歌の女神たちの天使 〜天使じゃなくてマネージャーだけど!?〜   作:YURYI*

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52.新曲完成!

 

 

 

 

 

 

 

別荘では新曲づくりが行われている。海未とことりも新曲について何かつかめたようで、すでにノートにびっしりと書き込まれている。

 

「あのね!穂乃果ちゃんがね、9人もいるから誰かが止まっても誰かが背中を押すって!きっとうまくいくって言ってくれたの!」

 

穂乃果がそんなことを…

 

「そっか。きっとうまくいくよ」

 

今度は海未が前のめりになって興奮気味に話してくれた。山登りのすばらしさ。3人でみた星はとてもきれいだったこと。希はペンギンと一緒に南十字星を見たことがあること。

 

…あれ?最後のすごい。

 

「それに、三人で星を見ている時流れ星が流れたらしいんです。なんでも、南に向かう流れ星は物事が進む暗示なのだとか」

 

物事が進む…か。

 

「希に一番大切なのは本人の気持ちだって言われたんです。その言葉のおかげで心の重みが取れたような気がします」

 

さすが希といったところか。南極のくだりになった時はどうなるのかと思ったけど、やっぱり先輩なんだなぁ。直接的に言わないのがなんとも希らしい。

 

「真姫ちゃんのところは?」

 

「ぇ、えっと。にこちゃんが曲はみんなのためにあるって」

 

やっぱりにこの言葉はちゃんと真姫の心に届いてたんだね。

 

「よし、みんなの気持ちも込めてがんばって曲を作ろう!私も手伝うよ!」

 

3人はなぜかキョトンとした顔で私のことを見つめている。もしかして、私変なこと言った?

 

「え…?なんか変なこと言っちゃった?」

 

海未ははっとすると答えてくれた。

 

「いえ、みはねの笑顔がとても素敵で」

 

な、なにそれ!て、照れるんだけど。

 

「そ、そんなことないって!」

 

「ううん。いつもみいちゃんの笑顔に癒されてるよ」

 

「そうね。みはねの笑顔にはいつも励まされてるわ」

 

3人してそんなこと言って、顔赤くなるからやめてほしい。

 

「ほ、ほめてもなにもでないから!早く曲作ろ」

 

「そうね。早く作っちゃいましょう」

 

3人が集中し出すのは早かった。

私が手伝えるようなことなんてもちろんなく、曲はどんどんできていく。

その間暇になった私は海未からノートを一枚もらって落書きを始める。

今日グループに分かれてみて気づいたことをどんどん書いていく。どのグループもみんな相性がよくて、曲を作ったら最高だな…そうだ!

 

ことりたちのグループ。

三人ともほんわかしててかわいい。一緒にいてなんだか心が温まる。だけどなんだか元気もあって、元気な曲も切ない曲もどっちもいけそうだよね。

 

海未たちのグループ。

私の中では一番不思議な組み合わせかも。一年、二年、三年全員いて、でもすごく仲よさそう。あまり自分を前に出すような感じではないけど、そこが逆にいいかもしれない。

 

今日、それぞれのグループを回ってどんなことを思ったのか紙に書き出していく。

 

真姫たちのグループは何だろう。

真姫も絵里もお姉さん系でモデルみたいにきれい…

にこ…うーん。お姉さんと言うよりはお姉ちゃんって感じだよなぁ、たまにだけど。

おしゃれな曲も似合うけど、にこに合わせて元気一杯でノリノリって感じの曲を歌っているところも見て見たい。

真姫って口ではああ言っているけど、実はにことかに振り回されるのそんな嫌じゃないみたいだし。絵里にいたってはそういうのノリノリでやってくれそうだし。

 

 

ふわぁ…眠くなってきた。

周りを見てみると、それぞれもう作り終わっていたようで3人はもう寝てしまっていた。

ソファーで寝ている海未とことりのおでこにキスを一つ。真姫はピアノのところで寝てしまっていた。

 

「3人ともお疲れさま」

 

真姫の触り心地のいい髪をなでながらおでこに口づける。

私ももう…寝よう…おやすみなさい。

 

 

 

***

 

 

 

 

〜絵里〜

 

朝目が覚めると真姫とみはねの姿がない。

きっと別荘に戻っているわよね。みはねもいるんだし。そんなことを思いながらにこのことを揺する。

 

「なによ…」

 

「もう朝よ。別荘の方に戻りましょ」

 

にこは寝起きがよく、テントの片付けをしてから別荘までの道を行く。

 

「絵里ちゃん。にこちゃん」

 

「花陽じゃない。どうしたの?」

 

「実は…朝起きたら誰もいなくて」

 

花陽のところのメンバーはことりと穂乃果ね。ことりはともかく穂乃果はどこ行ったのかしらね?

 

「あぁ、みんなー!」

 

気がつくと向かいから希と凛。横の方からは穂乃果が来ていた。ってことはやっぱり別荘に戻ったほうがよさそうね。

 

「みんな、別荘に行きましょうか」

 

「せやね。それがいいと思う」

 

急いで戻ると、そこには寝ている四人の姿。

きっと夜に四人で新曲作りを頑張ってくれたのだろう。すでに次の曲は出来上がっていた。

 

曲名は『ユメノトビラ』

 

寝てしまっている四人に毛布をかけてあげる。

 

 

「起きたらみっちり練習よ!」

 

その言葉にみんな頷いて笑顔で外へ出ていった。

 

あら?この紙はなにかしら?

 

「うーん…?」

 

そこには昨日分かれたグループそれぞれの感想や思ったことなどが書かれていた。

これは間違えようもないみはねの字。

このユニットで曲を作ったら…?なんて思わせてしまうほどしっかりと書かれていた。

 

ただまわっていただけじゃなくてちゃんと私たちのこと見てくれていたのね。

 

「ん、ふわぁ…絵里?」

 

「みはね!起きたのね」

 

みはねが起きてしまい、とっさにさっきの紙を新曲の紙の間にはさむ。

 

「新曲づくり頑張ってくれたのね」

 

「まぁ、頑張ったのは3人だけだよ」

 

みはねはそんなことを言うけれど、きっとあなたがいたから3人も頑張れたのよ。

目を通した海未の作詞からはそんな雰囲気も出ている。きっとそれを伝えてもみはねには否定されてしまうのだけど。

 

「でも、お疲れさま」

 

「ん。ありがと」

 

そういって甘えるように抱きついてくるみはね。いつになく子どもっぽくなってしまっていて、胸にぐりぐりと頭を擦りつけてくる。

 

「絵里の匂い、おちつく」

 

「甘えんぼね」

 

「私は誰なの…?もう、わからないよ」

 

「何か言った?」

 

嘘。ほんの少ししか聞こえなかったけど、はっきり聞こえた。みはねは自分の存在がなんなのかに疑問を持っているの…?

 

「ううん。なんでもないよ!」

 

顔を上げたみはねの顔は周りから見たら普通の顔。でも、私から見たらこっちまで悲しくなってきそうな苦しそうな顔をしていた。

なんでもないって言うってことは、言いたくないことなのかもしれない。ならば無理に聞くなんてもってのほか。自分から言ってくるのを待つしかないわね。

 

「そう。ふふっよしよし」

 

いろいろな気持ちを込めて頭をなでてあげると満足したのか離れてしまった。

 

「まぁき〜!海未!ことりぃ!朝ですよ〜!」

 

それぞれ3人のことを起こす。後ろを向いていて顔は見えないけれど耳が赤くなっている。照れちゃったのかしら?かわいい。

 

「さ、練習しましょう!」

 

さっきのユニットのことはそのうち真姫たちにでも相談するとして、今は予選突破に向けて頑張りましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

「みはね、今さらだけど寝癖すごいわよ。ふふっ」

 

「えぇ!?もっと早く言ってよ!恥ずかし…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




短くてすみません。

なかなか話が進まない…ですね。



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