マブラヴで楽していきたい~戦うなんてとんでもない転生者   作:ジャム入りあんパン

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あの曲、不思議と胸が熱くなりますね。


9・出撃!スーパーロボット大戦だ。

 中央アジア・イラク 

 彼らは善戦していた。これ以外に語ることはないだろう。

 雲霞のごとく押し寄せるBETAは、途切れる間を見せず彼らを蚕食していた。

「踏ん張れ!ここが正念場だぞ!!」

 指揮官の鼓舞もただただ虚しく、戦術機は一機、また一機と数を減らしていた。

「マナンダル大尉!もう持ちません!!」

「くっ・・・!この後ろには、娘が、タリサがいるんだ!抜かれてたまるものかよ!」

 男、レナード・マナンダル大尉には愛娘がいた。ちょっと、いや、かなり勝ち気にすぎる娘ではあるが、それでも亡き妻との間に残した一粒種だ。

 長距離レールガンによる支援射撃も行われているが、それを上回る数が押し寄せる。

 彼の故郷、ネパールはすでにBETAによって支配された。もはや何も残っていないだろう。転戦に次ぐ転戦。日本から提供された新兵器も現地で次々と改良されて運用されてはいるが、BETAにはさほど意味が無いらしい。

 また一機脱落する。ついさっき声を交わしたばかりの衛士だ。

「CP!!支援はまだか!!」

『すでに行っています!BETAの数が違いすぎるんです!!』

 本部から泣き言が返ってくる時点で、ここはもう末期なのだろう。覚悟を決める時が来たかもしれない。

 守ることが出来ないだろう娘に胸中で謝罪を入れつつ、それでもトリガーに指をかける。その時だった。眼前まで迫っていたBETAの群れが消し飛んだのは。

『えっ、支援砲撃?どこから?』

「何だ、何があった!」

『支援砲撃です!所属は・・・日本帝国軍です!』

「日本・・・だと?」

 空から降り注ぐ砲撃は次から次へとBETAを打ち倒していく。そして、見たことのないゴーグルタイプの目をした戦術機が次から次へと降下してくる。

『聞こえるか!こちら日本帝国軍第十三外郭独立部隊ロンド・ベル。私は機動部隊隊長の篁祐唯大尉だ!』

「ネパール陸軍所属レナード・マナンダル大尉だ」

『これより援護する!今は下がれ!!』

 レナードの機体を守るようにツノ付きの機体が3機降りてくる。

 そして、次の瞬間に目を疑った。彼らの機体から放たれた黄色い光に。

「馬鹿な、レーザーだと!?」

『レーザーではなくビームだよ、マナンダル大尉。とにかく、下がってくれ。機体はもう限界に近いだろう?』

「・・・っ!確かに。すまないが、後は任せる」

『任された!』

 帝国軍機が一斉射撃するごとに、上空で砲声が響くごとに次から次へとBETAが消えていく。そんなまるで夢のような光景を見ながら機体を下げていく。

『大尉、あれは一体・・・』

 生き残った部下からの通信が入る。

「そんなもの・・・」

 天馬のような空中戦艦はレーザーをことごとく弾き返し、ビーム砲とミサイルを雨あられと降らせている。

 更に空から機体が降りてくる。大きなウイングを背負ったツノ付きと、マントをたなびかせた赤い機体に、真紅の翼を背負った黒鉄の機体。

 まるで踊るかのようにBETAの群れを駆け抜けるツノ付き。突撃級の攻撃を真っ向から受け止めて平然と反撃する黒鉄の機体。さっきまでマントを背負った赤い機体はバラバラになって、再びまとまった時には銀色の機体になり要塞級に巨大な穴を開けていた。

「俺のほうが聞きたいぐらいだ」

 

 

「圧倒的だな・・・」

「油断大敵。現実は常に想像の右斜め上ですよ、司令」

「君の作ったオリジナルBETAほどじゃないと思うけどね」

 言わんでください。方々からやりすぎだと言われたんですから。

 やっぱり極めつけは、黙示録級だろうな。歴代のスパロボのボスキャラたちを全てBETA風にアレンジして、一定数以上倒すとランダムで地面から現われる仕様にしたのだ。

 古い所ではバラン・シュナイルとか、ディカステスとか、ヴァルシオンとか。生物系のやつはアレンジが楽でよかったよ。AI-1とかノイ・レジセイアとかアインスト系なんかは。黙示録級が出たときだけは、ハック先の帝国軍や斯衛軍も協力してくれたし。

 とりあえず、自信を持って言えることは一つ。まだどれも撃墜させてないってことだな!

『ロケットパァァァンチ!!!』

 マジンガーのロケットパンチが要撃級のど真ん中を撃ち抜く。そのマジンガーに背後から迫っていた別の要撃級を

『そこぉっ!!』

 アムロのガンダム(エールストライカー装備)が撃ち抜く。

『ワリィ、助かった』

『油断禁物だぞ』

 アムロと甲児は普段から顔を合わせているからか、特にアムロのほうが言葉に遠慮がなくなっている。

『トマホゥゥク・ブゥゥメランッ!!』

 投擲されたトマホークが要塞級の伸ばされた触手を根本から断ち切り、

『オープン・ゲット!!』

『チェンジゲッター3!スイッチオン!』

 伸びたゲッター3の腕ががっしりと掴む。あー、あれ、紅蓮中将でも掴まれたら逃げられないんだよな。

『大雪山おろしぃぃぃぃっ!!!』

 猛烈な勢いで投げ飛ばされた要塞級は、グルグル回転しながら後続のBETAの群れに墜落する。

 うわぁ~、ここからじゃあ音は聞こえないけどミンチになる音が響いたんだろうなー。

 他の鍛えられたジムの部隊もやるが、アムロたちが目立っているな。

 でも見ていて思う。やっぱりガンダム、マジンガー、ゲッターが活躍してこそだってな。

 スーパーロボット大戦はここにある。

 俺が夢見た世界がここにある。

 

 およそ一時間後、すべての機体が帰還した。

 幸いにも戦死者は出ることなく、ロンド・ベルの初実戦は大成功を収めた。

「この戦果は予想外だな・・・」

「いや、予想の範囲内ですよ。これから先、戦いが激しくなることはあれ、楽になることなんて無いのですよ」

 そう、ロンド・ベルならこれぐらい出来てもらわなければ困る。

 次から次へと着艦してくる機体を見ながら、俺はこれから先のことを考える。

 おそらく、大東亜連合軍からジムやガンダムの情報に関する問い合わせがあるだろう。

 それはいい。元々、ある程度は提供するつもりで一個中隊規模のジムは用意してある。すごいだろ、このホワイトベース。伊達や酔狂で大型化させてないんだぜ。まだ隠し玉はあるしな。

 レーザー対策も万全とは言わないが、装甲自身の厚みとラミネート装甲化で大抵のものははじける。当たった側からメガ粒子砲を打ち込めば解決する。

 本当はディストーションフィールドとかIフィールドを装備させたかったのだがな。前者は国の技術力問題で量産化が困難。後者はこの世界にはミノフスキー粒子が存在しないことで不可能と来た。まあ何にせよ、楽には解決させてくれないよ。

『おーい、拓哉ー』

 格納庫の武蔵から通信が入ってくる。

「どうした、何かあったか?」

『ちょっとすまんが、ゲッター3のアームを見てくれんか。大雪山おろしをした後からちょっと調子が悪くてな』

「おいおい、もう問題が出たのかよ」

 実はゲッターロボは問題を抱えている。いや、戦闘兵器としては十分に完成されているのだが、パイロットをやっている3人が限界以上にゲッターロボを振り回すため、どうもすでに限界を超え始めているらしい。

 早乙女博士は、「お前の超難易度のシミュレーターが原因だ」とか言っていたけど。

「すぐにそっちに行く」

『頼む!』

「というわけですので」

「ああ、行ってきなさい」

 そんなわけで格納庫に走る俺だったが、ちょっと後悔していることが一つ。

 格納庫まで遠すぎ。

 

 

 レナード・マナンダルは空から降りてくる白馬に目を奪われていた。

 一体いかにしてあれほどの巨体が宙に浮くというのか。気のせいでなければ、あの空中戦艦は装甲でレーザーを弾いていた。

 そして恐るべきは、ビーム兵器を標準装備している戦術機を、大隊規模で揃えているということだ。

「隊長、本当に彼らは日本からの援軍なのでしょうか?」

「本人たちはそう名乗っている」

 不安げな声で唯一生き残った部下が声をかけてくる。

「こう言っては何ですが、突拍子もなさすぎです。あんな、レーザーを武器にするだなんて・・・」

「レーザーではなくビームだそうだ」

「どっちでも一緒です!」

 半ば金切り声のような悲鳴のような声を上げる部下に、たしかにそうだと思いつつも表情には出さない。グルカの戦士はうろたえないのだ。

 ただ、彼女のように大騒ぎできればどれだけ心理的に楽だったろうか。

 そう思いつつも態度に表さないレナードだった。

 

「よく来てくれた。遠く日本からの援軍に感謝する」

 彩峰中将の手をがっしり握って万感の思いを込めて頭を下げるのは、基地司令のパウル・ラダビノッド准将だ。

 俺もこの人ぐらいは覚えている。原作では横浜基地司令をやっていたはずだ。

 にしても、まだ原作まで10年以上はあるはずなのに、異様に老けて見えるなこの人。それだけ苦労しているんだろうけど。

「インド亜大陸の猛将とうたわれる貴方と会えて光栄です。もう少し早く到着できていれば良かったのですが」

「あなた方が来てくださらなければ我々は全滅していました。そのお気持ちだけで十分です」

 いやー、若本ボイスは迫力あるなー。腹にズシンと来るわ。なんてこと考えてるなんて知られないようにポーカーフェイスを作る。

「ところで、そちらの少年兵は?」

「彼は我が国が誇る頭脳。新塚拓哉博士です」

「おおっ!あの新塚博士か!」

「博士なんて大げさですよ。俺はちょっと知恵が回るだけの小僧です」

 話の矛先がこっちに向いたので、俺も慌てて居住まいを正す。

「いや、貴方が日本の上層部に働きかけてくれたおかげで、レールガンやヒートサーベル、学習型コンピューターが前線国家に優先的に回って来たと聞いている。我々は、貴方に返しきれないほどの恩があるのだ」

 良かった。ちゃんと意味はあったようだ。

 だがちょっと違和感がある。俺自身、マブラヴオルタの物語はうろ覚えだが、この人が、ラダビノッド司令が命を諦める寸前になるほど、この時点で戦線はヤバイことになっていないはずだ。

 しかも、さっきの部隊の隊長さんの名前。レナード・マナンダルって言ったか?マナンダルという名前で思いつくのは、トータル・イクリプスのチョビことタリサ・マナンダルだ。タリサの父親に関する言及はなかったから、史実ではここで死んでいたのかどうかは分からないが、これは俺が変に強力な武器を作った影響でBETAの攻勢が苛烈になったのか?

 分からん!下手の考え休むに似たりだ。俺は俺のやりたい通りにやろう。

「ところで、不躾だとは思いますがあの戦術機は日本の新型ですか?」

「ええ。我が国で開発された・・・いや、拓哉くんが独自に開発した第3世代機、ガンダムとジムです」

「後もう2機、レーザーを装甲で弾いてたのとバラけて合体してたのは、他の科学者が開発したものでマジンガーZとゲッターロボです」

 先に釘を刺しとかんと、あのとんでもロボまで俺が開発したと思われかねん。

いやまあ、俺だって作れるけど、あれに関しては神様チート無しの本物頭脳チートが作り上げた機体だ。資金援助だけはさせてもらったけどな。

「第3世代機・・・!アメリカが第2世代機を発表したばかりだと言うのにか!?」

 うろたえるラダビノッド司令。そりゃまあそうだろうな。その第2世代機をぶちのめしたばかりの時に第3世代機だ。

 瑞鶴改のスペックは第2世代機がいいところだ。ジムと比べれば見劣りするなんてものじゃないぜ。

 ちなみに、俺はアメリカから名指しで非難されている。ってのも、瑞鶴無双が原因だ。必要な高い技術を秘匿しているってな。さっきから何度も書いているとおり、瑞鶴改のスペックはF-15とどっこいどっこいだ。だからこそ、瑞鶴改に関してはとやかく言われる謂れはない。

 そして、高い技術力を表に出せってんなら、俺は俺のやり方で表に出す。そのためには。

「私たちは第3世代機をあなた達に提供する用意があります」

「何だと!?」

 これが俺の考えていること。大した事のない技術ならどんどん出してしまおうというもの。いや、大した事はあるのだが、世界の技術力基準を力づくでも底上げしてしまおうというもの。

 だから帝国上層部との交渉の際に、俺の開発したものは国益に反しない範囲で、俺の自由にしていいということにしたのだ。

 第3世代機の情報をタダ同然で流すのは国益に反しないのかって?反しないよ。もう既に第4世代機の開発も進めているからな。ジムもそろそろ型遅れになる。と言うか、する。その為には、現在最前線で戦っている国家には頑張ってもらわなければならない。

「後方国家として当然の支援ですよ」

 まあ、素直に本音は出さないけどな。

「ありがとう・・・・・・・・ありがとう!」

 だからお願い、そんなガチの感謝しないで。

 涙を流しながら俺の手を握るラダビノッド司令に、俺は内心を隠してなるべくポーカーフェイスで対応した。

 

 




録り溜めしていた幼女戦記を見ました。
ゲスい幼女最高!
俺、なぜ主人公を男にしたし!
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