リリカルなのはvivid もう1人の聖王のクローンの人生   作:アテナ(紀野感無)

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1ヶ月ぶりの投稿。

多分、次は早いです。クリスマス番外は書こうと思ってるので。

さてと、どうでもいい情報を。
ハガレン実写化を見てきたのですが(受験生だろ!っていうツッコミはお控えください)

原作0巻や物販がかなりいいとのことでいかざるを得なかったのですが、実写化は、うん、なんとも言えない。
あれは俳優は悪くない。監督が悪い
(あくまでも私の意見です)


と、どうでもいい愚痴が長くなりそうなのでここら辺で
それではどうぞ。


37話

〜Stヒルデ魔法学院 中等部〜

 

「インターミドルの進展も楽しみなんだよね〜」

 

と、アインハルトと私ことユタの周りにはユミナさんを筆頭に4人くらい集まっていた。主に女子生徒が。

 

「ハリーさんやヴィクターさんたちは順調に都市本線まで上がるだろうし」

「ジークさんとミウラさんも問題なく勝ち進むでしょうね」

「ユタさんはどんな感じなの?」

 

「うーん、ぶっちゃけわかんない。対策はできる限りしてるつもりなんだけど。私がやる人、去年初出場でジークさんと予選の初戦で当たってるし、今回の大会で当たった人との試合も瞬殺KOしてるから情報が少なすぎるんだよね。アインハルトと同じタイプなのはわかってるんだけど」

 

「あ、もしかして……イース選手のこと?」

 

ユミナが思い当たる節があるのか、ピンポイントで私の当たる選手の名前を当てた。

 

「うん、正解。流石は見る専オタク」

「えっへん!」

 

と、少ない(私よりはあるが)胸を張るユミナ。

 

「まあ、ハードヒッターならやることは決まってるようなもんなんだけどね。アインハルト並ではないと思うし」

 

それをいうと、嬉しかったのかお礼を言って来た。

 

「ねえ、私たちも行っていいかな?」

「もちろんです。案内も解説もお任せください」

 

と、アインハルトは快くクラスのみんなのお願いを受け入れた。

 

で、気づくとクラスのほとんどが周りに集まっており、先生までもいて、クラスのみんな、そして先生まで含めた全員で私の応援に行くとかいう大規模なことになった。

 

「あ、ユタさん。今日は大丈夫ですか?」

 

「ん?アインハルトから何かを誘おうとするなんて珍しい。明日雹でも降りそうだね」

 

「何故ですかっ⁉︎」

 

『バカマスター。からかうのもその辺で』

 

あ、はい。ごめんなさい

 

「いえ、今日お暇なら練習できたらと思いまして」

 

あーなんだ。練習か。てっきりアインハルトが同性愛に目覚めたかと思った。

いや、まあ同性愛は否定しないけど受け付けないというか。

 

閑話休題(どうでもいいか)

 

「私でしたら、ハードヒッター型ですし、いい練習になるかと思いまして」

 

「あー、うん。有難いんだけどね。実は今日『マスターは今日は特別な用事があるため練習できないのです。申し訳ありません。アインハルトさん』ねえ、なんで私のセリフを取るの?ねえ⁉︎……まあ、そういうこと」

 

「わかった、デートでしょ!あの学院祭の時に来てた彼氏との!」

 

「違いわい!」

 

と、クラスの中の誰かの一言により、ヒートアップして行ったのか、なぜか皆さんの中で私がデートをしに行くことが確定してしまったらしく、ひたすらしつこく詳細を聞かれた。

 

多分、終わる頃にはHPは10を切ってた。さいだいHP?100に決まってますよ。

 

「ほんっとに、デートじゃないから。本当に違うから!」

 

でも、アインハルトとユミナだけはまだその話題に興味津々で帰り際に本当のことを聞きたがっている。

 

「また今度話すから……今日は一旦終わって…。時間に間に合わないから」

 

「す、すいません…」「ご、ごめんね」

 

『まあ、気になるようでしたらマスターの盗聴器、発信機諸々の役割を果たす私がどちらかのデバイスに逐一情報をお送りしましょうか?』

「ちょっと待って!普通に犯罪だからね⁉︎」

『マスターに人権なんてものは存在しないんじゃありませんでしたっけ?』

「あるわっ!」

 

相変わらずこの愛機は……。

 

 

 

 

〜八神家〜

 

「母さーん。準備できたよ」

「ん、ほな行こか」

「シグナム姉さんたちは?」

「もうとっくのとうに終わらせてるで。今日のためだけに休みを取ったようなもんやしな」

 

そう、今日は珍しく家族全員、休みを取っている。

年に3回あるかないかくらいだ。

 

なぜ今日みんな休みを取ったか。それは……

 

 

今日は、八神・サミダレ・マリナの……だから。

 

 

「よし、行こか。歩いて行くか?」

「うん。考えたいこともあるから」

 

 

 

 

〜とある物陰〜

 

「ほら、早く行きますよ!」

「な、なんで私たちまで……」

「アインハルトさんって、時々強引なところがあるよね」

「強引なアインハルトさんも……いい」

 

と、ユタ達の後をこっそりとついていっているのはチームナカジマの4人。

どうやら、アインハルトが心がもやもやしたままだと練習に影響が出る。けど1人で確かめる勇気もない、って事で初等科トリオを強引に連れて行く形になったらしい。

なにやら1人は変な勘違いを起こしているが。

 

少し距離を取っているため会話の内容は聞き取れてはいないが。

 

「ていうか、今日の練習は……」

「私がコーチに言って休みにしておいてもらいました!」

「手を回すのが早いですね……」

 

ヴィヴィオに関しては若干呆れている。

 

「にしても、今日って何かあったかな……?なのはママもフェイトママも珍しく早くお仕事終わってたし」

 

どうやら、元機動六課組はみんな、までとは言わないが早めに切り上げてたりと、何かしら用事がある雰囲気だった。

 

「あっ、行くみたいですよ!ほら、早く!」

「り、リオ、コロナ。早くどうにかしないと……」

「「私たちにはどうにもできない」」

「だよね…」

 

 

 

 

 

 

「ねえ、母さん」

 

「ん?」

 

「……いや。ごめん。なんでもない」

 

「そーか」

 

しばらく経ってチームナカジマのみんなが見たのは、

 

お墓の前で手を合わせているユタとはやての姿。

 

それを見た4人は、今している行為に罪悪感を感じていた。

 

「ほな、ウチはこの辺にしとくから、終わったら戻ってくるんやで?」

 

「うん、わかってる」

 

そして、はやてがこちらに近づいてくるのを見て慌てて隠れようとするも、はやてのよくわからない早業により4人ともあっさり捕まった。

 

「ご、ごめんなさ……」

 

「別に謝らんでもええんやで。てか、隠すような事でもないのに隠すユタもユタやしな」

 

はぁ、とはやては溜息をつく。

4人はと言うと、知ってもいいのか、知らない方がいいのか困惑していた。

すると、またはやては話し出した。

 

「ユタには、お姉ちゃんがいたっていうのは知ってるやろ?実はな、そのお姉ちゃんの命日なんや

この前アインハルトには話したんやけど、ユタはかなりのお姉ちゃんっこでなぁ。でも、知っての通り、事件が起こってお姉ちゃんが亡くなってしもうてな。

ずっと自分を責めてた。

ここまでは前にアインハルトに話した通りや」

 

はやてが目配せをすると、アインハルトは頷いた。

 

「実を言うと、こうして、ちゃんと自分の意思でお墓の前まで来てお祈りをするって言うのも初めてのことなんや。

きっと私を恨んでる。私にはそんなことをする資格なんてない、ってずっと逃げて来てたんやけど……。

だから、昨日ユタが自分から行くって言ってくれた時は本当に嬉しくてな」

 

それ以上は言わなかった。

ユタに聞け、と言うことなのかと4人が思っていると再度はやてが口を開く。

 

「4人も、もしよかったらお祈りしてあげてな。きっとマリナも喜ぶから」

 

 

 

 

 

「……」

 

いまだに、あのことを思い出そうとすると辛い。

 

私のせいで

 

私が弱かったせいで

 

私が、オリヴィエのクローン(作られた存在)だったせいで

 

お姉ちゃんを失い、母さんを、家族を悲しませた。

 

きっと、お姉ちゃんは私を恨んでた。そう思うことで、そんな弱かった自分を正当化していた。

 

きっと、強くなりたい、なんて思い始めたのも、お姉ちゃんのためを思ってじゃない。

 

自分を強くすることで、あの頃の私は弱かったんだから仕方ない、と思いたい気持ちからだったんだと思う。

 

けど、無限書庫でのあの一件で、母さんに気付かされた。

というか、母さんからも、お姉ちゃんからの最後と言葉は伝えられていたはずなんだ。

 

なのに、当時の私と来たら泣きじゃくって、終いにはみんなを嘘つき呼ばわり、なんてこともしたっけ。

家にいた頃、シャマル先生はすごいお医者さんだって聞かされてて、絶対に助かる、って思ってたのもあるのかな?

 

まあ、そんなこんなで、実はというと、無限書庫でのあの一件まで、お姉ちゃんの最後の言葉を、ちゃんと覚えていなかった。

 

暴走したあたりまで記憶が曖昧になってたけど、母さんに、抱きしめられたあたりで、全部、鮮明に思い出した。

 

それにより、多分、だけど。ちゃんとお姉ちゃんと向き合えたんだと思う。

 

けど、向き合えた、ってこととお姉ちゃんがいないことによる悲しさ、っていうのは違うものでして。

 

「ゆ、ユタさん。大丈夫ですか?」

 

「……」

 

涙は抑えることが出来ない。

アインハルトを筆頭に、年下のヴィヴィオちゃんたちにまで心配される始末。

 

「うん、大丈夫。……でも、やっぱり思っちゃうんだよね。私が弱いせいで、お姉ちゃんを失ってしまった、ってね……。……あー、だめだ。明日試合なのに。やっぱり、私は弱いね」

 

だから、アインハルトたちには言いたくなかったんだよなぁ……。

 

 

「そんなことないです!」

 

 

突然、そんな明るい声が私の思考を遮った。

 

「そんなことないです!ユタさんは強いです!それは私が保証します!」

 

ヴィヴィちゃんだった。

 

「ユタさんは…とっても強くて、優しくて……時々面白いですけど、それでも私たちの誇りの先輩です!」

 

「そ、そうです!私はユタさんに憧れたんです!ユタさんのその強さに憧れて、魔法戦技を始めたんです!」

 

ヴィヴィちゃんの言葉に触発されコロナちゃんまで言葉を発した。

 

「私は、合宿でのユタさんの魔法戦技を体感できてから、こんな人を倒したい!っていつも思ってるんです!最近じゃハリーさんと一緒に練習することがあるくらいに!」

 

そして、リオちゃんも。

 

「皆さんの言うとおりですよ。ユタさん。貴女は決して弱くなんかありません。それに、先程リオさんがユタさんを倒したい、とおっしゃいましたが、実はチームナカジマみんなの目標でもあるんですよ。ユタさんに勝つ、というのが。それほどまでに、私たちの間ではユタさんは強さの象徴でもあるんです」

 

トドメにアインハルトが言ってくる。

 

 

 

みんな、色々とずるい。ずるいですよ。

 

 

 

「うん……ありがと。4人とも」

『私が空気なことが納得いかないのですが?マスター』

 

と、ここでずっと黙ってたのが嫌になったのかプライドが出て来た。

 

「なにさ、せっかくいいところなのにさ」

 

『皆さん、マスターを甘やかしすぎですよ。マスター、ぶっちゃけますと、貴女にこのような雰囲気は似合いません!』

 

「ぶっちゃけるにも程がない⁉︎」

 

『マスターが私と会う前までどのような心境に陥ったか、これまでどれほどの苦悩があったかは私にはわかりません。ですが貴女は過去の事をずるずる引きずるような人ではなかったと思いますが?

別に、強がれともいいません。悲しむなとは言いませんし、寧ろ泣きたい時は泣けばいいです。強がらなくていいんです。しかし、いつまでも後悔だけしてもらっては困ります。

2年前も、貴女は乗り越えることが出来たんですから。きっと今でも乗り越えることができるはずです。……ああ、もう乗り越えてるんでしたっけ。

まあ、要約しますと、さっさと泣きたいだけ泣いて、普段通りのマスターに戻れ、って言ってるですよ』

 

「めちゃくちゃ端折って要約したね⁉︎」

 

『まあ、こうでもしないと、マリナさんが嘆くでしょうし?』

 

「それも……そうだよね。うん、みんな、ありがとう」

 

『マスターがまともにお礼を…?まさか泣きすぎて頭の養分流れでてしまいましたか⁉︎』

 

「ひどっ⁉︎」

 

それをきっかけに、周りに笑いが起こった。

それにつられて私も笑った。

 

 

わずか10秒にも満たない時間が永遠のように感じた。

 

 

「(マリナお姉ちゃん、お姉ちゃんのお願いのためにも、私のためにも、未来(これから)を精一杯、生きてくよ。だから……見守っててください)」

 

 

 

 

 

 

 

〜インターミドル 予選決勝日 決勝会場〜

 

「ま、そりゃみんな勝ち上がりますよね」

 

今は控え室で最後の確認をしてるとこ。時間的には、ミウラの試合が終わったくらいかな?

 

結果は、ルーさん、ハリーさん、ヴィクターさん、ミウラ、もちろんジークさんも勝ち上がってた。

 

アインハルトからメールが来たが、どうやら本当にクラス全員で応援に来たらしい。

 

「八神ユタ選手。入場をお願いします」

 

そして、次は私の番だ。

 

「ユタ、大丈夫か?」「緊張してる?」

 

「うん、大丈夫。緊張もしてない。寧ろ……俄然やる気出てる」

 

セコンドの母さんとエリオと一緒に入場する。

ザフィとヴィータさん、シャマルさんはミウラの方に行ったらしい。

シグナム姉さんはと言うと、苦渋の決断をして、フェアにするためにも、どれだけ成長してるか楽しみにするためにも来てないらしい。

 

「(と…そろそろ余計なことは考えるのはやめよう)」

 

リングに上がり、イース選手と向き合う。

雪のように白く腰と肩の間ほどまでストレートに伸ばした髪と、碧眼が特徴の、純格闘家(ピュアストライカー)でアインハルトと同じ型。要は超攻撃的なハードヒッター。

 

アインハルト並かどうかはわからないけど……

 

「勝つしか、ないよね」

 

イース選手と互いに握手をし、一度リング際にもどる。

 

「準備も良さそうやな」「ユタ、自分の試合をしっかりね!」

 

「うん……それじゃあ、行ってきます」

 

「「行ってらっしゃい」」




はい、どうでしょうか。

ちょっとシリアス多め。最近はシリアスに飢えているのです。
ごめんなさい、冗談です

さて、最近思ってるのは、原作も終わりますし、vivid strikeに手を付けだしたらリメイク版を作ろうかな、と。あとはイフ物語もかけたらなーと思ってます。
まあ、まだまだ先のことになりそうなのでわかりませんが。


読んでくださりありがとうございます

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