ダンジョンで出会ってしまったのは間違っていただろうか?   作:ハヤさん。

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が、頑張るぞい!!


プロローグ[ある日の冒険者と神様]

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俺は憧れていた。"救世主"に。世界を救うんじゃない。たった一人の世界を救う"救世主"に、俺は憧れた。

 

その物語の名は[セイバーレコード]、"救世の記録"。

 

 

さぁ、俺達の物語を創ろう。誰のものでも無い、"俺達の神話"を。

 

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プロローグ

     [ 救世の記録 / セイバーレコード ]

 

 

「"ツキ様"~?朝ですよ~?」

 

俺は、朝早めに起き、顔を洗い歯を磨き、洗濯物を取り込み終わり朝食を作っていたところで、神様を起こしていない事に気づく。目玉焼きを作っていた手を止め、二階の寝室に声を掛ける。さぁて···起きてくるかな···?起きなかったら、朝ご飯作ってから起こしに行こう。

 

「···はぁーい。起きてますよー」

 

少し眠そうな声で返事が聞こえる。起きたばかりのようだ。

 

「朝ご飯もうすぐ出来ますよー?」

 

「えっ!?ほんとですか!?すぐ行きます!!」

 

ドタバタと忙しい音が聞こえる。そんな急いで準備しなくても···可愛いからいいか?うん。いや良くないよな可愛いっていうのは。

 

鼻歌交じりにトーストを焼いていると、ふと目に入った階段を急いで駆け降りてくる黒い人影。それはいつも綺麗な月の紋様が入った黒い着物。綺麗な黒髪を纏める眩しい金の釵。平均より少し低い背丈。くりっとした金色の瞳。あわあわ、と忙しそうに動く綺麗な唇。どれをとっても綺麗で可愛い。

 

「ふふっ···おはようございます、"ツキ様"」

 

「ふあぁ!?あ、おはようございます、ルミナさん!!」

 

たどたどしく頭を下げて敬語で挨拶するツキ様。彼女こそ、我がファミリア[ツクヨミファミリア]主神[ツクヨミ]様だ。

どんな人にも敬語で話す丁寧で優しい彼女は今日も忙しそうだ。

 

おっと、自分の紹介を忘れてた。俺は[ルミナ·トゥルーレコード]。17歳の冒険者だ。今は[ツクヨミファミリア]でお世話になってる駆け出し冒険者。

 

「大丈夫ですかツキ様?もしかしてゴキブリでもでました?」

 

「そんな洒落にならない事言わないで下さい!!朝っぱらから不吉ですよ!!」

 

···G、ドンマイ。それが君の生きざまだ。可哀想だなおい。

 

「冗談ですよ♪」

 

「洒落にならないって言ったじゃないですか!!!」

 

「えっ···?洒落と冗談って一緒じゃないんですか···?」

 

「···えっ?一緒なんですか···?」

 

くそぅ。この世界にはあの御方がいらっしゃらない。困ったもんだ。gogl○せーんせー、って呼びたいが、それはできない。それがこの世界だからだ。あら、なんて不便。

 

「まぁそれは置いといて。今日はツキ様の好きなトーストエッグですよ。冷めないうちに召し上がって下さい」

 

「食べます食べます!!トーストエッグ大好き~~~!!!···はっ!?」

 

両手を万歳させて満面の笑みを浮かべるツキ様。しかし、俺がいることに気づいたのか(気づいていなかなかったのか···?)何この可愛い生き物。今すぐ抱きしめたいんですけど。ツキ様は一気に頬を染めて俯きがちになる。よっぽど恥ずかしかったのだろう。

 

「それじゃあ、いっただきます!!」

 

「いただきます···」

 

それぞれ朝食に取りかかる。ベーコンエッグが乗ったトーストは、外はカリッと、中はしっとり。エッグはとろとろ半熟でベーコンは肉厚で香ばしい味を引き出している。これは、美味しくできた···かな···?

 

「···(モグモグモグモグ)」

 

···ツキ様が一心不乱に食べているところを見ると、とても良くできたのだろう。

 

「それで、ツキ様。今日もダンジョンに行こうと思うのですが···」

 

「ハムハム···えぇ、良いですよ。でも、無理して上の階層まで行かないで下さいね?」

 

「大丈夫ですよ。それは心得ていますから」

 

「それなら安心です!!いってらっしゃいです!!」

 

「はい!!それじゃあ食べちゃいましょうか!!」

 

「(モグモグモグモグ)」

 

···いや、よく食べるなぁ~···あ、もう食べ終わった。お粗末様でした。

 

 

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「武器オーケー、装備オーケー、ポーションオーケー、道具オーケー···よし!!」

 

俺は背負いカバンと腰脇のポーチに入っているアイテムやツールをチェックし、武器を研ぎ直す。そして胸のチェストプレートと腕のガントレットを装備し、月の紋様が入った黒いロングコートを確認する。

すると後ろからツキ様の声が聞こえた。

 

「準備はできましたか?それでは、頑張ってきてくださいね!!私、ここで応援してますから!!」

 

ツキ様は両手を胸の前にもってきてグーを作る。いつもやるツキ様の応援のポーズだ。やぁ···いつも可愛いなぁ···。うし元気出てきた!!!!

 

「はい!!行ってきます!!ツキ様!!」

 

「あ!あと、もうひとつ」

 

「?はい?」

 

ツキ様は、少し俯いたあと、すたすた と近づいてきて、俺の左手を自分の両手で握りしめ、耳元でそっと囁いた。

 

「···絶対、帰ってきて下さいね?」

 

心配してるのだろうに、その美しい声に、俺の心臓は高鳴った。だから、俺は···

 

「···はい。必ず帰ってきます···だから、行ってきます」

 

「···はい!!!行ってらっしゃい!!」

 

···ツキ様を一人になんかしない。させはしない。ツキ様には、ずっと俺が着いている。だから俺は、ツキ様のもとへ帰ってくる。俺の家へ、俺の神様のもとへ。

 

 

プロローグ

     [ 救世の記録 / セイバーレコード ]

 

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次回予告(話す事がありませんでした···)

 

第3階層にて、救世主に憧れる主人公[ルミナ·トゥルーレコード]はキラーアントの群れに囲まれてしまう。そこで炸裂する、ルミナの魔法[レクレールサヴェーション/閃光付与]。

彼は、救世主への歩を着々と進めていく。

 

次回、ダンジョンで出会ってしまったのは間違っていただろうか? 第1話[閃光の双刀使い]。




が、頑張ったんだぞい...。
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