いつか訪れるかもしれない
自然の恐怖。

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初投稿、初執筆です。

色々とおかしな点もあるかもしれませんが、

宜しくお願いします。


初投稿作品

三月十四日、それは、僕にとって、人類にとって、大切な日になるだろう。

なぜなら、僕にとっては最初の日で、人類にとっては最後の日なのだから・・・。

 

最初の一報が入ったのは、日本のほとんどの人が眠っていた時のことだ。

アメリカのマサチューセッツ大学の前に、各国の記者と、各国の科学者が招集された。

現地時間の一時くらいだっただろうか、何事かと騒ぐ記者団と、何やらぶつぶつ囁く

科学者たちの前に、二人の男がでて来た。

一人は、白衣に黒いパンツを着て、あたかも科学者であるかのような素振りをしていた。

もう一方は、スーツを着て、胸に国防省のバッチを付けていた。

記者団は騒ぐのを辞め、カメラを構えた。

ささやいていた科学者たちは、真剣な思惑で、その二人を見ていた。

 

日本にその情報が入ったのは、会見から三十分後のことだった。

何故こんなにも遅れたかというと、

一つは、その学者の話が長かったからで、

二つ目は、編集に時間がかかったためで、

三つ目は、その場にいた誰もかもが凍りついたからである。

 

僕がその一報を耳にしたのは、朝の六時。

なにか嫌な予感がして、いつもより早く起きた四月三十日のこと。

テレビを付けると、どの局でもニュースをやっていた。

何が起こったのだとテレビに見てみると、それは思いもよらないことだった。

僕はその一方を信じられなかったし、信じたくもなかった。

 

三月十日

 

明らかに社会は変わった。

いや、世界が変わった。

都会の人は親に会いに、田舎に集団で帰省した。

その帰省のために、大手企業では、何千人という社員がいなくなった。

有給をとったものも、会社を辞めた者も、

その志は同じだった。

 

三月十一日

 

学校はこの話で持ちきりだった。

臨時の全校集会が開かれ、校長先生が生徒たちに優しく語りかけた。

 

通常授業は御休み。絵を描いたり、歌を歌ったり、外で遊んだりして過ごした。

みんな笑っていた。でも、心からではなく、ただの外身だけにすぎなかったが・・・。

 

三月十二日

 

世界は依然として、混乱の渦だった。

各地で自殺と心中が多発した。

全ての人は絶望を感じた。

言葉など、なんの意味にもならなかった。

 

僕は学校へ行った。教室の中だけならまだにぎやかだ。

でも、みんな何かしら考えていた。

それは、話している時でも、遊んでいる時でも同じだった。

これから自分はどうなるのだろう、みんなはどうなるのだろう、

世界はどうなるのだろう。その先に何があるのだろう...。

 

僕は勇気を出して、告白した。

いや、正式にいえばその全段階を実行した。

「三月十四日の午前10時、あの林の奥の高台に、一人で来てください。

大切な話があります。」

それだけ言うと、僕はその場から走って立ち去った。

後先考えずに言ってしまったが、

もはやそんなこと、どうでもよかった。

 

三月十三日

 

学校は休校になった。

いや、廃校になった。

人類は少しずつ、希望を取り戻していった。

もしかしたら、あの学者は間違っていたかもしれない。

もしかしたら、何か奇跡が起こるかもしれない。

誰もがそう思うようになった。

そう思うしかなかった。

 

ある人は、自宅に火を放った。

ある人は、自分の車をこれでもかというぐらいに粉々にした。

ある人は、自分の好きな本を破り、

ある人は、数十年間貯めた、自分のお金にガソリンをかけ、燃やした。

 

お金など、何の意味にもならなかった。

財産など、過去の遺物に過ぎなかった。

 

人々は、徐々に理性を無くしていった。

人々は、何もかもが無意味であるというのを悟った。

 

明日何があるかはわからない。

だが、人々はそのことを考えるのを辞めた。

もう、人々に笑顔が戻ることはないのうだろうか・・・。

 

三月十四日

 

誰も、何も言わなかった。

誰も、動かなかった。

 

都市は、がらんとしていて、

風さえも止んだ。

 

電力所に誰もいないので、

町中が停電になった。

 

水道局に人がいないので、

蛇口から水も出なかった。

 

でも、誰も何も言わなかった。

 

 

アラブでは、石油の産出がストップした。

 

中国では、誰も工場を動かさなかった。

 

 

世界中、どこでも、誰も動かなかった。

生きてはいるが、人形のように止まったままだった。

 

 

人々は何も考えていなかった。

 

驚くほど静かな地球。

 

それに人類は気づかなかった。

 

 

午前十時

 

「もうそろそろだな。」

時計を見て、この地球で、唯一考え事をしていた少年がいた。

この少年は、地球で唯一、最後の希望をもっていた。

 

_______誰も来ない。

 

少年は絶望を感じた。

 

だが、この感情も、もうすぐなくなるんだと思うと、

余計に切なくなってきた。

 

この高台から見る町は、とてもきれいだ。

よく、ひまなときにここに来ていた。

町は、いつも変わらずここにあったし、

空は、いつも僕を癒してくれた。

 

____この場所なら、良いと思った。

 

抜け殻人間のまま、なくなるよりはいいと思った。

 

 

その場にそっと腰をおろし、横になる。

 

大の字に寝そべって、目を閉じる。

 

大丈夫だ。ここには誰もこない。

 

そうじぶんに言い聞かせた。

 

もう、希望なんて捨てた。

 

神は、僕たちを見はなした。

 

ゆっくりと心を落ち着かせ、目を開ける。

 

空は、雲でかすんでいたが、きれいだった。

 

もうこれ以上思い残すことはない。

 

そうして、僕は、目を閉じた。

 

 

遠くから足音が聞こえる。

 

その足音はどんどん近付いて____

 

目をそっと開ける。

 

そこには___

 

 

僕たちは何も言わなかった。

 

だが、互いに察した。

 

僕は声が出なかった。

 

彼女も、声が出せそうじゃなかった。

 

でも、二人はわかった。

 

これは、神のイタズラではなく、

 

僕たちの結晶なのだと・・・。

 

 

突き上げるような地鳴りが聞こえる。

 

あたり一面揺れている。

 

でも、そんななかでも、僕たちは笑えた。笑いあえた。

 

僕のわがままを、守ってくれたんだ。

 

僕は今、幸せを感じている。

 

 

時刻十時二十五分

 

地鳴りが始まって、二分後。

 

中国の西部にある養殖池から噴き出したマグマは、

 

あっという間に中国全土を襲った。

 

僕らは、最終的に、手をつないでいた。

 

ほんの、数十秒のことだったが・・・。

 

右側を向くと、山の向こうは、赤く染まっていた。

 

気味の悪い音が、辺り一面から聞こえてくる。

 

 

僕は、少ないけれど、この高台で過ごした時間を忘れないと、心に誓った。

 

________だが、もう無理のようだ。

 

 

熱いと感じた時には、もうこの世に居なかった。

 

地球全土をマグマが覆っても、誰も何も言わなかった。

 

そう、みんな、死を覚悟していたのだ。

 

人類は自然に勝つことができなかった。

 

 

短かったあの時間。

 

恋という妄想の中、

 

手をつないだ時の、あの感情。

 

僕は、一生忘れないであろうそのことを、

 

少しの間だけしか感じることが

 

できなかった。

 

 

The END

 

 




初めてこういう物を書くので、
色々と間違っている点もあったでしょうが、
ご容赦ください。お願いします。


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