リリカルなのはvivid もう1人の聖王のクローンの人生   作:紀野感無

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なかなか、オリジナルの展開を組み込もうと思うと難しいものですね。

今回は前回言った通りユタがかなり荒れてます。
インターミドルでは魔力ダメージ判定なので殺傷能力は皆無ですが、実践となるとユタの影は殺傷能力は十分にあります。
で、今回はそれがおもいっきりふるわれます。


が、一応残酷な描写は入れてないのでそういう系はない(と、思います)です

それではどうぞ!

P.S(シグナムの行動にイラっときた人がいるらしく……少し自分のスキルの無さを痛感しました。あれは、コメディ的な感覚で書いていたので笑い流していただけると幸いです)


25話

頭が、割れるように痛い。

 

おかしい、最近、古代ベルカとか、の、末裔とか、に、あっ、てか……ら……

 

記憶も、いろ、んな物が頭の中、で、ごちゃ、ご、ちゃして

 

『マスター?』

 

ユタは、無意識のまま起き上がっていた。

そして、セットアップをし、虚ろな目をしながらもどこかに行こうとしていた。

 

愛機であるプライドの言葉も届いていなかった。

 

「………」

『マスター⁉︎どうしたんですか⁉︎』

 

プライドが声を荒げる。

それも当然だ。

 

ユタの変換した影が右腕、そして顔の左半分、正確には左目の部分を覆い、そして左腕にはいつの間にか硬化魔法を展開していた。影は覆うというよりは溢れ出している と言った表現が正しいかもしれない。

 

「覇王の末裔と……クロゼルグの末裔を……」

『マスター!いい加減目を覚ましてください!』

 

そんなプライドの声も届かずユタはあの三人を探しに行ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ミウラ・リナルディ、ヴィヴィオ・()()()()

 

ファビアは、ヴィヴィオ達を見つけると同時に名前を呼んだ。

そして、掌にいた悪魔っぽいものが巨大化し飲み込もうとする。

 

「ディバインバスター!」

 

それをヴィヴィオは魔力弾を撃ち回避した。

 

「ファビア・クロゼルグ選手ですよね?インターミドルで勝ち残ってる。説明してくれませんか?どういことか」

 

「私は『魔女』だから。欲しいものがあるから魔法を使って手に入れる。【失せよ光明(ブラックカーテン)】」

「「⁉︎」」

 

突然、2人の視界が真っ暗になる。

 

「魔女の呪いから逃れる術はない」

 

そして、2人ともあっけなく飲み込まれた。

が……

 

「……?オリヴィエの末裔は……?」

 

ヴィヴィオだけ瓶詰めにされていなかった。

 

「名前を間違えたかな?…いいよ、瓶詰めできなくてもどうせ逃げられないし。ダールグリュン達の方もそろそろ制圧できてる頃。念のため人質も預けてあるし、入り口の守りも万全。もう誰もここにたどり着けない。あとはゆっくりエレミアの手記を探すだけ」

 

 

 

 

 

 

別の場所では、ヴィクターとコロナが大量の悪魔相手に応戦していた。

 

「ヴィクターさん、あれ…」

「?」

 

コロナが親玉のような悪魔を指差す。

すると、そこには瓶詰めにされた

ハリー、エルス、ミカヤ、リオたちがいた。

 

「なんてことを……」

「?」

 

だが、瓶の中の人たちは危機とは思っていなかったらしい。

 

エルスは口パクで『あと1分』と伝えた。

それは、イレイザーの準備完了まで1分という意味に他ならなかった。

 

「ハリーさんのイレイザーなら自力で脱出できますね!」

「まあ、そのくらいは当然ですわね!むしろ1分以内に全滅させてあの不良娘に恩を着せてあげますわ!」

「そうしましょう!」

 

 

 

 

 

 

場所は戻りファビアのいる場所。

 

「(エレミアの手記、別に興味があるわけじゃないけど奪って私のものにする。オリヴィエ、エレミア、イングヴァルトの三人への復讐はクロゼルグの血統に課せられた使命)」

 

「『魔女の誇りを傷つけたものは未来永劫呪われよ』だっけ?」

 

そんなファビアの探索を中断したのは

 

「そんなこと言ってるから時代に取り残されるんだよ。時空管理局嘱託魔道士ルーテシア・アルピーノ!盗聴・窃視及び不正アクセスの件でお話を聞きに来ました!」

 

ルーテシアだった。

 

「なら、ルーテシア・アルピーノ、これを見て」

 

ファビアはユタたちに使った悪魔を使う。

 

『真名認識、水晶体確認』

 

そして、また巨大化し飲み込ん-----

 

「ソニック」

 

だかと思ったが飲み込まれておらず、いつの間にかヴィヴィオを抱きかかえていた。

 

「名前を呼んで相手を飲み込む……古典的な技だねえ。だけど時代はスピードなんだよね。古い技に固執してちゃあ取り残されるよ」

 

ルーテシアを睨むファビア。その懐を何かが駆け抜けた。

 

「ティオ、ナイス〜♪」『にゃー♪」

 

それは、ティオだった。綺麗にアインハルトの入っていた瓶を取り返していた。

 

「………!」

「さーて、おとなしく降参したほうがいいよ?でないとお姉さんがお仕置きしちゃうから」

「魔女をあまりなめないほうがいい」

 

 

 

 

 

 

 

 

「………」

「あ!ユタさ……ん?」「ユタ?」

 

ファビアとルーテシアが向かい合っている頃、ヴィクターとコロナの元にユタが現れた。

だが、二人とも困惑していた。

 

ユタの影を見たことはあったがあんな使い方をしたのを見たことがないからだ。

それに……目が冷たい。

 

「………邪魔……だ…よ」

「「⁉︎」」

 

ユタの足元から突然影が伸びたかと思うと無数にいたと思えた悪魔に影が下から一気に伸び悪魔たちに突き刺さる。

だが、コロナたちの安全を全く配慮しておらず結果的にコロナもヴィクターも僅かだが傷を負った。

 

『キィ!』

 

それを見てまずいと思ったのかリーダーっぽい悪魔は何処かに行ってしまった。

無事だということは避けたということだろう。

それを追いかけるようにしてユタもどこかに行ってしまった。

 

「ゆ、ユタ?」」ユタさん、どうしたんですか?」

『コロナさん!ヴィクターさん!』

 

2人が追いかけると途中で通信が入った。

人ではなかった。ユタの愛機のプライドからだった。

 

「プライドさん?」「プライド?どうしましたの?」

 

『2人とも、急いでマスターを追いかけて止めてください!でないと、マスターは-------ああ、もう!マスター!いい加減に!』

 

「え?」「どういう……」

『とりあえず、できる限り抑えますから早くお願いします!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どう?投降する気になった?」

「…………」

 

ファビアは壁際に捕らえられていた。が、何かを詠唱している。

 

「警告だよ。詠唱を止めなさい。でないと公務執行妨害も追加に……」

 

ルーテシアが右腕をあげると、そこには人形のようなものが張り付いた。

すると、グローブが花に変わった。

その直後に真上から瓶詰めにする時に使っていた悪魔がのしかかってきた。

 

「コノ……ッ」

悪魔合体(デビルユナイト)

 

リーダー格のような小さい悪魔たちが次々とファビアに取り込まれていく。

そして、最後には飲み込まれた。

かと思うと、その中で光だし………

 

少し大人びたファビアがいた。

 

 

「魔女誇りを傷つけた者は-----」

「未来永劫呪われよって?まー向かってきてくれるなら望むところ!」

「【這え 穢れの地に(グラビティプレス)】」

「んんっ⁉︎ふおおっ⁉︎」

 

突如、ルーテシアが地面に激突した。

まるで、そこだけ重力が発生したように。

 

「(重力発生系、ミッドやベルカのとは随分違うなぁ!)」

「撃って」

 

悪魔によって槍がルーテシアに放たれる。

 

「!」

 

が、それはアインハルトによって止められていた。

 

「クラウス----!」

「スパークスプラッシュ!」

 

驚いているファビアの後ろからヴィヴィオが現れる。

殴り、吹き飛ばした。

 

「ロック!」

 

そして、バインドをかけファビアは再度捕らえられた。

 

「2人とも目覚めたんだ?ナイスタイミングだよー」

「ええ、ルーテシアさんのおかげです」

「助けてくれてありがとルールー!」

「なんのなんのー。他のみんなも急いで探さないとだね」

 

そこに、新たに1人-----ちっちゃくなったジークリンデが現れた。

 

「魔女っ子どこ行ったー!」

「チャンピオン…」

「ハルにゃん⁉︎」

「あの子の魔法にやられちゃいました?」

「ううー恥ずかしながら」

「じゃ、魔女っ子に元に戻してもらいましょうか。事情も聞かないといけないですし」

 

「私は----呪うことをやめない!私を見捨てた王たちを私は絶対に許さないから!」

 

ファビアは、バインドを無理やり解き姿がさらに変化した。とはいっても翼が生えただけだが。

 

 

「……!みつ…け…た!」

 

そこに、さらに乱入者----ユタが現れた。

 

 

ユタのその姿を見て、この場にいる人はどう思ったんだろう。

思ったことはいろいろあるだろうが一つの思いだけは全員にあった。

 

 

今のユタは止めないといけない。

 

 

「クラウス……クロゼルグ!」

 

ユタはアインハルトとファビアに向かい影を一気に伸ばす。

慌てて避けはするも、いた場所は綺麗に削られていた。

 

「ユタさん!正気に戻って!」

 

ヴィヴィオが叫ぶが届かず、敵味方かんけいなしに全員に対して敵対行動をとるユタ。

 

「黒炎!」

「ちょ、ちょっとまって!」

 

ファビアは魔力弾を撃ち対抗する。

ヴィヴィオとアインハルトたちはどうするのが正解かわからず避け続けている。

 

「イレイザー・バーストッ!」

 

そんな、縦横無尽に伸縮していたユタの影の大半を誰かの砲撃が一気に消しとばした。

 

「ユタ!お前何やってんだよ!」「ユタさん!なんで………」「やれやれ、これはまたとんでもないことになってるね」

 

それは、ハリーのイレイザーだった。

イレイザーで瓶をぶち破り捕まっていた人が脱出した。

 

「みなさん!」「無事だったんですね!」

 

そこに、コロナとヴィクターも集合した。

全員がユタを取り囲んだ。

 

「………また、まただ。頭が……グラグラして……ああああぁ!!!!」

 

ユタは影を全員に向かって影を伸ばした。

みんな避けるか撃墜をしようとしていたがその直前に影が地面に突き刺さる。

 

「プ……ライド!なんで……なんで邪魔するの!」

『当たり前でしょう!忘れたんですか?私は、マスターが人を殺しそうになるなら、全力で!邪魔をすると!言いました!』

「うるさいうるさい!」

 

「パニッシャー!」

 

動きが止まった隙を見逃さずエルスがバインドを仕掛ける。

が、影で即座に対応され防がれた。

 

「私は……」

「ユタさん!」

 

アインハルトがユタに接近する

 

「ああ、そうだ。アインハルト、キミだよ……キミと会ってから………私は……」

 

それをみるとユタは周りに散らせていた影をアインハルトに向けた。

 

「私は!普通に生きたかった!オリヴィエのクローンとしてじゃなく、普通の女の子として!姉さんとした最後の約束も守りたかった!なのに!アインハルトも、クロゼルグも!みんな!私を、オリヴィエのクローンとしか見ようとしない!私に深く関わってくれるのは、オリヴィエのことしかない!なんで……なんで……なんで私として見てくれないの……。こんなことなら私は……生まれないほうがよかった!」

 

「ガンフレイム!」「紅蓮拳!」

 

「っっ………!」

 

影を1箇所に収束させたため、背中がガラ空きになっていたユタにリオとハリーは焔の砲撃を撃つ。

それを受けたユタは威力を流したとはいえ膝をつく。

 

それでもなお影はアインハルトに向かっていった。

 

「天月・霞」

 

が、その影はミカヤの居合によって切り裂かれた。

 

「抜剣【飛燕】!」

「六十八式『兜割』!」

 

ミウラが抜剣で仕掛け、それをユタは左腕を盾にして受け止める。

動きが止まったところでヴィクターに後頭部を持たれ地面に叩きつけられる。

 

「ロックバインド!」

 

そのユタをコロナがバインドをかける。

 

「魔力鎖オン」

 

最後にはルーテシアが魔力鎖を手に掛け、魔力を使えなくした。

 

 

 

 

 

 

 

『みなさん、手を煩わせてしまい申し訳ありません。助かりました』

「いや、いいんだけどよ……結構ガチでやっちまったがいいのか?特にヘンテコお嬢様とかの」「手加減できませんでしたから」

『いいんです、このくらいの怪我は私で治癒できますし……なにより、皆さんを自我がない状態とはいえ殺しかけたんです。これくらいの罰では足りない気がします』

 

今は、みんな着替えている。

なんでかというと、瓶から脱出した後みんなセットアップしていたから全裸ではなかったが、服を着ていなかったからだ。

これから話をするのに全裸はマズイ、ということでノーヴェさんやオットーさんが回収した服をみんなで着ている。

 

「………」

 

ユタはというと、壁際で魔力鎖をつけられバインドをされた状態で寄りかかっていた。

 

『マスター、落ち着いてますか?』

「うん………だいぶ……」

『そうですか、それはよかったです』

「うん……ごめんね、プライド」

『いえ、お構いなく。私はマスターの……あなたの相棒ですので』




ま、さすがにインターミドル上位選手に囲まれてたらこうなりますよね。

おそらく、やっとユタの本音が出たんじゃないんでしょうか。

かなり最初の方で言っていた【過去のことでぐちぐち言ってくるやつは嫌い】というのもこの本音から来ていたりします。

読んでくださりありがとうございました
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