リリカルなのはvivid もう1人の聖王のクローンの人生   作:アテナ(紀野感無)

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最近、学校忙しい……

受験シーズン真っ最中なのにこちらに時間を割いてる余裕があるのか…と自分で思ってきてる自分がいます。

けど、書くのは楽しいし息抜きになるんですよねぇ。

そうそう。お気に入り登録者300人超えました!みなさん、読んでくださり、本当にありがとうございます!!

それではどうぞ。



34話

「いきなり逸れた……と言うよりは引き剥がされたね」

『ですね。ですが、割とみなさん近くにいるとは思いますし、探しますか」

「そうだねー。魔力感知用の影も消されてるし、頑張って探しますか」

 

誰かが入ってきたと思ったら、いきなり引き剥がされ、影まで潰された。なかなかの手練れじゃないですか。にしても

 

暗い……と言うか何にも見えないけど、影を周りに散らばらせてるから、どう進めばいいかもわかる。

 

そして……

 

 

()()()3()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「プライド、いつでも行けるよう補助お願いね」

『承知しました』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヤバイ、いきなりみんなとはぐれた…。タオー!コロナちゃーん!ユタさーん!みんなどこー⁉︎まっくらだよー何にも聞こえないよー。みんなどこーーー⁉︎ユタさんの影もなんかないっぽいし…」

 

「(入ってすぐに誰かに手を掴まれて繋いでた手を引き離された。しかもユタさんの影まで…)これがこの場所の試練…なのかな?」

 

「おおお、落ち着かなきゃ、落ち着かなきゃ……!」

 

コロナを除いた2人はかなり慌てていた。

なにも見えない場所ではぐれると誰でもそうなるから当たり前だが。

 

「シュエさんもコロナさんもユタさんもきっと困ってるはず……。あんまり使いたくないけど、少しだけなら……。如意乾坤……みんなを探して!」

 

と、タオは何かを操作し始めた。それは()()()だった。使い方としては、ユタの影に似ていた。

 

「ひえっ⁉︎…なにこれ、糸?ユタさんの影とは感触が違うし…」

 

「……?なんだろ、引っ張られてる?糸みたいだけどユタさんのとは違うみたいだし……。シュエさんかタオさんの魔法かな?」『Let's go first of all(とりあえず行ってみましょうか)』

 

「こっちがコロナさん、こっちがシュエさん……。ゆっくり歩いてきてくださいね」

 

その髪は、しっかりとコロナとシュエを見つけていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、どういうわけか説明してくれますよね?」

 

「いやー、まだ詳しいことはなにも言えないんだけど。まぁ、楽しんでくれてかつ自分の課題を見つけてもらえたらなってだけだよ」

 

あーーもう。背後から近づいてきた人に口塞がれて驚いてたらさ。

リンナさんっていうね。本気で撃退しかけて恥ずかしかった……。

で、今の言葉を聞く限り、企画ネタっぽい。

 

「で、タオさんはいまなにをしてるんです?」

 

いま、映像で見てると、タオさんが自分の髪を操作してコロナちゃんたちを引き寄せていた。

 

「あの子の『能力』なんだけどね。いろいろあって、あの子自分の能力を嫌ってんの。なんとかしてあげられたらなってあたしもアイリン、あ、別の道場の跡取り娘なんだけどね。その子も思ってたんだ」

 

「へぇ」

 

なんで、いい能力なのに。髪の毛操作なんて応用力高いだろうし。

 

「だから、今回の試練はタオのためでもある。コロナちゃんやユタちゃんにはちょっと付き合ってもらっちゃうかもなんだけど」

 

「まあ、私は大丈夫ですよ。こういうタイプの能力なら、私が一番適任だと思いますし。それに、コロナちゃんも人助けや悩み相談だったら全力で付き合ってくれますし」

 

「いい信頼関係だねぇ。さーてと、そろそろあたし達も行くよー」

「了解です」

「さーてと、身内にもバレない華麗な変装、見せてあげましょう♪ユタちゃんもやってみる?変身メイク楽しいよ〜?」

「全力で遠慮します」

 

この人、他人を着せ替え人形にするのが大変お好きらしい。ノーヴェさんも犠牲者になったとか。

 

 

 

 

 

〜暗星行路 出口〜

 

「「「ゴーールッ!」」」

 

「うおお!暗いのに眩しいーッ!」

「よかった…なんとか無事に出られました」

「タオさんのおかげですね〜」

 

3人は、無事に暗星行路を抜けていた。

けど、そこにユタの姿がない。

 

「あれ?ユタさんは?」

 

「それが、探せる範囲は全部探したんですけど見つけられなくて…」

 

「じゃあ、ユタさんなにかトラブルにあってるのかも…。ユタさんが抜けれないって考えにくいし…。私、探しに戻ります」

 

「あ、いえ。中にはいらっしゃらないかと思います。くまなく探しましたから」

 

「そうなんですか?」

「ていうか、タオはどうやってあたし達を探したの?」

 

「ええと、あの、その…なんといいますか……。とりあえずもう一度探してきますーーーッ!」

 

と、探した方法を聞かれたタオが焦り、慌てふためき再度暗星行路の中に入って行った。

 

 

「きゃああっ!」

 

 

「タオさんっ⁉︎」

 

と、突然、タオの悲鳴が聞こえたかと思うと、タオが吹き飛ばされてきた。

 

「暗星行路を抜けたようね。あなた達に、私とこちらの子が次の試練を与えましょう」

「………」

 

「「「ユタさんっ⁉︎」」」

 

と、暗星行路の出口から出てきたのは変装したリンナさんんと……

 

冷たい目をしたユタだった。

 

「(うん、割とプライド様のこと考えればいける。というか、コスプレ感覚でいけばいいのかな?)」

『(ああ、またマスターが何かダメな方向へ…)」

 

まあ、ただのなりきりなのだが。それでもシュエとタオに悪い印象を与えるには十分だった。

 

と、そろそろ私視点でいきますね。え?誰かって?もちろん私ことユタですよ。

もう、いま恥ずかしいのとプライド様のこと考えまくってるからなんか色々とハイになっております。

 

やっべえ、なんか目覚めそう。

 

と、そんなことを考えてると、リンナさんがシュエをバインドで確保した。

 

「はい、この通りあなた達のお友達は預からせてもらったわ」

「もしかして、そちらのユタさんも…」

「さて、なんのことかしら」

 

と、リンナさんがこっちに向かって手を振ってきたので、予定通り

 

「人間ごときが、私を見下すというのですか。穢らわしい」

 

と、言うとリンナさん表面には出してないけどめちゃくちゃ焦る。

なんでかって?

 

 

だって、アドリブだもん。

 

 

いや、まぁプライド様の言動とか考えを全部トレースできるとは考えてないけど。自分の考えれる限りの言葉です。

 

「と、とりあえず。お友達を返して欲しければ、あなた達で戦いなさい。私が満足のいく試合をできたならそれでよし。もしもできなかったら……」

「そのときは、私が2人をまとめて喰い漁ってあげますよ」

 

「「「「(こ、怖っ………)」」」」

 

あら、いつも通り影をめいいっぱい広げて口と眼をつけて先ほどのように言ったら皆さんめちゃ怖がっちゃった。

 

てへぺろ♪

 

『(よーし、マスター。あとでその映像ばらまいてあげます)』

「(いや!まって!ごめんなさい!調子乗りすぎました!)」

『(残念ですね。もう遅いです!)』

 

あ!このやろ、本当に母さんに送りやがった!

 

「コホン!と、特にタオ・ライカク。あなたはくれぐれも手を抜かないように。持てる技と力の全てを出して全力で戦いなさい!」

 

「でも…」

「えと、質問いいですか?」

 

「どうぞ」

 

と、始まる前にコロナちゃんは質問があるらしい。

 

「これって私たちを困らせたり意地悪したりが目的じゃなくて…」

 

「ええ、あくまでも『試練』よ」

 

「で、タオさんとわたしは『いい試合』をできるくらいには実力が近いってことですよね?」

 

「その通り……いえ、あなたよりタオの方が強いかもね」

 

と、その言葉でコロナちゃんの目が輝いた。

あと、なんかこの企画ネタに気づいたっぽい。

 

「そ、そんなことないです!全然ないです!こ、こ、コロナさん、違いますからねっ⁉︎」

 

「強いでしょう?あなたが本当の『全力』をだせば」

 

と、逃げようとしてるタオちゃんをリンナさんが逃げ道を潰した。

 

ちなみに、コロナちゃんはと言うと、めちゃくちゃやる気になってらっしゃる。

 

タオちゃんは、自分に戦う資格なんてない、と思ってるらしい。

その原因が、さっきコロナちゃん達を引き寄せていた『髪』の能力。

 

あっ、コロナちゃんとタオちゃんの試合は原作通りなのですっ飛ばしますね。

その間に色々と説明入れてくよ。

 

 

タオちゃんの髪を操る能力、正確には、髪を武器化する能力。『憑髪』ってタオちゃんは呼んでるらしい。

 

本人曰く、生まれつき持っていた『呪い』だって言ってるらしいが、リンナさんも……もちろん私もそんなことは思わない。

 

むしろ、ギフトだ。

けど、そのギフトは、タオちゃんを武術(好きなこと)から遠ざけてしまったらしい。

 

石段から落下したとき、かすり傷さえ負うことなく全くの無傷。

 

そして、キノコ採りの帰りに崖に落ちそうになった時も髪が守ってくれて怪我をしなかった。

 

最初こそ勝手に動く髪が少し怖くもあったけど助けてくれていたことには感謝していたらしい。

 

けど、やっぱり少し怖くて、武術を始めてからは『動く髪』は忘れようとしていたらしい。

 

けど、事件が起きた。

 

ルーフェン武術の中の一つ、華鳳拳の跡取り娘、アイリン・ハーディンって子と仲良くなれ、何回も練習をしてもらってた。

 

けど、3度目の手合わせで、すこしアイリンが本気でやるということになって、アイリンのあまりの拳の冴えに『怖い』と感じてしまったらしい。

そして、いつも通り、今までもなんどもそうしていたように

 

『髪』は目の前の脅威(アイリン)を排除しようとし、斬りつけてしまった。

 

事情を察した大人達の『卑怯な手を使った』という視線とついさっきまで仲良くしていた友達の怒りのこもった視線。

 

そして、周りの制止を振り払って向かってきたアイリンに『髪』が呼応してしまった。

 

その日のうちに、道場への立ち入り禁止にされた。

 

そのこともショックだったらしいが、何より、友達を傷つけてしまい、更には素性の知れない『技』を使って武を汚したこともショックだったらしく、そこから『髪』は呪いだと考えるようになったらしい。

 

 

 

え?説明長すぎる?あ、はい。ごめんなさい。

 

 

「コロナさんは…私のこれを、卑怯だとは思いませんか?武術家なのにこんな武器を使ってること……自分で動かしてるわけでもないこと」

 

「全然思いませんよ。応用範囲の広いいい技だなって思いま。タオさんは嫌いなんですか?自分の髪のこと」

 

「この憑髪があるから、私は武術ができません。人を傷つけてしまうから」

 

「えと…私の先輩にタオさんに近い悩みを持ってる方がいらっしゃるんですね。とてもほんわかした優しい方ですから、お話を伺ってみませんか?それにですね、そのタオさんの髪の能力にとても似ている方がいるんです。きっと、その人にもアドバイスもらえたりしますよ」

 

あ、巻き込まれてるし。

いや、まあもちろん手助けできるなら喜んでやらせてもらいますよ。

 

えーと、あと私の考え言ってもいい?え?ダメだって?嫌だね。言う。

 

タオちゃんの髪の能力、ぶっちゃけるとそんな『卑怯』でもない。優秀な技だけど弱点もわかりやすい。

 

私の影と何度も手合わせしてるからコロナちゃんもそのあたりはわかってるはず。

 

 

さてと、後に控えてる1on2のためにしっかりとタオちゃんの観察しますか。

 

 

 

 

 

 

「はい、試合終了!勝者コロナちゃん!」

「押忍ッ!」

 

うん、コロナちゃんの勝利。さすがはチーム1の知性派だね。

 

ちなみに吹っ切れたタオちゃん、バカ強くなってしまった。やっばい、これ勝てるのかな?

 

「え?あ……私」

 

「おっ、タオも起きたね。んじゃ、コロナちゃん、タオ。さっきはジャケット装備をするタイミングがなかったんだろうけど。こんどはちゃんとしときな。でないと……怪我するから」

 

「「え?」」

 

「なぜかと言うと、最終試練でユタちゃんと戦ってもらうから。さ、頑張ってねー!」

 

「やれやれ、ようやくですか。待ちくたびれましたよ」

「あ、ユタちゃん。そのキャラはもういいよ」

「何のことでしょうか、人間ごときが私に指図をしないでいただきたい」

 

「「「………」」」

 

おいコラ、みんな笑いを堪えないで。なんか虚しくなるから。

 

「では、始めましょうか」

「「押忍!!」」




はい、次からはユタvsタオ&コロナです。

どうやって書きましょうかねぇ……
頑張って書きます。
あと、更新が1ヶ月に1話レベルの頻度になります。
ご了承を。

読んでくださりありがとうございます。

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