「平和ですねぇ、ここだけでも何もないみたいです」

「……そうだな、本当にここは閑古鳥が鳴いてる」

 

 魔理沙さんものんびりとくつろぎつつ、こちらを少し気にしている様子。

 

「このままお昼寝なんてものもいいかもしれませんねー」

「布団はいつものところか? 寝るなら出す」

「あぁ、いいですね。そろそろ暖かくなってきましたし、薄い掛け布団でも大丈夫ですよね」

 

 のんびりとぼんやりと、本当に何を話したものでしょうかね。色々と話したいこともあった気がしますが、忘れてしまいました。

 ただ、この子といる時間があればそれでいい。なんとなくそうも思ってしまいます。

 

「なぁ、袖ちゃん」

「ん? 何でしょう」

「……いや、なんでもない。布団用意する」

 

 そうこうしている内にちゃちゃっと用意された布団。畳へと、私は身を投げ出します。魔理沙さんもそれに倣い身を投げ出そうとしますが、私が制止をかけました。

 

「魔理沙さん、お洋服、しわになっちゃいます」

「ん? あぁ、でもこれは」

「駄目です。着替えなさい。せっかくの綺麗なおべべが台無しになってしまいます」

「はいはい、わかったぜ」

 

 やれやれ、といった感じで戸棚を漁る魔理沙さん。大きいものがなければ用意しますよーなんて声をかけますが、大丈夫だぜーと返って来る。

 魔理沙さんが取り出したのは昔懐かしの魔理沙さんの着ていた浴衣。魔理沙さんが着ると手足が余る。……時の流れを感じます。

 

「うぉぉ、意外ときついか?」

「ちゃんと大きいのだしますよ、小傘ちゃんのとかもありますし」

「いや、これでいい。これがいい」

「……そですか、じゃあお昼寝しましょうか」

 

 

 畳へと転がる私たち。横になったら眠くなったのか、魔理沙さんが欠伸を一つ。眠いですか? なんて聞くと最近研究で寝てないしな、なんて返ってくる。

 

「寝ない子は育ちませんよ?」

「じゃあ袖ちゃんは万年不眠症だぜ」

「この子は……まったく、口が減りませんねぇ」

「ある意味じゃ商売道具だ。減られても困る」

「はいはい、今日はゆったりしていってくださいな。その商品はもう見飽きました」

 

 毎回新鮮なんだけどなぁ、なんて言いつつも普段の疲れが出たのか、うつらうつらとし始める魔理沙さん。そんな船をこぐ船頭さんの頭を撫でていきます。

 

「本当に成長しましたよね、魔理沙さん」

「とーぜん……おいつきたいからな」

「霊夢さんですかね……あぁ、本当に」

 

 本当に成長されました。いつまでたっても成長のない私と違って、彼女はすくすくと若木のように成長されていってしまわれます。私に出来るのは、ただ見守る事。

 ちょっと癖のある髪の毛を撫でて、目を閉じる。瞼の奥に懐かしい風景が浮かび上がっていきます。小さい頃の魔理沙さんも、よくうちに来てはお昼寝をされておりました。怖い夢を見たと一緒の布団で寝た事もありました。

 今の様に頭を撫でて、ふんわりした匂いと落ち着く空気。あの時間は宝物でございます。

 

 こんなにも大きく成長して、異変にも関わって、どこらかしこでも噂を聞く。良い噂だけではございませんがそれもまた元気な証拠。彼女の活躍の数々に思わずにんまりしてしまったことも確か。

 のんびりとした昼下がりに、ゆったりとした時間が流れます。時は止まらず、撫でる手も止まらず。私に出来るのはせいぜい感じる時間を精一杯楽しむだけ。

 

 いつの間にか魔理沙さんの反応が無くなって、寝息が耳元で聞こえ始めます。

 

「静かになりましたね」

 

 近くで感じる魔理沙さんの存在。暖かくて、私よりも少し大きくて。

 

 私としての存在が揺らいでも、この子は私の事を忘れないでいてくれるでしょうか。周りに色んな方が居て、たくさんの良い人に囲まれているあなたは、私の事を……

 ふるふると頭を振り、その考えを振り払う。それはきっと考えても詮無いこと。けれど、私はまだ諦められもしない弱い存在。そんな情けない自分にふっ、と浮かぶ自嘲の笑み。

 

 人間様が愛おしい。あなたみたいにすくすくと育っては旅立っていく存在が、とてもとても大切に感じてしまう。神としての本質が私を情動的に動かしてしまう。

 けど、妖怪もまた私の故郷。小傘ちゃんを始めとしたみんなはきっと、妖怪でなければ受け入れてはくれなかった。

 

 岐路に立つ私。そのどちらとも選べないままにずっと過ごしてきて、あまつさえその道すらもなくそうとしている私。帰路が消えていくのを理解しながらも、この小さい体には支え切れぬものが両手から離れてくれない。……いや、離したくないのでしょうね。玩具をねだる子供のように、どちらとも欲しいと泣き叫ぶ私。

 

「どっちもが欲しいのですよ、私は」

 

 ぽつりと漏れ出る言葉。なんども決めようとして、諦めようと自分に言い聞かせてもどうしても心の奥底からあふれ出てしまう本音。それが何度も私を引き留めていたのでした。

 

 ぴくり、と魔理沙さんが動きます。起こしてしまったのかななんて思いつつ頭に手を乗せ、優しく触れては離す。

 

 閻魔様には確かにどちらかを選べと言われました。それが絶対的な選択であるかのように。けれど、私はそれでもまだ選べないのです。胸の内から叫び出す言葉が私の足を泊めさせる。

 

 ──あぁ、なんて。目の前の子を見て思いは一層募るばかり。

 

「どうしてこんなにも私は弱いんでしょうね。魔理沙さん」

 

 むずがるような仕草を見せる少女。彼女の持つ金の羊毛のような髪の毛を撫でつけつつ、一緒の布団をかぶります。怖い夢であればよかったのかもしれません。けれど、それは現実であり、一刻一刻と時間は進む。

 

 ──私を置き去りにしたままに。

 

 

  

 

 

 いつの間にか眠りに落ちていたようで、ごそごそと隣で動く気配がして目が覚めます。心地よい布団から出たくないと呻き声を上げると、声が降ってきます。

 

「起こしちゃったか」

「んー、いえいえ」

 

 ふらりと頭を持ち上げて、外の方をみるとそろそろ黄金色の時間。昼も下がり切り、星空の時間がやってこようとしておりました。

 んーと、揃って伸びをする私たち。思わず二人して笑ってしまいます。

 

「さて、そろそろ魔理沙さんは帰る時間ですよ」

「んー、それもそうか」

 

 着物のままに、ふらりと自分のお洋服の方にいって、そして立ち止まる。

 そんな挙動に首を傾げていると、魔理沙さんはくるりと振り返り、真剣な顔つき。何事かと問いかける前に魔理沙さんは口を開きます。

 

「なぁ、袖ちゃん。ここ最近まで店ずっと閉めてなかったか?」

 

 闇交じりの部屋に浮かぶ、成長途中のお顔。その表情は、心配と疑惑が入り混じっている。そんな印象をぶつけてきます。

 知れてはいけないことを知られてしまった。そんな風にすら思えてしまう魔理沙さんの真剣な表情。彼女の意思に押されるように頷いてしまいます。

 

「えぇ、そうですよ」

「……どこにいってたんだ?」

「友達の家に」

「一年近くもか?」

「……はい」

 

 心配をかけてしまうし、この子に余計なことを聞かせてこの子の顔を曇らせたくなかった。だから最後まで子の子には言わないつもりでした。

 ですが、彼女はまっすぐにこちらを見つめます。

 

「袖ちゃんが隠してるから、きっと話したくないんだろうって思ってた。だから別にいい。とも思っていたんだ」

 

 けどな、とまっすぐにこちらを見る彼女。

 

「なんで、そんなに悲しそうなんだ。袖ちゃん」

「……表情は隠せませんか」

「あぁ、ばればれだ」

「聞かないで、って言ったら。素直に聞いてくれますかね?」

「聞かないでって言われて素直に聞くと思うか?」

「まったく、本当に口が減らない……」

 

 思わずかぶりを振ってしまいます。困ったものです、本当に。成長が見て取れるのは嬉しいことですが、あまりにも人の子というのは成長が早すぎる。

 ふと、魔理沙さんの成長の証として傷をつけてきた柱が目に入る。数多の傷が彼女の足跡を誇るようにこちらへと見せつけてきておりました。その年輪が私と魔理沙さんと歩いてきた道。いつの頃か私の一緒に背を刻み、ぜったい超える。なんて書かれたものです。

 

 ……すっかりと私は小さくなってしまいました。

「今日はその為に来たんだ。聞かせてもらうぜ。袖ちゃん」

  

 ずいずいと迫る魔理沙さん。夕陽が差し込む部屋に真剣な顔色。本当に心配してくれているという事がこちらまで届いてくる。

 一度口を開いて、また閉じる。逡巡のまにまに差し込む一縷の影が私の背筋を撫でていく。結局、開きかけた口をまた門戸のように固く閉ざしてしまいました。

 

「何も……何もありませんでしたよ。心配性ですね魔理沙さん」

 

 閉ざしてしまった門戸は駄々っ子のように意地っぱりでどうもしようもない。心配なのが伝わってきていても、それ以上に彼女の足跡が私の意地を加速させる。この子にだけは迷っていることも、悩んでいるところも見せたくなかった。馬鹿なことだと分かっていても、これだけは譲れませんでした。

 

 だから、私は魔理沙さんに嘘を吐きました。

 

 私程度の存在に気を使わなくていいんです。あなたはもう、幻想郷でしっかりと根を張っている。矮小な私に気を使ってあまつさえ迷ってしまったら。そんなの私が耐えられないのです。

 悩んでいることすらも気取られぬべきでした。ですが、そんな事は不器用な私には到底出来なくて。

 

 魔理沙さんが何かを言おうとして、黙り込む。こんな所なんて似なくてもいいのに、なんて思いつつも、次に吐き出されるであろう言葉を受け入れる準備をする。

 影を落とし込み、帽子を深くかぶる魔理沙さん。何か言いたそうな表情を浮かべ、その言葉を噛み殺す。そして、血を吐くようにして震える声を絞り出しました。

 

「まだ、まだそんなに頼りないのか……私は」

 

 向けられた顔は今にも泣きそうで、泣き虫だった面影を色濃く残しながら私へと訴え掛けてきます。

 不覚にもその陰に引っ張られるようにして、私は凍り付く。いけないことを言ってしまったのかと、何かとんでもない勘違いをしていたのではないのかと。

 けれどもう、お話は転がり始める。だんだんと勢いがつき始める岩のように。もう、止まらなくなっていったのです。

 

「袖ちゃんにとって私は、私はその程度なのか……?」

「わ、私はそういうつもりじゃあ……」

「じゃあ、なんなんだよ! 私にそんなに相談できないのか!」

「違う、違う。私は!」

「私はなんなんだよ!!」

 

 だんだんと熱される場。言葉に熱が篭り、意思が乗せられていく。そして、私も場に押されて悪癖が発露してしまう。

 もともと、この悪癖は私の人間への恐怖が形を変えてしまったもの。私は嫌われたくないと魔理沙さんに恐怖を抱いてしまったのです。

 

「違うって言ってるだろっ!!」

 

 こうなってしまえば転がり落ちるだけ。怒鳴りつけた私はこんなことをしてしまった自身を顧みて啞然としてしまい、魔理沙さんは目を丸くする。

 はっ、とした一瞬。その一瞬の後、彼女は怒りで目を揺らつかせる。

 

「あぁ、分かったよ!! 袖ちゃんがそういうのなら私はなにもしてやらない!」

「人の言葉を聞かないやつに頼む事なんてないっ!」

 

 ──違う、私は、私はこんなことを言いたいんじゃなくて。私はただ魔理沙さんに心配をかけたくなくて、ただそれだけなのに。

 それだけのことなのに私の口は勝手に回る。勝手に火に油を注いでいく。どうして、どうしてここまでもどかしいのでしょう。どうしてこんなにも胸が辛いのにやめられないの。

 

「なんでっ、なんでそんな泣きそうな顔なのにっ……! なんで助けてって言ってくれないんだよぉ!」

 

 魔理沙さんが悔しそうな表情で、歯痒いと言わんばかりに私へと訴え掛ける。しかし、私の身体はそれすらも届かなくて。

 

「泣いてなんかない! 私は、泣いてなんか……ないっ!」

「そんな表情で言ったって……意味、ないぜ。なぁ、袖ちゃん」

 

 もう一度だけ伸ばされる手。それは私にとっての救いで、けれど絶対に取ってはいけない手。

 ぱしん、と渇いた音が響きます。それは、私が彼女の暖かい手を払った音。

 

 信じられない、といった表情の魔理沙さんと、やってしまったことと、自身の意思でやったことを反芻する私。痛い位の静寂が、深くなってきた夕闇と融和して私達を飲み込んでいきました。

 

「……そうかよ」

 

 ぽつり、と呟かれた言葉。それはいままでのどんな言葉よりも酷薄で、私の胸に深く、鋭い刃を突き立てます。

 魔理沙さんが、荷物も持たずに駆け出します。咄嗟に反応しようと振り向きましたが、何を言っていいのか、そもそも何か言う権利が私にあるのすら分からず、固まる私。

 

 乱暴に引き戸が開けられ、舞い込む夜の暗闇。夕闇に取り残される私と、外へと駆け出そうと魔理沙さん。

 彼女は、何も言わない私を見て、かぶりを振った後、俯き加減にこうつぶやきました。

 

「邪魔したな」

 

 そのまま彼女が戸を閉めていくのを、暮れかけの部屋の中で眺める私。

 滑稽ですね、本当に。違うのなら追いかければよかったのに。違うと一言いって、その後あやまれば彼女は許してくれるでしょうに。彼女を追いかけて、せめて消えるその時までは、仲よく遊べたでしょうに。

 

「あぁ……」

 

 なんて、愚かなんでしょうね私は。本来ならこの畳に沁み込んだ雫すらも流す権利はないはずなのに。

 一滴、二滴。落ちる雫。けれど、それでも私は必至に足を縫いつける。行ってしまえば、追いかけてしまえば、きっと私は彼女の枷になる。それだけは許せないのです。絶対に。

 

「全部、私が決めたことなのに」

 

 ぽつり、と言葉が漏れてしまいます。

 

「どうしてなんでしょうね」

 

 なんで、と自分に問いかけても、答えは夕闇に掠れ消える。薄明かりにぼんやりと浮き彫りになっていく、一人ぼっちの影。

 

 あぁ、本当に本当に周りはこんなにも成長しているのに、私は何故足踏みばかりしてしまうんでしょう。自分が、自分であることに本当に嫌気が差します。

 ぽたぽたと落ちていく滴。それに答えてくれる相手はおりません。本当に情けなくて、矮小な私。

 

 それでも、こんな私だとしても魔理沙さんみたいに心配して関わってくださる方がいるんです。そんな心優しい人たちを悲しませたくはありません……だから、私は好いてくれる周りのためにもきっと、消えねばならないのです。

 

 どちらを取っても誰か悲しむのなら、誰かが私の為に泣いてしまうのならば。いっその事幻想にでもなんにでもなって、初めから存在しなかったことにするべきなんです。

 

 ぎゅっと、袖を握り込む。

 

 喧嘩別れをするつもりはなかったのですがこれもまた、悪くはないのでしょう。ぐじぐじと強引に涙を拭いさる。

 掠れ行く夕陽が私を置き去りにしていく。それはあの日のように酷く寂し気な濃い紅色の薄明かり。きっと今も同じで掴む手も、戻る道も無くしてしまった小さな小僧がただ寂しそうに泣いているだけ。そう、それだけなんです。

 

 私が異変までに行うのは記憶の「引き」払い。みんなの記憶からいなくなれば消滅は可能なはず。こういったことは苦手でございますが自分をひっぱるんです。出来ない訳がありません。

 無くなって消滅さえしてしまえば、私は、私は。

 

 点々とした涙のあとだけが、名残惜しそうに夕焼けを眺めている。そんな気がしました。

 

 その日はお布団にこもってさめざめと泣きました。そんな権利なんてないはずと知りながら。泣いて、後悔して、それでもやると決意を固めて。

 一晩中泣きはらして、砂の城のような意思が泥の壁くらいに変わっていって、私は行動することを。そして、神か妖怪か、そのどちらか片方だけを選ばないことを決めました。たとえそれが消滅に向かう道であっても。

 

 これから始めなければならないのは根回し。こういった裏で動くのは苦手でございますがやらねばなりません。やらねば、ならぬのです。

 

 まずは、どこに向かいましょうか。

 あぁ、そうだ。咲夜さんから頼まれていた事がありました。そろそろ準備しないと。そしたらフラン様にも会いにいきましょう。最近また会う頻度も増えて来て、だんだんと笑顔が素敵になっていくフラン様を見るのは密かな楽しみでもあります。

 ついでになってしまうようで悪いですが霧の湖にも向かいましょうか。わかさぎ姫にも会えますね。霧が晴れるとまたあそこも絶景なんですよね。鏡面のような湖に雲が映り込み鏡合わせの景色が映り込む。それがまた見れるのが楽しみでちょくちょく訪れてしまう場所。

 

 そしたら、竹林にも参りましょう。さわさわと清涼な風が吹く素敵な場所。成長の早い竹は何度も形を変えては出迎えてくれる素敵な場所。最近兎さんもみるようにもなってますます、綺麗な場所へと成長されました。

 そうそう、影狼さんも妹紅さんもそういった場所に住んでいるので仕方ありませんが、すぐに服がぼろぼろになってしまうんですよね。繕った服と、おすすめ出来る服でもお土産にしましょうか。

 

 そうですね、やっぱり博麗神社にもいきましょうか。少しおっかないですが優しい管理人さんに挨拶しておきましょう。あなた方がいてくれたから私は楽しく人里で暮らせました。と伝えねばなりません。ちゃんと筋は通しましょう。

 その次は人里を巡りましょうかね。大好きな人間様を目に焼き付けつつ、ゆったりとお散歩でもしましょうか。甘味処によく行くお茶のお店。市として出店した場所。数え切れぬほどの思い出がございました。それらを回りきっていきたいところ。もしかしたら蛮奇さんにも出会えるかもしれません。

 最後は……小傘ちゃんですよね。少し心の準備がいるかもしれませんが、やっぱり親友にはきちんとお話したいですよね。心の準備がてらに、太陽の畑に寄りましょうか。

 

 そろそろ春が終わって、夏が来る。そして、いつの間にか秋になり、冬が来る。

 

 季節の変化を楽しみながら、ゆっくりゆっくり準備をしていきましょうか。そうでないと臆病な私が立ち止まってしまいそうですし。

 この夢の様な幻想郷を楽しみつつ、準備を重ねましょう。糸を紡いで、服をつくっていくように。

 

 異変へとつながる私の動き。今まで「我儘」してこなかった分、たくさん我儘しちゃいましょう。……きっと許してくださいますよね?

 

 異変を起こして、霊夢さんに退治されて、みんなして私の事を忘れる。それでいいんです。それがきっと最良なのだから。

 

 さて、涙の雨が降って地が多少なりとも固まる。そんなお話でございました。

 後悔も、心残りもありますが時間はじりじりとやってくる。全部を抱えつつも異変へと挑みましょう。

 

 

 さてさて、今回はここまで。異変へとつながるお話と、魔理沙さんとの今生のお別れでございました。

 

 では、次回も()()続きお楽しみ下さる事を、願っております。

 

 

 ……さようなら。私の──




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