歌の女神たちの天使 〜天使じゃなくてマネージャーだけど!?〜   作:YURYI*

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なんかちょっとくらいかも…?
あと、短いです。




26.今日は雨の日

 

 

 

学園祭はついに明日に迫っていた。

これまでを振り返ってみると、穂乃果は少し頑張りすぎだと思う。それに、ラブライブのことしか見えていないような気がする。

 

ことりちゃんは海未ちゃんに相談することに成功したみたいだが、穂乃果はことりちゃんの様子がおかしいことに気づく気配はない。

このことで、後々何か問題が起きなければいいんだけど…

 

部活も終わり、自分の部屋の窓から空を見上げると、どんよりとした黒い雲が空をおおっていた。少しだけ気持ちも暗くなる。なんだか、こう、胸がざわつくというか…

 

今はまだ降っていないが、今夜は雨が降るらしいしいろいろと心配だ。

明日の学院祭では屋上での野外ライブだから、多少の雨なら大丈夫かもしれないけれど、中止になってしまう場合も考えられる。

そんなことをぼんやり考えていると、ポケットに入れていた携帯が震えた。

 

(なんだろう?)

 

慣れた手つきでメッセージを見ると理事長からだった。

内容はいつもどおり夕飯に使う材料を買って届けてほしいというもの。

なにを買うのかを確認して、買い物する場所を決める。これならあそこがよさそうだな。

この様子だと絶対に雨が降るし、ちゃんと傘を持っていこう。

 

いつしか買ったあまり使われていないビニール傘を持ち、ことりちゃんがプレゼントしてくれたお財布とともにスマホをバッグの中に適当に入れて部屋を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

買い物をすませてお店をでると、予報の通り雨が降り出してしまっていた。

急いでことりちゃん家に荷物を届けて、帰って寝よう。

雨なんて嫌いだ、バーカ。

 

なんて心の中で言って立ち止まって空に向かってあっかんべーをする。

って、一人でなにやってんだ私…

 

買ったものが濡れないようにしっかりと傘に入るように持ち、気を取り直して歩き出す。

 

 

「あ、あれは…?」

 

雨が降っているにも関わらず、真正面から傘もささずに一人の少女が走ってくる。

あれはどっからどう見ても穂乃果だ。

 

「穂乃果!!!」

 

「あ、みはねちゃん!」

 

「こんな雨の中なにやってるの!?」

 

明日は大事なライブがあるのに…!

こんなので風邪でもひいたらどうするつもりなのだろう。かろうじてフードは被っているが、髪から水が滴り落ちるほど濡れている。

 

「あはは…明日のために少しでも身体動かしとこうと思って」

 

雨が降っていることなんかまったく気にしていないのか、穂乃果はいつものように笑顔で答える。

 

「今日はもう帰って寝なさい」

 

「え、やだよ!まだ走り足りない!」

 

「わがまま言わないの!風邪でもひいたらどうするの!?」

 

とりあえずこれ以上濡れてしまうことを防ぐために、私の傘に入れようとする。

 

「大丈夫って言ってるじゃん!!!」

 

「あ…っ!?」

 

しかし、腕を思いきりはたかれてしまった。

地面に傘が落ちて、私にも雨が降り注ぐ。

 

 

ーーー冷たい。

 

 

 

 

「みはねちゃんはうるさいんだよ!穂乃果が大丈夫って言ったら、大丈夫なの!!!

みはねちゃんなんか、記憶ないせいでことりちゃんとかみんなに迷惑かけてるくせに!

みはねちゃんは別に一緒に踊ったりするわけじゃないし、μ'sのメンバーじゃないもん!穂乃果の気持ちなんかわかるわけない!もう穂乃果に口出ししないで!!!」

 

「あ、え…」

 

穂乃果は一息でそれを言い終えると、私を睨みつける。

その瞳の奥がまったく見えず、深い闇に包まれたような気持ちになる。

急なことで反論することはおろか、言葉が喉に詰まって息すらもうまくできない。

 

何か…言わなきゃ…

 

「とにかく、風邪…ひいちゃうから…」

 

地面に落ちた傘を拾って、それを無理やり穂乃果に握らせる。穂乃果は一瞬驚いた顔をしたが、それ以上反応はなかった。

 

「…ごめんなさい。さよなら」

 

それだけ告げると私は一目散に走り出した。

 

止まることもなく走り続けてことりちゃん家に着くと、息も整えずインターホンを押した。

 

 

「みいちゃん…?」

 

インターホンのカメラで私を見たのかすぐに出てきてくれた。

心配そうに私を中に入れてくれることりちゃんに涙が出そうになる。

 

「はい、これ。遅くなっちゃってごめん」

 

「それは大丈夫だけど…傘、忘れちゃったの?」

 

「そう、なんだ。私ってばバカだね」

 

声が少し震えてしまったのはなんでだろう。

こんなにも悲しいのは、苦しいのはなんでだろう。

 

「みいちゃん。今日はうちに泊まって?」

 

するりと温かい手に私の冷たい手がとられ見つめられる。

いつもなら嬉しいはずなのに、今日はなぜだか少しも嬉しいと思えない。

ことりちゃんがさっきの穂乃果と重なって見える。

 

それにこわくなって、一歩後ずさると私とことりちゃんの手は簡単にほどけてしまった。

 

「ごめんね」

 

ことりちゃんから目をそらすと、玄関から飛び出した。

背後からことりちゃんが私の名前を呼んでいたけど、聞こえなかったふりをした。

 

 

まさか、穂乃果にあんな風に思われていたなんて。いや、もしかしたら穂乃果だけじゃないのかもしれない。

だめだ。どんどん思考がネガティヴになっていく。

 

 

雨が降ってることなんか気にしないで走り続ける。

雨のおかげで涙が出ていることに気づかれないからむしろ感謝だ。

さっきまではあんなに嫌だったのに、おかしいね。

 

走っても走ってもなかなか学院に着かない。

まるで、今の私とみんなとの心の距離の遠さを言われているような気分だ。

 

 

 

明日…どうなるのかな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




閲覧ありがとうございました!

雨の日って気持ちも暗くなっちゃうときってありますよね?
私は朝に天気予報を見ないので、雨が降る日に学校に傘を持っていかない日が…笑
びっしょびしょで歩いていると、周りからの視線が痛いです。


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