ガンダムSEED×00~異世界にイノベイターは何を思う?~<完結> 作:MS-Type-GUNDAM_Frame
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今週はゴールデンウィークでした。
ゴールデンウィーク、作品の執筆進まないね
遊んじゃうよね
是非もないよネ
アークエンジェルがアルテミスに寄港してから三日目。
アルテミス基地は、喧騒に包まれていた。
特に上層部は、ハチの巣を突いたような騒ぎだ。
「光波防御帯の発振器が破壊されだと!?」
「熱源センサーには何も反応していないというのか!」
「ZAFTめ、一体どこから・・・・」
光波防御帯によって難攻不落を誇るアルテミスは、謎の襲撃によって未曽有の危機にあった。
しかも、司令官は能力でなくゴマすりで就任した士官というおまけ付きだ。
現に、この事態を聞きつけたアークエンジェルのバジルール艦長は、如何にしてアルテミスの兵士を振り切って脱走するかを考えていた。
「やはり戦闘はこなさなくては不味いか」
本来、バジルール中尉は軍規を絶対の判断基準としているのだが、艦長という立場が考え方を少し変えさせていた。
そこへ、フラガ大尉が駆け込んでくる。
「艦長!大尉から連絡だ!」
「何ですか?」
「この襲撃、九割以上の確率でGの内の一機が噛んでいるそうだ」
詳しく情報の提示を求めると、Gの内の一機、コードネームブリッツには、ミラージュコロイドという光学迷彩と、グレイプニールという熱源センサーをかわすための移動手段が備わっているという。
「作戦は決まりそうかい?」
そう言うフラガ大尉は、わかりきったことを聞いているように笑っている。
「Gと交戦し、戦闘データを収集後、月の第八艦隊と合流すべく離脱します。幸い、物資の補給は先に済まさせてあります。予定を繰り上げるだけですから問題ないでしょう」
「ということは、俺たちは出撃ですか?艦長」
「ええ。他の二人にもそう伝えてください」
「可能なら鹵獲、又は撃破。不可なら戦闘データだけでも、ですね」
「話が早くて助かります」
早くもブリッジから退出を始めていたフラガ大尉に、ため息をつきながらバジルール艦長は姿勢を整え、敬礼でフラガ大尉を送る。
「行ってまいります」
フラガ大尉は敬礼を返し、パイロットたちを呼びに行った。
「ここからの脱出か。ノイマン曹長、期待しているぞ」
「りょ、了解!」
なんとなくノイマン曹長が顔を紅潮させているように感じたバジルール艦長は、席を立ってノイマンのそばに立つ。
「曹長、少し熱があるようだ。この際だから休めとは言えんが・・・軍人たるもの、体調管理はしっかりしておけ」
「はっ!ありがとうございます!」
返答を聞き、ふっと笑った艦長は再び席に戻る。
「後は、アルスター家のお嬢様がこちらに移ると言っていたか?」
「はい、一応士官相応の扱いでとのことですが」
「戦闘になるということは言い含めておけ。では、脱出経路の確保に移る。総員、配置に着け!」
「「「はっ!」」」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
パイロットの控室では、三人のパイロットがスーツに着替え、飲み物を飲んでいた。
「キラ、トレーニング明けで休みもなく残念だが、戦闘に入る。行けるか?」
「行けないって言ったらどうなるんです?」
「行くことになるな」
「じゃあ大丈夫です・・・」
実際は軽い筋肉痛なのだが、MSが操縦できないほどではない。
「帰ってきたら・・・おっと、死亡フラグ臭いからやめとこう」
「なんです?それ」
「ああ、それはな・・・」
ここで、艦長室から連絡が入った。
「諸君、準備は整っているな?現在確認されているMSは全部で6機だ。そのうち三機は、Gの内のイージスを除く三機だ。気を抜くなよ。いざとなったら宙域を離脱してかまわん。絶対に機体を失うな。いいな?」
「了解。そっちもよろしく頼みますよ?」
「当然だ。武運を祈る」
艦長からの通信が切れた。
ムウは二人の方を向くと笑いながら、
「おまえら、終わったら模擬戦してもらうからな?死ぬんじゃねえぞ?」
顔こそ笑っているものの、目は真剣そのものだ。
「はい」
「ああ」
だからこそ、しっかり返事をして三人ともMSへ向かう。
戦闘訓練は、時間の許す限りでは万全だ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「あいつはどこだ!」
戦闘宙域で、ひと際暴れ回っているMSが一機。
「撃ち落としてやるぜ!」
ひと際乱射しているMSが一機。
お分かりかと思うが、イザークとディアッカ。デュエルとバスターである。
二機とも、外付けの予備バッテリーまで持ってくるほどの力の入れっぷりである。
「二人とも素直に撤退してくれるでしょうか・・・」
あまりの熱の入り方に、ニコルは若干引いていた。
しかしジンのパイロット達はそうでもなかったらしく、一緒に猛々しく暴れている。
そこへ、熱源センサの警報が響く。
続けて、デュエルでロック警報が鳴ったため、急いで回避行動に移る。
そこにいたのは・・・
「ストライクー!!!!」
ビームをかわしたイザークは、ビームサーベルを抜刀しストライクへ斬りかかる。
改修によって、直線加速力は以前よりも向上している。
しかし
「なっ!」
ストライクは、ビームサーベルを持つ腕をつかみ、キックで体を入れ替えて躱した。
「生意気なぁー!」
奇麗に攻撃をかわされたことで一層怒りを深くしたのか、先ほどよりも更に勢いを増して突進するが、冷静に俯瞰しているニコルから見ればそれはたいへん危い。
「直線的すぎる!イザーク!もっと落ち着いて・・・」
しかし、忠告は遅すぎた。
「なにぃ!」
デュエルは、今度こそはと突き出したビームサーベルを、また腕ごとつかまれ、今度は切断されてしまったのだ。
更に、もう一度追撃の蹴りが入る。
「がはぁ!」
腕が一本無いせいで上手く慣性制御が出来なかったのか、コクピットハッチから煙が噴き出ている。
「イザーク!大丈夫ですか!?」
急いで近寄ったニコルは、接触回線での通信でコンタクトを試みるが
「ザザ・・・母上に合わせる顔が・・・・」
「よかった・・・」
生きてはいるようだが、PS装甲がダウンしてしまっている。
デュエルをヴェサリウスの方向へ流すと、ディアッカに通信を入れる。
「見たでしょう!?ディアッカも冷静になってください!頭が熱くなったままじゃ勝てるものも勝てませんよ!」
「わかったよ・・・。癪だけど、連携していく。ニコル、俺が散弾で動きを制限する。ランサーダートで関節を打ち抜け」
「了解です!」
基地防衛隊の相手はジンに任せ、ストライクを撃破しようと連携を取ろうとしたその瞬間。
「あいつは!」
連合のジン。本来の姿から変わっているその機体は、当然ディアッカの怒りの的で
「わりぃなニコル。やっぱりあいつを倒すぜ!」
「ディアッカ!?もう・・・サポートに回りますよ!」
以前、ディアッカはジンの人外染みた動きに翻弄され、結局一発の銃弾も当てることが出来なかった。
「ハチの巣にしてやるぜ!」
ならば今度こそはと、先ほど装填したばかりの散弾を速攻で発射する。
だが、ジンは尋常でない加速力で散弾の範囲から離脱、バスターへと接近し始める。
「ディアッカ!離れて!」
間一髪で、重斬刀に砲身が破壊されることを免れるが、ジンは振り切った反動を利用して、小型ナイフを投擲し、足を射抜かれる。
「俺の勝ちだ!」
だが、その隙に散弾の次弾装填を済ませたディアッカが砲身をジンに向ける。この距離でなら逃げられまいと、散弾を発射する。
ニコルは、胸を撫で下ろしかけた。
しかし、ジンのパイロットはディアッカ達の想像をはるかに上回る怪物である。
なんと今度は重斬刀を投げつけ、散弾が拡散する前に銃弾を弾いたのだ。
「やっぱりバケモンかよ・・・」
しかも重斬刀は角度を上手く調整されており、散弾の一部がディアッカに返ってきていた。
「ディアッカ!」
ニコルは、ディアッカを守るために機体をバスターのすぐ近くまで寄せる。
だが、ニコルには、正直に言うと、敵が小型ナイフしか装備していないとはいえ、勝利するビジョンが全く浮かんでこない。
「撤退します。ディアッカ、僕が殿を務めます。他のメンバーへも連絡を入れてください」
「・・・わかったよ」
何か思うところがあるのか、ディアッカは先ほどの猛りっぷりが嘘のように素直に撤退する。
「我ながら無謀なことを言ってしまったでしょうか・・・」
策がないわけではない。しかし、先ほど撤退していったストライクが控えている状況で、このジンに上手く撤退させるには。
「やるしかありませんね」
ブリッツのPS装甲が灰色に変わった。
やったねノイマン!ルート開いてるよ!多分!
そしてなぜかPS装甲がダウンしたブリッツ。一体何コロイドを使うつもりなんだ・・!
来週は、また名有りモブが出現します!(まだ考えてない)
果たして無事アークエンジェルは第八艦隊と合流できるのか。
次回、ステルス戦闘!お楽しみに!
追記 5/8
トリケロスではなくグレイプニールで移動しています。スパイダーマンごっこの要領です。
あと、「アルテミスのを」ではなく「アルテミスの兵士を」と変更いたしました。