FGOラジオでも思ったのですが、本当に凄い方ですよね、あの演技
聞いててなんだか、ジルが好きになって来てしまう笑
城内にも大量にいた海魔たちと戦いながら、士郎たちは城の奥へと進んだ。と、一人の男、明らかにサーヴァントがやや開けた通路に立っていた。先ほど黒いジャンヌを呼び戻したその男、
「ジル・・・」
「まさか、ファヴニールを倒し、ここまでくるとは。正直申しますと、感服しました、ジャンヌ、そして人間のマスターよ。しかし、なぜ私の邪魔をする!何故またジャンヌを殺そうとするのですか!」
怒りに顔を歪め、声を上げるジル。その姿にジャンヌは悲しそうな表情を浮かべた。かつて共に戦った戦友、フランスの兵を束ねた誇り高き騎士、その未来が自分を原因として狂気に呑まれ、多くの子供達の死につながった。そして今、このフランスを滅ぼそうとしたものの中にも彼がいる。その事を悲しく思ったのだ。ジャンヌのその様子を見て、士郎は一歩前へ出た。
「ジル・ド・レェ。あんたに、聞きたいことがある」
「何ですかな?ここまで来たことに対する敬意を払って、一つだけなら答えて差し上げよう」
「ならはっきりと聞こう。あんたが忠誠を誓ってるあの黒い方のジャンヌ、あれは本当に本物のジャンヌ・ダルクなのか?」
その質問に疑問符を浮かべるマシュたち。士郎の質問の意味がよくわかっていないようだ。唯一ジャンヌだけは思うところがあったのか、士郎と同じようにジルを見ていた。
「何を言うかと思えば。聖女とて怒り、憎みもしましょう。あれこそはまさしく、ジャンヌの秘めたる側面そのもの!」
「・・・そうか」
「では、私は自分の行いを止めなくてはいけませんね」
「いくらそちらのジャンヌでも、彼女の邪魔はさせませんぞ。さぁ我が盟友プレラーティ、今ここで彼らを倒すための力を」
手に持っている本をかざし、海魔を召喚するジル。もう一人のジャンヌのための時間を稼ぐつもりでいるようだった。
「うぇ〜、こんなにいっぱいいると気持ち悪いわね」
「汚らわしいですね。
「なんでさ!?」
「先輩、来ます!」
二人して自分を盾にするサーヴァントたちに、状況も忘れて思わずツッコミをしてしまった士郎は、マシュの言葉にハッとする。海魔たちが一斉に襲いかかって来たのだった。
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「くっ、数が多すぎる」
「それだけじゃないよね、これ。倒せば倒すほど数は増えてるし」
「アマデウス殿、宝具で動きを拘束することは」
「んーできるにはできるけど、この数を長時間抑えるのは流石に無理だね」
城の外、ジークフリートたちもフランス兵を守りながら海魔たちと戦っていた。しかしこの海魔たちは、ジル・ド・レェの宝具、
「このままでは、こちらが消耗するだけだな」
「しかし、戦い続けるしかないでしょう。シロウたちが決着をつけるまでは、何としても持ちこたえなければ」
草原を二種類の足音が駆け抜ける。一つは人のもの、一つは馬のもの。目指す先には城が見えた。
「まぁ、あれは何かしら?ヒトデ?」
「どうやら厄介なものが召喚されているようだな。君は城の中を目指したまえ。外のあれは私が対処しよう」
「ええ。きっとここでお別れだから改めてお礼を。助けてくれて、ありがとう。前までだったらベーゼの一つでもするところだったんだけど、」
「いや、それはこちらとしても辞退したい。私のようなものには、君ほどの者から与えられるのは、その言葉だけで十分だ。王族の騎士のような事を経験することになるとは、思ってもいなかったがね」
「そう?それじゃあ私の感謝の言葉を受け取ってくださる?」
「あぁ。それでは、始めるとしよう!」
二手に別れる彼ら。片方はジークフリートたちのいる方向へ、もう片方は城へと向かった。
「さて、掃除屋は掃除屋らしく働くとするかね」
宙に現れるのは複数の剣。それらが一気に海魔の群れへと発射され、その場で爆発した。両手に白と黒の剣を持ち、男は自らも戦いに加わった。
リアルが忙しいと、一話書くのに時間がかかる
しかも割と短いですしね、マジでゆっくりしたい