リリカルなのはvivid もう1人の聖王のクローンの人生 作:紀野感無
一年もあっという間に過ぎましたね。
本来ならクリスマス編もやるつもりだったのですがなにぶん忙し過ぎて書けませんでした。
申し訳ないです。
さて、もうすぐでこの連載も1年経とうとしてます。早いものですねぇ
自分は年も開けた=センター試験まで二週間を切りました……
ヤヴァイです。
ですが、頑張ります。
それではどうぞ。
〜地球の暦で1/1 お正月 早朝〜
(なあ、ユタ)
(何ー?)
(実はなぁ、明日はユタの誕生日でな)
(??)
(誕生日っていう特別な日やし、何かあげようかと思ってな。ユタは何か欲しいものはある?)
(欲しいもの……)
(なんでもええんやで。ユタはとってもいい子やったし……)
(……お姉ちゃん)
(え?)
(マリナお姉ちゃんに、もう一回会いたい……)
「なーんて事を言われた時は、本当にどうしようか内心ハラハラしてたんよねぇー。リインフォースのこともあって気持ちは痛いほどわかってたから」
「そーだよなぁ。あの時は本当に焦ったもんだ」
現在はと言うと、八神家で新年会の準備中だ。
その途中に、はやてがふと思い出したのが、先ほどの光景だった。
マリナを亡くしてから数ヶ月経った頃にきた、1月1日。
つまりは、地球の西暦読みで、ユタの誕生日だった。
マリナを引き取った後に、マリナが教えてくれたことだった。
「確か、断るわけにもいかないから承諾しちゃったんだよな?」
「そーそー。そんでその後に、どないしよー!って頭抱えたんやわ」
「そんで…今年は?」
「ん?ユタも精一杯頑張っとるし、まあ、ご褒美的な意味でも何か用意するつもりやで」
「かあさーん!準備できたよ!」
と、そこへユタの声が聞こえてくる。
どうやら、無事に準備(料理)ができたらしい。
「はーい。そんじゃあヴィヴィオちゃんら呼んで大丈夫か?」
「だいじょーぶ!」
「そーいえば」
「どうしたんですか?ユタさん。あ、切りますね」
「ああっ!まじでか⁉︎って9.10.Jの階段⁉︎どんだけ手札運いいの⁉︎」
今はチームナカジマ+私とリンネで大富豪をしてる。
なぜかリンネとフーカがありえないくらい強い。
というか、絶対手を組んでるだろって思えるくらいこの2人が強い。
「えーとね、たしか母さんに渡されてたものがあったはずなんだけど……。忘れてた。っていうか、これなんなんだろ?……って、なんで私がいつの間にか大貧民に⁉︎」
なんで⁉︎なんでこうも負けるの⁉︎
『絶望的に運が悪いだけかと。なぜ4と5と6だけの手札ができるんですか。しかも革命起こせもせず、3枚同時だしすらできないって』
「わかってるよ!」
「そんじゃあ」
「ユタさん罰ゲーム!」
「さあ、リオコロコンビお願い!」
「「いえっさー!」」
「イヤァァァ!もう闇鍋はイヤァァァ!」
『えー、いまいち状況がつかめていないかと思いますので私から説明を。
闇鍋というのは皆さんご存知、皆さんで様々な具を持ち寄ってやるのですが。今回はお酒の入った保護者……つまりは高町なのはさん、フェイトさん、はやてさんの3人による悪ノリテンションで、その場にある材料を目隠しで選ぶ。というルールになったわけなんですが……。
その材料がですね、ええ、なんともまあ、ひどいことになりましてですね。具体的に言えないレベルまで。
で、ここからは、自業自得なのですが、トランプか何かでゲームをして最下位の人が罰ゲームで闇鍋を食べる、ということをどこぞのバカマスターが提案したんです。
しかも目隠しで何がどこに入っているかわからない状態で食べる、ということになりまして。
そしたら、案の定、というか当たり前ですが皆さん結託してしまったんです。あ、先ほどのは本当にただ運が悪いだけでしたけどね。
マスターは今は……4連敗中ですかね?』
「プライドさんは誰と話しとるんです?」
『フーカさん。気にしちゃ負けですよ』
「?そうですか」
「……?なにこれ、甘酸っぱいというか、なんというか……。なんだろ。ミカンとか…?ていうか、後味が苦い……。いや、違うな。こっち食べたらものすんごい苦い⁉︎」
(リ)「あ、それ私が選んだグレープフルーツですね」
(コ)「最後に食べたのはアボカドです。私が選んじゃったやつです」
「〜〜〜……!!!」
「ユタさんが死んだ!」
「この人でなし!」
「なんでリオとコロナはさも当然のように他の作品のセリフをパクってるの…?」
「もう、二度と闇鍋を罰ゲームなんかには選ばないと心に決めたよ。プライド」
『それがいいですね』
ん?あの後物の見事にお腹壊しましたよ。最初のエビはまだ良かったんだ。
けど、2回目でケーキの残骸が出てきたあたりからなんかおかしくなってった。3回目でただ蜂蜜を入れてた部分とかは、もうもはや意味わからん味付けになっていた。
と、そんなことはどうでもいいか。さっさと買い出しにいこう。
「母さん。材料足りなくなりそうだから買い出し行ってくる」
「ほい〜行ってき〜気をつけてーなー」
「はいはい。母さんも飲みすぎないでね」
「わかってるってぇー」
「……シグナム姉さんとかシャマルさんを巻き込まないようにね?」
「わかっとるわ!はよいけ!」
「いやぁ、ユタちゃんも大きくなったよねぇー」
「そうよね〜。私たちがあったときはまだ、こーんなにちっちゃかったのにねぇー。いまはあんなに大きく綺麗になって。 胸はまだまだちっ……栄養が行ってないけど」
「そうやねぇ…。背だけは大きくなってきてるんやけど…」
「ユタちゃん。襲われないといいけどねぇ〜」
「まあ、大丈夫やろ。プライドもついてるし。あのユタやし。襲われても逆に返り討ちにするで。きっと〜」
「にゃはは、そうだねぇ〜」
『……私はマスターにはついて行ってないのですが?』
「「「………あれ?」」」
「ヘクチッ!ゔー、寒い…」
ミッドでも冬は寒い。
寒いものは寒い。
「ってか、プライド置いてきたし……。なに買わないといけないかうろ覚え……。でも店まで来てわざわざ引き返すのもなぁ…」
ていうか、料理が足りなくなりそうとか本当に予想外。
フーカは知ってたけどリンネも予想以上に食べるものだから消費ペースがおかしいことになった。
「……とりあえず肉と野菜と魚を適当に放り込んどこう」
もう、やってることは完全なる主婦ですよ。
女子力高いって?褒めてもなにも出ませんよ。
エリオとの発展?………キカナイデ。
「ふぅ、ってか、おっも……」
アインハルトあたりを荷物持ちとして連れてくるべきだったかな?
……-
「さっきからこそこそつきまとって来てるのなんなんだろ…?ジークさんとか番長みたいに名実ないんだけど」
感覚的に、3人くらいかな?
「(てっきとーに撒いてからさっさと帰ろう)」
〜ユタが買い出しに出てから2時間後〜
「ダメですっ!こっち側にはいません!」
「ワシらの方もダメでした!」
「私たちも見つからなかった…」
八神家に居る人達は、大騒ぎ状態だった。
なんせ、ユタが帰って来てないのだから。
特にはやてが表には出してないものの一番焦っていた。
最初に異変に気付いたのはプライドだった。
いつもだったらマスターであるユタがどこに居るかは魔力共鳴をしているため大まかな位置がわかるようになってるのだが、突如としてユタの魔力反応が無くなったのだ。
『……マスターの魔力反応は、マスター自ら消したのではなく、かといって使い切ったわけでもないです。突然、
「魔力錠か…?」
『おそらくは……。そもそも、あの魔力バカがそうそうガス欠なんて起こすわけがありませんし』
「でも、変やな…。魔力錠持っとる一般人なんてそうそうおらんで…?」
『そこなんですよ。普通は持ってないものを持っており、かつあのマスターに軽々とつけることができる』
「……ちょいと確認してくるわ」
そういい、はやては本局に電話をかけ始めた。
「みんな、大体の場所はわかったよ」
と、そこへ入れ替わるようになのはが入ってくる。
てか、なぜこの保護者3人組は酔いから醒めているのか。
「だいたい、この辺りでユタちゃんの反応があったの。で、監視カメラを確認してたら……」
まず反応があったあたりの座標が示され、その後に監視カメラの映像が流れたのだが……。
「「「「え…?」」」」『………?』
〜時は少し戻りユタの反応が消える前〜
「…ふぅ。これでよし。さて…と、こそこそ付いてきてる人?いい加減出てきたら?」
買った食材を自宅に預けた後、ずっとつきまとっている人を確かめるべく、少し人気のない場所に来た。裏路地に入る少し手前あたりで振り返った。
すると、まあ隠れるのが下手なのか、茂みの方でガサッという音がした。
「……はぁ、プライドいない状態だと魔力運用が少し手間になるから使いたくないんだけど…」
ここにくるまでに仕掛けておいた魔力を、尾行者がいるであろう茂みの周りをぐるっと囲むようにして、いつもの私特有の影を実体化させる。
もちろん無数の目と口付きでっせ!
「きゃあああっ!」「おばけー!」「あ…あ……あ……」
すると、出て来たのは3人だった。
1人は悲鳴をあげながら、1人は泣きながら、1人は尻餅をつき後ずさりをしながら。
……ていうか、そんなに怖いものかなぁ……?脅かすためにやって、成功してるとは言え、なんか……ショックではないけど複雑な気分。
「と、忘れてた。ほい、捕縛っと」
慌てて逃げ惑っている3人の
「う…えっぐ……」「た、食べないで……」「(ブルブル…)」
「あー、どうしようかねぇ……」
事情を聞こうにも、あまりにも怖いのか3人ともガタガタ震えていて話せそうにない。
「ま、この距離なら逃げられたりすることもないだろうし、離していいかな?」
そーっとそーっと、泣きじゃくって震えてる3人をその場に下ろした。
「はい、それじゃあ君達?なんで私を執拗に尾け回していたのかをおし……え……」
言葉が、続かなかった。
何かしらの犯人に対する心得は叩き込まれたはずなのに。
「なん……で……?」
「……」
「っ⁉︎」
動揺をしていると、突如として後ろから後頭部に衝撃が走った。
「……っ!がっ⁉︎」
よろけながら反転し、その場に仕込んでた魔力を発動させようとするも、顎にアッパーを入れられ、そのまま気を失った。
目がさめると、いつか見た光景が映っていた。
私の、生まれた場所に、よく似た場所が。
「………あー、そう言えば、捕まったんだっけ?」
拘束されて、首と指くらいしか動かない状況下で周りを見渡して見るも、そこには私が寝ている、よく病院にあるかのようなベットと、様々な医療用器具。検査用器具などなど、いずれも
「(けど、どこで見たんだっけなぁ……)」
記憶力がいいのが自慢だったけど、なぜかこれに関してはしっかりと思い出すことができなかった。
「……魔力が使えないんだけど……なんで?」
「魔力錠を使ってるからさ」
すると、突如後ろから声がした。いや、正確には頭の方から。
「よお、ご気分はどうだい?
「……もともと最悪なのが今の言葉でさらに最悪になった」
「ははっ、そーだろうな。お前はそういうやつだ」
声だけが響いてくる。
にしても、どっかで聞いたことあるような声なんだよねぇ。
「そういうやつだ、って言ってますけど、もしかして私と会ったことある?」
「おお、あるさ。お前のことはよーく知ってるさ。世話係だった五月雨マリナのことはもな」
「……?」
本当に誰だろ。ここまで私のことやお姉ちゃんのことまで知ってる人ってそうそういないはずなんだけど。
「ああ、一つだけ忠告はしておきますよ。私の家族って、やたら過保護で、こわーい剣士と司令官だから、解放するなら今のうちですよ。でないと、死にますよ?」
「ああ、知ってるさ。……
と、そんなことを言われた。
それと同時に
「……思い出した。おまえは……」
なんで今の今まで忘れていたのか。
「おっ、思い出したか?」
男が私に顔を見せに来た。
ガキッ!
「おおっ、危ねえ危ねえ」
「……っ!くそがっ!」
「ダメダメ、女の子がそんな言葉遣いしちゃ」
黙れ、その口を開くな。怒りしか湧いてこない。
怒りに任せて殴りかかろうにも、鎖に阻まれる。
「お前のせいで……お前のせいで、お姉ちゃんは……」
「おいおい、
男が部屋から出る音がすると同時に私を拘束していた鎖が外れた。
「………くそっ!」
怒りに身を任せベットを殴ってしまう。
ボスっという音が鳴り、それと同時に部屋の隅でガサッという音がなった。
「……?」
「……」
音のした方向を見ると、買い物中の私を尾け回していた
それと、
藍色の子は、金髪の子を守るように前に出て来た。
絶対に、守るという眼差しでこっちを見ながら。
「………あー、こういうの弱い……。ねえ、君たち名前は?」
「「「……」」」
「大丈夫。怖くないよ。もうあの影も出さないし、私はユタ。八神ユタだよ」
出来る限り優しい笑顔を作ると、みんな安心したのか表情が少し和らいだ。
「わ、私はマリナ。みんなの…お姉ちゃん」
「私はゼーケ」「私はプレヒト」
「そう。ありがとね、教えてくれて」
さて、どうしようかな。休め、と言われても休める気がしない。
「ねえ、私とお話ししない?」
やる事があまりないと思ったから、どうせならと話しかけてみると、恐る恐るといった感じだったけど頷いてくれた。
「うん、じゃあね------」
〜ユタが行方不明になってから4時間後〜
「はやてちゃん、ここでいいんだよね?」
『ああ、ユタの反応もそこや』
なのはにはやては、ユタがいるであろう場所に来ていた。
「……ていうか、本当にここなの…?」
『言いたい気持ちもわかるんやけど……反応はそこなんよ……』
私達は、未だに確信を持てずにいた。
だって….
「……なんで
『さ、さぁ…?』
ユタちゃんの場所をみんなで探っていると、急に反応が現れた。
ヴィヴィオたちは来たがってたけど、万が一の危険性があるからはやてちゃんの家で待機してもらっている。
フェイトちゃんは、みんなのお守りでいてもらってる。
シグナムさんたちは、何故か酔いつぶれていた。
ヴィヴィオたち……とくにアインハルトちゃんやコロナちゃんは無理にでもついて来ようとしてたけどしょうがない。
こういうのは
『いい?いくで、なのはちゃん』
「うん、いつでもいいよ」
『……突入!』
はやてちゃんの合図とともに、勢いよく孤児院の中に入る。
私たちの目に飛び込んで来たのは……
「だからぁ!みんなちっぱいちっぱい言うし!背と合ってないっていうし!わかってるんれすよ!そんなこと!」
「そーだよなぁ!見た目なんて所詮ステータスだよなぁ!」
「それに管理局のみんな、表だと私によくしてくれてるけど裏でぐちぐち言われてるのわかってるんです!ちょくちょく嫌がらせは来るし!みんな私が天才だっていうのと親のコネで入ったっていうけど!私だって努力ばっかりしてるのに!生まれてこのかた努力しかしたことないれすよ!もう!」
「いいかぁ!ユタ!そんなことを言う奴らのことなんて間に受けなくていいんだよ!所詮そんなことを言う奴らなんてのはなぁ!自分ができることから逃げて自分以上に努力してる奴らを妬んでいくことでしか自分を正当化できない雑魚だ!そんな奴らの行いにお前が気に病むこたぁねぇ!一度正面から言ってやればいいのさ!それでも止まらなかったら力でねじ伏せばいい!」
1人の男と激しく談話しているユタちゃんだった。
しかもなんか酔ってる。
「……はやてちゃん」
『うん、言いたいことはわかるよ。なのはちゃん、スターライトブレイカーフルパワーで放ってやれ』
「了解。いくよ、レイジングハート」
『All right』
うん、レイジングハートも慈悲なんてないみたい。思いっきりやっちゃっていいやつだよね。
「スターライト……ブレイカー!」
………まあフルパワーは流石に孤児院とその他周辺が大変なことになるからこの2人だけを狙って威力を極限まで減らしたスターライトブレイカーを撃った。
「「へ?」」
2人は何が起こってるかわかる間も無く収束砲に飲み込まれる。
『……?なあ、なのはちゃん』
「ん?」
『向こうの部屋にな、何人かおるみたいなんよ。本当に、ここ孤児院として経営されてるかも知れへん』
「うん、わかった」
はやてちゃんに導かれて、別の部屋に行く。
「……わぁ、綺麗な部屋…」
そこには、とても綺麗に片付けられた部屋があった。
その隅には、大きめのベットが。
そこには、ふくらみが3つあった。
確認してみると、
「はやてちゃん、見てる?」
『あ、ああ……』
そこには、髪型や背丈は違うけど、ヴィヴィオやユタちゃんと同じ、金髪で虹彩異色の子。そして、ユタちゃんと一緒に保護して、そして亡くなってしまったマリナちゃんに瓜二つな子だった。
『……これは詳しく事情を聴かなあかんな。ちょいとウチも合流するわ』
「うん、わかった」
この世は理不尽だ。
なんで楽しく談笑してたらいきなりなのはさんがきてスターライトブレイカー撃たれるんだから。
……え?険悪な雰囲気だったはずがなんでこうなっているか?
しかもなんで酔ってたかって?
知りたい?しょーがないなぁ。なのはさんたちに説明するためにも回想行きますか。
〜なのはやはやてが突撃する1時間ほど前〜
「お話?」
「うん、なんでもいいんだ。私はあなたたちのことが知りたい」
「………。私は、捨てられた子だったんです。白衣を着たみんなが、『
「……」
やばい、知りたいとは言ったけどこんなシリアスなことが出てくるとは予想外。
「うん、似たようなものなんだね。私たちって」
「……?」
「わたしもね、元は捨て子。君たちと同じように。私もお姉ちゃんと一緒に捨てられて、途方に暮れた。それでも、……特にお姉ちゃんがね、諦めずに生きようとした。それに感化されて私も頑張ってた。そしたらね、私達を家族にしてくれた人がいたんだ。お姉ちゃんはもういないけど、その人のおかげで、私は今を生きていられる」
「わ……わたしたちもなんです!私達はどうすればいいのか分からずに、お腹空いたまま倒れてたらさっきのお兄さん……元いた場所でよく遊んでもらってたんですが、その人が私達を探してくれてですね!それで私達と家族になってくれるって!私達のためにこの家も建ててくださって、本当の家族のように接してくれて……」
………あるぇ?なんか果てしない勘違いを起こしてる気がする。
「ああ、うん。ありがとう。それでもう一つ聞きたいんだけど、ここってなんの部屋?」
「こ、ここは保健室です。私達、転んで怪我しちゃったからここでバンソーコー貼ってもらったんです」
「……保健室、の割には設備充実しすぎじゃないかな?」
みる限り、保健室とかそういうレベルじゃない。
「……私を尾けてた理由は?」
「わ、わからないです。ただ、お兄さんがお姉さんを見つけたとき、急に私達に頼んできて……」
「ま、それはあの人に聞くとして…。それじゃあ、私を鎖で縛ってた理由は?」
「ま、万が一お姉さんが襲ってきたら対処できない、からだそうです。魔力錠もそのために使わせてもらった、だとか」
「ふ、ふーん……」
………本格的に、私は果てしない人違いをしてブチ切れてたらしい。
穴があったらハイリタィ……
「おーい、チビども。いつまで寝て……って、そっちは何頭抱えてんだ?」
すると、さっき私が勘違いしていた男が入ってきた。
「いや、まあ、なんといいますか、自己嫌悪……デス」
「ははーん。さては俺をマリナの仇と勘違いしただけにとどまらず、そいつらに良からぬことをしてた、とか思ってたか?」
「うぅ…」
男にニヤニヤしながら見つめられ思わず蹲ってしまう。
「ま、それもしょうがねえ。そもそもあのときにガキどもを助けるためとはいえ背後から顎に入れちまったからな。それにマリナの仇と声や見た目が似ているときたもんだ。そりゃあ勘違いもするさ」
「まあ、その件に関しては私が全面的に悪いんですけど……なんで私を尾けてたか、なんで私のことを知っているかなどを色々と聞きたいんですが」
「おう、いいよ。ていうか全部話すつもりだったしな。そんじゃあ、こっちで話そうぜ」
と、17〜8歳くらいの男と一緒に別の部屋に行く。
そこには、おもちゃや絵本など、施設か何かのような感じの部屋だった。
「さて…と。ガキどもも寝かせたことだし、ゆっくりと話そうか。まず俺の名前はライ」
「あ、私は…」
「知ってるよ、ユタ。だろ?」
「は、はい…。でも、なんで?私だけじゃなくて、お姉ちゃんまで知ってて、かつ魔力錠の使い方もわかってるなんて、相当特別な人だと思うんですが」
「まーそれもそうだな。まず一つずつ順を追って話して行こうか。まずはだな……」
男の話した内容はこうだった。
まず、ライと名乗った男は、昔お姉ちゃんと一緒の研究室に兄弟で拾われていたらしい。
お姉ちゃんとは年も近いこともあってよく話していたとか。
なんでも恋心も抱いていたとか。
私のこともお姉ちゃんからよく聞かされていたそうだ。
けど、突然私が捨てられ、お姉ちゃんも一緒に捨てられたときに、この研究所にいられない、と思ったらしい。
でも、思えただけでそれを言えば殺されることはわかっていたから言おうにもいい出せなかったらしい。
時を見計らって、管理局の人に保護され、そのまめ民間協力者として管理局で働く…?とは少し違うが管理局と関わることにしたとか。
魔力錠の使い方や、母さんやシグナム姉さんがおっそろしいってことは、まあ管理局の人間ならだいたいが分かっていることだから、知っていたことは納得した。
私を尾けてた理由は、たまたま見かけて、思わず追いかけようとしたけど思いとどまって子供の方に頼んだ方が警戒されないと思った。けど、伝わり方が不十分でなぜか追跡を始めてしまったと。
そして、私やお姉ちゃんを攫って殺した人によく似ているというのは、ライさんはその人の兄だから、だった。
「あの時は、本当にすまなかった」
「え?ちょっ、ライさんが謝ることじゃ…」
「いや、弟の不始末は俺の責任も同様だ。それにあの時俺は弟を止めることができなかった。止めることさえできればマリナを失うこともなく、お前にも怖い思いをさせずに済んだはずなんだ」
「……」
「本当なら、俺も死のうと思ってたんだ。マリナがいない世界なんざ、俺からしたら死んだ世界も同然だ。だけど…どうやら俺はめんどくさい性分らしくてな。
「ライさんは、それができるだけすごいと思いますよ。私なんか……」
何かを言おうにも、何も言えなかった。
そのまま無言の時間がずっと続いた。
「「…………」」
気まずい時間がずっと流れ続ける。
「なあ、そちらさんの誤解も解けたようだし、少し飯でも食わねえか?」
「あ、いいですね。なら私作りますよ。こう見えて料理は上手いので。家族が保証してくれます」
「お、んじゃ頼むわ。俺もガキどもの飯を作んねえといけねえし」
そして、料理を作ってみんなで食べたあと、チョコを食べたまでは覚えてるんだけどそこからは記憶がなく、気づくとなのはさんが来てスターライトブレイカーぶち込まれたんですよ。
〜回想終了〜
「と、まあここまでです」
「〜〜〜……!!!」
およ、母さんが頭を抱えた。
「……」
おおっ、なのはさんがゴミクズを見る目でこっちを見てくる。
……え?連絡くらいしろだって?
はっはっは……
忘れてました♪
「よし、ユタ。遺言は言ったな?」
「いやちょっと待って⁉︎」
「クラウソラス」
「ギャー⁉︎」
「あ、あの。高町なのは一尉?これは……」
「日常茶飯事だから大丈夫」
「さいですか」
どうやら、ライとなのは達は顔見知りらしい。
「おんまえなぁ。ウチの子になってどんだけ心配をかけたら気がすむんや!これで5回目やぞ!5回目!」
「だから悪かったですって!」
今もなお2人はギャーギャーやりあっている。
「「「……」」」
「大丈夫だ。心配すんな」
気づくと、ゼーゲちゃんやプレヒトちゃん。マリナちゃんが目を覚ましライ君の袖を掴みながら心配そうにユタちゃんを見ていた。
「よし、なのはちゃん。撤収しよや。このアホは放っておいてええわ。ていうか、ほっといてもチームナカジマの面子がやってくれるわ」
「うん、了解だよ」
「ほんなら、ライ。またな。マリナ達を……見捨てんでくれな」
「はい、もちろんですよ八神司令。俺の性格は知ってるでしょう?」
「ああ、そうやな」
「それじゃあまたね。ライ君。ヴィヴィオ達を連れてまた遊びに来るから」
「はい、ガキ共も喜びます」
「ほんじゃユタ。冥界に連行するからさっさと歩け」
「物騒すぎない⁉︎いだっ⁉︎痛い痛い!鎖を引っ張らないで⁉︎首締まるし痛い!あ、ライさん、さよなら!」
と、はやてがユタを鎖で縛り上げ引きずって帰り、それになのはが続く形で孤児院を出た。
〜孤児院〜
「ふぅ、なんとか落ち着いたな」
まあ、俺が発端といえば発端なのだが、まさかユタが連絡を忘れて管理局の人まで出て来ることになろうとは。
「…ん?ああ、大丈夫だよ」
疲れて椅子に深く座ると心配したのかマリナが駆け寄って来る。
「マリナ、
「とっても優しかった!影は少し怖かったけど楽しいこといっぱいしてくれた!」
おお、どうやらユタに懐いてしまったらしい。
「そいつは良かった。どうやら、お友達を連れてまた来てくれるかも知れねえぞ」
「やったー!」
本当に嬉しそうにするな。俺があやそうとしたら苦笑いされるんだがな。
「……ま、いいか。いざという時はユタに引き取らせりゃいい。それまでは俺がきっちりと育ててやるさ」
「?」
「いいか、マリナ。お前はクローンなんだろうがそんなことは気にする必要ねえ。お前はお前だ。他人が何を言おうが耳を貸すな。お前はお前の好きなように人生を送れ。好きな人ができてここから出るのもいい。働くために管理局につくのもいい。自分に悔いのないように生きるんだ」
「……?」
「はぁ、ガキには難しすぎたか。ま、気にすんな」
理解はされなかったがマリナは、うんっ!といい返事をしてくれた。
〜八神家〜
「で、主。慈悲はなくてよろしいので?」
「ああ、遠慮なく」
「では」
「いやぁぁ!」
いやだぁ!シグナム姉さんが出しちゃいけない雰囲気出してる!これ絶対に死んじゃうやつですよ!
「しかもチームナカジマとかリンネも助ける気なし⁉︎私どんだけ人望ないの⁉︎」
(一同)「自業自得です」
「デスヨネー」
この世に神様なんていなかった。
そして、地球の暦でいうお正月はユタの悲鳴で締めくくられた。
(おまけ)
ユタ「えー、みなさん。改めましてあけおめですっ!」
プライド『皆様方、新年あけましておめでとうございます。いかがお過ごしでしょうか?』
ユタ「私はもちろん練習しつつオタ生活をしつつ管理局の仕事を頑張っていきます。まあ、
プライド『マスターにアホと言われるとは心外でしょうね』
ユタ「さて、おまけといっても私たちの新年の挨拶なのでそろそろこの辺で。つか、おまけじゃないよね。これ」
プライド『いえいえ、十分立派なおまけ(笑)ですよ?』
ユタ「意味わからないんだけど⁉︎まぁ、またこの一年もこのノリでやっていきますので皆様方、楽しんでくだされば幸いです。高評価とかついたら俄然やる気わくので!」
プライド『作者が、ですがね』
ユタ「そこ、メタい発言しない」
ユタ「忘れてた!ライさんがいい忘れてたことがある!
まず、姉さん達の怖さを身を以て体験してるっていうのは訓練でボコられたからで、人生が狂ったっていうのは、いい意味で狂ったんですよ!みなさん勘違いしないようにしてくださいね!ライさんはみなさんに狂わされたおかげで今の生活がある、といっていたので!」
ユタ「それでは」プライド『皆様方』
ユタ・プライド「『今年もまた一年、よろしくお願いします』」