ブラックワンサマー   作:のんびり日和

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14話

一夏達は旅館へと着くと旅館前にはクロエと束とシルヴィアが立っていた。

 

「あ、お父様!」

 

そう言ってクロエは駆け出す。駆け出してきたクロエに気づいた一夏は飛び降りても大丈夫な高度から降り、抱き着いてきたクロエを抱きしめ返す。

 

「ただいまクロエ。大人しくしてたか?」

 

「はい。お父様達が無事に帰ってくるように祈りながら待っていました!」

 

そう言ってクロエはギュッと一夏に抱き着く。すると一夏は何かに気が付きクロエを持ち上げてにおいを嗅ぐ。

 

「お、お父様?どうかしましたか?」

 

そう聞かれ一夏は神妙な顔でクロエに聞く。

 

「クロエ、誰か斬った?」

 

そう聞かれ、クロエは箒の腕を切り落とした際に臭いが服についてしまったんだと気づき泣きそうになる。

 

「ご、ごめんなさいお父様。お父様達の邪魔をしようとした人を止めようとしてそれで、ヒック。」

 

クロエは我慢が出来ず遂に泣き出す。一夏はそっと頭を撫でる。

 

「そうだったのか。ありがとうなクロエ、俺たちの為にしてくれたんだ、怒りはしないよ。」

 

そう言われクロエは涙を拭く。

 

「ほ、本当ですか?」

 

「あぁ本当さ。」

 

そう言われクロエはまた一夏にギュッと抱き着く。それを見ていた束は

 

「(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン、良かったねクーちゃん♪」

 

と母親らしい顔で見ていた。

 

 

 

 

暫くしてクロエが泣き止み一夏達は報告をする。

 

 

「では海上であったことを報告します。」

 

そう言って一夏達は銀の福音との交戦したことと福音が第二形態移行(セカンドシフト)したことを報告する。

 

「それでこれが銀の福音のコアになります。」

 

そう言って鈴が拡張領域から取り出したコアを束に渡す。

 

「うん、確かに受け取ったよ。後はこれを解析して暴走した原因を突き止めるだけだ。」

 

そう言ってコネクターを繋げて作業を開始した束の隣でシルヴィアは質問をする。

 

「それで急に計測が出来なくなったあの海域で何があったの?」

 

そう聞かれ一夏が答える。

 

「実は所属不明のISと遭遇したのです。」

 

「所属不明?」

 

一夏はシルヴィアの返答に頷き返す。

 

「俺たちは所属不明のISのお陰で此処に居るようなものなんです。」

 

「そのISについて何かわかることはある?」

 

シルヴィアの問いに一夏達はセシリアを見る。

 

「セシリア、あのISについて何か知ってるよな。」

 

そう一夏に言われセシリアは首を縦に振る。

 

「あのISはわたくしの祖国であるイギリスで開発されていたブルーティアーズの後継機、サイレント・ゼフィルスです。」

 

そう言われ全員驚いていた。

 

「おいおい、なんでお前の所のISがあそこに現れたんだ?」

 

一夏の問いにセシリアは首を横に振る。

 

「分かりません。」

 

セシリアはそう言って顔を下に向ける。

 

「兎に角全員無事でよかったわ。そのISについてはこちらで調べるからみんなはそれぞれ怪我をしていないかチェックしてもらってから休憩に入って。」

 

そうシルヴィアに言われ一夏達は旅館へと入る。

 

その日の夜、一夏は海岸近くの崖に来ていた。

 

「束さんいる?」

 

一夏がそう言うと背後から一夏に抱き着く人がいた。

 

「此処に居るよ~いっくん。どうかしたの~?」

 

「いや、そろそろ家に帰るんだろうなと思って見送りに来たんだ。」

 

「そっか。ありがとうねいっくん。」

 

束が微笑みながらお礼を言う。一夏は束にあることをお願いする。

 

「束さんお願いがあるんだけど?」

 

「何かな~?」

 

「織斑家について調べてほしんだ。」

 

そう一夏が言うと束は首を傾げる。

 

「どうしてあいつの家系調べるの?」

 

「今日あったサイレント・ゼフィルスのパイロットはどうやら俺のことを知っているようなんだ。しかも俺の身内かもしれないんだ。」

 

一夏がそう言うと束は驚く。

 

「うぇ!身内?あいつ以外のいっくんの家族って確か死んだんじゃ?」

 

「そうなんだ、俺の記憶の中では小さい頃からずっと親なんていなかった。昔あいつに聞いたら両親は死んだって聞いてる。だから俺にはあいつ以外身内なんていないはずなんだ。」

 

そう一夏が言うと束はう~んと考える。

 

「もしかしたらあいつが何かしたのかも?両親は実は生きていて、そのサイレント・ゼフィルスのパイロットはもしかしたらいっくんの妹だったりして。」

 

束がそう推論を言うと一夏も頷く。

 

「俺もそうだと思う。けどどうして今になって会いに来たのか。それが分からないんだ。」

 

「う~ん、もしかしたら何かを企んでるのかな?」

 

「それっぽい雰囲気はなかったと思いますけど・・・。」

 

一夏がそう言うと束はう~んと首を傾げる。

 

「まぁ、取り合ず調べてみるよ。何かわかったら電話するね。」

 

「ありがとう。あ、束さん」

 

そう言って一夏は束を呼び止める。

 

「うん?・・・『ちゅ』////?!?!」

 

束が振り向くと同時に唇にキスをする一夏。

 

「お休みのキス。それじゃあお休み。」

 

そう言って一夏は旅館へと戻る。その後ろでは束は口をパクパクさせている。

 

「い、いっくん、大胆すぎるよ////けど嬉しい////」

 

そう言って束はロケットに乗り込み一夏のお家に帰ろうかなと思った矢先、あることを思いつく。

 

「そうだ、せっかく日本に来たんだしあいつらに絶縁言い渡しに行こうっと。」

 

そう言って束はロケットを飛ばしある場所へと向かう。

 

 

街外れに立っている古臭い道場の近くに立つ家に夫婦がいる。

 

「あなた、あれから箒から連絡はありましたか?」

 

そう男性に話しかけた女性は篠ノ之舞、箒と束の母親である。男性は篠ノ之龍韻といって箒と束の父親である。

 

「いや、ない。束の電話番号を教えて以降一度もな。」

 

そう言って机の上に置かれている湯呑に入っているお茶を飲み干す。

 

「もしかしたら仲直りをするために番号を聞いてきたのかしら?」

 

そう言って舞はまた仲のいい姉妹に戻ると思っていると。

 

「はぁ?愚妹と束さんが仲直り?ある訳ないじゃんそんなこと。」

 

「「?!」」

 

声がした方向に二人が向くとそこには自分の娘の一人、束が立っていた。龍韻は驚きながら聞く

 

「た、束いつ帰ってきたんだ?」

 

「今朝だよ。」

 

そう言って束はさっさと要件を済ませようと喋る。

 

「今日ここに来たのはお前らと絶縁をしに来たんだよ。」

 

笑顔で束が言うと二人は驚く。

 

「ぜ、絶縁だと!お前自分が何を言って「分かってるよ。と言うか前からしようと思ってたし。」ほ、本気なのか?」

 

龍韻はそう聞くと束は笑顔でそれを肯定する。

 

「本気も本気。あの時からお前らのこと嫌いだったから、いつかこの家と絶縁してやるって決めてたし。」

 

二人はあの時とは何時のことなのか分からなかった。

 

「その顔からして覚えてないようだね。あの時ってのはね、お前らがいっくんを苛めた時だよ。」

 

笑顔だった束は急に真面目な顔でそう言う。二人は反論する。

 

「ま、待て!私たちは一夏君を苛めた覚えはないぞ!」

 

「そうです!いったい何の根拠があってそう言っているの!」

 

二人がそう反論してくると束は

 

「根拠?じゃああの時なんで剣道は出来ないって言ったいっくんを無理矢理剣道をさせたの?そしてお前もどうして止めなかったの?」

 

「そ、それは・・・・。」

 

龍韻は口ごもる。舞も何と言えばいいかわからずにいる。

 

「苛めていたと言う訳なんだね?」

 

そう束に言われ二人は何も言えずにいる。

 

「そっか。それだったら尚更この家とは縁を切らないとね。それじゃあさよなら私の親だった人たち。政府のお役人共には私から知らせておいたしいつもの日常に戻ると思うよ。」

 

そう言って束は言いたいことが言えてスッキリしさぁ帰ろうとしたところであの事を伝えることにする。

 

「そうだそうだ、お前らの娘のモップだっけ?もう二度と剣道はできないよ。」

 

束がそう言うと龍韻は声を荒げる。

 

「ど、どう言うことだ!なぜ剣道が出来なくなったんだ!」

 

「詳しいことは言えないけど簡単に言えば自分勝手をした報いを受けた。それじゃ~ね~。」

 

そう言って束は出ていく。二人はもう二度と姉妹は元には戻らないと思い涙し、箒の容態はどうなのか気になり学園に連絡し箒が入院している病院へと赴く。そして片腕を失った娘と再会し、悲痛に泣き叫ぶ。




次回予告
遂に夏休みへと入り一夏と鈴はロアナプラへと向かう。その後を1組のセシリア、ラウラ、シャルロットも追いかける。二人は3人に気づきさっさと帰るように言うが拒否し続ける。仕方なく一夏は家がある街のホテルに泊まるように言い、仕事場までは付いてこなければ一緒に来てもいいと伝え空港を後にする。家に着いた一夏と鈴は早速鈴の師匠、シェンホアさんに会いに行く。

次回師弟の再開~很久没有看到,老师。(お久しぶりです、師匠。)~
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