One day’s things   作:acidaq

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お久しぶりです。そもそも覚えている方がいらっしゃらないでしょうね……(汗)
リハビリとかそういうわけじゃないですけれども、とりあえず書きたくなったので書いていくスタイルで行きます。

亀更新必須ですね……。

では、本文を。


day-3(SHIZUKA&SHION)

今日は昨日とは違い夜中に目覚めることは無かった。

まだ新品の雰囲気が漂うiPhoneのけたたましいアラームの音で目覚める。

「ふわぁぁぁ。やっと今日は時間通りに起きられたな」

ここ2日はお寝坊さんだったからな。

そろそろ光輝を怒らせちまう。

現在時刻、5時ちょうど。

いつもよりか1時間ほど早い起床。

いや、これが普通なんだけどね?

ここのところ最近疲れが出てただけだろう。

(今日はやっと光輝を待てるぜ)

少なくとも今日は申し訳なさを感じる必要性がないわけだ。

俺の気分も幾分か明るくなる。

まだ朱里が寝息を立てているのを聞き、ほんの少しだけ得意げで、そして心がほっこりするのを確かに感じる。

いくら喧嘩をしたって、相手を怒らせたって、兄妹であることには変わりがない。

(3日ぶりに、先に飯食ってるからな)

心の中で意地の悪い声を響かせながら、俺はここ1週間のうちで最高に軽い足取りで階段を降りた。

 

「あー!なんでお兄ちゃん、起こしてくれなかったのー!?」

「おー、おそよー。遅れるぞー」

「ちょっとー、ひどいでしょ、待っててよ」

「朱里だって俺のこと起こしてくれなかったじゃん」

「うっ……、そ、それもそうだけど……」

「これでお互い様だ。それじゃ、お先」

昨日の俺とほとんど同じ時間にどたどたと足音を立ててリビングに入ってきた朱里。

朱里はまだ中等部ということもあり、時間には少し余裕がある。部活も朝練ないみたいだし。

通学手段と時間は違えど、朱里と俺とは同じ学校に通っている。どうやら朱里も我が家の前で待ち合わせしているらしく、できる限りお相手を待たせたくないのだそう。

後に入学したのは俺だから妹を追って入ったようになっているのが解せない唯一の点だ。

何が解せないって?そりゃ世間のうわぁ……っていう白い目だよ。

 

「おぉ、おはよう司。今日は俺は待たなくていいのか?」

「朝からきついです光輝さん。さすがに俺でも罪悪感ってものがあるんですよ……」

「悪い悪い。行くか」

「そうだな」

並んで歩き始めて少し経つと、俺は急に光輝に質問をしてみたくなった。

「……光輝」

「ん?」

「お前って彼じょ「いない」反応早いなおい」

若干ではあるが、話題に食い気味だった光輝に一瞬であるが驚いた。食い気味というか、もはや食ってるけど……。

「どうしていきなりそんなこと聞くんだ?司」

「いや、なんとなく?いつも俺の愚痴ばっかり聞いてもらってるからさ、たまにはこっちも聞きたいかなーって」

「あ、間に合ってるんで大丈夫ですー」

「棒読みすぎませんかね……」

それ以上は踏み込ませまいという光輝の強い意志の込められた棒読みに気圧され、俺はその話題を切り上げた。

まず意思のこもった棒読みってなんだ?

意思こもってるなら棒読みじゃないじゃん(憤慨)!

 

____

 

俺の家から学校までは、そこまで遠いといえる距離ではない。だいたいいつものスピードで歩いて、20分くらい。だから大体2kmの距離だろうと思う。

実際には測ったことがないから知らないし知ろうとする気もなんか起きない。

 

学校につくと、もう既に凛が隣の席についていた。

「おはよう。昨日は悪かったな、ノート。ありがと」

「ん、どういたしまして」

荷物を下ろし、手早く参考書とにらめっこをしている凛にノートを返すと、俺は部室へと向かう。

さぁ、始めよう……。毎週水、金の朝に設定されている自主練という名の朝練習を。

 

朝練は本当に自主練のような形式だ。決して強制ではない。

出てもいいし出なくてもいい。顧問は来ない。が、みんな真面目に楽しんでやっている。自分のやりたいことをやりたいように出来る時間が楽しくないわけがない。

少しずつストレッチと体操で身体を解しながら温めていく。

中学時代からの経験上、この時間をいつでも疎かにしてはいけないものの一つだということはわかっていた。

シュート練を開始して10分ほど。

「司くん、おはよう」

「……?あぁ、静香か。おはよう」

女バスの同級生、都丸静香が制服のまま話しかけてくる。

なぜ呼び捨てか。それはこいつ、なんだかよくわからないけど光輝と一緒によくいるからだ。

しかも、中学生の時から。

「静香は朝練するのか?」

「まぁ一応ね。せっかく朝早く来たんだし、少しはしていくよ」

「そっか。頑張れ」

シュート練をやめることなく脇目で静香のことを捉えると、静香は一心に俺が放つボールの軌道を追いかけていた。

「司くんもね」

静香は俺に背を向け、そして女バスの部室に向かう。

シュート練に集中しようとしたその時。

「あー!司いたー!今日こそ!勝負だ!」

「朝から元気いいっすね、紗菜さん。耳の奥が痛いです」

「ふーん、そんなこと言うんだー。さな泣いちゃうぞー?司にイジメられましたーって言うぞー?」

「脅しにすらなってませんよ……。しょうがない付き合ってあげます」

きっと凛だったら効果絶大であっただろうその脅し文句も、紗菜先輩が使うと少し可愛らしく感じられてしまう。

凛だったらその後が怖いしな。

ということで、俺と紗菜さんとの仁義なき1on1が始まったのだった。

 

____

 

「あぶねー。ちょーギリギリセーフ」

「いや、正直言ってアウトでしょ。今日は随分遅かったね、司」

「紗菜さんの相手してりゃ遅くもなるさ。かなり久しぶりに本気で1on1なる遊びをしたからな」

「ふーん、そ」

なんとなーくですけど、冷たくないですかね、凛さんや。

アニメとかゲームとか2次元の世界だと、だいたいこのあとに安定のデレ展開が入るもんだと思うんだが。

そんなこと凛に思っても無駄だな。こいつはどこまでも俺に遠慮がないしな。こいつに出れ展開なんて期待するだけ無駄だ。

「今なにか失礼なこと考えてたでしょ?」

「いやそんなことは無い」

「じゃあなんでそんなに食い気味なの?」

俺を追い詰めていく凛の後ろには、なにか禍々しき物体が漂っているようにも感じた。

やっぱりこいつは怒らせちゃいけなかったんや……。

「ホームルーム始めるぞー」

よっしゃ、先生ナイス!

これで水に流れた……

「後できっちり聞かせてもらうよ?司くん?」

はずはないですよね、はい。

 

____

 

寝ていたらいつの間にかお昼の時間を迎えていました。

どうも司です。

なんとか凛の説教めいた追求を回避して(この時点でもうボロボロ)昼飯にあり付け……

「司ー、来い」

るよね、うん。ありつける。

この階層にはいないはずの先輩の声が聞こえたもん。きっと幻聴に違いない。いや、幻聴だ。

「司くん?来いっていうのが聞こえなかったのかな?」

どうやら幻聴では無かったようだ。

うわー。後ろ、向きたくねえなぁ…。

「なんですか?紗菜さん」

「男バスと女バスのミーティング、お昼休みですよ…?」

「あっ…!!ごめんなさいすぐ行きます邪魔とか思ってすみません」

「後で個人的に話があるから、さなのところ、きてね?」

100点満点のスマイルを浮かべた顔ときゃぴるんと擬音が聞こえてきそうな感じの声色で言ったが、どうしよう。可愛げが一切感じ取れない。

むしろ恐怖心しか芽生えないよさっきの……。

ともあれ、ミーティングをすっぽかしたのは俺のミスだ。すぐにいかねば……。

俺の席が夏実に占領されるのを横目に見ながら、俺は紗菜さんに引っ張られつつミーティングのある教室へ向かっていくのであった。

……ラッキースケベ、ないかなー。

 

「すみません、遅れました……」

「お疲れー、紗菜」

教室に入ると、既に俺以外の部員は男バス、女バスともに揃い着席しておしゃべりを楽しんでいた。

「ほんっとにこいつ忘れてるんだから困ったよ」

「だろうね、司の事だし。よしっ、全員揃ったし、始めるぞー、皆の衆!」

教壇に立つ女バスの部長、深津詩音は高らかにミーティングの開始を宣言した。

 

*

ミーティングと言えど大層なことはやらない。

ただただ部員がベラベラ話し合って終わり(という訳でもないが)な集まりだ。

今日に限って早く起きたせいで睡眠時間が少しだけ短くなった俺は強烈な眠気に襲われ……

(あれ……?なんか、だんだん静かになっ……て……)

意識を刈り取られた。

ただおしゃべりしてるだけのミーティングって、お昼寝の時間だよね!(すっとぼけ)

 

「……かさー、起きろー。司ー?」

「ん?あー、よく寝たぁ……」

「よく寝たぁ……じゃないわ!なに遅れてきたくせに、しかも勝手に寝てるんだこの野郎!」

「わー、詩音先輩コワーイ」

「あんたねぇ……」

優雅なお昼寝タイムを強制終了させられたものの、多少の睡眠時間の足しにはなった。

あとは詩音先輩の小言を左の耳から右の耳へとスルーさせていくだけ。

「すいませーん。って、ぐはぁっ」

「大成功ー!やったね、ざまぁ見なさい」

「あ、さなさんいたの?ちっちゃくて気が付かなかったよ。おはよー」

「……っ!あんたねぇ……」

「あー、紗菜。自分が傷つくだけだからやめときな」

とりあえず今の状況を整理しよう。

俺は椅子に座って落ち着いて状況整理しようとしている。OK。

紗菜さんにどつかれた両脇腹が痛い。

次。前にはこめかみに怒りマークを(正確には血管を)浮かび上がらせている女バスの部長。

最後。後ろには黒いオーラを纏ったちっちゃい……ナンデモナイデスゴメンナサイ。

結論。

「こんなの、逃げるしかねぇ!」

「「あっ!待て(やゴルァ!)ぇ!」」

約1名女子じゃない声聞こえたけど、大丈夫だよね?

なんか召喚してないよね?

振り向いたら死にそうだから振り向けないけど、ほんとに大丈夫だよね?つかさしんぱいだよ。

 

バスケ部のミーティングをすっぽかして、放課後の部活で男バスの部長に絞られる以外はつつがなく1日が終わっていきましたとさ。

男バスの部長にシバかれている時点でつつがなく一日なんて終わってないんですけどね。

普通に練習量1.5倍なんてきついんだっての。おかげで帰り道のチャリ、本当にしんどかったわ。

 

 




大学受験も終わり(いつの話だ)、晴れて大学生になったのですが、サークルの中でかなり重要な役職についたのでさすがになかなか時間が取れそうにないですね……。
もし、待っていただいている方がいらっしゃるなら、気長にお付き合いください。
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