オルレアン城を取り囲むのは無数のワイバーンたち。決戦を予期していたのか、黒いジャンヌもまた、フランス中に放っていた全ての竜を集めたのだろう。
「あまり時間をかけてると、ワイバーンたちに包囲されるからな。一点突破で、城を目指そう」
「ええ。あの私との戦いも、ここで終わらせます」
頷きあう士郎たち。様子を伺いながらタイミングを計る。
「よし、行くぞ!」
士郎の合図で一斉に走り出す。気がついたワイバーンたちはそのままの勢いで斬り、燃やし、薙ぎ払う。邪魔が入る前に城を目指す。そこへどこからか歌声が聞こえた。
「これは、なんだ?」
「またサーヴァント?」
戸惑う彼らへと大量の矢が降り注ぐ。一撃一撃は大したことがなさそうだが、その数はあまりにも多く、避けることも、弾くこともできそうにない。
「マシュ!」
「はい!」
咄嗟に士郎とマシュが宝具で矢の雨を防ぐことができたが、彼らの足は止まってしまった。そこへ二人のサーヴァントが歩み寄る。
「殺してやろう、一人残らず。私の弓で、仕留めてやろう」
「愛しい君へと私は歌おう。あぁ、クリスティーヌ、クリスティーヌ」
「先輩っ」
「やるしかありません。シロウ、私がここで食い止めます。他の方は先へ進んでください」
「でも、ゲオルギウス!」
「シロウはみなと一緒に。ここは任せてください」
「っ、頼む!」
周りの竜を斬りはらいながら、士郎たちは城へと進み続けた。対峙するサーヴァントたち。アーチャーの矢をゲオルギウスがはじき、剣と仮面のアサシンの爪がぶつかり合う。
「マリー王妃のおかげで私はここにいる。その彼女が託した彼らを勝利させることこそ私の使命。いざ受けてみよ、我が剣、アスカロンの切れ味を!」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
『士郎くん、超大型の反応が城から現れた。間違いなく、ファヴニールだ。更にサーヴァント5体、ここが正念場だ!』
通信の直後、空を覆う巨大な影が現れた。竜の魔女の操る最強の竜種が、配下の竜たちを連れて戦場に来たのだった。だが、
「先輩、あのファヴニール、怪我をしてませんか?」
「あぁ。けどおかしい。ジークフリートにあの時つけられた傷なら、もう既に回復してもおかしくないのに」
「だが、これはこちらにとっては好都合だ。全快時のファヴニールを相手取るとしたら、正直言うと、勝ち目は小さかっただろう。あれとの戦いは、無数の敗北の中から、勝ちを掬い上げたようなものだ。だが、今のやつならば勝率は僅かながらも高くなっている。マスター、俺が奴を」
「あぁ、頼んだ!他のサーヴァントたちは、俺たちでやるぞ」
一人、ファヴニールの前に立つジークフリート。相手もまた、こうなることはわかっていたようで、ジークフリートのみを見据えていた。
「よもや三度目顔を合わせることになるとはな。すまない、そちらは手負いのようだが、俺は死力を尽くしてお前を倒そう。それこそが、俺のここにいる理由、俺に望まれた使命だから」
背中に背負っていた剣を抜き構えるジークフリート。ファヴニールが吠えて、ジークフリートが大地を蹴る。かつて行われた激しい戦いが、今再び始まった。
ちょー短くてすんません
ただ、そろそろあの技が出ます!
気になる詳細はまた次回!ではでは〜
P.S.
新宿勢一人も来ないなぁ
というか星4以上がここ何回も出てない、やばい