ガンダムSEED×00~異世界にイノベイターは何を思う?~<完結>   作:MS-Type-GUNDAM_Frame

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ジョージ引っ張るなあと作者は思っています。


18話:ジョージ・アルスターという男<中編>

『大西洋連邦所属、ナタル・バジルール艦長であります。遠い中、このような遠い戦場の只中までお越しいただき・・・』

『ああ、艦長そのような堅苦しい挨拶は抜きでかまわんよ。そんなことより娘だ。私のかわいい一人娘と話をさせてくれるかね?』

『了解しました。少々お待ちください』

 

この間に、刹那とキラがアークエンジェルへ帰投する。

 

「凄い人でしたね、ジョージさん」

「ああ、戦場へ娘のために出てくるというのは素晴らしいことだ」

 

(あんな人に認められてるんだからサイってすごいよなぁ)

 

キラが久々にサイのすごさを実感しているところで、刹那がキラを呼んだ。

 

「キラ、俺はブリッジへ向かうが、お前はどうする?」

 

僕も、と言いかけたキラだったが、ドックでストライクの調整をしなくてはならないことを思い出す。そのまま刹那と別れ、ドックへ向かった。

 

「おう、ボウズ、お前さんが言ってた感圧センサ、使えそうなやつをいくつかピックアップしといたぜ」

「ありがとうございます、マードックさん」

「キラ君、圧力の伝わり方のシミュレーションをしたいんだけど、ストライクのコンソールから3Dデータを取り出してプログラムを組んでもらっていいかしら」

「わかりました。多分15分くらいでできると思います」

 

ストライクは現在、省エネを目指し一番バッテリーのリソースを食っているPS装甲の改良に取り組んでいた。

現在、装甲材の下に圧力センサを組み込む試みの最中で、キラがソフトウェアを、整備班のエースたちがハードウェアを担当し、急ピッチで作業が進行していた。

 

30分後、キラがシミュレーター用プログラムを完成させ、ストライクのコンピュータが演算を開始する。

 

「マリューさん、あと5分くらいで衝撃伝達のシミュレーション終わります」

「終わったら私の端末にデータを転送して頂戴」

「了解です」

 

五分後、整備班がセンサ設置場所のミーティングを開く。

 

「ほぼ決定でいいかしら」

「いいと思いますぜ。しかし、データ取る前に実戦で撃墜されちまわなきゃいいんですが・・・」

「シミュレーターを借りてもいいんだったら実戦のシミュレーション出来ますよ。ムウさんに作ったシミュレータの物理エンジンを流用すればいいですから・・・」

「そんなもん作ってたのか・・・」

「呆れるわね・・・」

 

驚きを通り越して呆れ顔の整備班の面々だが、それに気づかずキラが続ける。

 

「えっと、データ入力をすれば使えるはずなので、ムウさんの使用試験も兼ねてやっちゃおうと思うんですけど」

「いいわ、許可します。誰かフラガ大尉を呼んできて」

「ハイ!」

「キラ君、データ入力にかかる時間は?」

「15分くらいください」

 

一気に二つもの大きな実験が完成間近になり、整備班が俄かに慌ただしくなる。

 

キラがアークエンジェルに帰ってから約一時間が経過し、ムウがシミュレーション室へ現れた。

 

「俺もシミュレーションできるって本当か!」

「はい、僕の方がストライクの実験も兼ねてるのでちょっと動きが悪いかもしれませんけど・・・」

 

ムウは目を輝かせながら子供のような満面の笑みでキラを急かす。

 

「かまわねえって、さっそくやろうぜ!」

 

一応ムウの方はチュートリアルを終え、キラと対戦を始める。

 

「俺が乗ってるのって・・・」

「改良前のストライクにジンのマシンガンを持たせたやつです。対実弾のテストなのでそれで一旦我慢してください」

「しかたねえな・・・じゃ、始めるか!」

 

その日、ムウがシミュレーション室から出てくることはなかった。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

時間と場所が少し変わり、ブリッジにて、親子が感動の対面を果たしていた。

 

「パパ!」

『おおフレイ!無事だったか!』

「大変だったのよ?」

『よしよしその話は直接あって聞くとしよう。艦長、乗艦の許可をもらえるかね?』

「了解です。そちらにドックの番号を・・・」

 

十五分後、ドックでは抱き合う親子の姿が見られた。

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

「私も出資者として今のストライクを見ておきたいのだが」

 

アークエンジェルへ移ってきて、娘との対面を終え、最初に発した言葉がそれだった。

自室へ向かったフレイを尻目に、艦長はすぐにドックへ連絡を入れる。

 

「大尉、今ジョージ・アルスター氏が見学に行っても問題ありませんか?」

『ええ、大丈夫ですよ、艦長』

 

「問題ないそうですので、行きましょう。曹長、氏に同行してくれ」

「了解」

「ほほう、君はあのジンに乗っていたパイロットかね?」

「はい」

「君もコーディネーターかな?」

「いいえ、自分はナチュラルです」

 

嘘とは思わなかったようで、驚いたような顔をしている。

 

「ほう!」

「嘘と思われないので?」

「そんな嘘をついても意味はないだろう!ははは、ナチュラルがここまでやるとは、ZAFTの連中も思わないだろうな!」

 

ドックへ向かう間、ジョージ氏は刹那へキラ同様にヘリオポリスから、またヘリオポリスでの話を聞いた。

 

「君のような人間が中立国で暮らしているとは・・・世界は広いものだ・・・」

「ここがストライクの格納庫になります」

「おお!ここにわが軍の努力の結晶があるわけだね!?」

「ここからは自分、マリュー・ラミアス技術大尉が案内を担当させていただきます」

 

扉を前に止まっていた二人の前に、扉からマリューが出てきた。

 

「君があの!PS装甲の開発者というマリュー・ラミアスかね!ハルバートン准将がよく君のことをほめていたよ!」

「まあ、本当ですか?」

 

マリューは刹那の方へウインクをすると、ジョージ・アルスター氏を連れてドックの奥へと向かっていった。

 

おそらく自分に休めと言っているのだと察した刹那は、自室へ向かった。

途中通りがかったシミュレーション室から異様な熱気が外へ漏れ出していたように感じたが、気のせいということにして自室へ向かった。

 

刹那が自室の扉の前に着くと、トールがいた。

 

「どうした?」

「キラを知りませんか?」

「今はドックにいるだろう。しばらく待った方がいい」

「フレイのお父さんがいるんですか?」

「勘か?」

「勘です」

 

(もしや・・・)

 

変革しているのかとも思ったが、ティエリアがおらずヴェーダも無いため確かめようがない。

おそらく1時間ほどすれば大丈夫だろうと伝え、刹那は自室へ入った。

 

(あの時・・・)

 

刹那の攻撃をキラがサポートしたとき。

あの時キラから感じたものは、確かに脳量子波だった。

 

一度この世界に脳量子波という概念はないのではないかと考えた刹那だが、コーディネートを施されたキラが脳量子波を発しているとなると話は変わってくる。

 

キラの両親は脳量子波を知っているのだろうか。

 

それとも・・・

 

キラは()()()()()()()()

 

キラは、今まで戦ったコーディネーターよりも性能が高いように感じる。

それが一般家庭にいたのは、キラを調整した人物と育てた人物が違うということではないだろうか?

そうすれば、状況に添わない不自然なコーディネートにも納得はいくが・・・

 

だとすれば

 

(キラの親は余程良い人間か、あるいは悪人か・・・)

 

刹那の脳裏には、子供たちに歌を教える女性の姿と、自分に親を殺させた戦争狂の姿が浮かんでいた。

はたして後者だった時、自分はどうすべきなのだろうか。

 

自分のような人間には成ってほしくはない。

そのつらさは嫌というほど知っている。

 

だが、憶測だけで人を心配することもまた失礼ではないだろうか。

ゆえに・・・

 

(直接会って見極める・・・・しかない、か?)

 

おそらく、退役を希望する学生たちを下すために一度オーブ本国へ寄港するだろう。

その時に、会ってみるべきか。

 

暗闇の中で、しばらく刹那は考え込んでいた。




キラが体力切れで倒れたところで訓練が終了しました。(6時間くらい)
これでMSパイロットが三人、まだクルーゼ隊の方が多いぞ!(白目)

これで噂のノイマン曹長もおるんやで・・・

・・・これは不沈艦とも言われますわ。
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