サクラ大戦  降魔世界大戦 乙女の血は紡がれて 第二部 血塗られた手は誰がために   作:魯竹波

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史上最低の隊長見習い編 
第二部 巴里花組 明智類編  第1話 史上最低の隊長見習い①


パリ サンテ刑務所

 

巴里の悪鬼と呼ばれ、アルセーヌ・ルパンも真っ青な悪名を轟かす男・明智類はここに収監されている。

 

彼に会いに来るのはロベリア、アルベールの2人くらいだ。

 

たまにエリカ、そして勧誘にくるグリシーヌを除けば、例外も殆ど無い。

 

 

 

 

 

 

 

(side 明智類)

 

看守「ルイ=アケチ!  面会だ!」

 

「はいよ」

 

髭もじゃの看守が俺の名前を呼ぶ。

 

いつもズボンの中に手を突っ込んで、新聞の官能小説ばっか読んでる屑だ。

 

あらかた、アレの経験なんて無いんだろう。

 

しかも、この髭もじゃ、笑えることに嗜好は強姦もの。

昼寝の寝言で、夢でどっかのネーチャンをいたぶってるのがモロバレ。

 

嫌がってる奴を無理やり………………懲役900年に達する俺でさえやったことない。

 

絶対、気分悪くなるだけだろ そんなの。

 

ま、要は、奴は看守なんて職業、おおよそ似つかわしくない、カスだ

社会の底辺で女も知らずに野垂れ死ぬような。

 

だからこそ、脱獄が簡単なんだけどな。 サンテ刑務所も。

 

わざわざ退魔師まで呼んで俺の霊力を封印したって始末だ。

 

ロベリアおばさんで大分警戒してんだろうな。 奴ら。

 

その警戒も俺にとっちゃ、何の意味もなさねえ。

 

だってサンテ刑務所は居心地いいからな。

 

片耳無しのシャルルも、隻腕のレンも皆、いいやつだしな。

 

サンテ刑務所で生涯を終えるのも悪くない。

 

看守「おい、どうしたアケチ!」

 

「ああ? うるせえよ梅毒野郎」

 

看守「お、おれが梅毒野郎?   んなわけねえだろ!」

 

「だよな。 女も抱けねえ雑魚だもんな。」

 

と、そこへ来たのが。

 

グリシーヌ「うわ……………最悪。 

相変わらず、薄汚いな」

 

エリカ「仕方ありませんよ~。 あ、そうだ、今度エリカが掃除してあげます!」

 

うわ、来たよイヤなのが2人も

執拗に巴里華撃団花組とかいう謎組織に勧誘してくる金髪おばさん、グリシーヌ=ブルーメールと過保護母さんのエリカ=フォンティーヌだ。

 

看守「気持ちはありがたいが、やめてくれよ 姉ちゃん 姉ちゃんこの前、モップ折ったばかりだろう」

 

エリカ「えへへ…………………。

まぁ、それはそれとして、」

 

看守は母さんのことを俺の姉だと思っている。

まあ童顔のせいか、30くらいにしか見えないからだろうが。

 

エリカ「あ、いましたー!   類くーん!」

 

気づきやがった 我が最凶の敵。

 

母さんだろうと、見てみろ、そして想像してみろ?

アレの過保護っぷりを!

 

どんなに悪に堕ちようとも俺を見捨てようとはしない、無垢な母さんを?

 

俺はそんな母さんに見捨てて欲しかった。

 

だが、そう願った俺が犯罪に手を染めれば染める程、母さんは俺への愛が足りなかったんじゃないかと己を責め、そして、構ってくる。

 

かといって、母さんを相手にして話し合うだなんて無理だ

 

だから、そんな母さんには後ろめたさしか感じない。

 

そして、母さんが俺は苦手だ。

 

かといって俺なんざ眼中にない父さんも俺は嫌いだ。

冷淡な瞳で俺を見つめてくるあの視線が。

 

何よりも、両親を素直に好きになれない俺自身が………………嫌いだ。

 

「やめてくれよ……………母さん」

 

エリカ「もうっ!  相変わらずですね! 類くんはっ

 

目もクリクリして…………髪はお父さん譲りのカラメル色、そしてこのモチモチとした肌!

食べちゃいたいくらいですー!」

 

グリシーヌ「エリカ……………………。 」

 

口うるさい金髪おばさんもツッコめないでいる。

 

「………………で、何のようだ?」

 

グリシーヌ「今日、今日こそはお前に、巴里華撃団花組に入ってもらう」

 

「断る。 男性隊員はアルベールだけで充分だろ?」

 

アルベール=ライラック……………………俺が唯一勝てないと悟った男。

 

そして、今、俺がここにいる理由の一端を担う男だ。

 

グリシーヌ「アルベールはもう、いない…………。」

 

は? ジルベルトと婚約したはずだろ。

 

フランス陸軍め ドイツにすぐ負けるくらい弱いくせにアルベールをもう巴里華撃団とかいう謎組織から引き離したのか?

 

ジルベルトが可哀想だ

 

グリシーヌ「アルベール…………我が娘婿になるはずの男は……………死んだ。

殺されたのだ。」

 

「嘘…………………だろ?」

 

奴は世間にこそ好青年で通っているが、実際は抜け目のない奴だ。

フェンシングも強かった。

 

あり得ない。

 

それに奴に喧嘩を売るような無鉄砲な奴は俺の知る限り、巴里にはいない。

 

グリシーヌ「嘘ではない。   それに………………ロベリアも………………死んだのだ。」

 

俺は、その時、生まれて、はじめて、我が耳を疑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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