――side??――
コトコトコトコト
じっくりと米を煮込みながら俺は考えていた。
「どうしてこうなった……」
今俺がいるのは台所。本来であれば『ボクのかんがえたすーぱーよてーひょー』に基ずき自分の部屋で絶賛睡眠中のはずなのに、実際には数年ぶり位にお粥を作っている。しかも自分の布団にはなんと代わりに人が寝ているというなんともパラダイスな事態。そういえばパラダイスとパラグアイってなんだか似てるね。って、そうじゃなくて、
「どうしてこうなった……」
この発言も過去一分前の計測からでも最低10回目。もはや無限ループ状態。
……さっきから無駄な思想が多いがそれは実際仕方ないのかもしれない。いや、もし仮にこれが“一般人”が相手であったらここまでは悩まなかったのかもしれない。恐らく“新家に来たら新しい居候が倒れていたので、看病している”と状況を括って考えることをやめたかもしれない。が、今は状況が違う。もっと正確にいえば
……遠回しに言うのはやめよう。俺が悩んでいるのは“彼女の存在理由”である。……ここだけ抜き取ると彼女がいる意味がわからない、つまり不要と思うかもしれないがそれは違う。その逆だ。滅茶苦茶会いたかったからこそ、“なぜここにいる?”という思いが蔓延している。人間自分の身に予想できない何かが起こるとその問題に直面するのをやめ現実逃避するというがそれは実際、本当のことなのかもしれない。
「はぁ……」
――少年はため息をつくとさっきから考えている先刻にあった“ある事件”を再度思い直した。
【少年回想中】
「え?」
――お化けかと思っていたら実は扉の先にいたのは超絶美人な少女だった。そんな不思議で、不可解で、空前絶後なこの状況に18歳のチェリーボーイは呆然と、固まることしかできなかった。しかしそれ以上に、彼の思想は逆の意味で呆然としていた。
え?なに?は?ちょっと待とうか。つまり、目の前にいたのは下着の少女。しかもその少女は超美人。え、なに?柊さんそういうことなの?いつまでも俺が大人の階段を上ろうとしないから用意してくれたの?ヤッていいの?って、じゃなくて!簡潔にこの状況を一言にまとめよう。“新居に行ったら下着の少女が俺を出迎えてくれました”……悲しいかな、さっきの思想が正しく思えてきたよ。
――ドサッ!
――馬鹿と童貞と妄想の丸出しな思想をしていたその刹那、急にその少女は少年にもたれかかったのだ。
はgjffxふじぁゑπИ☆gdf?!!お、おおう……その大きくもないが小さくもない、清純な男子なら一度は食して(意味深)みたいその果実が俺の肩に……、っ、じゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!なぜか知らないけど汗ばんでいるから余計にエロい……って、あぁもう心頭滅却、煩悩退散、精神統一……ダメだ、我が日本男子特有の武道精神は天使の降臨には敵わなかった……。あぁ母さん……僕は今から大人になって来るよ……(錯乱)。
――相変わらず馬鹿と童(ry、をしていた少年もその異変に気付き始める。
……ん?何か変だ。おかしい。普通の人って
「おい!しっかりしろ!」
少女からの返事はなく彼女はただうなされていた。彼もようやく事の重大さに気付き始める。
「ちっ、……とりあえず安静にしないと」
うなされた少女を運んで安静にさせる。事がそれだけで収まったのなら良かったのかもしれない。ただ、現実は非情でここから彼は大きな岐路に立たされることになる。しかしこの時はまだ、彼は自分自身にこんなことが起こるなどとは知る由も無かった。
【少女移動中】
「はぁ……」
安息か逃避か、恐らくどちらの意味もあるであろう深いため息を溢す。
「どうすんだこれ……」
今、少女は自分のベットで安らかに眠っている。今では安らかな寝息まで立てておりさっきまでの剣幕は嘘のように静まり返っていた。恐らく彼女も身の疲れや危険から解放され気が緩んでいるのだろう。だが、自分はそういうわけにはいかない。
「とりあえず柊さんに連絡しないと……っと、その前に薬か……、でもこれ熱なのか?風邪なのか?なんか違うっぽいんだよなぁ……」
なぜこうなったのか、原因がわからない以上医学知識もなければ処置能力もない自分にはもはやどうすることも出来なかった。
「冷やしていいのかもわからねぇしな……
と、途方にくれているときにふと、彼女の顔が自分の視界に入る。
「綺麗な顔してんな……」
やはり自分の好みや思想を抜きにしても、そこに写る顔は十分に“美少女”と言えるだろう。少しつりぎみなハッキリとした目、日本人とは思えない程にスッとして凛凛しい感じの鼻、今はさっきのせいで少し赤いがそれも元のマシュマロみたいに白くて柔らかそうな頬がより強調させている。そしてなりより一番際立っているのはやはり深紅色をした輝かしく艶やかな髪だろう。
ここでふと、疚しさに襲われる。
――触ってみたい
と。……だめだ、そんな犯罪者まがいなことをしては。ただ彼女が美くしすぎる髪と美麗すぎる顔とモデル顔負けの体型をしているだけじゃないか。それだけの理由で触りたいなど言語道断だ。……十分すぎる理由じゃねぇか、って、あぁ駄目だぁ!(錯乱)、でもさぁ冷静に考えろよ。もうこんな機会二度とないかも知れねぇんだぞ。やるしかねぇだろ。おおぉう!……よしっ!
そう思ったら即実行。己の信念に基づき彼女の元へ足を動かす。
ドクッ、ドクッ、ドクッ
鼓動が全身に伝わる。自分がいかに今緊張しているか体が表している。あり得ないほどに滴る汗。バレたら人生終了という極限の状況の中でただひたすらに、欲望と興味のみを目的に動いていた。
あと、もう少し。あと、少し。まだ、俺の手は届く。
逸る気持ちをもはやないとも言える理性という名のなにかで抑える。男子が憧れたその
「μ’s……。」
彼女の横に灯る長方形の画面の中に、彼女が、彼女らがそこには写っていた。
誤字パないけど許して下さい!
あとオリ主次からちゃんと真姫と話させるから、本当にごめんなさい!