歌の女神たちの天使 〜天使じゃなくてマネージャーだけど!?〜 作:YURYI*
10月21日。日曜日。
今日は私の大切な人、絢瀬絵里の誕生日。
先日、悩みに悩んだ結果彼女に誕生日プレゼントを聞いたところ、顔を赤らめながら、一緒に出かけたいと言われた。
そんなの、プレゼントでもなんでもないのに…
本人はとても楽しみにしているようだ。
昨日の夜、日付が変わった瞬間に送ったメッセージにすぐ返事が返ってきた。内容は、お礼の言葉と小さなわがまま。
それを実行するべく、今日はいつもより早起きをした。
いつもとは違い、制服ではなくこの前絵里に選んでもらった服に着替える。いつもはおろしっぱなしの髪も、今日くらいは結んでみようか。
思わずにやけてしまう顔を引き締めて、絵里の家に向かった。
今日はうんと、甘やかすんだからね。
***
〜絵里〜
あたたかい、優しい手つき。
まるで、大切なものに触れるかのような。
本当はもう少しそのままでいたかったのだけれど、ゆっくりと目を開けた。
「絵里、お誕生日おめでとう」
真っ先に目に入ったのは、愛しい人のやわらかい笑顔。驚くよりもなによりも、ただただ、うれしい気持ちだけが込み上げてくる。
「…好き」
自分でもびっくりするくらいに、すんなりとその言葉が出た。だって、ほんとにこの人のことが好きで好きでしょうがないのだ。
赤くなった顔を見られたくないのか、手で自分の顔を隠してしまう。そんな所もかわいくて、大好き。
「絵里。うん、私も…好き」
照れながらも答えてくれる、大好きなみはねに抱きついた。
あぁ、こんなに幸せな誕生日があっていいのかしら。
『ありがとう。本当は、一番に直接会って聞きたいわ。なんて、わがままね』
そんな私の言葉を叶えてくれる。どこまでも優しい人。
*
「寝起きを見られるのは、やっぱり少し恥ずかしいわね」
「そう?特に恥ずかしいところなくない?」
もう。
「寝起きがやなの」
みはねが急かすから髪も結べなかったわ、とわざとらしく拗ねてみせると、ごめんねって笑われて。もう、いちいちかわいいんだから。
手を繋いでも、怒られないかしら。
なんて考えていたら、優しく私の手を取られて。びっくりして顔を見上げると、いたずらっ子のような顔と目があった。
「せっかくだから、今日はずっと手を繋いでいよう。なんて、ダメかな?」
「ダメじゃ、ないわ」
予想外の提案に、思わず言葉がつっかえてしまった。
「今日は絵里の行きたいところ、いっぱい行こう。わがままも、たくさん言ってね」
どこまでも優しい声で、そんなことを言われて、頷くことしかできなかった。
始まったばっかりで、もううれしくて泣きそうだわ。
「最初は、映画を観に行きたいわ」
「ん、決まり!」
映画はもちろん私に選ぶ権利があって。思わず恋愛ものを選んでしまったけど、みはねは退屈に思わないかしら?
みはねはすぐに、私が決めた映画のチケットを二枚買ってきた。お金を払おうとすれば、そんな暇を与えんとばかりに、手を引いてシアターまでエスコートする。
席について、いつの間にやら買ってきたポップコーンと飲み物を間に置かれる。
「いつの間に買ってきたの?」
「さっき」
私、ずっと一緒にいたわよね?あれ、全然記憶がないわ。
今日のみはねは、何をするのもスマートで。なんだか妙にドキドキしてしまう。
今だって、手を繋いだままだし。
映画館の暗さの中、画面の光に照らされている横顔は、なんだかいつもより大人びている。私が以前選んだ服を着て、普段あまり髪を気にしていないのに、今日はサイドにまとめていて。まるで、私のためだけのみはねみたい。
「もう、始まるね」
こんな状態で、映画になんて集中できないわ。
このままみはねのことを見つめていたら、変に思われてしまう。
「どうしたの?」
すごくいいタイミングで振り向くから、なんだかおかしくなってしまった。
「なんでもないわ。映画、楽しみね」
私が画面の方を向くと、みはねはそれ以上何も言わず画面を見ているようだった。
もう半分が過ぎただろうか。
始まってからというもの、この男の人よりみはねのほうがかっこいい。とか、この女の子よりみはねのほうがかわいいわね。なんて、そんなことばかり。
それはそれで、結構楽しいのだけど。
そろそろ、クライマックスが近づいてきた。
両思いになった二人は、夕日に照らされる中、顔を近づける。
「絵里」
画面の二人の影が重なる直前、不意に隣から名前を呼ばれた。
その声に振り向くと、突然に唇を奪われる。
「んっど、どうしたの?」
胸の鼓動がトクトクと早くなっていくのを感じる。繋がっている手から、その鼓動がみはねに伝わってしまうんじゃないか、そんな気がした。
「いや、やっぱり絵里のほうがかわいいなって。それだけ」
なんていい笑顔で言うのよ。
これ以上、私をどうしたいって言うの。
いつの間にか、映画はエンドロールに入っていて。明るくなった中、他の人たちは席を立ち始めている。
「私たちも、行こっか」
みはね立ち上がると、私の手を引いた。
なぜか、一瞬下を向いて深呼吸した後、改めて「行こう」と歩き出した。
映画の次は、ランチタイム。
少しおしゃれなカフェに二人で入る。
みはねはオムライス。私はサンドイッチ。
「おいしいわね」
「うん。はい、絵里も一口どうぞ」
そう言って、スプーンを差し出してくる。
それに少しだけ照れながらも、オムライスを頬張った。
「ハラショー!おいしいわ!」
「ふはっケチャップついてるよ」
人差し指で私の口元を拭うと、そのまま指についたケチャップをなめとった。
動きがあまりにも自然過ぎて、反応することすらできなかった。
なんだか、みはねのことが直視できない。
誤魔化すように横を向くと、ふと、周りから視線を感じる。
店内を見回してみると、他の席に座っている人たちが、男女関係なくこちらを見ていた。
その視線は、まるで芸能人を見つけたかのような。
少し、居心地が悪い。
「絵里?」
「あ、ご、ごめんなさい」
「ううん。もう出ようか」
いつの間にお会計をすませたのよ、なんて。もう今日は言っても無駄ね。
「次、どこか行きたいところある?」
なんだかモヤモヤするなか、思い浮かんだのは自分の好きなもの。
「アクセサリーショップ、行きたいかも」
みはねは満面の笑みになる。
「実は、すごくいいところ知ってる!」
珍しい。あまり、興味がないと思っていたから少しびっくりしたわ。
手を引くみはねの背中は、見るからに跳ねていて。スキップでもするんじゃないかってくらい。
みはねに連れられてきたお店は、自分ではきたことのないお店だった。
大きな通りを少し小道に入った所にあるため、人にはあまり知られていないようだが、すごくオシャレだ。
ドアを開けるとカランと鈴の音がなった。
あまり広いお店ではないが、品揃えがいい。商品のディスプレイも丁寧で、すごく心が躍る。
「すごく、いいお店ね」
「でしょ?好きなだけ、見ていていいよ」
そう言うと、手が離れていってしまった。
「みはねちゃーん!」
一緒じゃないんだ、と思っていた矢先。奥にいたかわいらしい女性店員さんが、みはねの名前を呼んだ。
みはねはそれに笑顔で答えると、駆け寄っていく。
なんの話をしているのか、ここからは聞こえないが、みはねはすごくうれしそう顔をして話している。
さっきまで見るのがすごく楽しみだったのに、今は何を見てもキラキラに感じない。
でも、来たいと言ってしまった手前、何も見ていないわけにはいかない。
「………ふふ、電話しようと思ってたところなのよ」
少しだけ近づくと、そんな会話が聞こえる。
電話するような、そんな仲なの?
だから、私がアクセサリーショップに行きたいって言った時、あんなに笑顔だったわけ?
意味、わからないんだけれど。
もう少しだけそばに寄って、聞き耳をたてる。
「ありがとうございます。ほんと、……さんに頼んでよかった」
みはねの表情は見えないが、店員さんの顔はすごく笑顔で。
「ふふ、そう言ってもらえてうれしいな。そういえば、今日は髪結んでいるのね?」
かわいいと言いながら、みはねのほっぺたをふにふにといじって遊ぶ。
その髪型は、私のためのものなのよ。
「ちょ、からかわないでください…っ」
みはねは言葉ではそんなことを言っているが、大人しくほっぺたをいじられている。
ねぇ、本当にそうよね?
「ほんっと、かわいい!」
店員さんがみはねの頭をなでるところを見た瞬間、私の中の何かが切れた。
持っていた石が手から滑り落ちる。
落ちたそれは、床にあたって音をたて、みはねのほうに向かって跳ねた。
その宝石はオパール。
私の、誕生石。
視線を上に移すと、目を丸くしたみはねと目があった。
私が落としたそれをみはねは拾い上げると、店員さんと目を合わせて微笑んでいる。
だから、なんで。なんなの、さっきから。
それ、私の誕生石よ?
今日、私の誕生日なのよ?
「はい、絵里」
表情はそのまま差し出してくるが、私はそれを受け取らなかった。
もう、限界だった。今日はずっと特別扱いされていたから、もしかしたら、本当にわがままになってしまったのかもしれない。
今は本当に、この醜い感情が抑えられない。
「…つまらないわ。もう、帰る」
「え、ちょっ!?」
こんな気持ち、きっと知らずにいたほうがよかった。
後ろからみはねの声が私を呼び止めるが、それを無視して走った。
そのまままっすぐ家へ。
本当は、残りの時間は家でゆったりと過ごすつもりだったのだ。もちろんみはねと。そのために、亜里沙には出かけてもらった。
今となっては、静かな空間が余計に私を虚しくさせる。
ソファに座って冷静になると、なんでこんなことになってしまったんだろうと後悔だけが押し寄せる。
だって、みはねがいろんな人と仲がいいのはいつものことで。
でも、今日はそれが許せなくて。ひとりぼっちになって。
止まらない悲しみ、止まらない胸の痛み。
「…っみ、はね」
それらが涙となって、ぼろぽろと瞳から溢れる。
いつもより激しく渦巻いた感情に、私の全てが崩れそうになる。
どうして、すぐに追いかけてきてくれなかったの。
ごめんなさい。私が嫌な態度とったから?
みはねの声が聞きたい。大丈夫だよって言ってほしい。
「なんで、泣いてるの。絵里」
顔を上げると、目の前にいたのは息を切らしているみはねだった。
「み、はねが…っ泣かせたんじゃない!」
完全なる逆ギレ。
みはねは心配をしてくれているのに、それが嬉しいはずなのに、つくづく私はめんどくさい。
「…はぁ、ごめん」
みはねはため息をついて。
それ以上会話がないのが、さらに気まずい。
下を向くと、みはねはしゃがんで私の顔を覗き込んだ。
まるで、捨てられた子犬みたいな目をしてこっちを見つめられて、思わず逸らしてしまった。
きっと、みはねも困ってる。
「……私が泣かせたんだよね」
ぽつり、そう呟くとみはねは立ち上がった。
右手を取られて、水色の包装紙にラッピングされた長方形の箱を持たされる。
少しだけ間をおいて、もう一つ、ラッピングされていない同じような箱も渡された。
「誕生日なのに、泣かせてごめんね。誕生日おめでとう。受け取ってくれるとうれしいな…」
だんだん気持ちが落ち着いてきた。
時間も過ぎて、みはねも知らないうちに去って行ってしまった。
足も思考も全然働いてくれなくて。しばらくの間ぼうっと渡された箱を見つめていた。
「これ、開けたほうがいいわよね…?」
まずは、ラッピングされているほうを開けることにする。みはねからの、誕生日プレゼントだろう。
箱は、ラッピングされていないものと同じだった。これ、きっとネックレスよね。
開けてみると、中身はやっぱりネックレス。
長方形のプレートの隅に虹色に光る宝石が埋め込まれている。それにプラスして、筆記体のMの文字。
まさか。
急いでもう一つの箱を開ける。
こっちのネックレスには、水色の宝石とE。
二つのネックレスを隣合わせると、欠けている側面がハートになった。
2つの宝石に光が反射して、静かに私を照らした。
「う、そ…」
また涙が出そうになって、でも、今度はがんばって堪える。
自分の箱に、メモ用紙が挟まっていることに気づいた。見てみると、みはねとは違う字。
『はじめまして。アクセサリーショップの店長です。今、あなたを追いかけようとしているみはねちゃんを引き止めて、これを書いています。もしかしたら、私が勘違いさせてしまったかもしれないので…』
これ、さっきの店員さんよね。店長さんだったのね…
『このネックレスは、みはねちゃんにどうしてもって頼まれて、特別に作ったものです。石は、オパールとトルマリン。どっちも10月の誕生石です。(トルマリンが水色なのは、あなたのイメージカラーらしい)デザインは、みはねちゃんがあなたのためにって考えたものなんですよ。何回かお店に来た時も、ずっとあなたの自慢話をしてました。今日も、デートの話ばっかりして、髪型も、デートだからがんばったみたい。愛情たっぷりのペアネックレス、大事にしてくださいね』
言葉がうまく出てこない。
私、勘違いして。ヤキモチやいて。
「みはね、追いかけなくちゃ…!」
準備をするのももどかしくて、そのままの格好で部屋を飛び出す。
靴をひっかけて思い切り玄関を開けると、衝撃音とともにうめき声。
「みはね…?」
なんで、いるのよ。
「帰れるわけ、ないもん。絵里の誕生日なのに」
ほんのちょっと涙声のみはね。
そんな彼女を、そっと抱きしめる。
「ごめんなさい。勘違いして、嫉妬したりして」
「え?」
「お昼のカフェでは、みんながあなたのこと見てて」
私だけのみはねでいてほしいのに、なんて。子どもみたいなこと考えて。少しだけ、機嫌が悪くなった。
「それは、絵里もだよ。みんな絵里に見惚れてたから、早めに出たんだよ?」
少し拗ねたような顔。みはねが嘘なんか言ってないのはわかる。
「いや、でも…!」
「わかってる?髪下ろしてるから、いつもより大人っぽく見えるの」
ずっと緊張しっぱなしだったんだから、そう言って彼女はむっとする。
知らないわよ、そんなの。
「…それは、もう、わかったわ。でも!アクセサリーショップでは、店員さんと仲良く話してて」
「それは、べつに変な意味があったわけじゃないから!」
手を目の前でブンブンと振る。
全力で否定しているその姿がかわいくて、少しだけいじめたくなった。
「電話するような仲なんでしょう?」
「き、聞こえてたの…!?」
少し深刻そうな顔で頷くと、みはねはさっきよりも動揺している。
何か言おうと口を開いては、飲み込むように閉じる。きっと、言い訳にならないような言い訳を探しているのだろう。
どちらにせよ、怒らないのに。
「ふふっ、あはは…っ」
堪え切れなくなって私が笑い出すと、みはねは言葉を失ったようで。
「全部、知ってるわ」
「へ…?」
「ペアネックレス、ありがとう」
意味がわかった彼女は、少しだけ怒った顔をしてから安心したように微笑んだ。
リビングに戻って、お気に入りのココアを2つ。
今日は特別に、マシュマロと生クリーム多めで。甘々にしてしまおう。
「趣味悪いよ、絵里」
「勘違いさせたみはねが悪いのよ」
みはねは反論せず、ごめんと呟いた。
「それで、これはどうすればいいのかしら?」
箱に入ったネックレスを二つ、みはねの前に置く。
みはねはMのイニシャルが入ってるネックレスを手に取ると、私の背後に回った。
「お誕生日おめでとう」
そう耳元で呟いて、後ろから器用にキスをされる。
「んっ」
みはねの顔がゆっくりと離れる。
いつの間にやらネックレスがつけられていて。
「もう、いきなりはずるいわよ」
「ごめんね、どうしても我慢できなくて」
さっきの行動とは違う子どもっぽい笑顔に、胸がキュンとなる。
「これは絵里の誕生石のオパール。決まった色がないでしょ?だから私とおんなじなの」
私はマネージャーだからね、って。きっと、イメージカラーのことを言っているんだろう。
何色にでも染まり、他の石と違う輝きを放つオパールは、まさにみはねそのもの。
満足そうに頷くと、座ってココアを飲み始める。
それだけ?
もっとこう、何かあるんじゃない?
欲張りな私はそれ以上を求める。
そう、もっとイチャイチャしたいの。
「それで、こっちのはどうすればいいの?」
たぶん、みはね用のネックレス。
それをわざとらしく手にとって、みはねの前に突き出す。
「あーっと、うん。ペアになってるんだけど…うーん」
素直につけると言えばいいのに、なぜだか言葉を濁す。
「私のイメージカラーとEなのに、みはねはつけてくれないの?」
甘えるように顔を覗き込むと、困ったように眉を曲げる。
「うっ…つけて、いいの?」
「みはねがつけてこそ、ペアの意味があるんじゃない」
今さら何言ってるのよ。
「ほら、だってそれ、ある意味私の束縛だよ?ずっとつけてなきゃダメって言うよ?それでも、いいの…?」
真剣な瞳。
どこまで本気なのか。いや、きっと、全部本気だ。
「そんなの、当たり前じゃない。私だって、ずっとつけてなきゃ嫌だもの」
「絵里…!」
「ほら、つけてあげるから」
そう言って私はみはねの膝に座る。
「え、なに」
至近距離で向かい合うと、みはねは顔を赤く染めてそっぽを向いた。
「今さらなに恥ずかしがってるのよ?」
「ちがっ!びっくり、しただけ…」
そう言ってゆっくりこっちを向く。
強がってはいるけれど、やはり恥ずかしいようで潤んだ瞳でこちらを見つめる。
「ほら、大人しくしてて」
指先が少しみはねの首筋に触れると、びくりと肩を揺らすものだから、なんだか私も緊張してきてしまう。
つける場所が見えないせいか、余計にうまくつけられない。これは、失敗だったわね。
目が合わないように目を伏せるその姿が妙に色っぽくて、クラクラしてしまう。
カチリ、ネックレスがついたと同時に、みはねの小さくてかわいい唇にキスをした。
「…んっなにするの」
驚いているとも怒っているとも、どっちとも取れるような顔をしている。
そんな顔も好きだなって思えるのは、相手がみはねだから。
「その気にさせたのは、あなたよ」
ちゅ、ちゅ、と音を立てながら何度も角度を変えて口付ける。
「ちょ、まって…!」
待てって言われても、止まれない。
だってーーー
「今日は私の誕生日よ?」
もう、私たちの間に言葉はいらない。
「んん!?」
無理やりに舌をねじ込んで、息継ぎをする暇さえ与えない。
それでも酸素を求めるみはね。息継ぎをするタイミングを見計らって、私はさらに深くキスをする。
「ん…っくる、し」
ちゅ、と音を鳴らすたびに顔を赤くするから、理性なんて忘れてしまいそうだ。
ギリギリの状態でしばらくそうしていると、みはねが涙目でプルプルと震えだす。
怒られるかも。不意にそんなことを思った。
「…みはね?大丈夫?」
一旦キスをやめて俯いている顔を覗き込むと、みはねの顔が近づいてきて、気づいたらまた重なっていた。
びっくりしすぎて、反応が追いつかない。
「ベッド…連れてって」
ハラショー…
これは、許可が下りたって事よね。
「誕生日が終わるまで、あなたは私だけのものよ」
こくり、小さくうなずいたみはねをお姫様抱っこして自室へと向かった。
誕生日が終わるまで、まだまだ時間はたっぷりとある。
覚悟してね?
初期からずっとずーっと大好きな絵里!
これからも推し続けます!!!
Happy Birthday(*´艸`)