サクラ大戦 降魔世界大戦 乙女の血は紡がれて 第二部 血塗られた手は誰がために 作:魯竹波
金髪おばさんは俺に簡潔な説明をした後、帰っていった。
母さんが嬉しそうにしていたのだけは、何だかなぁ………。
とにかく、翌日には俺は釈放された。
金髪おば………じゃなかったグリシーヌ司令の言うには、「強姦および、その他新たな罪状が明らかになり次第、即刻死刑台送り」 だそうだ。
強姦については冤罪なんだが、信じてはくれないだろう…………。
花組は俺以外、全員女らしいからな。
てか、矛盾してるだろ 自ら望んで出てもらっておきながら、条件次第で死刑台って。
まぁ、気を付けるとするか。
刑務所の門をくぐると、門の傍には出迎えらしき人が立っていた。
茶髪の無垢そうな、可愛らしい容姿の女の子だ。
全体的にふわふわっとしている
右手にはバスケットを抱えていて、おそらく中にはパンかお菓子が入っている。
「おい、どうした? ここはお前みたいな女の子とは無縁な場所だと思うが…………?」
女の子「あ、やっぱり、そう?」
「用があるみたいだが………………どうかしたのか?」
何故か俺はコイツの世話を焼こうとしている。
何故だ?
「明智類って人が今日、出所してくるので、お迎えに行け…………と司れ、じゃなかった支配人からお迎えに行くように言われてるのですよー。」
「なるほど、お前が出迎えって訳か。
俺が明智類だ。 よろしく頼むな。」
「あ、見つかってよかったぁ~。
私はリタ=シンドラーです。
テアトル=シャノワールの踊り子をしてます。
よろしくお願いしますね~
……………って、きゃあっ!」
この女の子、早速俺に向かって倒れかかってきた。
転んだからだろうが、ちと、からかってやるか
「早速俺に抱きついてくるとは 大胆な奴だな~。」
リタ「ご、誤解ですよ~ からかわないでくださいっ
エリカさんと同じくらい、ドジなだけですっ!」
胸を張るリタ。
「それ、誇れないからな?」
それは可哀想だ。 いや本当に。
最強レベルのドジが2人もいるとは…………グリシーヌ司令もつくづく大変だな
リタ「あ、でも、私、シスターじゃないし、エリカさんよりも料理は上手いんですよー」
駄目だ リタ=エリカの構図が出来上がっている今、お前のその言葉に説得力は皆無だ。
リタ「あ信じてませんね? それじゃ、おひとつ、どうぞ?」
リタは俺にお菓子を押しつけてくる
お菓子の見た目は悪くない
リタ「はい、あーん」
「やめてくれ 恥ずかしい。」
リタ「まあまあ、お気になさらず~!」
「ちっ。 分かった分かった」
俺は、リタのお菓子をひったくって口の中に入れた。
「……………………う、美味い」
下手したらそこら辺のケーキ屋よりも全然美味い。
刑務所内でお菓子が食べられなかったのを抜きにしても、 このお菓子=リタ作 であるならば、リタの腕前は一流と言っても過言ではない。
リタ「よかった~。 お口に合うか心配でしたから~。」
「………………そうか。 とにかく、うまかった。
ご馳走様。」
リタ「実は、シーさんに習ったんですよ-。
ほら、あの人パティシエになったじゃないですか?
シャノワールに来てくれたときに手ほどき受けて、それ以来、たまに習ってるんです!」
また胸を張るリタ。
「いや。たまに習っているだけにしてもこれは美味いぞ。
そっちの才能のがあるんじゃないのか?」
リタ「えヘへ………………。」
と、しゃべっている間に俺達はテアトル=シャノワールの劇場の前についた。
相変わらず、ボロい……………。
黒猫の塗装がハゲかけてる。