歌の女神たちの天使 〜天使じゃなくてマネージャーだけど!?〜   作:YURYI*

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50.またまた合宿!

 

 

 

なんでこうなった。

目の前には大きな別荘。周りを見たら山、山、山。自然に囲まれている。

 

そう…またしてもきてしまったのだ。合宿に!!!

 

 

なんでかって?そりゃまぁ…色々あったわけですよ…

ことの始まりはラブライブの一次予選の話をしていた時だ。まぁ、未発表曲じゃいけないルールってことでもちろんあの3人に頑張ってもらうってなったんだけど…

 

「みはね…私…作れないの…」

 

「みいちゃん!どうしよ…なにも思い浮かばないよぅ…ひっく」

 

「みはね。すみません…なにも出てこないです…」

 

 

「合宿よぉぉぉお!!!」

 

 

なんと作詞、作曲、衣装の3人がスランプに陥ってしまったのだ。

そんな時ナイスタイミングで絵里が合宿を思いついたわけ。

 

 

 

 

ここにくるまで穂乃果を電車においてきたりとか色々あったけど、とりあえず真姫の別荘までついた。

 

「よし。じゃあ、荷物を置き終わったら3人は新曲作りしてくれる?」

 

どうも自信なさげな3人がうなずく。

 

「残りのみんなは練習しよっか」

 

「わーい!今度は山だぁ!」

 

「探検するにゃ!」

 

元気二人組が飛び出していく。

まったく…練習だっていってんじゃん。

 

「ごめん絵里。あとはよろしく」

 

「はぁ…わかったわ。みはねはどうするの?」

 

「ん、あぁ…3人の様子を見てるよ」

 

というわけで、私たちの2回目の合宿が始まった。

 

 

 

様子を見るといっても邪魔になるのでしばらくリビングに座っていた。

これはこれでつまらない。そうだ。お茶でも入れにいこう。

 

「真姫ー。お茶入れにきたよー…って3人揃ってなにやってるの?」

 

真姫の部屋には真姫しかいないと思っていたら3人で集まっていたようだ。

 

「全然うまくいかないのよ…」

 

真姫はピアノのイスに座っていて、海未とことりはテーブルで向かい合って正座をしていた。3人とも下を向いていて表情がよくわからない。まぁ、見なくても暗い雰囲気からして想像はつく。

 

「ねぇ…みはね…」

 

「ん?なに?ま…んぅ!?」

 

真姫に名前を呼ばれてピアノの方に近づくと、気付いた時にはもう目の前にきれいな真姫の顔のドアップが。

 

「真姫…ずるいですよ」

 

そんなつぶやきとともに海未に腕を引っ張られたと思ったらいつのまにやら私は床を背にしている。

海未は普段から想像できないほどにんまりと口角を上げると私の首筋に顔をうずめた。

 

「ちょっくすぐったいから!」

 

「ことりのことも見て…!」

 

今度は横からことりにキスをされる。

まって。なにこの状況。

ものすごく甘えられてる…?

思わずうれしい状況に顔がふにゃりと緩んでしまう。しかし、今は喜んでいる場合ではない。

 

「まったくもう」

 

起き上がって3人のことを両手いっぱいで抱きしめる。

 

「よしよし。今まで頑張ってくれてありがとね。これからも頼りにしてる。だから…私のことももっと頼って」

 

私の右手側にいた真姫の頭をなでてあげる。今まで頼りすぎちゃってたもんなぁ…

私気づくの遅すぎ。ちゃんと反省しないと。

どーしようかなぁ。うーん…あ。

 

「それぞれグループに分かれるかなぁ…」

 

とりあえず3人をリビングのソファーに連れていって座らせて、残りのメンバーを呼ぶ。

 

「どうしたん?」

 

戻ってきて早々嫌な笑みを浮かべている希。その隣では絵里がソファーに座っている3人と私を交互に見ている。

 

「希…なんでそんなニヤニヤしてんの」

 

「いんやぁ?みはねが3人になにしたのかななんて思ってへんよ?」

 

まったく。こういう時に希はふざける。

絵里はなにも言わずに睨んでくるし。美人さんって顔がきれいなせいか睨むと迫力がすごいんだよね…

 

「はいはいなにもしてないよー」

 

「棒読みすぎて面白いにゃ」

 

なんかもう疲れてきたよ…

 

「いや、そんなこ「真姫ちゃん!暖炉なんてあるんだね!」

 

まてこら。なにかぶせてんの!なんで今暖炉の話になったのかな?穂乃果さんよ。

 

「そうよ。その煙突からサンタさんが来なかったことなんてないんだから」

 

そこ話に乗っからなくてもいいんだってばぁ!って、え?

 

「毎年私が掃除してるのよ」

 

「え、そうなん?」

 

「そうよ。だって汚かったらサンタさんが入ってくる時かわいそうじゃない」

 

ま、真姫ってまさか…

 

「真姫…今」

 

「パパがね、私が小さい頃からそう言ってたのよ」

 

「ぷっぷぷぷ!まっさかねー」

 

にこがものすごく悪い顔をして笑っている。

 

「真姫ちゃんがサン」

 

「だぁぁああ!それ以上言っちゃダメ!」

 

あの真姫がまさかこんなに純粋な心の持ち主だったなんて。

真姫の夢を壊すようなことをしようとしたにこの口を飛びついてふさぐ。

 

「みはね…にこちゃん…なにやってるの?」

 

「いい?余計なこと言っちゃダメだよ?」

 

真姫に聞こえないように小さな声でにこに耳打ちする。

 

「わかったわよ」

 

「なんでもないよ。それよりも話の続き!」

 

さっきから全く話が進まない。楽しい時間もいいけれど、今は新しく曲を作ることが優先だ。

 

「えーと、さっき思いついたんだけどグループに分かれない?」

 

「なにそれ。どういうこと?意味わかんない」

 

真姫にジト目で見られてしまった。

私の考え的は、ただ単に作詞、作曲、衣装のグループに分かれて考えればいいんじゃないかなってだけなんだけど。

 

「ほら、海未、真姫、ことりを中心に3グループでそれぞれの役割をやればいいんじゃないかな?って」

 

そもそも今回の合宿は練習するっていうよりも、スランプになってしまった3人をどうにかしようってみんなで考えたことだし。

 

「私も同じこと思ってたわ!それでいきましょう」

 

「いいんじゃないかな?やろうやろう!」

 

「でも、どういうふうに分かれるん?しかも、一人余るやん」

 

あ、私たち10人だ。

 

「それは…私は一人でみんなのグループを回ることにするよ」

 

「ふーん。なるほどね。で、どういうふうに分かれるのよ」

 

「くじ引きって言いたいところだけど…めんどいから私で決めるよ。えーっと、作詞は…海未…と、希と凛で!」

 

「凛に作詞のお手伝いなんてできるかにゃあ?」

 

「凛ちゃん、ウチと一緒にがんばろな!」

 

「ふたりとも、よろしくお願いします」

 

よし、今のは本当に適当だけど…意外とあの3人なら上手くやれそうだな。

 

「えー、作曲は……うーん。真姫だから…絵里と…にこ。だね。うん」

 

「私だからってどういう意味よ。絵里、よろしくね」

 

「えぇ、頑張りましょう」

 

あの二人に任せるとして…

 

「ちょっと!なんでにこのことスルーするのよ!」

 

「なんでにこちゃんなのよ…」

 

こっち向かれてもなんとなくだし。いや、考えてはいるんだけどね。ほら、あんまりない組み合わせで仲良くとかなってほしいじゃん?絵里って希と一緒のイメージだし、ね?

 

「に、にこも一緒に頑張りましょうね」

 

絵里、緊張してるのかな?

わかんないけど…次!

 

「残った二人はことりと一緒に衣装考えてね」

 

「わぁい!ことりちゃんと一緒だ!」

 

「うん!穂乃果ちゃん、花陽ちゃん一緒にがんばろうね!」

 

「はい!楽しみだなぁ」

 

さ、グループ作り終わった。

なんか

 

「このグループでユニット組んで歌っても面白そうだなぁ」

 

なんてね。

 

「なんだかそれ、いい考えね」

 

あ、声に出てた…

真姫に聞かれちゃったとか恥ずかしい。

 

「ははっとりあえず新曲づくりがんばろ!」

 

さ、今からが合宿の本番だ!

どのグループともそれぞれ外に行ったけど…

 

あ、衣装グループのテント発見。

テントを張り終わって中で休んでいるようだ。川の近くだからか気持ちいい。

 

「なーにしてるの?」

 

「あぁ、みいちゃん!やっぱり決まらなくてね…」

 

中にはことりと穂乃果しかいなかった。

さっきと状況は変わっていないがことりは落ち込んだ顔ではなく笑顔だ。

 

「凝ってなくてもいいと思うよ?みんながどんなのを着たいかでしょ?」

 

「そっか!私たちのだもんね!」

 

「あれ?みはねちゃん。来てたんだ?」

 

「あ、花陽。なに持ってるの?」

 

テントに戻って来た花陽の手にはカゴの中にたくさんのお花が入ってた。

 

「おんなじ花でもね、それぞれ違うんだ。個性があって…衣装の参考になればいいなって」

 

「花陽ちゃんありがとう!」

 

さっきから穂乃果は頷くだけですごく眠そうだ。

 

「まぁ、難しく考えないでお昼寝でもしたらどうかな?なんて」

 

なんだかいい天気だし、空気は澄んでるし。アドバイスをしているとみせかけて、実は私も眠くなってきちゃってたり…ね。

 

私があくびをすると同時に膝の上に重みがかかった。今度は両肩にも。

 

「みいちゃんのお膝でお昼寝ー♪」

 

「あははっみんなでお昼寝しようか」

 

3人とともに横になる。

 

「なんかお花畑にいる気分だね」

 

「わかるかも。空気もきれいだしね」

 

「ふわぁあ。本当に眠くなって来ちゃいましたぁ」

 

太陽がぽかぽかと暖かいせいか今にも寝てしまいそうだ。

少しだけ…そう思いながらゆっくりと目を閉じると意識は夢の中へと落ちていった。

 

 

 

 

 

ここはどこだろう。真っ白な世界。

周りにはなにもみあたらないどこか寂しい空間。

 

「そうだ…ことりたちとお昼寝して…」

 

そして、気づいたらここにいて…

夢…なのだろうか。ここまで意識がはっきりとしていると夢ではない気もして少し怖い。

 

「みはね…」

 

誰かに呼ばれた気がした。いや、はっきりと聞こえた。

 

「誰?誰かいるの?」

 

「こっち」

 

声のした方を向く。

眩しい光に照らされて目をぎゅっと瞑る。

光を受けている感覚がなくなってからゆっくりと目を開けると、そこはなんとも殺風景な部屋だった。

 

 

「ここ、どこ…」

 

部屋には小さな机が一つ置いてあるだけだ。それ以外にはなにもない。誰か人が住んでいるような気配もしない。

 

とりあえず、他に何かないか探すために部屋のいたるところを物色する。

あれ、机の下に何か落ちてる。

拾い上げると写真たてのようだった。

 

「これは…」

 

写真たてには亀裂がいくつも入っていて、かんじんな写真は黒いマジックペンで塗りつぶされているみたい。

しかし、なんとなく人が写っているのがわかる。

 

なんだか意味がわからなくなってきた。ここは現実なのか夢の中なのかもわからなくなって来てしまうくらいにリアルで。

 

「もしかしてここは…」

 

 

私の本当にいるべき世界。

 

ここが、現実だったとしたら。

 

これ以上口にしてしまったら本当のことになってしまうと思い、とっさに口をつぐむ。

 

 

 

なにこれ。夢なら早く覚めてよ!嫌だ、みんなとのことが夢だったら。

 

そんなことない。

 

 

窓から外を覗くとここが一階ではないことがわかった。

私ははなんのためらいもなく窓を開けて空中に身を投げ出した。浮遊感に体が震える。

 

「大丈夫」

 

私の体は真っ逆さまに落ちていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っは!?」

 

次に目を開けると目の前には青空が広がっていた。

やっぱりさっきのは夢だった?

いや、もう、どっちでもいいか。

寝ている3人の姿を見てほっとする。

 

よかった。

 

 

 

真姫の別荘に戻って薄い毛布を持ってきて3人にかけてあげる。

この3人の寝顔を見てると今は秋だけど春のぽかぽかの陽気の中にいる気持ちになる。

なんか、名前も春っぽいしね。

 

 

 

次は海未たちのところにでも行くかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




最近雨ばっかりで憂鬱です。

アニメの絵里の「合宿よ!」が好きです。笑
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