正義の味方の人理修復   作:トマト嫌い8マン

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なんだか、雨で気分が憂鬱な日だった
そして!やることてんこ盛りなのにここの更新はやめられない、病気だな


戦いは激化し

士郎のことは気がかりだったが、マシュたちも気を緩めるわけにはいかなかった。少なくとも、自分と士郎との間のパスが切断されていないことから考えるに、生きているのだろう。だったら、自分にできることは、

 

「やぁぁっ!」

「ぐっ」

 

体重を乗せた盾による一撃は、サンソンを大きく後退させる。以前よりもサンソンの狂化が上がり、動きが単調になっているのもあるが、マシュの強い意志が彼女の力をさらに引き出していた。よろけたサンソンに重圧がかかる。アマデウスの宝具で動きを止めたのだ。

 

「マシュ!」

「これで、倒れて!」

 

大きく飛び上がり盾を振り下ろす。その一撃はサンソンの体を地面にめり込ませるほどだった。体が粒子に変わり始めるサンソン。そこから彼は姿を消した。

 

「マシュ、お疲れ様」

「いえ、アマデウスさんの援護があったおかげです。ありがとうございます、っ!?」

 

息をつく間も無く、城からさらに現れたワイバーンがマシュに襲いかかる。突然のことにマシュもアマデウスも反応が遅れた。

 

 

 

 

肉が裂ける音がする。しかしそれはマシュでも、アマデウスのものでもなかった。目の前のワイバーンを一閃したのは、白と黒の刃。それを振るった人物がマシュの方を向いた。

 

「無事か、マシュ?」

「先輩!」

「やぁ、シロウ。助かったよ、ところで今までどこへ?」

「ちょっとな。とりあえずヴラド三世は倒した。こっちは?」

「たった今、サンソンを倒したところだよ」

「そうか。なら、アマデウス。悪いんだけど、ゲオルギウスの元へ行ってもらえるか?やっぱり一人だと心配だから」

「了解したよ。マシュ、シロウのことをしっかりと守るんだよ」

「アマデウスさんも、気をつけてください」

 

ニッコリと笑顔を向けてから行くアマデウス。士郎とマシュは最も激しい戦闘を繰り広げていた、ジークフリートの元へ向かった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

剣と剣が激しくぶつかり合う。一つは白百合の騎士、もう一つは百合の渾名を持つ騎士。奇しくも同じセイバーにして、女でありながらも男としてもあることとなる二人の戦いは、激しくも美しいものだった。

 

「はぁっ」

「ふっ」

 

攻勢なのはデオンではあるが、リリィは確実にその攻撃を防いでいた。そして攻撃の隙を見つけては反撃するが、デオンはそれらの攻撃を捌いた。

 

「やるじゃないか。君はサーヴァントとしては不完全だって主人(ジャンヌ)から聞いていたけど」

「こう見えてもれっきとした騎士、それも騎士の王様になるんです。それにシロウに鍛えてもらったんです。そうそう負けていられません」

「なら、見せてもらおうかな。未来の騎士王様の実力」

 

そう言って再び剣と剣が激突する。少し離れたところではカーミラとエリザベート、清姫が戦っていた。

 

「この、この、この!」

「えぇい、忌々しいわね。なぜあなたがサーヴァントなんかになれたのかしら?私の方こそが血の伯爵夫人の完成系だというのに」

「うっさいわね。私からしたらあんたの方が嫌な存在よ。私はあんたみたいにはなりたくない。あんたは私の、どうあっても変えられない未来、罪の塊なのだから。でも、それでも、私はあんたにはなりたくない!」

「その私と戦って否定するのは、ただの自己満足の欺瞞よ。罪から目を背けているだけのこと。嘘をつき続けているだけね」

 

「やれやれ、何を言いだすかと思えば。私はそうは思いませんが」

 

二人の会話に口を挟む清姫。その目はカーミラを見据えている。

 

「エリザベートさんの今の言葉、確かに自己満足かもしれませんね」

「あら?賛同してくれているじゃない。なら何がそうは思わないのかしら?」

「それでもそこには嘘はありません。今ここにいる彼女の想いには欺瞞などありません」

「何を根拠に」

「あらあら、それはもちろん。この私が嘘を見逃すはずがありませんもの」

 

ニッコリ笑顔でそういう清姫だったが、カーミラにはその背後に火を吐く竜が見えた。




この2人は組ませて見たいと思ったので、一緒に戦ってもらってます笑

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