正義の味方の人理修復   作:トマト嫌い8マン

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プリズマ☆シロウ、始まりましたね〜笑
やはり士郎はどこに行っても主人公属性がなくなることはないのね笑
あ〜、もっとこっちの士郎も活躍させたいんじゃ〜!!

あと、個人的にはkaleidoscopeの終わり方が好きです。あぁ、ここから本編に繋がるんだなぁ、とか実感しちゃいますね

士郎がどんな形でも、FGOに出てきた日には財布が死ぬんだろうなぁ

はい、じゃあ本編の続きでーす


話をしよう

目の前にいるサーヴァント、そのうち一人から、士郎は目を離すことができなかった。だってその顔は、間違いなく自分の知っているものだったのだから。

 

ロンドンで遠坂凛の弟子として、自分もたまに会う機会のあった相手、名前は確か……

 

「ロード・エルメロイ……だったか」

「ファック!Ⅱ世だ、Ⅱ世をつけてくれ」

 

確定だ。向こうもこちらを知っているらしいことからも、まず間違いなく時計塔でも有名なあの講師だろう。だが、それはおかしい。確かにあの人は魔術師だった。が、今この男から出ている反応は紛れもなくサーヴァントのそれだ。

 

「あんた、サーヴァント、なのか?」

「ふん。そういうことになるな。まさか縁もゆかりもない英霊の依代として召喚されるとは、全くもって理解できん」

「依代……なるほど。マシュに近いけど、こっちは完全なサーヴァントになってるわけか」

 

「先輩、お知り合いですか?」

「ああ、まぁ一応な。俺の師匠の先生ってとこだ」

「でもなぜそんな人が?」

「わからない……」

 

「これは驚きだね。まさかこんな形で、戦場(こんな場所)で、知り合いに会うなんて、そうそうないんじゃないのかな」

「よく見て見るといい。お前の両隣はお前の知り合いだぞ」

「あ、ほんとだ。僕も人のことは言えないか」

 

両陣営緊張感があるんだかないんだか、どうにも締まらない。とここで空気を見事に変えてくれたのは、

 

「貴様らが連合の将であるな?余の客将のブーディカを返しにもらいに来たぞ!」

 

話しながらも、燃える剣の切っ先を相手に向けている。それに対し、少年のサーヴァントは笑みを向け、エルメロイII世は仏頂面で見つめ返す。

 

「へぇ、君がネロ・クラウディウス、でいいのかな?」

「いかにも。余が正当なるローマの皇帝、ネロ・クラウディウス・カエサル・アウグストゥス・ゲルマニクス!貴様らは何者か。許す、名乗ってみせよ!」

 

「名乗らせてくれるのかい?そうだなぁ、どういう風に言おうか……二人合わせて、先生と僕、ってことには」

「できるわけないだろうが、馬鹿者。相手に名乗る時くらい真面目にやっておけ」

「だね。ここは、この名前かな。僕はアレキサンダー、アレキサンダー三世だ。そして彼は、」

「先ほどその日本人も言っていたが、ロード・エルメロイII世だ。まぁ、私は真っ当な英霊ではないがな。英霊としての名は別だが、所縁も何も無い名だ」

「あと、この大きいのはダレイオス三世。バーサーカーだから、話せないけどね」

 

「アレキサンダーにダレイオス……また、奇妙な組み合わせだな」

 

呟きながらも士郎は油断せず、彼らの一挙手一投足を観察している。既に真正面から敵と出会い、互いにいつでも攻撃ができるほどの距離にいるのだ。加えて相手はサーヴァント三体、こちらはデミ・サーヴァントのマシュと、人間が二人。状況的にはかなり不利だ。

 

「まぁまぁお兄さん。そんなに気を張らないでよ。僕はただ、ネロと話がしたかったんだ」

「話、だと?」

「そう。できればこうして、戦場でね。あれこれとちょっかいかけたのも、ここへ君たちを呼び出したのも、全部そのためにしたことだよ」

「お前たちは、敵の呼び出したサーヴァントじゃないのか?」

「私ははぐれだ。マスターなどいない。だが自身の仕えるべき相手は、今も昔もただ一人と決めていたからな」

「僕は一応召喚されたけどね、マスターとの相性が悪かったみたいだ。だから自分の意思でここにいる」

 

かたや仏頂面、かたや穏やかな笑顔。しかしどちらも嘘をついているようには見えない。

 

「さて、じゃあネロ。僕の望み通り、こうして対面できたこと、嬉しく思うよ。でも、話は少しお預けみたいだね」

 

溜息を吐くアレキサンダー。士郎たちの背後から連行ローマの兵が押し寄せて来ている。

 

「安心してよ。僕たちは何もしないさ。でも、連合の兵士はもう止まらないみたいだ」

「暗示、というよりはもはや催眠の類だな。皇帝ネロを見れば、なかば自動的に襲いかかるようになっている」

 

「マシュ、ネロの援護を!」

「はい!」

 

士郎たちの動きも素早かった。すぐさま戦闘態勢に入った二人は、ネロを守るようにその前に進みでる。士郎の手には既に弓が握られている。そして手に握った矢をつがえると、5本に分かれ魔力が走る。突如として現れた武器に、エルメロイII世の目が驚愕で開かれる中、士郎が狙いを定め、矢を放つ。

 

「行くぞ、軍神五兵(ゴッド・フォース)!」

 

放たれたのはネロの客将の一人、呂布の使う万能宝具による一撃。三国志最強と謳われた男の宝具。その威力は強大で押し寄せていた連合の兵士を瞬く間に散らす。

 

「マシュ!」

「任せてください!」

 

それでもその攻撃をかいくぐって来た兵士の前に、巨大な壁が現れ、道を塞ぐ。マシュの宝具、仮想宝具 疑似展開/人理の礎(ロード・カルデアス)により、兵たちが足止めされ、一箇所に集まる。

 

「悪いな」

 

そう呟いてから、士郎が大きな弧を描くように、矢を空に放つ。正確無比なその腕で放たれた矢は、連合兵士を無力化していった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「終わったみたいだね……それにしても、マスターは後方支援が普通だと思っていたけど、君は違ったみたいだね」

 

小さく笑みを浮かべるアレキサンダーの視線は、今度は士郎を捉えている。その隣にいるエルメロイII世も、険しい表情で士郎を見る。

 

「遠坂の弟子、今のはなんだ?」

「弓術、いや、弓道かな?」

「とぼけなくていい。お前の魔術、それが何かを聞いている」

 

来たか、というのが士郎の本音だった。時計塔では何度かあったことこそあれど、士郎はエルメロイII世の前では魔術を披露したことは一度たりともなかった。師匠である遠坂凛に耳にタコができるくらいにまで、何度もなんども言われていたからだ。

 

『いい?たとえ相手が誰であれ、あなたの魔術は見せないこと。あんな大禁呪に加えてそのデタラメな投影を見たら、こぞってあなたを狙ってくるわ。ホルマリン漬けにされたくなければ、その魔術は隠し通すこと、いいわね?』

 

と、言われていたものの、この状況では誤魔化そうにも誤魔化せないだろう。魔術の知識に関しては一流でも舌を巻くと言われるロード・エルメロイII世だ。

 

「教えると思うのか?今のあんたは、俺たちの敵なんだろ?」

「チッ。遠坂の弟子はただのお人好しという噂を聞いていたが、さすがに戦闘時において判断力がないというわけではないらしいな。そうでなければ、聖杯戦争を生き残ることなどできるはずもないか」

「まぁ、君についてはまたいずれ……ってとこかな?さて、皇帝ネロ。話をしよう」

 

無垢な少年のような笑みを向けられるものの、ネロの警戒心は一切緩まない。すぐにでも攻撃に移れるように、剣をしっかりと握り、アレキサンダーを観察している。

 

「余と一体何を話すというのだ?」

「簡単な質問だよ……現ローマ皇帝ネロ・クラウディウス。君は何故戦うんだい?」

「何?」

 

訝しげな表情でアレキサンダーを見るネロ。一方アレキサンダーの方は変わらぬ微笑のままだ。

 

「取り敢えず僕たちが戦う必要は、そもそもないだろう?君が連合に名を連ねる皇帝として、その立場を受け入れれば、この戦いそのものが必要なくなる。君の前の皇帝たちとともに歩み、ともに支配することを求めれば、君の兵も、僕の兵も傷つかなくていいのに」

 

アレキサンダーの言葉にネロが言葉もなく俯く。その様子を見て、アレキサンダーがその手をネロの方へと差し出す。

 

「さぁ、僕たちとともにおいでよ。そしてこの無用な戦いを終わらせよう」

「……無用、だと」

「ん?」

 

静かに言葉を紡ぐネロの肩は、震えている。それは恐怖や悲しみや絶望からではない。彼女は、皇帝ネロ・クラウディウスは、怒っている。

 

「その発言、許さぬぞ。例え蘇った血縁や過去の偉大な王であれども、今この時、皇帝として立つのはただ一人、余だ!ただ一人であるからこそその支配は星のように輝き、ただ一人であるからこそ全ての背負う傲慢が許される!」

 

キッと強い視線でネロがアレキサンダーを睨みつける。誰一人として動かず、誰もがネロの言葉に耳を傾ける。

 

「例えローマの神々が連合に下るように言えども、余は真っ向から立ち向かう!それこそが、余の生き方、余の運命だ!余は退かぬ!降臨し、君臨し、栄させてみせよう!余こそが、この世界(ローマ)である!」

 

ネロの覚悟の叫びを正面から受けて、アレキサンダーはその手を下ろした。しかしその笑みはより大きく、嬉しそうに見える。

 

「見事だ!そうだ、その言葉を君から聞きたかった!君は栄えるだろうね、王として、覇王として。いや、魔王にだってなれるかもしれない」

「黙れ!もう貴様と交わす言葉などない!マシュ、シロウ、余に力を貸してくれ。ここでこやつを、倒す!」

 

「満足か?」

「ああ。それじゃあ、戦うとしようか」

「ふん。ダレイオスIII世、出番だ。存分に暴れろ」

 

狂戦士が吠え、アレキサンダーが剣を抜く。

 

「先輩!」

「ああ。投影、開始(トレース・オン)!」

 

両手に干将・莫耶を握り、士郎はマシュ、ネロとともに、三人のサーヴァントに挑み掛かる。

 

ブーディカ奪還作戦、その戦いの火蓋が切って落とされた。




ところでこの先どんなイベントあるのかなぁと思って軽くリストにして見たら……

セプテム
エリちゃんハロウィン
オケアノス
グダグダ本能寺
サンタオルタ
ロンドン
セイバーウォーズ
バレンタイン
空の境界
シャトーディフ
イ・プルー・リバス・ウナム
贋作イベント
アクセルゼロ
羅生門
西遊記
鬼ヶ島
キャメロット
水着イベント1
プリヤコラボ
ブレイブエリちゃん
2代目サンタ
バビロニア
ソロモン
新宿幻霊事件
ぐだぐだ明治維新
CCCイベ
アガルタ
マンガでわかる合衆国
水着イベント2

…………えっ、死ぬわ
これで抜けてるイベントとかまだあったら死ねる笑
なので、多分この先、いくつか飛ばして行くかと思います、はい

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