マブラヴで楽していきたい~戦うなんてとんでもない転生者 作:ジャム入りあんパン
さて、一通りの休暇を満喫した俺達は、再結集していた。
そう、オリジナルハイヴの攻略戦に参加するためだ。なぜこんな事になったかというと、国連からマシュハドハイヴ攻略作戦に参加する命令が来たからだ。そう、命令だ。
皇帝陛下や政威大将軍殿下に対して上から目線での命令に、帝国中の人が怒りに震えた。ましてや、つい先日まで最前線にいた俺達を使い潰さんとするやり方に、激しい怒号が飛び交った。この時ばかりはマスコミ各社が右も左もなく、『我らは使い走りの小僧ではない』『帝国の英雄は貴様らのものではない』などなど、激しく書き立てたものだ。
さて、ここであれ?と思うだろう。命令はマシュハドハイヴ攻略なのに、なぜオリジナルハイヴを目指すのか。その答えは簡単だ。小間使いよろしくちまちま命令を出されるぐらいなら、敵の本丸を一気に落としきってしまおうというものだ。その道程にあるマシュハドハイヴと重慶ハイヴをついでに落としていくだけで。
帝国の生産力を一気に戦術機の方に傾けた。結果、ロンド・ベルで使うジムをジム・カスタムにコンバート。表向きは斯衛軍からの機体の貸与ということになっているが、実は新品で作った機体だ。そして、斯衛軍の一部上級士族には、第四世代機の量産型、ネモを提供した。生産ラインが確立しないことも相まって、本当に少数しか作れなかったんだ。
残念ながら、スーパーロボットの方は間に合わなかったが、兜の爺様から少し遅れて作戦に参加する旨が届いている。
まさかグレートマジンガーか?前に見に行った時には影も形もなかったけど、何処かでこっそり作っていたのか?俺、戦闘のプロにまだ会ってないんだけど。いるよな?
俺はアムロの機体、ガンダムMk-Ⅱをいじりながらこれからのことに頭を悩ませる。アムロのニュータイプ能力が思った以上に育っている。雰囲気が少し大人びてきていて、正直同じレベルに合わせるのに少し苦労する。
逆に安心したのは甲児とボスで、くろがね屋での日々に、しっかりと体を鍛えてきたらしい。それはゲッターチームも同じで、実家で体を休めていただけではなく、新しいゲッターロボGに慣れる訓練を積んでいたと言う。
「で、どうよ?」
「悪くない反応だ。僕の動きにもついてきてくれる」
贅沢な反応だぜ。日本にある戦術機カテゴリーの中では間違いなく最強に分類されるのが、アムロのガンダムMk-Ⅱだ。それでようやく満足っていう所が特に。
ちなみに、アムロが元々乗っていたガンダムは士郎さんに乗ってもらうことになった。その際に外観を少しいじってEz-8風にアレンジした。気に入ったのか、さっきから演習場で機体を動かしている。
ここはロンド・ベルの専用基地だ。今回までの功績によって、皇太子殿下の名前でわざわざ作ってくださったものだ。
天馬級を最大6隻収容できる大型の母港に、大隊規模が全力演習してもまだ余りある演習場。シミュレーターは全て最新式だ。
それ以外の設備も整っていて、独身の衛士などは実家よりも居心地がいいと言っているほどだ。
あんたらが実家の居心地が悪いのは、いつまでたっても結婚しないからだからな。
「それで、今回の作戦は日本・・・いや、ロンド・ベルだけでやるのか?」
「流石にそれはねえよ。天馬級勢揃いで、斯衛軍と帝国軍、国連の第11軍が協力してくれるらしい」
「国連軍が?」
「ちょっとあんまりおおっぴらには言えないんだけどな、極秘の計画があるんだよ。それを今度は日本主導でやっていくのに、いい印象を持たせたいんだろうよ」
名前はまだ出ていないが、おそらくこの後ろには香月夕呼がいる。第三計画実働部隊は、アンバールハイヴ攻略戦で潰えた。もうこれ以上ないぐらいにボロボロだ。今頃、国連上層部は大慌てになっているだろう。
原作通りに進むならば、オルタネイティヴ4は日本主導で行うはずだ。もうその動きはあるのだろうか?正直、関わりたくないから情報も意図的に集めなかったのだが、これはちょっと下手うったかな?
正式にオルタネイティヴ4が始まったと言えないから、あんまり大っぴらには言えないのだが、違っていたら違っていたでその時だ。だが、香月夕呼は動く。あの女が自分をコケにした相手を放置するとは思えない。
しかし個人的に言わせてもらえば、オルタネイティヴ計画は必要ない。俺が原作知識を持っているから。だからこそ、今回は無謀とも言える作戦を立案した。それがマシュハドハイヴ、重慶ハイヴの同時攻略作戦で、その後にオリジナルハイヴ。カシュガルに攻め込んで叩き潰すことだ。これでハイヴ攻略に余力が出る。BETAのこちらの戦力に対する対応も、まず間違いなく停止するだろう。
「さて、どう出るかな」
俺は機体をいじりながらそうつぶやいた。
さて、出発の時がやってきた。俺は彩峰司令とともにブリッジでその時を待つ。
今回の作戦は二正面作戦だ。普通なら無謀というところだが、思いがけないところから救援が届くことになった。マシュハドハイヴ方面にはラダビノッド司令が率いる大東亜連合軍が。そして、重慶ハイヴ方面にはソ連軍がそれぞれ救援としてくることとなった。
大東亜連合軍はともかく、ソ連軍は意外だと思うだろ?ところがそうでもない。ソ連は国内にハイヴを抱える前線国家だ。当然ながらジムとスコープドッグを供給させてもらった。その結果、というわけではないだろうが、予想外の援軍が到着することになった。こちらにはアントン大尉とソフィア中尉が、マインドシーカー改で参戦することになっているそうだ。昇進したんだな、おめでとう。
そして、もう一つ意外なところから援軍が来ることになった。ドイツだ。どうやら思っていた以上の速度でドイツの統一が進んだらしく、そこからフッケバイン大隊と第666戦術機中隊が援軍として送られるとか。
いや、マジでドイツ統一完了したの?早いだろ?
ちなみに、後で知ることになったのだが、これもテオドールを中心とした恋の鞘当てが激化した結果らしい。ドイツ統一計画の要人となったカティアが、自身の護衛として半ば強引にテオドールを連れ去ったらしい。っておい。んで、他のメンバーは連れ去られてなるものかとカティアの護衛に中隊総出で参戦。そうなると仕事が忙しいカティアは、テオドールとイチャコラできなくなる。で、自分がフリーになる時間を作るために頑張ったそうだ。うん、頑張ったそうだ。結果、ドイツ統一が早まったらしい。どうなってるんだ、あの国は。そして、テオドールは女性陣に振り回されて日々ぼろぼろになって生きているらしい。とりあえず、俺が言えることではないが一言、全男を代表していっておこう。爆発しろと。
まあ、そんなこんなで援軍はかなりの数が来ることになった。
イメージとしてはロンド・ベルの第一、第二部隊と国連軍がマシュハドハイヴ方面に。その際に大東亜連合軍とドイツからの援軍と合流し、一気に攻め上がる。それとほぼ同時にロンド・ベルの第三部隊と、帝国軍、斯衛軍の連合軍。並びにソ連軍が重慶ハイヴに攻め込む。両ハイヴを攻略後に、戦力を整え、一気にオリジナルハイヴを落とすというのが今回の作戦だ。
できればマンダレーハイヴとドゥンファンハイヴも落としておきたいところだが、未だに意志の統一ができていない人類にそれは難しい。だからこそ、直線距離と直近の一番脅威となるハイヴだけ落として、一気に攻め上がる方法を取ることになったのだ。
「戦いの時は来た!総員、配置につけ!!」
彩峰司令の檄に、さっきまでの若干緩んだ空気が一気になくなり、それぞれの配置につく。
「拓哉くんはここにいるのかね?」
「戦闘が始まったらどこにも居場所はありませんて。俺は特等席でゆっくりさせてもらいますよ」
「有事の際には知恵を借りるよ」
「それぐらいはいくらでも」
俺が手をハイタッチの要領で出すと、察したのか彩峰司令がパチンッと合わせる。年は親子ぐらいに離れているが、俺達はもはや戦友だ。だったらやることは決まっている。
「司令、全艦に発進命令を」
「うむ。全艦発進!目標!マシュハドハイヴ、並びに重慶ハイヴ!!」
日本からは天馬級が4隻。天龍型が2隻。後継艦の長良型、球磨型、川内型がそれぞれに分かれていく。そして補給艦の間宮と伊良湖がそれぞれに付いていくことになる。
ここしばらくの日本は大車輪で動いた。戦術機、AT、ソルテッカマン、ガーランド。そしてそれらに伴うオプション兵器と、企業が今までの恩讐を超えて協力し合う姿のなんと美しいことか。
造船所も一緒だった。天馬級の改修と修理が済むと同時に小型艦の建造が始まった。その建造手順は鮮やかと言っても過言ではなかった。見る間に水陸両用鑑が組み上がっていくのだから。
そうこうしている内に、大艦隊を擁するようになったのだ。
作戦自体は単純極まるものだ。仲間はいくらでもいる。さあBETA共。ちょっとしたチートを思い知らせてやろうか。
連続更新はひとまずここまでです。